クリエイティブ職のなかでも憧れる人が多いデザイナーですが、「年収はどのくらいなのだろう…」と考えたことがある人も多いのではないでしょうか。
就職や転職を考える際に、仕事量や、給与や年収はどのくらいなのかを事前に知っておくことはとても大切です。
企業や働き方によって変動があるということを十分に理解したうえで、デザイナーの年収や年収アップのためにできることを整理していきましょう。
年収アップを目指すためにできることも解説していきます。
目次
デザイナーの種類
デザイナーは何をデザインするのかで、さまざまな種類に分かれます。
- グラフィックデザイナー
- DTPデザイナー
- WEBデザイナー
- CGデザイナー
- ゲームデザイナー
- ファッションデザイナー
- インテリアデザイナー
- 空間デザイナー
- 建築デザイナー
- フラワーデザイナー
- プロダクトデザイナー
- キャラクターデザイナー
- エディトリアルデザイナー
比較的認知度の高いデザイナーの種類を一部挙げてみましたが、それぞれ活躍する場や求められる知識やスキル、そして給与も異なります。
自分が何をデザインしたいのかを踏まえたうえで、仕事の内容や年収などの情報を集めましょう。
デザイナーの仕事と労働環境
デザインの対象となるモノによって仕事の内容や労働環境も異なります。
ここではどんなデザイナーにも共通することを解説します。
仕事内容
デザイナーの仕事は、あらゆるモノをデザインする仕事です。
あらゆるモノというのは、私達の身の回りにあるモノから、乗り物、空間まで幅広いものを指します。
どんなモノが対象でも、デザインするうえで必要な知識やスキルが必要です。同時にデザインセンスは欠かせません。
デザイナーは、クライアントの要望に合わせてデザインを考える仕事です。
クライアントのイメージを汲み取り、それをできる限り正確に形にする力が求められます。
そのためには、コミュニケーション能力や観察力も必要です。
労働環境
デザイナーは仕事のゴールを自分で決めなくてはなりません。
どういうことかというと、デザインには完成形がないので、こだわろうと思えばどこまでもこだわったデザインを考えることができてしまいます。
しかしそれでは、仕事が前に進まないので、自分で区切りをつける必要があるのです。
またデザインの仕事には納期が決まっているため、高いデザイン性だけでなく体力も求められます。
デザインの質を落とさずに納期に間に合わせるために、残業が多くなり不規則な勤務になりがちです。
厳しい労働環境にはなりますが、イメージしていたものが形になる喜びや、自分のデザインしたものが世の中の人の目に触れる嬉しさを感じられることは、デザイナーならではのやりがいです。
デザイナーの平均年収は状況によって異なる
デザイナーの働き方は一つではありません。デザイナーとして活躍している人のなかには、企業で経験を積んでから独立してフリーランスへ転身するという人も多く見られます。
働き方の他にも、企業の規模や年齢などで年収も変わります。
デザイナーは、実績やスキルの有無で年収の差が生まれる職種です。
働き方を変えたり、年齢を重ねたりするだけでは年収に違いは表れにくいと言えます。
雇用形態や働き方の違いから見た年収
企業に入ってデザインの仕事をする場合、どのような雇用形態で働くのかによっても年収に差が生まれます。
デザイナーがほかの職種と異なる点は、勤続年数の長さが給与に反映されにくいという点です。
正社員や契約社員の場合でも、実績やスキルがないと給与アップも考えにくいと言えます。
そのようなこともあり、ある程度その企業で経験を積んでから、ほかの企業へ転職したり、フリーランスへ転身したりする人が多いのです。
フリーランスの場合、自分のスキルや実績次第では会社員として働くよりも年収が高くなる可能性があります。
そのかわりに、会計処理や営業業務も自分で行うことになるので注意が必要です。
企業や年齢の違いから見た年収
デザイン業界は景気の影響を受けやすいこともあり、企業を変えたからといって必ず年収が上がるとは言い切れない場合があります。
そのため、給与を上げる目的だけで同じ職種への転職を考えるのは注意が必要です。
先程も述べたように、デザイナーはスキルや実績で判断される仕事のため、年齢を重ねたからといって年収に大きな差が生まれにくいことを頭に入れておきましょう。
デザイナーの平均年収
厚生労働省の賃金構造基本統計調査のデータを参考に、デザイナーの平均年収を計算します。
(令和元年の資料をもとに、労働者数の多い10人以上の企業のデータで計算しています。)
デザイナーの平均年収
(10人以上の企業) 約 433万円
参考:厚生労働省 賃金構造基本統計調査 https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&toukei=00450091&tstat=000001011429
この平均給与は、年間の賞与や特別給与も含まれた金額です。
企業によって基本給だけでなく賞与額などにも差があるため、年収も上下することを理解しておきましょう。
また、経験を積みある程度のスキルを身に付けたデザイナーの平均年収と捉えましょう。
経験やスキルの差で、年収は大きく変わります。
WEBデザイナーの平均年収
数あるデザイナーのなかでも、WEB業界の拡大とともに求人数が増えているのがWEBデザイナーです。
転職・求人サイトdodaが2020年1月に公開した最新の調査によると、WEBデザイナーの平均年収は348万円と出ています。
参考:【転職・求人doda】https://doda.jp/guide/heikin/syokusyu/#anc_job_09
業界の拡大とWEBデザイナー不足
日々進化し続けているWEB業界では、その進化についていける(ともに進化できる)WEBデザイナーが求められています。
デザインセンスはもちろん、UIやUXを担えるWEBデザイナーは市場価値が高くなっています。
どのデザイナーにも共通して言えることですが、デザインができるだけではなく、プラスαのスキルや知識があると仕事の幅は大きく広がり、年収アップも期待できます。
WEBデザイナーの年収とスキル
先程記載した348万円はあくまでも平均の金額です。WEBデザイナーも他のデザイナーと同様に、スキルや実績によって年収が大きく変わります。
コーディングで扱える言語が幅広いほど、WEBデザイナーの活躍の場は広がります。
HTMLやCSSだけでなく、Java Scriptも扱えるデザイナーを企業も求めています。
さらにWordPressにも対応できるデザイナーは仕事の幅も広がります。
デザイナーが年収をUPさせる方法
デザイナーが年収をアップさせるには、スキルアップが必要不可欠です。
スキルアップ
どんなデザイナーも、経験を積みスキルを上げることで仕事の幅が広がり、結果として年収も上がります。
デザイナーの厳しいところは、勤続年数よりも実績やスキル、デザインセンスによって収入に大きな差が出てしまうところです。
長年続けていても、デザインセンスのある新人が現れれば、仕事は流れていってしまいます。
大きなやりがいを感じられる反面、そのくらい厳しい世界でもあるということを理解しておきましょう。
転職
デザイナーなどのクリエイティブ職に就く人のなかには、ひとつの企業である程度の経験を積むと、スキルアップや自分のスキルに見合った評価を求めて別の企業へ転職する人も少なくありません。
転職することで必ず年収が上がるわけではありませんが、視野が広がりスキルアップを期待できるという点で今後の年収に期待できると考えることもできます。
フリーランスへ転身
ある程度の実績やスキルがある人は、独立してフリーランスへ転身するという方法もあります。
企業に入って勤務する会社員と異なり会計処理や営業業務などを自分で行う必要が出てきますが、自分の実績やスキルに見合った報酬が得られるため、年収も大幅にアップする可能性があります。
スキルアップする方法
スキルアップを目指すためには、多くのデザインに触れ、刺激を受けることが必要です。
さまざまなデザインに触れる
さまざまなデザインに触れると、自分にはなかったデザインや発想に出会います。
そういった刺激は、自分のデザインにも反映されます。
ひとつのジャンルにこだわらず、広い視野を持って多くの作品に出会えるように行動範囲も広くしておくことが大切です。
真似て学ぶ
練習のために真似ることで、そのデザインがつくられている仕組みを学ぶことができます。
学んだことは自分のデザインにも活かされ、デザインの幅も広くなります。
あくまでも自分の勉強のために、多くの優れたデザインを真似てみると新たな発見があります。
頭の中のデザインを形にする
自分がイメージしているものは目に見える形にすることで、客観的に捉えることができます。
頭の中のアイデアは形にして、できる限り人の目に触れさせましょう。
人から求められるデザインづくりにも活かされます。
まとめ
デザイナーは実力が年収に表れる厳しい世界です。
その分、自分の実力やスキルが上がれば年収にも大きな変化が期待できます。
広い視野を持ちさまざまな場面で活躍できるデザイナーを目指すことで、結果的に年収アップにもつながります。