プレッシャーが大きく精神的にも辛い職業といえば、真っ先に思いつくのが営業職です。
毎月のノルマに人間関係、思うように結果が残せず辞めたいと考えて人も多いのではないでしょうか。
入社して1年足らずで退職に至る社員も多い反面、「自分の考えが甘いのかもしれない」「辞めるタイミングがつかめない」と、なかなか退職に踏み切えず苦しんでいる方も少なくありません。
この記事では、そもそも営業を辞めたいと感じてしまう理由や、営業に向いている人・向いていない人を紹介しています。
退職するべきか、残るべきか悩んでいる方に、辞めるメリットやタイミングも紹介していますので、将来を決める参考にしてみて下さい。
目次
営業を辞めたいと感じるリアルな理由6選
営業職を辞めたいと思う理由は人それぞれですが、その中でも特に多い理由を以下で紹介していきます。
自分と当てはまるものはないか、確認してみてください。
アポ取りや飛び込みでストレスがたまる
営業職として仕事をする上で必要なアポ取りや飛び込み営業は、予想以上にストレスがたまります。
いきなりまったく見ず知らずの人に営業をかけ、大半が冷たく断られることが多いです。
拒絶されるだけではなく、クレームを入れられることもあり、会社側からも叱責されることも。
顧客側会社側から両方板ばさみになり、精神的に摩耗してしまうことはよくあることです。
仕事関連の飲み会や食事会でプライベートがつぶれる
営業職は担当する商材によっては、相手企業の担当者や責任者を含めて、会食をすることもあります。
業務時間内に行われることもあれば、業務時間外の夜に開催されることもあります。
プライベートの時間を割いて、営業成績をあげなければならならない企業もあります。
仕事とプライベートはしっかり分けたい人にとっては、長期的に働き続けるのは難しいと考えられるでしょう。
思ったように成績が出ない
営業職は獲得した案件の数字がすべてです。
そのため社内評価も、どれくらいコンスタントに件数を獲得できているかが大切になります。
どれだけ努力をしていても、思ったように成績が出ないこともあるため、本来出したい成果が出せないこともあります。
頑張っているのに成果が出ないと、ストレスが溜まり、自分に営業職の適性がないと深く思い詰めてしまうこともあるでしょう。
毎月課されるノルマの達成が難しい
営業は毎月獲得ノルマが課されることが多く、獲得ノルマを達成できないこともあるでしょう。
ノルマを達成できないと、査定に響いたり職場で叱責を受けることもあります。
獲得できない自分のふがいなさや、叱責をうけるストレスから自分が営業に向いていないと思い詰める人も多くいます。
歩合制で給料が安定しない
営業職の中には歩合制を導入しており、給料が安定しない企業もあります。
成績に応じて連動していくので、毎月給与明細を見る不安感に駆られることもあります。
もちろん基本給もありますが、成果によって支障が出る場合もあります。
金銭面での不安から、営業として活躍することに不安を覚え、転職しようとする人も多いです。
サービス残業が辛い
営業職は持ち帰りの仕事も多く、勤怠を切った後でも自宅で仕事をすることもあるでしょう。
残業時間にカウントされませんので、残業代の支給がなく本当に働き続けていいのか判断がつかないこともあるでしょう。
せっかく自分の時間を使っているにも関わらず、報酬にカウントされずに達成考えられないことも。
プライベートを犠牲にして働いている虚しさから、転職活動を決心する人も多くいるのです。
営業に向いていない人の特徴6選
- 人とコミュニケーションを取れない
- ストレス耐性がない
- プライドが高く指摘を受け入れるのが苦手
- 勝負事が苦手
- 失敗するのが怖い
- 断るのが苦手
営業に向いてない人11の特徴!営業に向いてなくて辛いときの対処法
以下で詳しく解説していきます。
人とコミュニケーションを取れない
人とのコミュニケーションを取るのが苦手な人は、営業職には向いていません。
単純に人と話すのが好きではなく、相手の意図を読み取り適切な言葉で返答し、やり取りする力が必要です。
また、商談をすすめるために自分を売り込んで信頼関係を構築することも大切です。
自分で得意と思っていても、実際周囲からの評価が低い場合もありますので、注意が必要です。
ストレス耐性がない
営業では先方からの圧力や扱われ方など様々なストレス要因があります。
日常生活でストレスを感じやすかったり、発散方法がわからない、ストレスに感じたことをいつまでもくよくよ思い返してしまう性格なのであれば営業職として長期間働いていくのは難しいです。
常日頃からストレスにさらされながら自己研鑽を積んでいく必要がある職種ですので、根本的に向いていない人もいることを覚えておきましょう。
プライドが高く指摘を受け入れるのが苦手
プライドが高く指摘を受け入れるのが苦手な場合、営業相手からの拒絶や上司からのアドバイスを強いストレスに感じる可能性があります。
営業職は会社の顔として自社の商品を売り込んでいきますから、いざクレームが発生した場合最初対応することが多いです。
そのため相手から理不尽なことで指摘を受けることも多々あります。
また上司から業務改善の指導を受けたとしても、受け入れるにが苦手な人からしたらやる気を失う原因にもなりかねません。
勝負事が苦手
営業は部署内で成績を競うことがほとんどですので、勝負事が苦手だと社内で強いストレスを感じやすくなる可能性があります。
常に競争することを念頭に、自分の成績を伸ばすことを考えることで売り上げも伸ばせることがほとんど。
他人との競争をできるだけ避けたい性質であれば、営業職ではなく他の職種の方が向いているといえます。
失敗するのが怖い
営業は成約できる確率が低く獲得のために何件も営業する必要があります。
そのため失敗することを前提に動く必要があります。
失敗することが怖いと感じている人は、案件が失注するたびに強いストレスを感じてしまうかもしれません
断るのが苦手
自分の対応できるキャパシティと会社の利益を検討して、きっぱりと相手のオーダーを断れない人も、営業職には向いていない可能性が高いです。
無理難題を押し付けられたときにでも、毅然と断れるかどうかも重要です。
営業職を続けることに限界を感じたときの対策法
成果を上げるために営業職をつづけることもいいのですが、限界を感じたら下記の対策を取ってみることをおすすめします。
- 特定の顧客の担当から外れる
- できる先輩の真似をしてみる
- メールや電話で訪問回数を減らす
- 他部署への異動を願い出る
- 転職する
特定の顧客の担当から外れる
どうしても苦手な担当者がいたり、無理難題ばかりを押し付ける顧客がいたりしたら、担当を外してもらうよう上司に相談してみましょう。
顧客が変わると営業自体も嫌じゃなくなるかもしれません。
それで営業が続けられれば、それに越したことはありませんよね。
できる先輩の真似をしてみる
あなたの周りにも、いつも成績がトップクラスのできる営業が一人はいるでしょう。
その人の営業スタイルや姿勢を真似してみてはいかがですか?
どんな提案の仕方をしているのか、どのくらいの距離でお客さんと関係を築いているのか、きっと参考になるはずです。
メールや電話で訪問回数を減らす
一昔前と違い、今はさまざまなコミュニケーションツールがあり、わざわざ客先に出向かなくても営業できる社会になりました。
あまり顔を出したくない顧客がいれば、定期的にメールを送るだけでも関係性は続いていきます。
重要な要件があるときだけ訪問するという営業スタイルなら、精神的・肉体的な負担は軽減されるでしょう。
他部署への異動を願いでる
「営業を辞めたい=退職する」と考えずに、他部署へ異動できないかを上司や人事に相談してみましょう。
会社としても育てあげた人材を失うことはリスクになります。
同じ社内であれば、使用するシステムも変わらず、今までの人間関係を失う心配もありません。
何より転職活動をしなくて済むというのは大きなメリットです。
転職する
転属を聞き入れてもらえず、現状維持しか解決策がない場合は、転職するしか方法はありません。
営業を辞めたい理由が、商材や顧客、現在の人間関係にあるならば、他の業種や企業で営業を続けていける可能性があります。
営業そのものをやりたくない場合は、新しい職種にチャレンジすることになります。
20代であれば転職そのものは難しくありませんが、30代の場合は十分な対策やリサーチが必要です。
営業を辞めるタイミングの見極め方
営業を辞めるタイミングの見極め方は、以下の通りです。
- 収入面に不安はないかを確認する
- やりがいを1mmも感じない
- 5年後、10年後を想像できない
収入面に不安はないかを確認する
多くの方は転職活動を始めるとき、現職を続けながら空いた時間で転職活動を行います。
しかし「今すぐ辞めたい」「精神的に限界にきている」という場合は、すぐに退職せざるを得ません。
その間は収入がなくなるわけですので、できれば半年、最低でも3ヶ月間は生活していけるだけの貯金が必要です。
生活ができなくなってアルバイト生活に入ると、転職のタイミングを逃し再就職しづらくなってしまいます。
やりがいを1mmも感じない
「数字が取れても嬉しくない」「お客さんのために尽くしたいという気持ちが全くない」、そんな方は営業職を辞めた方がいいでしょう。
たまたま営業職についたというだけで、あなたの活躍できるフィールドは全く違うところにあるのかもしれません。
それを見つけ出すには、出来るだけ早い段階で行動を起こす必要があります。
自分が得意なことや喜びを感じられることを自己分析して、転職に挑みましょう。
5年後、10年後が想像できない
キャリアプランをする上で大切なことは「自分の仕事を決定すること」です。
学生時代の就職活動では分からなかったことが、数年の社会人経験である程度分かるようになってきます。
「今の仕事のままでは将来が見えない」「やりがいが見出せない」という方は、採用されやすい若手のうちに行動を起こすことが大切です。
早ければ早い方が、知識の吸収も早く、活躍できる期間も十分に確保できます。
営業職を辞める5つのメリット
- 休日や就業時間外に顧客からの電話がない
- 服装や髪型が自由になる
- インセンティブはなくなるが収入が安定する
- ストレスから解放され毎日が充実する
- どんな仕事についても対人経験のスキルが活かせる
営業は客先に出ることが仕事ですのでスーツ着用が一般的ですが、社内業務の場合は自由な服装で出社することができます。
また営業を辞めたとしても、それまで培ったコミュニケーションスキルは活かせるため、転職においても有利です。
営業職を辞める4つのデメリット
- 人との出会いが減る
- 数字がない職業は評価されにくい傾向がある
- 給与が下がる
- 30代で営業経験しかないと転職が難しい
色んなタイプの人や企業の重役などと接する機会に恵まれているのが営業職です。
営業から事務職などへ転職すると、一日中自席に座り続けることが退屈に感じるかもしれません。
さらに営業は専門知識やスキルが積みにくいため、35歳を過ぎると営業から他の職種への転職は厳しくなります。
まとめ
営業は目標が明確でやりがいが大きい分、プレッシャーや重圧にストレスを感じやすい職業でもあります。
営業を辞めたいと悩んでいるのでしたら、出来るだけ若いうちに転職をスタートさせましょう。
営業で培った対人スキルはどんな職業にも活かせるため、若いほど有利に働きます。
「営業しかやったことがないから転職は無理かもしれない」などと悩まず、転職エージェントや転職サイトを利用して、あなたの「天職」を見つけ出しましょう。