一般的に多くの学生が、学校を卒業すると同時に一斉就職します。
しかし何らかの理由で就職できずに卒業してしまった人を「既卒」といい、その後の就職がむずかしいため「人生終了」と言われることが多いようです。
既卒は本当に人生終了なのでしょうか。結論からいうと、一部の既卒を除いて、既卒は人生終了ではありません!
ここでは、既卒の就職事情や優良企業に最短で入社できるルートを紹介しています。
行動を起こさずに現状に甘えている既卒は、本当に人生が終了するので、この記事を読んですぐに行動に移しましょう。
目次
既卒は人生終了ではない3つの理由
既卒の就職が難しかったのは2000年代の話
2001年〜2010年頃までは、既卒の就活は本当に厳しく、フリーターやニートと呼ばれる若者が増え社会問題になっていました。
その頃は「既卒」という言葉も知名度が低く、既卒に特化した就職支援サービスもほとんどなかった時代です。
正社員になれない人が増えた原因として、非正規社員の急増が挙げられます。
派遣社員の雇用について規制緩和が行われ、企業は正社員ではなく、安い賃金で雇える派遣社員を大量に採用し始めたのです。
その結果、正社員の求人自体が少なくなり、多くの若者が非正規社員として不安定な労働状況で働くことになりました。
国の支援もあり既卒が新卒枠で応募できるようになった
新卒で就職できなかった若者が増えたため、国は得策として「学校を卒業してから3年以内の既卒者を新卒枠で応募可能にする」という通達をだしました。
さらに少子化による若者の減少で、企業が新卒枠だけでは人材の確保がむずかしくなったことも、既卒者の雇用促進にプラスになっています。
大企業・優良企業でも既卒歓迎の求人がある
意外かもしれませんが、大企業や上場企業は積極的に既卒を採用しており、上場企業であれば1,000以上の企業が既卒を受け入れています。
トヨタや富士通、JAL、電通など、誰もが知っている有名どころの企業が満載です。
しかしネームバリューのある企業は新卒の応募が殺到するため、既卒での応募はどうしても不利になりがち。
そこでオススメしたいのが、BtoBの優良企業です。
素晴らしい商品やサービスを発信している企業は数多くありますが、ユーザーが企業ということで知名度が低く、人材の確保に苦戦していています。
既卒はライバルが少ないBtoBの企業を狙うことが、早期内定をもらえる近道になると考えていいでしょう。
既卒就職エージェントを使うと80%以上の採用率
マイナビの調査によると、既卒の内定率は45%程度です。
およそ半数近くの既卒者が正社員として就職に成功していることが分かっています。
年度 | 既卒者の内定率 |
---|---|
2015 | 43.2% |
2016 | 45.0% |
2017 | 44.0% |
2018 | 45.0% |
一方で、既卒をターゲットにした就職エージェントを活用すると、就職率が80%を超えるというデータがあります。
例えば、ウズキャリ既卒の就職率は86%、ハタラクティブは80.4%となっており、新卒と変わらない確率で内定がもらえているのです。
就職できない既卒は就活に問題あり? 5つの原因と成功させる方法
こんな既卒は人生終了です
既卒にとって、今は売り手市場であることが分かったと思います。
しかしその状況に甘んじて行動を起こさない既卒や、以下のようなタイプの人は、本当に人生終了してしまうので注意が必要です。
既卒になったことを自覚していない人
新卒での就職に失敗しているにもかかわらず、既卒になっても大手だけに絞った就活をする人がいます。
「私は絶対に活躍できる」という根拠のない自信を持っていて、周りのアドバイスに耳を貸さず、自分の考えだけで突き進むタイプの人です。
既卒の面接では、「なぜ既卒になってしまったのか?」と質問されることになりますが、既卒になったことを自覚せず、何の努力もしなかった場合は失敗を繰り返すことになります。
自分の希望ばかりを羅列するのではなく、現状を受けいれた就活にシフトチェンジしなくてはいけません。
親に甘えダラダラと就活をする人
働こうという意欲はあるものの、実家暮らしや親の仕送りで週に2、3日アルバイトするだけで生活できる人がいます。
本人やその家族には「アルバイトをしながら既卒として就活に励んでいる」という風に見えるかもしれませんが、実際には中途半端な気持ちで就活をしているケースがほとんどです。
仕事をせずに生活することができれば、大変な就活をもう一度やろうという気持ちも起きませんし、熱意がないため面接でも採用されることはありません。
いつか自分が親を支える立場になるかもしれないということを忘れず、現状打破しなくては、人生は終了してしまうでしょう。
働く意欲をない人
自分の立場を分かっていない人も、親に甘える人も、人生終了に近い位置にいますが、もっとも危険なのは働く意欲をなくしてしまっているケースです。
「正社員になれない……。一生アルバイト生活だ」「自分はもう社会から受け入れてもらない」など、頑張る意欲を失ってしまったら本当に人生が終わってしまいます。
既卒の就活は大変ですが、「必ず正社員になるんだ」という強い意志が必要なのです。
何も行動を起こさずに家にじっと引きこもっていると、マイナスなことしか頭に湧いてきません。
悪いことばかり考えず、まずは行動に移しましょう。
就活が上手くいかないのは、あなたの就活方法に問題があったり、悩みを相談する人がいなかったりが原因かもしれません。
既卒が人生終了と感じるのは相談相手がいないのが原因
これまで学校に行けば先生や仲間がいて、なかなか内定がもらえなくても相談できるコミュニティがありました。
しかし卒業すると就職した友人とは疎遠になり、誰も頼る人がいなくなることから、「人生終了した……」と感じてしまうようになるのです。
また一番親身になってくれる親や家族は、顔を合わせれば「就活は上手くいっているか」と聞いてくるため、次第にプレッシャーになります。
また学生の頃は「大手に就職しなさい」と言っていたのが、既卒になると一転して「どこでもいいから正社員になりなさい」と進言するようになり、アドバイスとして受け入れることが困難になってしまいます。
既卒が人生終了と悲観的になるのは、就職に対する悩みを相談できる相手がおらず孤独になるからです。
この問題を認識し解決することが、就職を成功させるカギにもなっています。
既卒が就活の相談をするために利用できるサービス
既卒の就活は一人で頑張ろうとせず、色々なサービスを利用してサポートしてもらいながら取り組みましょう。
既卒の就職支援にはどんなサービスがあるのか、チェックしていきます。
ハローワークの相談窓口
ハローワークでは、既卒者を対象とした「新卒応援ハローワーク」というサービスを行っています。
エントリーシートや履歴書の作成方法、面接対策のサポートがあり、「自己分析」や「ビジネスマナー」などを扱ったセミナーも開催しています。
全国にネットワークがあるため、全国各地の求人情報が確認できるので、Uターンを希望している求職者にも最適です。
しかしハローワークを利用したことがあれば分かると思いますが、中にはブラック企業や助成金目当ての零細企業などが数多く掲載されています。
公的サービスのため企業側が掲載費を負担しなくていいので、求人の質が良くないのが欠点です。
大学の就職課
卒業生であれば、卒業して数年経っていても、ほとんどの学校で就職課を利用できます。
最近では既卒の就活支援に力を入れている大学もあるようです。
大学から紹介される求人は、その大学卒業者を採用したいという企業が集められているため、採用される確率が高くなるのがメリットです。
ただし既卒となると、応募できる求人は新卒者ほどないことを自覚しておく必要があります。
既卒専門の就職支援サービス
「卒業してしまった大学を利用するのは恥ずかしい」という人は、既卒に特化した就職支援サービスがオススメです。
別名「就職エージェント」といい、以下のようなメリットがあります。
- 専任のキャリアコンサルタントによる個別カウンセリング
- 数千、数万件ある求人からあなたに合った企業を紹介してもらえる
- 履歴書の添削や面接対策の無料サポートがある
- 既卒をターゲットにしているため内定率が80%を超える
- 本人に代わり年収や入社日の交渉をしてもらえる
こちら以外にも、書類選考が不要だったり、ブラック企業を徹底的に排除していたりと、手厚いサポートが魅力です。
既卒の就職は厳しいが「既卒歓迎」の求人を狙うと上手くいく
既卒を受け入れる企業は年々増加していますが、いまだに新卒者しか採用しない方針の企業も存在します。
そんな中で採用を勝ち取るためには、新卒と同じ就活方法ではいつまで経っても内定をもらえません。
既卒は「新卒枠」や「中途採用枠」ではなく、「既卒枠」で就職活動をするのが、早期内定をもらえる最短ルートです。
「人生終わった……」と嘆いている既卒者は、ぜひ既卒専門の就職エージェントを活用して、正社員としての道を開いていきましょう。
まとめ
既卒は決して「人生終了」ではないことが分かって頂けたでしょうか。
しかし何も行動を起こさず、周囲に甘えてばかりいたのでは、文字通り人生が終わってしまいます。
既卒は新卒の2倍行動し、多くの企業に自分を売り込んでいきましょう。
既卒が内定をもらうには、既卒ならではの履歴書の作成や面接対策が必要です。
1人で悩みを抱えず、最適なサービスをフル活用して、なんでも相談できる自分の居場所を作りましょう。