商品の開発・改善や販売促進を行う企画職は、新卒からも転職者からも高い人気を誇ります。
会社の中でも人気のある職種になるため、「企画職になるには、どうすれば良いんだろう?」と悩んでいる方は多いのではないでしょうか?
この記事では企画職になる方法について詳しくご紹介します。
企画職で求められるスキルや、役立つ資格などもご紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
企画職になるにはどうすれば良い?
企画職になるには、大きく2つの方法が考えられます。
企画職を募集している企業へ転職する
1つ目の方法が、企画職を募集している企業へ転職することです。
企画職は未経験でも採用してくれる企業が多く、場合によっては数カ月で転職が成功します。
また、転職するということは、勤める企業も変わるため、待遇や給料がアップすることも考えられます。
「すぐに企画職になりたい」という方は、企画職への転職がおすすめです
社内の企画部署へ異動する
2つ目の方法が、社内の企画部署へ異動することです。
社内異動をすることで勤める企業を変えることなく、企画職になれます。
異動のタイミングが合えば、転職よりも早く企画職になれる可能性があります。
しかし、企画職は人気のある職種なので、なかなか社内異動できないことも考えられます。
1年間に何度も異動のタイミングはないので、企画職になるには数年間の時間がかかるかもしれません。
「いつか企画職になれたら良い」という方には、社内異動がおすすめです。
企画職への転職を目指す場合の手順
企画職への転職を目指す場合の手順は、大きく3つに分けられます。
企画職へ転職する手順は下記の通りです。
- 転職先に求める条件を決める
- 企画職の求人を探して応募する
- 応募企業での面接を受ける
3つの手順について詳しくご紹介するので、参考にしてみてください。
①転職先に求める条件を決める
企画職へ転職するには、まず転職先に求める条件を決める必要があります。
企画職の求人は山のようにありますが、その中から1つの企業を選択する必要があり、企業に求める条件を決めていないと、一向に求人を1つに絞れません。
「企画職」という職種は前提条件として、給料を重要視するのか、通勤時間を重要視するのかなど、2〜3つほどの条件を決めるようにしてください。
4つ以上の条件を決めてしまうと、希望する条件に合う求人を見つけることが難しくなるため、注意してください。
②企画職の求人を探して応募する
転職先に求める条件を決めると、条件に合う求人を探します。
求人を探す方法としては、転職サイトと転職エージェントがあります。
転職サイトは自分で求人を検索できるサービスで、転職エージェントは条件に合っている求人を紹介してくれるサービスです。
両方のサービスを活用した方が、自分の条件に合っている求人を見つけやすいので、併用することをおすすめします。
そして、自分の条件に合っている求人が見つかると、応募してください。
応募するには、履歴書や職務経歴書などを準備する必要があります。
③応募企業での面接を受ける
応募が完了すると、応募企業で面接を受けます。
上記でもお伝えした通り、企画職は人気のある職種なので、面接でしっかりとアピールしなければ、採用してもらうことが難しくなります。
基本的に2〜3回、面接が行われるので、自分のスキルや実績、企画職を目指す理由、どんなキャリアプランを考えているのかなど、聞かれるであろう質問はしっかりと対策しておきましょう。
そして面接の結果、採用してもらうことができれば、企画職になれます。
上記お伝えした1〜3の手順は、約2カ月〜5カ月ほどの期間と考えてください。
社内異動で企画職を目指す場合の手順
社内異動で企画職を目指す場合の手順は、大きく2つに分けられます。
社内異動する手順は下記の通りです。
- 会社の人事制度を確認する
- 企画職への異動願いを提出する
2つの手順をさらに詳しくご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
①会社の人事制度を確認する
企画職に社内異動する場合は、まず会社の「人事制度」を確認する必要があります。
人事制度の中には「自己申告制度」「社内公募制度」「社内FA(フリーエージェント)制度」を設けている場合があります。各制度の概要は下記の通りです。
- 自己申告制度:部署・勤務地に対する異動希望を自己申告し、会社が判断する制度
- 社内公募制度:社内の各部署が独立した形で人材を募集する制度
- 社内FA制度:高評価を得ている社員に異動する権利を与える制度
上記のような人事制度を設けている企業では、企画職へ異動しやすい傾向があります。
しかし、全ての会社で上記のような制度が設けられているわけではありません。
設けられていない会社の場合は、日頃から異動へ向けた準備を行う必要があり、上司との人間関係作りや、企画部署との関係性を築く必要があります。
②企画職への異動願いを提出する
上記でお伝えした人事制度が設けられていない場合は、「異動願い」を提出する必要があります。
異動願いとは、上司に企画部署へ異動したい旨を伝えるものです。
基本的には書類での提出ですが、企業によっては異動願いの書式が決まっている場合があるため、人事部に確認をするように注意してください。
また、異動願いを提出するタイミングは自由ですが、繁忙期・会社の決算期は避けることが大切です。
「忙しいのに、異動願い?」と上司にマイナスの印象を与えないためには、繁忙期と決算期は避けて提出するようにしてください。
そして、異動願いが承諾されると、企画部署への異動できます。
異動のタイミングは企業によって異なりますが、上記でお伝えした1〜2の手順は、約半年ほどの期間だと考えてください。
企画職になる前に知るべき主な仕事内容
企画職とは何か、ぼんやりとはわかっているもののどんな仕事をメインにやっているのか、わからない方もいることでしょう。
企画職の仕事内容は、大きく分けて以下の3つのいずれかを担当することが多いです。
- 営業企画
- 商品企画
- 宣伝企画
営業企画の仕事内容
営業企画の仕事は、その名の通り営業戦略を立てることがメインの仕事です。
自社の商品の分析を行い、営業をどのように進めていくかを企画していくことがメインの仕事です。
まず商品が出回るマーケットの近況を整理し、市場環境をチェックしていきます。
自社の製品の立ち位置がどの地点にあるのか、競合と比較してどんな強みがあるのかを分析していきます。
商品への理解が深まったところで、営業戦略の企画を行います。
営業戦略の企画では提案用の資料作成からプレゼン資料、営業をかけるにあたって中長期的なスケジュールも立てていく必要があります。
営業職の要素が非常に強いので、営業と兼任することが多いのも特徴です。
商品企画の仕事内容
商品企画の仕事内容は、新商品の企画あるいは既存の商品の改良企画を提出することが求められます。
世間のニーズに沿って商品を開発することが求められるので、競合からの情報収集をおこなったり、海外までリサーチの幅を広げていきます。
集めた情報を元に商品の企画を行い、市場のニーズに沿ったもののイメージを固めていきます。
ただ商品の企画をするだけではなく、商品が競合他社よりも優れている点があるかまで細かく内容を詰めていく必要があります。
企画を元に、社内でプレゼンを行い、承認されれば企画が動き出して商品化が決定します。
単に企画をするだけではなく、関係各所との連携を経て、実際に商品開発に結び付けるまでが商品企画職の仕事内容なのです。
広告や商品開発まで幅を広げることもある
商品の企画だけにはとどまらず、リリース時の広告戦略から、商品開発の現場と折衝をすることもあります。
ただ企画案を提出するのではなく、他の部署に実際に行って、企画の内容通りに進んでいるかをチェックしていきます。
チーム体制で進んでいくので、一人個人で対応することはありませんが、チームワークやコミュニケーション能力が必要になる機会が多くなります。
宣伝企画
宣伝企画は広報職と似たような業務を行うことが多いです。
自社で開発した商品やサービスを、企業やメディアに対して広告を打ちだし、商品をより人の目に触れやすくするのが仕事です。
広告出稿をするには予算が必要になりますから、宣伝にかかる費用や今後の見通しを含めて、細かく企画を作成することが求められます。
イベントを開く際には、管理や企画を行い、関係各所に対して調整を行います。
資料管理や情報収集が多い仕事なので、華やかさの反面泥臭さが求められるイメージを持っておいた方が良いでしょう。
企画職を目指す上で理解しておきたい求められるスキル
転職でも社内異動でも企画職になるには、企画職で求められるスキルを理解することが大切です。
求められるスキルを理解することで、転職・異動しやすくなり、企画職になれた後でも活躍しやすくなります。
企画職で求められるスキルを3つご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
コミュニケーション能力
企画職では担当している業務内容が異なる部署と関わることが多いため、コミュニケーション能力が必要不可欠です。
また、クライアントやお客様など社外の方とコミュニケーションを取ることもあるため、企画職にとってコミュニケーション能力は高ければ高いほど、良いスキルです。
そして、企画職では考えた企画をプレゼンする機会があるため、プレゼン力も必要になります。
高度なコミュニケーション能力とプレゼン力があれば、考えた企画を採用してもらいやすくなるでしょう。
企画力
企画職は言葉の通り、自社商品・サービスにとって最適な企画を考える仕事なので、企画力が求められます。
企画力がなければ、企画職として成果を上げることはできません。
企画力は経験に伴って身に付くスキルなので、企画職になる前から準備として、何か企画を考えるようにすることをおすすめします。
また、最適な企画を考えるには、「創造力」も必要になります。
企画を考えるベースとなるアイデアを生み出すことができなければ、最適な企画を考えられません。
企画職では、創造力と企画力が1セットで求められるスキルとして考えられます。
業界に関する幅広い知識
企画職は「自社商品・サービスの目標達成を向けて、最適な企画を立案する仕事」なので、業界に関する幅広い知識が求められます。
業界に関する知識がない状態では、目標達成できる企画を立案することはできません。
また、他部署やクラアントと良好なコミュニケーションを図るためにも、業界に関する知識は求められます。
社内異動する場合はある程度の業界知識は身に付いていると思うので、転職を希望される方は身に付けるようにしてください。
企画職への転職で求められるスキルとは?企画職は未経験でも転職できる?
情報収集スキル
企画職として活躍していくためには、国内外の必要な情報を的確に収集していく能力も求められます。
インターネット上の情報だけではなく、企業の経営データや信頼性のあるデータの収集が求められます。
ひとつの視点の情報だけではなく、多角的な情報が必要になるので、柔軟にデータを見て、必要なものを取捨選択していく能力です。
資料作成能力
企画職として活躍していくためには、資料作成能力も必要になります。
どの企画職につくとしても、社内や社外へのプレゼンは必要になります。
パワポやWord等での読みやすく伝わりやすい資料を作成することで、企画の魅力をより伝えやすくなります。
簡単な資料作成スキルではなく、細かいところまで気を使った内容を作成することが求められますので、しっかりと準備をしておきましょう。
企画職で役立つ資格
企画職になるには、資格を取得することが大切です。資格を取得することで、身に付いているスキル・知識を明確かつ簡単にアピールできます。
また、採用担当者・上司からも信用されやすくなるため、資格を取得することで企画職になれる可能性が高くなります。
企画職で役立つ資格を2つご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
商品プランナー
商品プランナーとは、「日本商品開発士会」が認定している資格です。
試験内容に関する研修が用意されていて、研修後の試験結果により、資格を取得できます。
商品戦略や販売戦略、販売促進戦略などの基本的な知識やスキルを身に付けられる資格で、企画を立案する企画職では役立つ資格になります。
学歴・年齢・職歴などは関係なく、受験することが可能で、講義・研修はオンラインで受講することが可能です。
資格を取得するには、合計点が満点の60%以上である必要があるため、用意されている研修を受講することをおすすめします。
ビジネス・キャリア検定
ビジネス・キャリア検定は、一般社団法人「中央職業能力開発協会」が認定する資格であり、1級〜3級までの資格が用意されています。
ビジネス・キャリア検定では、企画マーケティングに関する専門的な知識を身に付けられて、1級・2級を取得していると転職・社内異動でアピールできます。
3級を取得していない状態でも、1級や2級を受験できるので、企画職への転職・社内異動を考えている方は、いきなり2級を受験することをおすすめします。
ビジネス・キャリア検定2級の合格率は「50~60%」で、2カ月程度の勉強で取得できると言われています。
企画職への転職で資格は必要?おすすめの資格と取得するコツをご紹介
未経験からでも企画職になれる?
未経験から企画職になるのは現実的には可能ですが、求人をよく見極める必要があります。
上述してきた通り、企画職は企業の売り上げを左右する業務を任されています。
そのため多くの企業では企画職としての経験を持った人材を採用しようとします。
未経験からの採用であっても、他の転職者が企画に関する何らかのスキルを持っていては、打ち勝てない可能性もあるのです。
そのため未経験から企画職に転職するには、未経験OKの箇所をチェックして、自分の持っているスキルがどこまで当てはまっているかを確認しておきましょう。
未経験OKを打ち出している求人には、細かく条件や求める人物像や持っておいてほしいスキルが記載されています。
事前によくチェックしておくことで、他の応募者よりも自分をアピールすることができるでしょう。
企画職になるには「転職」がおすすめ
この記事では企画職になる方法についてお伝えしましたが、いかがだったでしょうか?
企画職になるには、転職・社内異動の2つの方法がありますが、おすすめは「転職」です。
社内異動は一向に企画職になれない可能性も考えられるため、思い切って転職する方が企画職になれる可能性は高いです。
そして、企画職になるには、求められるスキルを理解して、身に付けておく必要があります。
この記事でお伝えした内容を参考にして、企画職への転職を成功させてみてください。