インドは中国に次いで世界2位の人口の多さでGDPは世界トップクラスの数値を誇ります。
2030年には中国を抜いて世界1位の人口になると言われているのですが、「インドの平均年収っていくら?」と気になっている方は多いのではないでしょうか?
この記事ではインドの平均年収について詳しく解説します。
世界的にインドが注目されている理由やAsia300に選出された企業もご紹介しているので、ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
インドの平均年収はいくら?
インドの平均年収は160万円~180万円と言われています。
世界でもトップクラスのGDPを誇る国にしては少ないと感じられるかもしれませんが、インドは経済格差が激しいです。
平均年収が100万円を下回る方もいれば、年収が1,000万円を超えている富裕層も存在します。
そのため平均年収だけでは、インド人の暮らしをイメージすることは難しいと言えます。
職業別の平均年収
インドの平均年収は160万円~180万円ですが、職種によって平均年収は大きく異なります。
職種別の平均年収は下記の通りです。
土木技術者 | 55万円 |
---|---|
運用管理者 | 120万円 |
シニアソフトウェアエンジニア | 120万円 |
ソフトウェアエンジニア | 70万円 |
機械エンジニア | 60万円 |
プロジェクトマネージャー | 220万円 |
ソフトウェア開発者 | 630万円 |
ソフトウェア開発者/プログラマー | 1200万円 |
インドで高い年収をもらうためには、IT業界に勤める必要があります。
物価の安いインドで年収1,000万円を超えると、存分に裕福な暮らしができると思います。
日本人の年収は就労ビザによって保証されている
日本人がインドで働くためには、就労ビザを取得する必要があります。
その就労ビザを取得することによって、日本人は最低でも「年収25,000ドル」が保証されています。
1ドルを100円で計算しても、年収で250万円は保証されているということです。
年収が250万円だと日本で生活する場合は困ることがあるかもしれませんが、物価が安いインドでは生活に困ることがないほどの金額です。
そして日本人でも住みやすいとされている「ニューデリー・ムンバイ・バンガロール」などでは最低年収ですが、禁酒が定められている工場地帯など住みにくい地域では年収に上乗せされることもあります。
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インドと日本の物価
インドは非常に物価の安い国で、日本の1/4と言われています。
日本で400円で購入できるものがインドでは100円で購入できるということです。
実際に2リットルの水は約50円で、卵は1つ6円で売られています。
交通費や家賃に関しても日本の1/4程度の物価になっています。
そのためインドで年収300万円~400万円ほどもらうことができれば、存分に裕福な暮らしができると思います。
インドで激しい経済格差がある理由
上記でもお伝えしたようにインドは経済格差が激しい国です。
その理由は「カースト制度」の考え方が残ってしまっているからです。
カースト制度とは、インドで生まれた独特の社会的身分制度ことで5つの階級が存在します。
このカースト制度は国の憲法で禁止されているのですが、現在でもその考え方が残っているため、貧困層は一向に貧困層のままです。
またカースト制度は「ヒンドゥー教」で用いられていた制度なのですが、インドでは人口の約80%がヒンドゥー教を信仰しているため、時がたってもカースト制度がなくならないと考えられます。
世界的にインドが注目されている理由
インドは経済格差が激しい国なのですが、世界的には注目されている国です。
GDPの数値を見ると注目される理由が分かると思いますが、注目されている理由は大きく「人口増加と消費の拡大」「インフラの整備」「モディ政権による改革」の3つが挙げられます。
平均年収が日本の1/2のインドが世界的に注目されている理由を詳しくご紹介します。
人口増加と消費の拡大
インドは13億人を超える人口を抱えていますが、現在も増え続けていて2030年前後には中国を抜き世界1の人口を誇る国になると推測されています。
またインドは人口規模だけではなく、人口構成の若さにも注目が集まっています。
生産年齢人口のデータを見ると、インドは経済成長が促進される状態になっていて、賃金の上昇・生活水準の向上によって個人消費の活発化が予想されています。
そのためインドは世界的に注目を集めています。
インフラの整備
インドは人口が増加して経済成長が促進される状態になっているのですが、インフラが整備されていないのが実情です。
インド政府は民間資本を積極的に取り入れた道路整備などに取り組んでいて、インフラ開発が年々進んでいます。
インドのインフラが整備される時期は明確にはわかりませんが、整備されればされるほどビジネスの発展が加速すると期待されています。
「モディ政権」による改革
2014年に就任したモディ首相は、「モディノミクス」と呼ばれる経済改革を進めています。
これまで高額紙幣の廃止・GSTの導入・土地収用法の改正などさまざまな政策を実行して、インドの経済をサポートしてきました。
2019年に行われた総選挙ではインドの経済をサポートした「モディノミクス」が評価されて、モディ首相が再選して継続することになりました。
その結果、世界各国はさらなる経済成長に期待をしています。
Asia300に選出されたインド企業
インドには日本経済新聞が独自に選出したアジアの主要企業が44つあります。
アジアで300企業が選出されることから「Asia300」と言われています。
そんなAsia300では「成長性」「収益性」「資本効率」「財務健全性」の4つを独自にスコア化して、ランキングを発表しています。
選出されたインド企業の中でもランキングの高い10企業は下記の通りです。
(選出されている全ての国でランキングが付けられている)
- 2位:HCLテクノロジーズ(情報技術)
- 9位:タタ・コンサルタンシー・サービシズ(情報技術)
- 13位:インフォシス(情報技術)
- 14位:ジー・エンターテインメント・エンタープライゼズ(エンターテインメント)
- 20位:マルチ・スズキ(自動車)
- 22位:ITC(タバコ)
- 29位:ダブール・インディア(日用品)
- 32位:アジアン・ペインツ(塗料)
- 33位:ベダンタ(天然資源)
- 36位:ヒーロー・モトコープ(自動車)
上記でもお伝えしたように、インドではIT業界の経済成長が著しいです。
もしインドの企業で働きたい場合は、上記の企業を参考にしてみてください。
インドの企業に転職する方法
インドの平均年収は日本よりも少なかったですが、勤める企業や職種によっては日本で働くよりも高い給与をもらえる可能性があります。
さらにインドは物価が安いため、日本の300万円とインドの300万円は価値が異なります。
そのため「インドの企業で働いてみたい」と感じられた方は多いと思います。そこでインドの企業に転職する方法をご紹介します。
インドについて理解する
インドの企業に転職するためには、まず「インド」という国について詳しく理解する必要があります。
経済的な格差が激しいことやそれぞれ宗教があることなど理解すべきことはさまざまありますが、転職するうえではインドの生活について知ることが大切です。
もし上記でお伝えしたAsia300に選出されている企業に転職できても、インドでの生活に慣れることができなければ、仕事どころではありません。
仕事で成果を上げるためには満足のいく生活を送る必要があるので、転職するまえにインドでの生活について知る必要があります。
ビジネスの場で通用する英語スキルを身に付ける
一般的にインドではヒンディー語が公用語と言われています。
しかし人口の多いインドでは民族によって使っている言語が異なり、方言などを含めると約600言語が使われています。
そのためインド人同士でも正確に意思疎通できない場合があり、ビジネスの場では「英語」でコミュニケーションを図ります。
インドの企業に転職するためには、ビジネスの場で通用する英語スキルを身に付ける必要があります。
ヒンディー語などは話せなくても英語を話すことができれば、ビジネスの場でも生活をするうえで困ることはないです。
転職エージェントを活用する
日本からインドに転職する場合は、求人を探す必要があります。
転職サイトや知人を介してインド企業の求人を探しても良いのですが、転職エージェントを活用すると効率よく探すことができます。
転職エージェントとは無料で転職に関することを幅広くサポートしてくれるサービスで、転職サイトとは異なります。
具体的に受けられるサービスは求人紹介・面接対策・書類添削・キャリアプランの形成などです。
自分で求人を探す必要が手間が省けるため、スムーズに転職できる可能性が高まります。
転職エージェントは併用しても問題ないため、気になるものがあれば登録してみてください。
インドの平均年収は日本よりも少ない
この記事ではインドの平均年収についてお伝えしましたが、日本よりも約250万円少ないです。
しかしインドは経済格差が激しいため、人によっては年収1,000万円を超えているケースも少なくありません。
物価が非常に安いインドで年収1,000万円を超えると、存分に裕福な暮らしができると思います。
そしてインドの経済成長は世界的に注目されています。
「少しでも裕福な暮らしがしたい」「インドでキャリアアップしたい」と感じられた方は、インドの企業に転職してみてはいかがでしょうか。
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