地方転職においてよく見かける言葉である「Uターン」と「Iターン」。
しかし、よく見かける言葉ではあるものの、この2つの言葉の具体的な違いを説明できる方は少ないです。
転職をするなら、こういった基本的な言葉を覚えている方が、無駄な間違いもなくなり、満足感のある転職ができます!
そこでこの記事では、UターンとIターンによる転職がどういうもので、2つの違いは何なのか、について解説しています。
また、一緒に用いられることの多い「Jターン」や、これらの転職によるメリット・デメリットも解説しているので、気になる方はぜひ参考にしてくださいね。
目次
Uターンとは
Uターンとは、就職で新しい土地に移住した後、自分の出身地の会社に転職することです。
一般的には、都内の大学に通った後にそのまま就職し、転職を気に地元に戻るというケースが多いです。
都内の企業で育った優秀な人材がUターン転職をすることで、地方活性化につながるため、地方企業や自治体にとっては嬉しい転職形態。
転職者自身にも多くメリットがあり、都内の空気に疲れてしまった時は、一度考えてみるのがおすすめですね。
Iターンとは
Iターンとは、出身地から離れた場所で就職もしくは転職することを指します。
一般的には、首都圏で育ちそのまま就職した方が、転職を気に地方で生活するケースが多いです。
また、都内就職したものの「独立や企業をしたい」と感じている方が、地方に出ていって事業を始めることもあります。
金額上の問題や資源の少なさなどから、都会での企業が難しいと判断した方には、このIターン転職がおすすめですね。
UターンとIターンの違いは地方生まれかどうか
UターンとIターンの違いは、生まれ育った場所が地方だったかどうかです。
生まれ育った場所が地方で、都内就職後、地元に転職移住するならUターン。
都内育ちで都内就職後、地方転職するならIターンです。
よく混同される2つの形態ですが、滿足できる転職をするためにも、この2つの違いは理解しておきましょう。
Jターンとは
Uターン・Iターンとは別に、Jターンという言葉もあります。
Jターンとは、地元から進学や就職などで首都圏に移住した後、故郷に近い地方都市に移住・転職することを指します。
例えば「愛知の田舎で生まれ育ち、都内に就職した後、転職で名古屋に移住する」というような形態です。
田舎に帰って転職するのと違い、首都圏内の便利さを味わいながら生活できるのが大きなメリットですね。
地方の空気感やゆとりを求めている方にとっては、向いていない方法と言えます。
「Uターン転職・Iターン転職」地方転職の7つのメリット
Uターン転職やIターン転職などで地方に転職するメリットは、以下の7つです。
- 自然が多くノンストレスの生活ができる
- 移住サービスが受けられる
- 通勤ラッシュから開放される
- 生活費が都内より安い
- 価値観が変わる・広がる
- 家族で一軒家の夢を実現できる
- 子育てしやすい
それぞれのメリットについて、詳しく解説します。
自然が多くノンストレスの生活ができる
地方は自然が多くあり、空気もきれいなため、都内で感じるようなストレスは感じなくなるでしょう。
人が多くて混雑することも少ないですし、時間に負われる風潮がないことから、ゆとりを持った生活ができるはず。
また、海に面した場所であれば休日に家族で遊びに行く事もでき、釣りなどの趣味がある方にはオススメですね。
移住サービスが受けられる
地方転職では、移住することで支援される所もあり、金額的な不安を抱えている方でも転職しやすいです。
移住サービスは企業が行うものが多く、首都圏から優秀な人材を集めるために、採用の一環として行っています。
そのため、移住サービスが必要であれば、転職の際に地方企業のことを徹底的に調べるのがオススメですね。
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通勤ラッシュから開放される
首都圏では毎朝の通勤ラッシュにストレスを感じることが多いですが、地方ならこの通勤ラッシュに巻き込まれることはありません。
最近ではコロナの影響もあって電車の混雑は少し減りましたが、それでも朝から人の波に押されるのは嫌ですよね。
しかし、都内に比べて交通の便が良くないことが多いので、時間を読むのを少し手間に感じるというデメリットもあるため、注意が必要です。
生活費が都内より安い
地方での生活では、都内に比べて生活費がかかりません。
何を買うにも使うにも費用が安く、生活コストは最低限まで抑えることが可能。
また、食材については新鮮なものが多く、安い値段で美味しいものが食べられるため、コストパフォーマンスは最高と言えます。
ただし、いくら安いからと言っても、お金を使いすぎることには注意してくださいね。
価値観が変わる・広がる
首都圏で生活していると、同じような価値観を持った人と関わりを持つことが多いですが、地方では一味違った価値観を持っている人と接することが出来ます。
都会に比べて時間にゆとりを持っていたり、お金を稼ぐことの優先順位が低かったり、最近では珍しい価値観を持つ方も多いでしょう。
このような方々と触れ合うことで、自分の世界を広げ、より充実した人生を送る事ができますね。
家族で一軒家の夢を実現できる
地方の物価は、首都圏に比べればかなり低いため、家族で夢の一軒家を建てられるかもしれません。
都内で一軒家を建てるとなると、だいたい5000万円以上が必要で、なかなか実現できるものではありません。
しかし地方であれば、2000万円ほどで都内の5000万円程度のクオリティがある一軒家を建てることが出来ます。
勿論場所によっても上下しますが、都内より安いことには変わりありませんね。
子育てしやすい
地方では海・山などの自然が豊かであるため、子供にとって自由に遊べる場所が多いです。
首都圏では、子供が思い切り走れる公園などは限られており、すぐ近くに遊べる場所がある方が珍しいですよね。
また、人が少ないからか、都内に比べて犯罪の数も少ないので、子供が出歩いても比較的安心感があります。
生活費が安く、一軒家が立ちやすいことに加えて、子供にとっても自由奔放に育てることは、子供にとって最高の環境ですね。
「Uターン転職・Iターン転職」地方転職の3つのデメリット
Uターン・Iターン転職などで地方転職することには、以下の3つのデメリットもあります。
- 収入が下がる
- 仕事の種類が少ない
- システム・施設を不便に感じる
それぞれのデメリットについて、詳しく解説します。
収入が下がる
上で説明したとおり、地方の物価は低いですが、付随して収入も下がります。
都内の最低賃金は1000円以上に上がっていますが、地方では800円を切る場所もたくさんあります。
都内で働くより明らかに収入が下がるため、仕事に対してのモチベーションを上げることは少し難しいでしょう。
都内で長く働いていた方ならなおさらです。
ただ、繰り返している通り、地方の物価は安く生活コストも低いので、生きていく上で負担を感じることが少ないはず。
首都圏同様で節約の意識は持っていたほうがよいですね。
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仕事の種類が少ない
首都圏は情報の供給も早く、インフラ整備も整っているため、職種に困ることは少ないです。
しかし、地方転職となると、思っている以上に職種は少なく、やりたいと感じていることが出来ないことも。
基本的には地域活性化に関しての職業の方が待遇もよく、以下のような職種がおすすめです。
- IT企業でエンジニア就職
- 地方優良企業のIT部門
- 地域おこし協力隊
- 市役所・町役場などの公務員
- 経験を生かした個人開業
最先端の情報から培った、IT関連のスキルを使って地方企業の活性化に務めることや、地域の人脈を築きやすい地域おこし協力隊などがオススメです。
また、地方資源を使った新しいビジネスや、小さな飲食店を営むのも素晴らしい選択ですね。
システム・施設を不便に感じる
地方は首都圏に比べ、あらゆるシステム・施設に不便さを感じます。
特に交通の部分が大きく、都内の電車は5分に1本通ることもザラですが、地方では30分~1時間に1本来るかどうかの場所もあります。
バスであれば1日に2本しか通らない道もあり、時間通りに行動するのは少し難しいでしょう。
また、アミューズメント施設も少なく、休日を娯楽で過ごすには、ある程度限定化されてしまいます。
子供のためにも機能的なアミューズメントに行ける機会を作りたい方は、車や電車で行ける施設の近くに住むのが良いですね。
Uターン・Iターン転職で心にゆとりのある生活を
Uターン・Iターンによる転職について、内容と違いをまとめると、以下のようになります。
Uターン | Iターン | 2つの違い |
---|---|---|
地方で育ち、都内就職した後、故郷へ転職 | 都内で育ちそのまま就職した後、地方転職 | 生まれ育った場所が地方か都内か |
また、Uターン・Iターンなどで地方に転職するメリット・デメリットは以下のようになります。
メリット | デメリット |
---|---|
・自然が多くノンストレスの生活ができる ・移住サービスが受けられる ・通勤ラッシュから開放される ・生活費が都内より安い ・価値観が変わる・広がる ・家族で一軒家の夢を実現できる ・子育てしやすい |
・収入が下がる ・仕事の種類が少ない ・システム・施設を不便に感じる |
これらの言葉の違いと、メリット・デメリットをしっかりと確認して、地方転職を満足感のあるものにしましょう。