看護師は一度結婚や出産、介護などの理由で職場を離れても資格職種なので復職はわりと簡単に可能です。
潜在看護師が約70万人いると言われている現在、看護師の人数も不足しているため復職してくださるのは、看護師にとっても病院にとっても社会にとっても、すごくありがたいことだと思います。
しかしながら医療というのは日進月歩、職場を離れている間にどんどん医療は進み、当時新しい知識だったものはとっくに古い知識に変わっていたりします。
私も、新卒の子に学生時代教わった内容を話したら「昔はそうだったみたいですね」と返され落ち込んだことがあります。
そんな医療現場に復職するにあたり、ブランクのある看護師はどんな準備をすれば良いのでしょうか?
目次
ブランクがある看護師の不安と解消法
ブランクがあればどんな仕事だって不安がつきものだと思います。
久々にやる業務だって覚えているか少し不安なのに5年、10年なんて期間が空いてしまったら不安になるのは当然ですよね。それでは一体どんな不安があるのでしょうか?
業務内容・知識に対する不安
昔は採血もルート確保も卒なくこなせたけど技術が衰えているのではないか?
前までは新しい知識だったけど今は通じるのか?そんな不安は仕方ないと思います。
病院で働いているとどんどん新しい情報が入ってきます。
ついこの間まで常識だったものが全く違うものになっていたりするのですから驚くことも多いです。
普段働いている私たちですら驚かされるのですから、復職する人は知らなくて当たり前なのだと思います。
しかしながら知らなかったですまないのも看護師の辛いところです。
そんな辛いことがないように事前に復讐をしておくことをお勧めします!
最近は都道府県や公的機関、民間企業などが看護師の復職者のためのセミナーを開講しており、そこでは座学研修だけでなく実技研修も行っているそうです!
採血や点滴などは管を取り戻すのが大変と聞きます。
研修だけでかんを取り戻すことはできないと思いますが、手順を思い出すだけでも参加する意味はありますよね。
また座学では今の医療について講義してもらえるため、新しい知識を身に着けるチャンスになると思います!
家族の不安
小さいお子さんがいるとどうしても職場復帰をすることを躊躇ってしまうことが多いです。
母親は家にいてあげるべきという考えを持ち、不安になってしまうケースもあるようです。
実際に日本は「3歳神話」という考え方があるそうです。
3歳神話というのは「子供は3歳まで常時家庭において母親の手で育てないとその後の生活に悪影響を及ぼす」というものです。
しかしながら3歳になるまでは母親が一緒にいなければならないという根拠はありません。
確かに基本的信頼感や愛着形成を育む大切な時期ではありますが、それは母親一人でできるわけではないと私は思います。
父親や祖父、祖母や親戚、地域の人々に支えられながら子供は育つのです。
一人で考えすぎず、ご家族と話し合いましょう。
保育園の利用や、託児所の利用などの案が出たり、家事の役割分担についても話し合うことができると思います。
育児や家事と両立できるか不安
子育てしている看護師ならこの不安を感じることは一度はあると思います。
子育てと家事の両立だってとても大変なのに、仕事まで増えてしまったらもう寝る時間なんてない!と考える人も多いと思います。
もちろん一人で全てこなすことは不可能だと思います。そんなことをしていたら必ずいつか限界が来てしまいます。
家事も育児も家族と協力して行うようにしましょう。
家事、育児は女性がするものなんて考えは時代遅れですから、どんどん頼っていきましょう。
もちろん、頼る人がいないという人もいるでしょう。そんな時は誰でもいいので相談をしましょう。
すべて完璧にする必要はありませんので、程よく力を抜いてやっていくことが大切だと思います。
体力が持つか心配
看護師は体力勝負ですから体力がないとついていけないかもしれません。
特に夜勤もしようと考えている方は、現役時代まで体力を回復をさせておくことが必要です。
そうしないと復帰後に筋肉痛に悩まされたり、腰痛に悩まされることになると思います。
しっかりと食べて体力をつけましょう。
子育てをしながらでも、空いた時間にストレッチや筋トレを行い、少しづつでも体力をつけていくことが復帰への第一歩です。
看護師復帰のための準備はどんなことをするの?
具体的に看護師復帰のためにはどのようなことをすればいいのか考えていきましょう
研修を受けたり勉強をしたりして新しい知識を身につける
都道府県や公的機関や民間企業が開校している、復職志望者サをポートするセミナーにも参加してみましょう。
中には無料で受講できるものもありきっと役立つと思います。
実技なども練習できるので手順の復習もでき、新しい知識も身につけることができるので一石二鳥だと思いますよ。
また同じ復職を考えている仲間ができるので情報交換もできるはず!
厚生労働省指定日本看護協会主催の研修、県知事指定都道府県ナースセンターによる就業支援、大学病院での復職支援セミナーなどたくさんのものがありますので、調べてみて参加したいものを選びましょう!
復職する診療科や、方向性を決める
看護師の就職先は病院だけではありません。
施設やデイケア、保育園や老人ホーム、一般企業に就職することもできるので、まずは復帰する職場をどうするのか決めましょう!
ブランクのある看護師の復職に向いている職場は、診療所(クリニック、医院)、健診センター、デイサービス、慢性期病棟、保育園などが挙げられます。
診療所や検診センター、デイサービスや保育園は日勤のみですし、残業が少なめです。
また、デイサービスや保育園は看護師の技術は少ないため、技術面でどうしても心配な人はおすすめかもしれません。
慢性期病院の場合は激務になりにくく、基本的には定時に終われるのでおすすめです。
また、バタバタと時間に追われることが少ないのでゆっくりと昔の技術を取り戻すことができるでしょう。
ママさん看護師も多いため育児や家事などの協力体制が整っているのもポイントです。
逆にあまり向いていないのが総合病院、急性期病院、産科病院などが挙げられます。
とてもやりがいのある職場なのですが、激務になりやすくついていくのが大変な可能性が高いです。
また、産科病院はいつおさんが始まるかわからず残業になりやすいのがネックです。
やりがいのある方がいいと言う人はいいでしょうが、そうでなければ考えた方がいいと思います。
就職先の病院に子育てについて理解してもらう
お子さんが独り立ちしており育児に一段落ついた状況なら問題はないと思いますが、育児真っ最中のお母さんが看護師に復帰する職場に事前に話しておくのも大切です。
子育て中の看護師さんが多く勤めている職場は院内に託児施設があったり、近くに保育施設があったり、病児保育などもついていたりと環境が整っている場合が多いです。
しかしながら心配になってしまうのは当たり前です。
事前に子育て中であることや、急病などがあった場合に早退させてもらうことがあるかもしれないと話しておきましょう。
それで面接で不利になってしまうのであれば、子育てに理解のない職場だと考え、次の職場を探せばいいだけだと思います。
子どもが急病になったときに、職場を急遽離れることを理解してもらえることは大切です。
職場にもスタッフにも理解をしてもらい、心配が少ない状態で仕事を開始できるようにしましょう。
ナースセンターを活用する
ナースセンターとは各都道府県に1つづつある、看護師確保に向けた取り組みを行う施設です。
就職希望の看護師を施設に無料で紹介してくれます。
相談員が相談に乗ってくれたり、復職に向けた研修も行っていたりするので、復職が不安な方におすすめです。
また、交流スペースのようなところでは、子育て中のママさん看護師や定年退職した看護師などがいて交流できます。
同じく復職に向けて活動している看護師さんと交流してみるのもいいでしょう。
自宅を離れられない場合でも、e-ナースセンターでインターネット登録をすれば、求人を見れるそうなので活用してみることをおすすめします。
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ブランクがあることを気にしない
ブランクを気にしてしまう人はやはり多いと思います。
しかしながらブランクがあるからこそ、一度看護師を離れたからこそ見えたものは必ずあると思います。
それはとても大切なもので、その視点を持っているからこそ患者さんの気持ちをより理解することができるのだと思います。
人生経験は人を強くします。そして人を成長させてくれます。
ブランクと言っている期間も自分を強く、そして成長させてくれた大切な時間だと思います。
ブランクを気にしすぎず、前を向いて働いていってくださればいいなと思います。
少しでも多くの頼もしい看護師さんが復職して、また現場を盛り上げてくださるのを楽しみに待っております!