やっと希望の会社から内定が出た!
嬉しいな!これで新たな職場での生活が始まるぞ!
期待で胸が高鳴ります。
しかし、ここで転職活動最大で最後のイベントが待っています。
現在所属している会社・上司に、退職の報告をしなければなりません。
上司に退職についての連絡をすることが、実は転職活動で一番気力と体力を使うイベントです。
どう伝えればいいのか、誰に伝えればいいのか。どう思われるのか。
その不安な気持ち、私にもよく分かります。
私もかつて転職するときには、お世話になった上司や同僚にどう伝えるのか悶々として、一週間ほど机の中の辞表を出したり入れたりしていました。
でも、大丈夫です。
あなたの人生ですから、あなたが納得していれば、それで問題ありません。
今回は、円満退職で職場を去るための具体的な方法について伝授します。
少し長くなりますが、最後までお付き合いくださいね。
目次
絶対に直属の上司の頭を飛び越えて退職を伝えてはいけない!
よく内定が決まって、直属の上司ではなく、同僚や部長や取締役などのように、直属の課長以外に転職の報告をする方がいます。
最もひどいパターンだと、いきなり社長や人事部長に連絡してしまう方がいます。
この行為、会社という組織から見れば最低最悪他ならない行為です。
一般社員の人事権は、直属の課長が持っています。
直属の課長以外に退職の意思を伝えてしまうことは、越権行為他なりません。
正しい退職の報告の仕方があります。
まずは、内定が出て入社承諾書を転職先に提出したら、直属の上司である課長に連絡をするようにして下さい。
もしも、自分が上司だったらどう思うかという想像力を巡らせてください。
相手の立場に立つことが退職時には求められます。
例えどれだけひどい上司であったとしても、退職者が出れば、責任を問われるのは課長職です。
退職者が抜けた穴が埋まるまで仕事をどう回すかなどの采配から新しい人材の補充申請に至るまで、直属の上司である課長が全て責任を負います。
現場を回さなくてはいけません。
とにかく内定が決まっても、直属の課長以外に、話をするのは避けてください。
メンツを潰されたどころのお話ではありません。
この大前提に立って以降は説明をさせて頂きます。
退職で上司と揉めるケースは多い?
退職で上司と揉めるケースは多々あります。
部下が退職すれば、上司は重大責任を問われます。
何百万円もかけて育てた人材を、逃がすことになりますから、経営者からすれば人の退職は一番腹立たしい出来事になります。
上司は部下の指導責任が問われる上に、メンツが丸つぶれです。
普段からコミュニケーションをとっていたのか?
なぜ退職の兆候に気が付けなかったのかなど、上司はあらゆる攻めを経営者と人事から受けます。
だから必死に部下の退職を引き留めようとする管理職もかなりの数、存在します。
揉めたとしても、最後は次が決まっているので、辞めたいのですという強い意思表示をする必要があります。
部下に退職されると、上司は管理監督者としての資質も問われますし、会社に損害を与えた要注意人物と経営者層と人事部にマークされます。
また、パワハラやセクハラの疑いを上層部に持たれます。
男性上司の部下の女性が退職する場合には、何かパワハラやセクハラがなかったのかなどあらぬ疑いをかけられるのも上司は辛い所です。
どんな理由で揉める人が多い?
最も転職で揉めるパターンは同業他社への転職です。
中途採用者の場合には、業界経験者または職務経験者を優先して採用するので、同業他社に転職されてしまうことが多いのです。
引き留めにあったり在職中に得た情報を持っていかれると困るというのが実情です。
それ以外のケースでは、退職時に大量のミスや不正が発覚するパターンです。
これも揉めます。
転職で揉めた女性管理職の実例
具体例を挙げます。
とあるベンチャー企業で女性管理職がいきなり退職しました。
退職する段階になって判明したのですが、会計の金額が全く合いません。
経理の管理職を8年勤めた女性でした。
顧問の税理士と一緒に書類を追跡していくと、明らかに売り上げからお金が抜かれていました。
横領して自分の買い物に会社の売り上げ使っていました。
経理の管理職ならではの不正手腕でした。
このようなことが結構、起こります。
なので、最後まで気が抜けないというのが退職なのです。
トラブルに発展しないように、最後まで注意を払う必要があります。
なぜ上司は引き止めて来るの?
上司の自分自身のメンツが潰れる問題もあると先述しましたが、本当に大丈夫なのかと心配している上司もかなりの数いらっしゃいます。
特に管理職になっている方は一社で何十年も務めてきた方ですので、転職経験が無い方が圧倒的大多数を占めます。
自分の経験がないことを人は理解できません。
転職すること自体に経験がない管理職が引き留めるのは無理もありません。
心配してくれているという側面も忘れないようにしましょう。
必要以上にネガティブな反応を退職時にはせずに、大人の対応を心がけるようにしましょう。
どんな理由なら円満に退職しやすい?
退職理由に本当のことを言う必要はありません。
かつては同業他社に技術や知識を持って行かれないように、退職願と退職届に加えて、秘密保持誓約書を一筆書かせるというスタイルの退職届が流行していました。
いま現在は殆ど廃止されています。
いくら秘密保持しなければならないと言っても、会社では他社に、特定の会社に転職することを禁止するような権力は一切ありません。
無意味なので廃止の流れになっています。
社員には職業選択の自由が憲法で保証されています。
円満退職を狙うのであれば、本当のことを話してはいけません。
円満退職で納得してもらえる理由や、具体的に絶対にしてはいけないことをお伝えいたします。
絶対に転職先の会社名を出してはいけない
本人の口から転職先の会社の名前が出てこない限り、転職先が在籍している会社にバレるようなことはありません。
なので、本当のことを話す必要はありません。
下手に転職先の名前を出して窮地に追い込まれることが同業他社への転職ではよくあります。
転職先の名前だけは口から出さないように注意しましょう。
それだけ気をつけていればトラブルには巻き込まれません。
辞めます、ということだけ伝えれば良いくらいです。
口は禍の門とはよく言ったもので、口にさえしなければ何の問題も起こらないのですが、よりによって転職先の会社名を出してしまう人がいます。
これだけは避けてください。
転職先が同業他社であれば、トラブルに巻き込まれるのは容易に想像がつくと思います。
上司から納得してもらいやすい4つの退職理由
1 実家に帰ることになった。
実家の親が帰ってきてほしいということで、帰ることになったといえば特に引き留めることはできません。
家庭の事情なので会社側にも一切わかることはありません。
2 家業を継ぐことになった
実家が商売をしているので、その手伝いをすることになったなど、家業を継ぐことになりましたと伝えればそこで引き留めはやみます。
3 夫の転勤についていくことになった
女性が退職する場合には、夫の転勤についていくことになったという理由や、結婚する予定の人が全国転勤のある方なので、このまま会社にはいられないという風に伝えるようにしましょう。
大半の会社の上司が納得します。
4 もう転職先が決まり入社意思を伝えた
転職先の名前は一切出さずに、次が決まったから辞めますとだけ伝えるようにして下さい。
転職先の入社日は伝えても問題ありません。
入社日が決まっている状態であれば転職先の会社の事情もあるので、無理に引き留めはしません。
逆に引き止められやすい退職理由は?
引き留められやすい退職理由の第一位は、現職での給与や待遇などの不満があると伝えてしまう場合です。
それならボーナスを増やすなどの臨時措置をするから残って欲しいなど、あの手この手で引き留めようとします。
本当に待遇だけが不満なら辞めるという人は少ないというのが実情です。
給料が安いから辞めるということは伝えないようにしておきましょう。
人事部や経営者が、給料を一時的に上げたりして引き留め案を出してきます。
上司からの退職の引き止めで困らないために事前にやっておくべきこと
複数の上司がいる場合の伝える順番は?
上司が複数人いる場合には、基本的には下の職位の人から順番に伝えていくのが筋です。
いきなり課長職を抜かしてしまわないように注意するようにして下さい。
順番はこうです。
係長→課長→部長→人事部→経営者です。
係長級から伝えるようにしていきましょう。
係長に口頭で伝えてしまえば、あとは係長が課長に連絡するとは思いますが、基本的には下から順番に伝えていきます。
特に現場では指揮命令系統が混乱しがちです。
営業職を筆頭に事務職では、課長あたりが上司になっているとは思いますが、製造業で現場勤務をしている場合には係長級の顔しか見ないということも多々あります。
こういった場合には、そもそも係長級以上の上司に連絡する場もないというのが普通ですから、係長に伝えれば良いです。
退職は後ろめたいことではない!
退職というと後ろめたいイメージがありますが、転職する前から退職することにネガティブなイメージを持つことは辞めてください。
転職先はネガティブな気持ちであなたを待っていません。
あなたがこれから活躍してくれるイメージを持ってあなたを採用しています。
退職はこれから始まる新しい生活に向けての、あなたにとって最後の通過儀礼です。
最低限のルールを守り、前向きに考えて伝えるようにしましょう。
新天地でのご活躍をお祈りしております!