IT業界のうちプログラマーの就職でポートフォリオを用意すると、スキルや実績を証明できる大きなメリットがあります。
今回はプログラマーの転職活動を行う人に向けて、ポートフォリオの作り方や、作成時に覚えておきたいポイントをくわしくまとめました。
目次
プログラマーの転職はポートフォリオでアピールしよう
ポートフォリオとは就職活動のときに企業に提出する、これまで作成した成果や作品をまとめたものです。
おもにデザインやアート業界で使用されているポートフォリオですが、IT系の技術職でも提出を求められるケースがあります。
企業がプログラマーのポートフォリオに求めること
自分のスキルや実績などを証明するポートフォリオは、転職の際も提出をおすすめします。
ポートフォリオは企業にどれくらい貢献できるかという指標になるので、ビジネスマッチが高められ職選びに失敗しづらいメリットがあります。
では、企業側はポートフォリオを見て、どのようなことを重視するのでしょうか。
経験者は実績や仕事内容
プログラマー経験者は、ポートフォリオからこれまでの実績や仕事内容をチェックされます。
スキルだけでなく、これまで担当した仕事が採用ポジションに生かせるか、行ってきた業務の規模はマッチするかも重要なポイントです。
経験者は、プログラミング能力と仕事内容や実績を深めたポートフォリオを作りましょう。
未経験者は能力のレベルと即戦力になるか
プログラマー未経験者は、能力のレベルや実際にどんなプログラムを組めるかを重視されます。
企業は即戦力として期待できる人材かチェックして採用の判断基準にするため、能力を具体的に示しましょう。
実務を行っていない未経験者は、ポートフォリオを通して高い能力をアピールしてください。
求人条件でポートフォリオを求められていない場合も、応募企業への提出の打診をおすすめします。
プログラマーがポートフォリオを作るときのポイント7つ
プログラマーの転職でポートフォリオを作るときは、注意したいポイントがあります。
スキルや実績のアピールに加え、職場で活躍できるイメージを持ってもらえるように、魅力的なポートフォリオをつくってください。
作成後はこまめな更新とSNSを使った拡散、自分のアカウントにURLを記載するといった工夫をしましょう。
1.仕事に有利な自己紹介
仕事に有利な自己紹介は、ポートフォリオを作るうえで最重要のポイントです。
これまでの経歴やプログラミングへのこだわり、使用できる言語やOS、ツールなどをまとめてください。
自己紹介にプログラマーの仕事にかかわる情報があると、企業もチェックがしやすくなります。
2.スキルがアピールできる成果物や作品
自分の作品と詳細は、ポートフォリオで必須の項目です。
プログラムの名前や概要に加えて、制作の目的やコンセプトを紹介しましょう。
説明文は企業側が知りたいであろうことを網羅し、自分の能力を徹底的に伝えるとベストです。
プログラミングに使用した言語や環境も記載することで、スキルをうまく企業に説明できます。
チームで制作した作品や委託で制作したプログラムに関しては、守秘義務や著作権の確認が必須です。
ポートフォリオの前提として、権利関係がクリアになっている作品を掲載しましょう。
能力をきちんと見てもらうためにも、チームで制作した作品は自分の担当箇所を明確にしてください。
3.Webポートフォリオと紙ベースのものを準備する
Webポートフォリオと紙ポートフォリオの2種類を用意しましょう。
面接会場でインターネットからWebポートフォリオが確認できない場合を考え、紙のポートフォリオを持参してください。
Webポートフォリオだけ用意すると、面接官に確認してもらえない危険性があり、スキルの証明が難しいことがあります。
プログラマーの転職は、必ずWebポートフォリオと紙ポートフォリオを用意しましょう。
4.わかりやすい構成でアピールする
ポートフォリオは、面接の時間内で読まれやすいシンプルな構成にしましょう。
デザインに凝りすぎたり、レイアウトの崩れがあったりすると、スキル面でマイナス評価になります。
プログラムについての説明は簡潔にし、自分が伝えたい要点を絞って、分かりやすい文章にしましょう。
企業の視点から、どんなポートフォリオが見やすいか意識してください。
5.プログラミング手法の紹介をする
自分が使えるプログラミング手法は、ポートフォリオに組み込みましょう。
作品に使ったプログラミング言語やその技術を使用した理由を説明してください。
制作の意図として「どうしてその言語と技術を使ったのか」をまとめると簡単に紹介できます。
ポートフォリオは作品に使ったスキルについて、自分の考えや意見をしっかり併記することが重要です。
6.レスポンシブWebデザインを使用
WebポートフォリオはレスポンシブWebデザインを使用しましょう。
レスポンシブWebデザインは、パソコンやスマートフォン、タブレット端末などあらゆるデバイスに最適化して表示されます。
WordPressを使えばコード不要でWEBサイトが構築できますが、あえてHTMLやCSSだけでサイト制作する方法をおすすめします。
未経験者もCMS(コンテンツマネジメントシステム)なしでサイト構築することで、プログラマーのスキルの向上や証明ができますよ。
7.アプリ開発職は GitHub のURLを乗せる
アプリ開発職希望の場合は、アプリケーション作品のソースコードはGitHubで公開しましょう。
GitHubは、自分で作ったプログラムやコードデザインを公開できるウェブサービスです。
エンジニア募集の企業によってはソースコードの中身を見て、応募者の技術力をチェックしているケースもあります。
GitHubは説明の記載もしやすいため、ポートフォリオにURLを載せることをおすすめします。
プログラマーのポートフォリオで避けること
プログラマーの転職でポートフォリオを作るときに避けたいことを紹介します。
プログラマーのポートフォリオ作成は、未経験者が考えがちな落とし穴も多いのでチェックしましょう。
ソースコードの表記
ポートフォリオにソースコードを載せることは避けましょう。
ソースコードを提出された企業は、コンパイルというプログラミングの変換作業が必要です。
採用担当者によっては、手間がかかるため確認してもらえない可能性があります。
ポートフォリオにソースコードの表記は避け、GitHubでの公開やWebサイト制作でスキルを見てもらいましょう。
能力が伝わらない項目
企業がポートフォリオを通して知りたいのは、どれくらいの能力があるかということです。
自分が使える、プログラミング言語やOS、フレームワークなど取りこぼさないように記載しましょう。
ポートフォリオは使用したスキルと作品を詳しく併記し、企業に技術があることを印象付けてください。
プログラマーがポートフォリオで高評価を受ける方法
プログラマーがポートフォリオで高評価を受けるためには、以下の注意点があります。
- ポートフォリオを職務経歴書と混同しない
- 作品の紹介だけではなく人材としての価値をアピールする
企業の印象が良くなるように、要点を確認してポートフォリオを作りましょう。
職務経歴書と混同しない
ポートフォリオは自分をPRするための資料と考えてください。
自分が仕事をするうえで最もアピールできるポイントをわかりやすく掲載し、採用担当者にインパクトを残しましょう。
職務経歴書のように形式も決まっていないため、プログラマーのスキルを最大限表現できます。
人材としての価値をアピールする
ポートフォリオは作品紹介ではなく、人材価値のアピールをする方法と考えましょう。
企業はポートフォリオを作った人の能力やスキルから、会社への貢献度を測ります。
自分の価値と企業が求める人物像がマッチすれば、未経験の人もプログラマーとして活躍できる可能性があります。
プログラマー未経験者がポートフォリオを作る方法
未経験者がポートフォリオを作る場合は、実務経験がなく書くことに迷ってしまいますよね。
プログラマーのポートフォリオは実務未経験者ならではの注意点があるため、チェックしましょう。
最低限の技術力を証明する
実務未経験者は、ポートフォリオで最低限の技術力を証明してください。
実務未経験者も、プログラマー志望の場合はアプリケーション製作やプログラミングを組んだ経験は必須です。
ポートフォリオには自分がこれまで制作した作品を載せ、企業に提出してください。
作品の紹介がないと、企業はプログラマーとしてのスキルを判断できません。
オリジナリティのアピールにこだわる
ポートフォリオはオリジナリティもこだわりましょう。
Webで公開されているサンプルコードを書き換えただけのポートフォリオは、高い技術力の証明にはなりません。
自分のスキルをフル活用し、できる限りのアイデアを使ってオリジナリティにあふれたポートフォリオを作成してください。
プログラマーの転職ポートフォリオで参考にしたいクリエイター
Takeshi Oide 氏 | カナダでフリーランス活動を行っている JavaScriptを使用したリッチでクリエイティブなユーザー体験が強み |
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黒田真人 氏 | ウェブ開発者・デザイナー 最新のテクノロジーを取り入れたインタラクティブなデザインが特徴 |
長谷川巧 氏 | クリエィティブ・フロントエンド開発者 デザインと機能性に富んだ仕組みで、ユーザーを飽きさせないサイト構成 |
どのサイトもプログラミングのスキルが高いうえに、アニメーションやボタン設定など凝った特徴があります。
ポートフォリオに必要なオリジナリティ表現の参考にもなるため、活躍しているクリエイターのチェックは欠かさないようにしましょう。
プログラマーの転職ポートフォリオはスキルを徹底的にアピールしよう
プログラマーの転職はスキルを使って、自分の技術が一目で紹介できるポートフォリオを作りましょう。
また、ポートフォリオは作品紹介だけに重点を置かず、説明の併記をしてくださいね。
作品に自分のどんなプログラミング技術を取り入れたか、具体的な説明をしてください。