派遣社員であることを話すと、「早く正社員になったほうが良い」「いつまで派遣でいるつもり?」と、こんなことを言ってくる人は多いと思います。
派遣社員は正社員と比べてマイナスイメージが強く、デメリットが多い印象がありますからね。
ですが、派遣社員にももちろんメリットはあります。
この記事では、派遣社員はデメリットしかないと言われてしまう理由と、実際のメリット・デメリットについて解説していきます。
良い部分も悪い部分も理解して、自分に合っているかを判断することが大切ですよ。
- 派遣社員のデメリットは福利厚生・社会保障・金銭面がメイン
- 派遣社員は残業が少なく色んな職場で働けるメリットがある
- 派遣としての働き方に目的を持つと悩みが解消しやすい
派遣社員にはデメリットしかないといわれる理由
派遣社員にはデメリットしかないといわれる理由は簡単。
メリットよりもデメリットの割合の方が多いからですね。
特に生活に関わるような重要な要素にはデメリットが多いため、マイナスイメージの方が強烈に残ってしまい、「デメリットしかない」という印象となっているのです。
ただ、どんな要素を重要視するかは人によってそれぞれです。
派遣にメリットを感じて目的をもって派遣社員という働き方を選ぶ方も大勢います。
メリット・デメリットの両方を改めて確認し、今後のライフプランの事も考えながら、自分に合っているかを判断しましょう。
派遣社員のデメリット
では実際に派遣社員のデメリットにはどんなものがあるかを紹介していきます。
派遣社員の主なデメリットは下記の7つです。
- 正社員と比べて年収が少ない傾向にある
- 世間体が気になってしまう
- 雇用が不安定
- 年齢が上がるほど仕事を紹介してもらいにくい
- やりがいを感じにくい
- 正社員と比べて待遇が悪いことが多い
- 派遣という立場から差別を受けることも
では順番に解説していきます。
正社員と比べて年収が少ない傾向にある
契約社員は正社員と比べてどうしても年収が低くなりがちです。
もちろん派遣の中には時給の良い案件もありますが、ボーナスは出ないことが多いです。
また、時給で働くことの多い派遣はゴールデンウイークやお盆のような大型連休の際に収入がガクッと下がってしまいます。
それらを踏まえると、トータルで収入は少なくなってしまうのです。
世間体が気になってしまう
派遣の仕事は「正社員になれなかった人が仕方なくやる仕事」のようなイメージを持たれやすいです。
学生や20代前半ならわかっても、それ以降も派遣として働いている人に対しては世間の人の目は厳しくなりがちです。
特に結婚している人や結婚を考えている人であれば、収入や安定性の面で「大丈夫なの?」と思われることも多いでしょう。
雇用が不安定
企業の経営状況が悪くなった時に、真っ先に影響を受けるのが派遣社員です。
正社員を優先して守らなければならないため、企業は派遣社員から契約を終了しコストを削減していくからですね。
いつ派遣切りに合うかわからない不安の中で働かなくてはいけない点は、デメリットということができるでしょう。
年齢が上がるほど仕事を紹介してもらいにくい
派遣先としては、年齢の高い人材は扱いづらいイメージがどうしてもあります。
特別な理由がない限りは、柔軟で素直な若手の人材の方が派遣では好まれる傾向にあるのですね。
派遣で長く仕事をしていきたい場合、若い時は良くても将来的には厳しくなっていくことを考慮しておかなくてはいけません。
やりがいを感じにくい
派遣の仕事は、「正社員にやらせるまでもないが、誰かはやらなければいけない仕事」であることがほとんどです。
そのため難易度の高い作業を任せられることは少なく、単純作業が多いため飽きやすいのが特徴です。
仕事にやりがいを感じられず、モチベーションを維持するのに苦労する人もいるでしょう。
正社員と比べて待遇が悪いことが多い
派遣社員は正社員と比べて待遇が悪いことも多いです。
たとえば社内のカフェスペースや食堂が使えない、交通費が出ない、賞与が出ない等ですね。
細かい部分は派遣会社や派遣先にもよりますが、正社員よりも待遇面で不便を感じることは多いでしょう。
派遣という立場から差別を受けることも
正社員で働く人の中には、派遣社員を下に見て差別的な扱いをする人も。
会社や部署のイベントに呼ばれなかったり、「派遣のくせに」「派遣なんだから」のような心無い言葉をかけられた経験のある派遣経験者の方もいます。
全ての職場がそうとは限りませんが、職場によってはそういった偏った考え方のスタッフに合う可能性もあるということですね。
派遣社員のメリット
では派遣社員として働くこともメリットについても確認しておきましょう。
派遣社員の主なメリットは下記の5つです。
- 残業が少ない
- 特別なスキルや資格を必要としない仕事が多い
- 責任が軽い
- 大手で就業できる可能性が上がる
- 合わない職場だった時移動しやすい
残業が少ない
派遣社員は正社員と比べて基本的に残業が少ないです。
派遣は時給で働くことが多いため、残業させるほど経費がかかってしまうことが理由の一つですね。
また、派遣社員の雇用主は派遣先ではなく派遣元です。
そのため残業代を出すのは派遣元ということになり、派遣先は派遣元からできるだけ残業させないようにと指示されています。
こういった理由もあり、派遣社員は定時で上がれることが多くワークライフバランスを確保しやすいのです。
特別なスキルや資格を必要としない仕事が多い
派遣社員の仕事は特別なスキルや資格を必要としない、仕事が多いです。
未経験でも働ける仕事が多いため、初めての業界や初めての業種にもチャレンジしやすいでしょう。
正社員で未経験の仕事に挑戦するとなるとハードルが高いため、派遣で未経験業界の職種や業界で勤めた実績を得てから正社員を目指すのも方法ですね。
責任が軽い
お伝えしたように、派遣社員の仕事は特別なスキルを必要としない単純作業が多いです。
難しい作業や責任の重い仕事は基本的に任されないので、そこまでプレッシャーを感じずに働くことができます。
大手で就業できる可能性が上がる
大手で就業して知識やスキルを身につけたいと考えるなら、正社員よりも派遣社員としての方がチャンスは多いです。
次回転職時にアピールできる実績を積むために、まずは派遣として大手で就業し経験を積もうとする人もいますよ。
合わない職場だった時移動しやすい
派遣社員は正社員と違い契約期間が決まっていて、更新しない場合は別の新しい仕事を派遣会社から紹介してもらうことになります。
就業先移動に対するハードルが正社員よりもかなり低いので、職場の雰囲気が合わない時でも短期間で移動しやすいです。
就業先での人間関係に不安を抱えやすい人には大きなメリットとなりますね。
派遣社員のメリットを活かすには
派遣社員のメリットをさらに活かして働くためのポイントを2つ紹介します。
- 副業をする
- 目的をもって派遣を選択する
副業をする
派遣の仕事と副業はとても相性がよく、両立して働きたいという方におすすめです。
派遣は残業が少ないため副業の時間も確保しやすく、今は在宅でできる副業が多いですからね。
派遣の収入面のデメリットをカバーしつつ、派遣の身軽さはそのまま、働き続けることができますよ。
目的をもって派遣を選択する
様々な業界や業種を経験して視野を広げたい、大手企業でスキルを身につけて次の転職に活かしたい。
そういった目的意識を持っている人は、派遣のメリットを生かして働くことができるでしょう。
ただ「楽そうだから」「とりあえずやっているだけ」という意識では、今は良くても後々状況は厳しくなっていきますよ。
派遣社員のメリットを活かせないNG行動
派遣社員のメリットを活かせないNG行動は下記の2つです。
- 自分からは動かず指示待ちばかり
- 年数さえ積めば成長できると考えている
自分からは動かず指示待ちばかり
責任がない場合はどうしても自分で考えて動くことが少なくなりがちです。
割り振られた仕事だけやればいいか。最後は正社員が何とかしてくれるだろう。
こういった思考では、業務における成長はありません。
派遣は年齢を重ねるほどに紹介してもらえる案件が少なくなる傾向にあります。
もし今後も長く派遣として働いていくつもりなら、若い派遣社員にはない専門的な知識や正社員レベルの責任感と即戦力のスキルを求められていきます。
責任が軽いことはメリットでもありますが、だからといって積極性に欠ける働き方ばかりしていると将来的につけが回ってくることになるでしょう。
年数さえ積めば成長できると考えている
時間が経てば自然と成長し実績もついてくるものだと思っている方は注意が必要です。
意識の持ち方次第で成長速度は大きく変わります。
例えば同じ1年間でも、自ら考え行動に移す人と、言われたことだけを黙々とこなす人では最終的な実力に大きな差が生まれるでしょう。
派遣社員は責任の少ない身軽な立場ですから、どうしても仕事に対して当事者意識が低くなりがちです。
「あれもやったほうがいんだろうけど、指示されてないし私の仕事ではないな」というように、受け身な考え方になってしまう人も多いのですね。
派遣社員は特に、意識的に積極性を発揮しなければ仕事で成長することは難しいでしょう。
派遣社員の転職におすすめのサービス
派遣社員はデメリットしかないと言われてしまう理由と、実際のメリット・デメリットについて紹介しました。
ここまでの解説でやはり自分には派遣の働き方が合っていると感じた方は、派遣のメリットを活かす方法で紹介した内容も参考に、継続してみてください。
もし派遣として働くメリットをそこまで活かせないなと感じたのであれば、早めに正社員への転職を検討しましょう。
タイミングは早いほど有利に転職活動を進められますからね。
「今更正社員になれるのか不安」
「転職活動自体あまりしたことがなくて何から始めていいかわからない」
そんな方は、転職エージェントを活用してみるのがおすすめです。
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