既卒の就活の実態を調査!既卒と新卒の差はなくなりつつあるって本当?

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「既卒だから正社員として就職できない」と悩んでいませんか?既卒の就職がむずかしかったのは数年前の話です。

リーマンショックの影響で採用を控えた企業が多かったため、新卒でも就活に苦戦していましたが、日本経済の安定により今は人材の売り手市場に変わりました。

このご時世で内定がもらえない既卒者は、就活方法に問題があるのかもしれません。

この記事では厚生労働省や大手人材サービスのデータをもとに、既卒の就活の実態を探っていきます。

既卒で内定がもらえない人の特徴も掲載しているので、心当たりのある方はチェックしてみて下さい。

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既卒就活の実態!既卒と新卒の差はなくなりつつある

2000年台は就職氷河期や東日本大震災、リーマンショックの影響で新卒であっても就職が厳しい時代がありました。

在学中に内定をもらえなかった既卒はさらに過酷な就活状況で、「既卒になったら人生終了」と言われていたほどです。

しかし今は求職者に有利な状況に変わり、既卒であっても就職しやすい市場になっています。

就職における売り手市場とは

就職市場では売り手市場と言われていますが、「一体どんな状況なの?」という人に、その意味について詳しく説明します。

人材の売り手市場とは、「仕事をしたい」という求職者の数よりも、「採用したい」という企業の数が上回っている状態のことです。

有効求人倍率が1.0倍以上で、例えば10人の採用枠に10人が応募するような状態を指します。

人手不足に悩む企業の求人が多いので、求職者はより多くの企業・職業の選択肢を得ることが可能になりました。

その結果「求職者が有利な状況=売り手市場」になったというワケです。

既卒者が感じた、新卒との対応の差

大手人材サービスであるマイナビが「2017年度 既卒者の就職活動に関する調査」で、既卒者が応募した企業の対応を調べました。

調査結果は以下のようになっています。

現役大学生に対する対応とほとんど変わらないように感じた 33.9%
企業によって現役大学生と違った対応をしていると感じることがあった 30.8%
現役大学生に対する対応とは違っていると感じることが多かった 18.2%

このデータで、1/3の企業が既卒を新卒と対等に扱っていることが分かりました。

2010年に、国は「雇用政策のため卒業して3年以内の既卒は新卒枠で応募を受け付ける。

正社員として採用した企業には奨励金を出す」と通達をしています。

しかし助成金をもらったとしても既卒を受け入れるメリットがないという考えの企業が多く、あまり効果が現れませんでした。

ところが2012年頃から学生が有利な売り手市場となってしまい、企業は既卒者を無視できない状態になってしまったのです。

既卒とは?既卒は「新卒」「中途入社」のどちらに応募すべき?

既卒を受け入れる企業は増えている

最近は上場企業でも思うように応募者が集まらず、採用に苦戦している企業が目立ちます。

そのため既卒を新卒枠で採用するようになった企業は増加傾向です。

2010年に既卒の応募を受け付けていた企業は53%でしたが、2015年には70%にまで上がりました。

下記は既卒を募集して採用に至ったのかを調べたデータです。

調査した年 採用に至った 採用に至らなかった
2010年 60% 40%
2011年 56% 44%
2012年 54% 46%
2013年 45% 55%
2014年 40% 60%
2015年 53% 47%

割合でいうとそれほど伸びていないように見えますが、既卒が応募可能な企業数は増えているため、実際に採用された人数は増えているのです。

参考:厚生労働省 労働経済動向調査
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/keizai/1508/dl/roudoukeizaidouko.pdf

大手企業も既卒を積極的に募集している

既卒を募集しているのは、新卒に人気のない弱小企業ばかりではありません。

誰もが知っている有名企業ですと3桁、上場企業であれば1,000以上の企業が既卒の受け入れに積極的です。

社員数ごとに、既卒の内定率を調べたデータがあります。

社員数 既卒の内定率
1,001名以上 36%
201〜1,000名 22%
300名以下 10%

社員数が1,001名以上の大企業は、1/3の既卒者に内定を出していることが分かります。

つまり既卒でも、大企業や上場企業で働くことは可能ということです。

参考:日本最大級の人事ポータルHRpro  2014年新卒採用に関するアンケート調査
https://www.hrpro.co.jp/research_detail.php?r_no=78

NTT・トヨタの実際の募集要項

トップクラスのネームバリューを誇る「NTTグループ」と「トヨタ自動車」の、2021年度の新卒採用情報を抜粋しました。

以下のようにハッキリと、既卒の応募を受け入れています。

NTTグループの募集要項

 2021年3月までに四年制大学・大学院修士課程・大学院博士課程を卒業(修了)見込みもしくは卒業(修了)済みの方

トヨタ自動車の募集要項

<国内大学(修士・学士)、高等専門学校>
 2017年4月から2021年3月までに卒業(見込)・修了(見込)の方

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既卒で就職できない人の4つの特徴

人材市場では売り手市場が続いていると述べましたが、そんな状況にもかかわらず壁にぶち当たっている既卒者も多いのではないでしょうか?

その場合は就活の仕方や考え方に問題があるかもしれません。

以下の4つの特徴から、ご自身に当てはまるものがないかをチェックしてみましょう。

面接対策などの準備不足

既卒の就活なのにこれといった対策もせず、面接では新卒と同じような受け答えをしていませんか?

就活に一度失敗しているのですから、同じことを繰り返していては失敗するのも当然です。

既卒の面接では、ほとんどの面接官に「なぜ既卒になったのか」という質問をされます。

それに対し、既卒になってしまったことを反省しながら、今はどんな努力をしているかを話し、面接官を納得させなくてはいけません。

また空白期間の過ごし方も必ず聞かれる質問です。

面接官が既卒というマイナス要素を払拭するような内容の回答が必要不可欠です。

大手だけを狙っている

既卒になってしまった原因のひとつに、「業界を絞り過ぎている」「こだわりが強すぎる」ということが考えられます。

こだわりを持つことや働きたい企業を選り好みすることは確かに大事なことです。

しかし既卒はどうしても新卒より不利になるため、譲れない部分と変えられる部分を洗い出しランク付けした方がいいでしょう。

また「IT業界はブラックが多い」「営業職はノルマがあってキツい」など、偏ったイメージを持つことも、就活がうまくいかない原因になっているかもしれません。

企業によってはどんな業界でもブラックと呼ばれるような会社はあるでしょうし、ホワイト企業だってたくさんあります。

このような点も含めて、もう一度応募する企業を精査することが重要です。

既卒になったことを人のせいにしている

あなたは自分が既卒になったことをちゃんと受け入れていますか?

もし既卒になったのを社会や誰かのせいにしているとしたら、面接でもその態度がでてしまいます。

面接官はこれまで何百、何千人の求職者をみてきているので、「不利な状況を周りのせいにする人」というは、採用しても仕事で問題を起こすことを見抜きます。

新卒で採用されている人が大勢いるということは、社会のせいでも世の中のせいでもなく、あなた自身に原因があることを納得しなくてはいけません。

既卒になったことを反省せず成長がみられない場合、面接官の目に「採用したい人材」として映らず、見送りになっておしまいです。

就職できない既卒は就活に問題あり? 5つの原因と成功させる方法

就職活動に積極性がない

既卒の場合新卒よりも求人に応募できる幅が狭まりますし、働いていない期間のブランクがあるため、通常以上に熱意をもって就職活動に取り組む必要があります。

しかし面倒くさい・就職活動のやり方がわからないといって、積極的に就職活動に取り組めない人がいます。

既卒は社会人経験がない分、企業側に熱意を見せなければ採用に結び付くのは難しいです。

就職活動では一度新卒で入社してから転職活動を行っている第二新卒や、新卒の就活生と少ない採用枠をかけて争うことになります。

積極性のない人物は企業としても採用したくありませんから、積極的に就職活動に参加している姿勢を見せていきましょう。

既卒で就職活動を成功させる3つのポイント

既卒で就職活動を成功させるには、以下3つのポイントを把握しておく必要があります。

既卒だった期間で何をしたかを明確に伝える

既卒で就職活動を成功させるには、既卒だった期間で何をしていたかを明確に伝える必要があります。

既卒は大学や専門学校を卒業後に、就職活動をせずに他の事に取り組んでい方が多いです。

人事を納得させられるような、既卒だった期間に行っていた活動を説明していきましょう。

職務経歴書の提出はできるかぎり行う

通常転職活動を行うには履歴書とともに職務経歴書の提出が必要になりますが、既卒は働いている期間がないため職務経歴書に書く内容がありません。

書く内容がないからと言って履歴書のみの提出にとどまってしまうと、採用担当者へ就職活動への積極性がないとみなされてしまうかもしれません。

職務経歴書に書く内容がないなら、自己紹介を兼ねた資料を作成して持参することをおすすめします。

履歴書には記載できない既卒時代に何をしていたか、既卒を選択した理由を可能な限り前向きな言葉で言い換えましょう。

履歴書はいつ卒業して働いていたかをあらわす簡単な資料ですから、完全に自分のことを理解してもらうのは難しいでしょう。

様々な就活支援サービスを活用する

既卒が就職活動を行うには、一人で転職活動を行うよりも、さまざまな就職支援サービスを使うようにしましょう。

新卒でもマイナビやリクナビを活用して就職活動を進めていくように、既卒の就活でもサービスによるサポートは必要不可欠です。

求人を掲載している媒体へ登録してみたり、公的機関の開催している就職相談会に参加してみることをおすすめします。

単独で就職活動を進めるのも問題ありませんが、就職活動を円滑に進めたいのであれば、第三者のサポートを受けることも検討してみてください。

既卒の就活方法とは?

既卒になり、どんなふうに就活していいのか悩んでいる人はいませんか?

既卒の就活には以下のような応募方法があります。

  1. 就職・転職サイトを利用する
  2. ハローワークの「新卒応援ハローワーク」を利用する
  3. 既卒専門の就職支援サービスを活用する
  4. 企業のホームページから直接申し込む
  5. 大学の就職課を利用する

この中でも私がオススメしたいのは、3番の「既卒専門の就職支援サービスを活用する」です。

既卒専門であれば、新卒や社会経験を積んだ第二新卒と競うこともありませんし、募集している企業側が既卒を歓迎しています。

さらにキャリアアドバイザーが、既卒に向けた面接対策や応募書類の添削、企業の選定まで無料で行ってくれます。

マンツーマンのカウンセリングによりあなたの魅力を見出し、プロ目線で企業研究のアドバイスをしてくれるため、これまで視野になかった優良企業を見つけることも可能です。

既卒の就活は一人で悩まず相談相手を見つけるのが成功へのカギ

これまでは学校に行くと友人や先生がいて、就活の相談がしやすい環境でした。

しかし卒業すると突然一人になることで、孤独を感じる時間が増えてしまいます。

社会人になった友人とも疎遠になり、「このままでは就職できないかもしれない」という不安に陥りがちです。

孤独になるとネガティブなことばかり考え、就職を諦めてしまうことがあるので危険です。

ハローワークに相談したり、就職エージェントのアドバイザーに話を聞いてもらったりして、就職へのモチベーションを維持できるよう努めましょう。

既卒の就活で成功するポイントとは!新卒で応募していいって本当?

既卒の就活の実態は「既卒は就職できる!」が本当

「既卒は就職できない」というのは過去の話で、今は既卒でも応募先が選べる売り手市場です。

ネットの情報を鵜呑みにして就活を諦めている人がいたら、すぐに考えを改め就活に励みましょう。

むしろ今の時期に既卒になって良かったと前向きに考え、行動を起こすことが大切。

既卒は企業選びや自己分析にたっぷりと時間が使えるので、就活を見直すチャンスになるかもしれません。

晴れて正社員への切符を手にできるよう、応援しています。

就職できない既卒は就活に問題あり? 5つの原因と成功させる方法

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