派遣先で社員食堂や備品を使わせてもらえず、窮屈な思いをした経験のある派遣社員の方は多いです。
派遣差別ともとれるような正社員との格差に納得がいかず不満に思っている方も多いのではないでしょうか?
この記事では、派遣が社員食堂を使えない理由や、派遣に厳しいのはどんな会社なのか等について解説していきます。
正社員との格差を感じたことがある派遣社員の体験談も紹介していますので、ぜひ目を通してみてください。
目次
「派遣は社員食堂を使えない」等、正社員との格差を感じた体験談
正社員以外は社員食堂を使えないと言われました。
派遣が利用できる休憩室も一応ありますが、あまり広くないためお昼時にはいつもいっぱいで入れません。
会社内で昼食をとれる場所がないため、毎回外で食べるしか選択肢がない状況。
限られた休憩時間を移動に使いたくないのと、お金もかかるので本当はお弁当を持ってきたいですが、なかなか厳しいです。
30代 女性
ウォーターサーバーや無料でコーヒー等は、派遣は使うことができませんでした。
そういったルールを知らずに一度使ってしまったことがあるのですが、その際は厳し目に注意を受けました。
「派遣なんだから気をつけてね」と言われたのはショックでしたね。
20代 男性
社内で大きなイベントがあったようなのですが、派遣である私には後日知らされました。
聞くとアルバイトさんは呼ばれていたようで、自分はアルバイトよりも立場が下だと言われているようで複雑な気持ちになりました。
私は社内の人とは仲良くいい関係を築きたいと思っていましたが、こういうことがあると落ち込んでしまいます。
20代 女性
「派遣は社員食堂を使えない」が起こる理由
派遣社員が社員食堂を使えないという待遇の格差が起こる大きな理由は、派遣社員と正社員では雇用主が違うことにあります。
正社員はその企業の直接雇用ですが、派遣社員は派遣先ではなく仕事を紹介してくれた派遣会社に雇用されているのです。
社員食堂は、企業が社員に提供している福利厚生の一部です。
企業に雇用されている従業員が使えるのは当然ですが、その企業の雇用ではない派遣社員は他社の福利厚生を受けられない。
これが、派遣社員は社員食堂を使えないという格差が生じる大きな理由なのです。
大手企業の方が派遣に厳しい傾向に
では派遣に厳しい企業にはどんな特徴があるのか、気になる人も多いのではないでしょうか。
実は大手の企業の方が、比較的派遣社員への対応が厳しい傾向にあるのです。
なぜなら、多くの社員を抱える大手企業では、線引きをしっかりしていないと正社員側から苦情が出てしまうことがあるから。
自社の社員からクレームが起きるくらいなら、派遣社員に我慢してもらおうという考えになってしまうのですね。
派遣はアルバイトより下に見られることも
アルバイトは一見派遣社員より立場が下な印象がありますよね。
しかし実は、アルバイトの雇用主は派遣先企業であり、派遣社員はよそから来た部外者というような立ち位置となります。
企業としては、自社で雇用しているアルバイトと外部の人間という認識になり、派遣社員はアルバイトよりも低い立場として扱われることがあるのですね。
派遣社員と正社員で社員食堂での値段が違うことも
社員食堂自体は使えるものの、正社員と派遣では写植の値段が数百円違うなんてケースもあります。
同じ環境で働いているのに、このように待遇の差を見せつけられることに不満を感じている派遣社員は多いのですね。
「派遣は社員食堂を使えない」はアリなの?
お伝えしたように正社員と派遣社員では雇用主が違うため、受けられる福利厚生が違うのは仕方のないことです。
派遣社員としては差別されているように感じるかもしれませんが、ある程度待遇に差が出ることには理解が必要です。
企業には配慮義務がある
しかしながら、派遣社員が増えている今の社会で、派遣社員の働く環境への不満が高まっているのも事実です。
その点が考慮差され、平成27に派遣法の改正が行われました。
派遣先企業には、派遣社員に対して福利厚生施設の利用の機会を与える「配慮義務」が発生するようになったのですね。
配慮義務に違反すれば行政指導もあり得る
配慮義務というからには実施のための行動を起こし、難しいのであれば代替案を用意するなど具体的な策を講じることが求められます。
もし配慮義務に違反した場合、行政指導の対象となることも考えられますからね。
最悪の場合個別の訴訟が起きるようなことになれば、企業としても大きなダメージを受けることに。
そのため企業としても、配慮義務を甘く見ることはできないのです。
派遣差別をSNSで晒すのは違法?
就業先での派遣差別を告発したい場合などに、SNSを活用しようと考える方もいるでしょう。
しかし社内の情報を無断でSNSにアップすることは、法律的に問題ないことなのか判断が難しいですよね。
派遣の実態や不満をSNSにあげるのはアリかナシかについても見ていきましょう。
就業規則に反する可能性がある
派遣先もしくは派遣元の就業規則において、「業務上知りえた情報を外部に漏らしてはいけない」という旨の規定が定められていることが多いです。
その場合、SNSへのアップは上記の規定に反しているという判断になる可能性があります。
個人の権利が大きく侵害されている&事実に基づいているならアリな事も
派遣社員が実際に大きな被害を被っており、それを告発する意味でSNSにアップするのであれば、民事における責任は問われない可能性が高いです。
告発したことによる名誉棄損や、損害賠償などを負うことは考えにくいということですね。
個人の権利が著しく侵害されている場合には、そのような告発方法もやむを得ないと判断されることが多いのです。
派遣でも社員食堂や備品を利用できる会社はある
派遣と正社員の格差についてお話してきましたが、すべての派遣先企業が派遣社員に厳しい姿勢でいるわけではありません。
中にはお伝えしたような「配慮義務」に則って、社内の福利厚生施設を従業員に分け隔てなく開放している企業もあります。
派遣先の働く環境が気になる方は、あらかじめ派遣会社に相談して就業先を決めましょう。
それでも派遣へのあたりが厳しい企業ばかり紹介してくる場合は、派遣会社を変えるkとも検討してみると良いでしょう。
信頼度の高い派遣会社3選
派遣会社の変更を検討している方におすすめの、信頼度の高い派遣会社を3社紹介したいと思います
- スタッフサービス
- テンプスタッフ
- リクルートスタッフィング
派遣会社おすすめランキング【2022年】大手から特化型まで人気の派遣会社を紹介
スタッフサービス
圧倒的な求人数を誇る大手派遣会社のスタッフサービス。
業界トップクラスのシェアで企業からの信頼も高いのが魅力です。
担当者のフォローも手厚く、派遣先の選定では親身に相談に応じてくれますよ。
なんといっても求人数が多いため、派遣の待遇について条件の良い案件も見つかりやすいでしょう。
スタッフサービスの口コミ・評判からみるメリット・デメリットを徹底解説!
テンプスタッフ
テンプスタッフの担当コーディネーターは、派遣社員が就業した後も定期的にフォローを行ってくれます。
働いてみて感じた本人の不安や不満、希望等があれば親身に相談にのって今後のキャリアプランを提案してくれますよ。
就業先で窮屈さを感じたり、待遇が良くないと感じても気軽に相談しやすいのが嬉しいですね。
テンプスタッフの口コミ・評判からみるメリット・デメリットを徹底解説!
リクルートスタッフィング
リクルートスタッフィングは、誰もが知る人材業界大手のリクルートが運営する人材派遣会社です。
知名度も高いことから、企業と求職者両方から信頼が厚く、安心感がありますね。
大手ならではの豊富なノウハウを活かして、最適な就業先をマッチングしてくれます。
フォロー体制の手厚さにも定評がありますから、迷ったらリクルートスタッフィングに登録してみるのがおすすめです。
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信頼できる派遣会社に相談をしよう
派遣が社員食堂を使えない理由や、派遣に厳しいのはどんな会社なのか。
また、正社員との格差を感じたことがある派遣社員の体験談についても紹介しました。
派遣と正社員は、雇用主が違うことからも待遇に違いが出ることは仕方のないことです。
しかし派遣先企業も配慮義務という形で、出来るだけ格差を生まないよう取り組み始めています。
今後はより、派遣の待遇が見直され働きやすい環境が整えられていくことが期待できるでしょう。