どんなスポーツにおいても「審判」は欠かせない存在で、1つの判断で試合が決まってしまうこともあります。
そんな審判の「平均年収っていくらなんだろう?」と気になっている方は多いのではないでしょうか?
この記事では審判の平均年収について解説します。
審判で年収1,000万円以上稼ぐことや社会人から審判を目指す方法もご紹介しているので、ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
審判の平均年収はいくら?
審判の年収はスポーツによって大きく変動します。基本的に人気なスポーツの審判になると年収は高くなり、人気のないスポーツだと年収は低くなります。
そのため「審判」という職業全体の平均年収は参考になりません。
そこで日本で人気のある「野球」と「サッカー」の年収について詳しくご紹介します。
プロ野球の審判の平均年収
プロ野球の審判の平均年収は、500万円〜600万円と言われています。
日本の平均年収が450万円〜500万円になっているため、平均と大きな差はありません。
しかし、プロ野球の審判は年収の幅が広いです。年収が400万円を下回っている方もいれば、年収1,000万円を超えている方もいます。
プロ野球の審判では最低保証額が定められていて、1軍で750万円、2軍では345万円になっています。
それに加えて、試合ごとに手当が支給されます。
1試合ごとの手当ては下記の通りです。
「1軍の審判」
球審:3万4,000円
塁審:2万4,000円
控え:7,000円
「2軍の審判」
1試合:2,000円
プロ野球の審判はリーグを運営する日本野球機構(NPB)と1年ごとに契約を結びます。
審判としての評価が高まれば高まるほど、年収も高くなるでしょう、
Jリーグの審判の平均年収
Jリーグの審判の平均年収は、300万円〜400万円と言われています。
Jリーグの審判は日本の平均を少し下回る年収になっています。
しかし、プロ野球の審判同様に年収の幅が広いです。
年収が200万円を下回っている方もいれば、年収1,000万円を超えている方もいます。
Jリーグの審判は試合ごとの手当が全収入になっています。
試合ごとの手当ては下記の通りです。
J1主審 | 約12万円 |
---|---|
J1副審 | 約6万円 |
J2主審 | 約6万円 |
J2副審 | 約3万円 |
J1で1年間に30試合の主審を務めても年収は360万円となります。
そしてJリーグでは、「プロフェッショナルレフリー」として日本サッカー協会と契約している審判がいます。
契約をしている方は年俸制で契約を結んでいるため、平均以上の年収を得ています。
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審判で年収1,000万円以上稼ぐことはできる?
審判で年収1,000万円以上稼ぐことは可能です。
しかし、年収1,000万円以上稼げるスポーツは限られています。
上記でお伝えした「プロ野球」「Jリーグ」以外の審判では年収1,000万円以上を稼ぐことは難しいです。
プロ野球・Jリーグのトップクラスでは、年収が2,000万円を超えていることもあります。
プロ野球で1軍の試合を担当する審判は年収1,500万円〜2,000万円と言われていて、日本シリーズなどを担当する場合は年収2,000万円を超えていると言われています。
Jリーグの場合は、「プロフェッショナルレフリー」として契約している審判のみ、年収1,000万円を超えています。
「兼業審判」が多い
審判で年収1,000万円以上稼ぐことは可能なのですが、兼業している方が圧倒的に多いです。
兼業審判とは、他の収入源を持っているということです。
プロ野球の場合は日本野球機構と契約しているため、全員が専業になるのですが、 Jリーグの場合は半分以上が「兼業審判」になります。
その他のスポーツでは、ほとんどの方が「兼業審判」です。
審判だけで生計を立てられるようになるまでは、時間と実績が必要になります。
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社会人から審判を目指すことは可能?
審判は年収1,000万円〜2,000万円稼ぐことができるため、「審判になってみたい」と感じられ方は多いと思います。
結論からお伝えすると、社会人からでも目指すことは可能です。
実際に社会人から審判になっている方は多く存在します。
また、始めは社会人として働きながら審判としての経験を積む必要があります。
スポーツが好きな方や、今の仕事にやりがいを感じていない方は審判への転職をおすすめします。
プロ野球の審判になる方法
プロ野球の審判になるためには、大きく3つのステップがあります。
社会人から目指す方は、下記の3ステップを参考にしてみてください。
①野球ルールを徹底的を勉強する
プロ野球の審判になるためには、まず野球のルールを徹底的に勉強する必要があります。
野球経験者の場合でも細かいルールまで把握している方は少ないでしょう。
またプロ野球になると特別なルールなどが定められていることもあるので、審判を目指すためには、野球のルールを徹底的に勉強することが大切です。
②「NPBアンパイア・スクール」で学ぶ
プロ野球の審判になるためには、「NPBアンパイア・スクール」を受講する必要があります。
NPBアンパイア・スクールを受講していなければ、プロ野球の審判にはなれません。
NPBアンパイア・スクールは高校卒業している方であれば、誰でも受講することが可能です。
しかし、1回の定員が66人と定められているため、書類で落ちてしまうことがあります。
NPBアンパイア・スクールの応募はメールで、「氏名・住所・電話番号・野球経験・審判経験・応募理由」などを記載して送ります。
書類で落ちないためにも、審判経験や応募理由はしっかりと記載するようにしてください。
③2軍で経験を積む
NPBアンパイア・スクールを受講して、プロ野球の審判として素質を持っていると判断されれば、翌春のプロ野球キャンプに参加できます。
キャンプで改めて適性を確認されて、合格することができれば、日本野球機構と契約を結ぶことになります。
初めは2軍で審判を務めることになるのですが、優秀と判断されると1年間で1軍に昇格することが可能です。
1軍に昇格すると、平均以上の年収を稼げるようになるでしょう。
Jリーグの審判になる方法
Jリーグに審判になるためには、大きく3つのステップがあります。
社会人から目指す方は、下記の3ステップを参考にしてみてください。
①サッカーのルールを徹底的に勉強する
Jリーグの審判になるためには、まずはサッカーのルールを徹底的に勉強する必要があります。
日本サッカー協会には公認審判員制度が設けられていて、資格を取得しなければいけません。
そのためルールの勉強は必須です。
そしてプロ野球のように、特別なスクールなどは設けられていないため、独学で勉強する必要があります。
②「4級審判員」の資格を取得する
日本サッカー協会では、4級から1級までの資格が設けられています。
いきなり1級や2級を取得することはできないので、まずは4級審判員の資格を取得する必要があります。
4級審判員の受験資格は、12歳以上で心身ともに健康な人となっていて、各都道府県サッカー協会の講習を受ければ資格を取得できます。
3級以上になると審判経験が受験資格になるので、注意してください。
③プロフェッショナルレフリーを目指す
Jリーグの審判ができるのは、「1級審判員」の資格を取得している方のみです。
1級審判員の試験は、2級取得後2年以上が経っていて、実績のある34歳以下の者で各地域のサッカー協会の推薦を受けた人だけが受けられます。
そのため1級審判員になるためには、相当な時間と経験が必要になります。
ただ1級審判員の資格を取得できれば、Jリーグの審判を勤められます。
そして年収1,000万円以上を目指す場合は、「プロフェッショナルレフリー」として契約を結ぶ必要があります。
一流の審判になるまでは「兼業審判」になる
プロ野球やJリーグの審判になる方法をお伝えしましたが、すぐになれるものではありません。
実績が伴う職業になるため、相当な時間と経験が必要です。
そのため審判として生計を立てられるようになるまでは、兼業として務めることになります。
兼業として審判を務めるためには、土日祝が休みで残業の少ない仕事に転職することをおすすめします。
「審判になるために転職?」と思われるかもしれませんが、仕事に時間を費やしていると一流の審判になれる可能性は低くなります。
一流の審判になるためには、少しでも多くの時間を割くことが大切です。
転職エージェントを活用する
一流の審判になるために転職する場合は、転職エージェントを活用することが大切です。
転職エージェントとは、無料で転職に関することを幅広くサポートしてくれるサービスです。
具体的に受けられるサポートは、「求人紹介・面接対策・書類添削・日程調整・条件交渉」などで、登録することで担当のキャリアアドバイザーが1人付きます。
そのため働きながらでも希望通りの転職を成功させられる可能性が高まります。
一流の審判を目指しやすい仕事への転職を成功させるために、転職エージェントは活用するようにしてください。
審判で年収1,000万円以上稼ぐことは可能
この記事では審判の平均年収についてお伝えしましたが、いかがだったでしょうか?
審判の平均年収はスポーツごとに大きく異なり、プロ野球では500万円〜600万円、Jリーグでは300万円〜400万円となっています。
そして審判は社会人からでも目指せる職業です。
年収が1,000万円以上になることもある職業なので、上記でお伝えした方法を参考にして審判への転職を目指してみてください。