あの上司は説教をするときにみんなの前で説教をする。
あの同僚は同僚で、何を考えているか分からない。しんどい時に手伝ってくれない。
あの部下はちっとも言うことを聞かない。舐められているのだろうか?
パートの女性たちが勝手に派閥を作って仕事を進めにくくしている。新人がやりにくそうだ。
この会社、人間関係悪いなあ…とお悩みのあなた!
会社というチームで働く以上、人間関係は避けて通れません。
今回は、人間関係を良くするために、出来る6つの方法と、絶対にしてはいけない6つのNGな行動をご紹介いたします。
少し長くなりますが、最後までお付き合いくださいね。
目次
職場の人間関係を良くするために部下がすべき行動
部下の立場から職場の人間関係をよくするためには、職場でのコミュニケーションの取り方や、周囲の人からの見え方を気にして行動することがおすすめです。
部下が職場の人間関係をよくするための方法は、以下の通りです。
- 上司の自慢話にも付き合う
- 同僚の仕事を手伝う機会を増やす
- 相手に注意するなら場所を選ぶ
- 挨拶をするならできるだけ自分から
- 職場の掃除を率先して行う
以下で詳しく解説していきます。
上司の自慢話にも付き合う
上司に説教ばかりされて嫌な場合には、出来るだけ上司の自慢話に付き合うようにして下さい。
上司はある程度、職場での成功体験を積んできたので出世しています。
煙たがっていると余計に相手を刺激してしまいますので、仕事の質問をしにいくときにはこのように聞いてみます。
「実は、いま着手している仕事の、この部分でとても決断に迷っています。○○課長の場合には、どのように解決されてきましたか?出来れば、事例も交えて教えて頂けるとありがたいです。私には経験がないもので、参考にさせて頂きたいと考えています。」
このような質問の仕方をすれば上司は「俺は部下に頼りにされている!」と上司は考えます。
頼りにされて嫌な気分になる上司はいません。
「おお、俺も昔はそこで迷ったんだ。そのときは、こういう風に解決したよ!お前もやってみろ!」と少し自慢話交じりに教えてくれると思います。
自慢話に付き合うようにすれば、風当たりが少し柔らかくなります。
上司を尊重すると、部下も尊重されるやすくなります。
ちょっとした会話で上司を気分よくさせるのがコツです。
それで職場の雰囲気が良くなるのであれば、儲けものです。
ぜひ、実践してみて下さい。
同僚の仕事を手伝う機会を増やす
上司から緊急の仕事を依頼されている場合は無理にする必要はありませんが、同僚の仕事を少し手伝うようにしてみましょう。
例えば同僚が外回りしている最中に、自分に余裕があれば経費精算をしておいてあげるというような些細なことでも構いませんし、会議の議事録を代理で書いてあげるといったことでも構いません。
自分がやっていて嫌な事務処理は、たいてい同僚も嫌いです。
自分の手柄にならないような地味な仕事は特に、みな嫌いなことは変わりません。
それを少しでもやっておいてもらえればとても嬉しいものです。
同僚を味方につけるためには、ほんの少し普段から助け合いの関係を構築しておくことが大切です。
いざ自分自身が業務に穴を作ってしまっても、信頼関係が出来ていれば周囲が助けてくれます。
風邪を引いた時も休みやすいです。
相手に注意するなら場所を選ぶ
管理職の立場で職場の雰囲気を良くしようと考えたときには絶対に大切なルールがあります。
人前で部下を怒鳴ったり、説教したりしないことです。個室で行うようにしましょう。
他の同僚がいる前で怒鳴り散らされては、部下の面目は丸つぶれです。
部下を注意するときに、周囲の人がいる場所で注意するのは絶対に避けるようにしましょう。
録音されたりすると、パワーハラスメントになってしまい、コンプライアンス問題に発展します。
必ず仕事の注意および指導を行う際には、個室で一人一人の話をじっくり聞くようにしましょう。
部下にも言い分があります。
ミスをただひたすら責めるだけでは部下は付いてきません。
それどころか横暴な上司として信頼を失ってしまい、大きなミスほど後から報告されるようになってしまいます。
信頼関係が上司と部下の間でしっかりと構築されていれば、大きなミスから報告されるようになるので、後々仕事をするときに非常に助かります。
やたらと大きなミスが報告されるようになれば、部下からの信頼を得たということです。
反対に自分の知らないところでミスが隠ぺいされたり、重大なミスの報告が後から上司の元に上がってくる状態であれば、信頼関係を構築出来ていません。
やがて職場の雰囲気も悪くなり、管理能力を疑われるようになっていきます。
部下を尊重するようにしましょう。
挨拶をするならできるだけ自分から
学校では出来ていた人間関係の基本である挨拶ですが、なぜか社会人になると出来なくなっている人が多いです。
挨拶が出来ないというだけで一気に槍玉に上がってしまう会社もあるくらいです。
「あいつは挨拶が出来ないから、仕事も出来ないだろう。またダメな奴を人事も採用したものだ」という苦情は新人採用後に真っ先に上がってくるクレームです。
雰囲気も悪化する傾向にあります。
挨拶だけは率先して行うようにしましょう。
同僚や上司が挨拶をしない人であっても軽くおはようございますの一言は発してから机につくようにしましょう。
現場であっても同じことで、自分の持ち場に入るまでに、挨拶はするようにしましょう。
誰も挨拶をしない職場であっても、誰かが見ています。
努力は無駄になりません。
仕事の話をする前にアイスブレイクを入れる
会社は仕事場なので仕事の話ばかりになるのは仕方ないですが、仕事の話をする前にワンクッション入れるように心がけましょう。
朝一番にいきなり仕事の話をするとほとんどの人はしんどいです。
始業開始が朝8時くらいとして、本当に重要な仕事の会議などは午前10時以降に設定するようにしましょう。
頭が働いていない状態での会議などは結論が出るのにも時間がかかりますし、何よりもエンジンがかかっていない状態で会議をしても進みません。
朝一番は特に辛い人が多いので、仕事の話をする前に、昨日の出来事などを話すようにしてからアイスブレイクをするようにしましょう。
職場の掃除を率先して行う
目に見えない仕事の一つである事務所のお掃除などは、自ら率先して行うようにしましょう。
清潔な職場で働いていると気持ちが良いものですが、自分が掃除をするとなると途端に嫌な顔になる人がいます。
ここは率先して掃除を買って出るようにしましょう。
部署内でジャンケンで当番を決めるなど、そういったゲーム的なことも平等な感じがして楽しいものです。
職場の人間関係を良くするために上司がすべき行動
職場の人間関係を良くするためには、部下が行動するだけではなく上司側も行動することが大切です。
職場の人間関係を良くするために、上司がすべき行動は以下の通りです。
- コミュニケーションが取りやすい環境を用意する
- 公平性と透明性を持って接する
- 部下の成果を認識して適度に褒める
- チーム単位での交流を深める
以下で詳しく解説していきます。
コミュニケーションが取りやすい環境を用意する
職場の人間関係を改善するために、上司はオープンなコミュニケーションを促進する役割を担います。
これには、定期的なミーティングでの意見交換、個別の従業員との一対一の会話、チームの意見や提案に耳を傾けることが含まれます。
また、従業員が自由に意見を述べられる安全な環境を作ることが重要です。
これにより、信頼と相互理解が深まり、より良い職場環境が築かれます。
公平性と透明性を持って接する
公平な扱いと透明性は、健全な職場文化を築くために不可欠です。
上司は、すべての従業員に対して一貫性を持ち、決定プロセスにおける透明性を保つべきです。
これは、従業員が自分たちの声が聞かれ、評価されると感じることを保証し、彼らの参加意欲と貢献意欲を高めます。
部下の成果を認識して適度に褒める
従業員の成果を認め、適切に報酬を与えることは、士気を高める重要な方法です。
上司は、個々の成功を祝い、チームの貢献を称えることで、モチベーションを高め、肯定的な職場の雰囲気を醸成することができます。
これにより、従業員は自分たちの仕事に対する価値を感じ、チームとしての結束力が高まります。
チーム単位での交流を深める
チームメンバー間の相互理解と協力を促進するために、上司は定期的にチームビルディングの活動を組み込むべきです。
これには、職場外での社交活動、チームワークを重視したワークショップ、共同プロジェクトなどが含まれます。
これらの活動は、従業員が互いに関係を深め、より強固なチームとして機能することを促します。
職場の人間関係が悪くなる原因5選
職場の人間関係が悪くなる理由は様々な要因が挙げられますが、大きく分けて以下の5つのうちのいずれかに該当する可能性が高いです。
- コミュニケーション不足
- 評価が不公平
- 役割と責任が不明瞭
- 上司が過度にマネジメントしている
- 個人間の人間関係の不和
以下で詳しく解説していきます。
コミュニケーション不足
職場でのコミュニケーション不足は、誤解や不信感を生む主要な原因です。
従業員間の意見交換が不十分な場合、情報の伝達が不完全になり、仕事の進行に支障をきたすことがあります。
特に口頭での伝達事項は、言った言っていないが発生しやすく、トラブルのもとになりやすいです。
コミュニケーションを円滑にとれる仕組みができていないと、各所でトラブルが発生しやすくなるので、注意が必要です。
評価が不公平
評価や報酬における不公平感は、職場の人間関係を悪化させる一因です。
従業員が公正に扱われていないと感じると、モチベーションの低下や他のメンバーに対する不満が生じることがあります。
これは、チーム内の競争を引き起こし、協力関係を妨げる可能性があります。
特に、特定の一人を贔屓する扱いをすると、他のメンバーからの不平不満が集まりやすくなります。
最終的にメンバー間の対立関係を生み出す原因にもなりかねないため、仕事を円滑に進める環境に悪影響を及ぼす可能性があります。
役割と責任が不明瞭
職務の役割と責任が明確でない場合、職場内での混乱やストレスが生じることがあります。
従業員が自分の役割を理解していない、または他人の責任範囲が不明確であると、仕事の効率が低下し、人間関係の摩擦が生じる可能性も出てきます。
相手と自分の役割の境界線があいまいなままになっていると、責任転嫁が始まってしまうこともあります。
上司が過度にマネジメントしている
上司が過度にマネジメントすることは、部下の自主性を奪い、職場の士気を低下させます。
自己決定の機会を奪われると、創造性やイニシアティブが損なわれ、職場の人間関係に悪影響を及ぼす可能性があるのです。
また過度にマネジメントすることで、部下の成長機会を奪うことになるほか、他の社員からえこひいきとみられてしまう可能性もあります。
個人間の人間関係の不和
個人間の人間関係の不和も、職場での人間関係に悪影響を及ぼすことがあります。
個人間の対立が他のメンバーを巻き込む形になり、チーム内での大きな不和につながることもあります。
個人レベルの仲たがいがプロジェクト全体に波及することもあるので、注意が必要です。
職場の人間関係を悪くするNGな行動
1 部下の話を最後まで聞こう!
上司と部下の間で起こることが最も多いトラブルが人の話を最後まで聞かないというタイプの上司です。
部下が相談しに来なくなってやがて大きなトラブルに巻き込まれて管理職としての地位を失います。
上司の仕事は部下に嫌われることであることも理解できますが、理不尽なことをすれば必ずブーメランで帰ってくるのが会社という組織です。
感情のままに怒って、おまけに部下の話を全て言い訳だとして途中で話を遮って怒るタイプの上司もまだまだいらっしゃいますが、尊敬されません。
最後まで話を聞こうとする姿勢を持つようにして下さい。忙しいときは出来なくても構いません。
時間に余裕のある時はじっくりと部下の話に耳を傾けるようにして下さい。
昨今での経営は「共感」と「チームワーク」が大切になってきています。
そのような経営環境になってきているのに、トップの方針を無視して勝手な指導の仕方をしていては、管理職の評価そのものが地盤沈下します。
仮に仕事をスピーディに進めることが出来たとしても、トップの考えを理解していないとして、評価は地に落ちます。
2 他の同僚の前で悪口を言う
他の同僚の悪口を、本人がいないところで言うのはNGです。
言う人も言われた人も大損をするのが人の悪口です。
悪口を言う人の周囲には人が集まってくる場合もありますが、悪口ばかりを言っている社員の周囲には最終的には人がいなくなります。
悪口を本人がいない場所で話す人は、聞いた人にこう思われています。
「こいつ、俺の悪口もこんな風に他の奴にもしているんだろうな。近寄るのはやめておこう」
普通の人はこう思って離れていきます。
人の悪口を無意識に言う人は、特に注意をするようにしましょう。
最後は自分の評価が下がります。
他の社員の悪口ばかり言う社員は、人事にはこう見えています。
「人を下げて自分を高く見せようとしている典型的なダメ社員だな」と思われますので、避けるようにしましょう。
3 上司にゴマをすりながら、陰で悪口を言う
上司にゴマすりをするのは問題ありません。
確かに、日系企業では上司が部下の第一次評価者になるので結果的には問題ないかも知れませんが、これだけはやめておきましょう。
自分がヨイショしている上司、ゴマをすっている上司の悪口を会社の同僚の前で言うことです。
もう最悪の印象しか残りません。
「こいつは何を考えているのかさっぱりわからない」と思われる同僚の典型です。
もしも上司にゴマをするのであれば徹底的にするようにしましょう。
上司だから仕方なくやっているんだという人も多いでしょうが、それならばそれで、立場を明確にして徹底してゴマをするべきです。
間違っても自分がゴマすりをしている上司の悪口を言うことは止めておきましょう。
周囲からの信頼を失いますし、上司も分かっています。
「ゴマすりする奴ほど、仕事せずに、自分の悪口を陰で言っていると。普段の仕事ぶりをよく注意して見ておかないとトンデモナイことになる」と。
もしもそういう人物がいたら指摘してあげてください。
4 いきなり大声で怒鳴る。説明しない
多くの人が忘れがちですが、仕事の最終責任はその仕事を発注した側にあります。
全ての仕事の責任は、依頼した側が持つのが本筋です。
上司が部下に仕事を振った場合には、責任は上司が持ちます。
同僚間で仕事を依頼した場合には、仕事を依頼した側の同僚に責任が発生します。
外注作業などを子会社や下請けさんなどに振った場合も、何かあったときの最終責任は依頼した会社の責任になります。
発注元が最終責任者であることを忘れて、ミスが発覚したときにだけ怒るのは言語道断です。
仕事のミスの責任を追及するよりも、まずは依頼した側に全責任があることを自覚して、その上で話をするようにしてみてください。
5 勝手に派閥を作る!
女性の多い職場に特に顕著な現象ですが、勝手に派閥を作るのはやめるようにしておきましょう。
派遣社員ごとの派閥や、パートアルバイトごとの派閥、正社員だけの派閥など、枚挙にいとまがありません。
派閥を勝手に作ると、会社からも目をつけられてロクなことになりません。
派閥を作って自分がリーダー格になるのは問題ありません。
しかし、それが良いリーダーであればの話です。
横柄な振る舞いをしたり、部下でもないのにアレコレと指示を出してボス猿化している女性がいらっしゃいます。
管理職でもないのにそんなことばかりしていれば、職場は悪いリーダー格は出来るだけ切ろうと考えます。
排除したほうが良いと考えるのが経営者です。
派閥形成するのは、会社から見ても好ましいものではないということです。
リーダーシップを取ったり、派閥を作ったりするのは課長職以上の管理職の役割です。
役割以上のことをしようと派閥を作ったりすれば、最後に居場所を失うのは派閥を作った張本人です。
絶対にやめておきましょう。
結局、最後まで評価されるのは仕事に真面目だった人材だけです。
いらない社内政治で潰れている大企業のニュースは毎日流れていますが、中小企業でもどの企業でも同じです。
競争で勝つことが大切な昨今の組織に合って、派閥をわざわざ社内で作って争うような、内向きになっている人材の価値はかなり低いです。
6 職場内での恋愛関係を仕事場に持ち込む
同じ職場で恋愛するのは社員の自由なので問題ありませんが、それを仕事に持ち込むのはNGです。
絶対にやめておきましょう。
具体的には、恋愛関係にあるので仕事を過剰にフォローしたり、他の同僚の目の前であまりにも思わせぶりな態度を取ることなどです。
間違いなく周囲は困惑します。
会社によっては社内結婚をすることが決定した場合にはどちらかが退職することが暗黙の了解になっている会社も存在します。
気を付けるようにして下さい。
人間関係が良好になれば、全員が得をします!
人間関係の良いはたった一人でも礼儀に欠けた人物がいれば脆くも崩れてしまうものです。
周囲と協力をして、自らも積極的に行動して働きやすい職場を形成する努力が必要です。
自分自身の振る舞いや周囲の振る舞いを見て、自分から働きかけて職場を良くする努力をするようにしましょう!
笑顔で過ごされる日を、心からお祈りしております!