給料とは別にインフルエンサー手当をもらえる企業があり、SNS運用は広報活動として通用するビジネススキルといえるでしょう。
SNSで活躍するインフルエンサーは、企業のPR戦略とマッチしやすく人材の需要があります。
今回は、社内でインフルエンサーが活躍するために、社員と企業が覚えておきたいポイントを紹介します。
- 求人数
- 250,127件（2024年6月17日時点）
- 対応エリア
- 全国
- おすすめポイント
- ・条件に応じた求人紹介あり ・正社員募集がわかりやすい ・週2回求人更新
目次
インフルエンサー手当とは
インフルエンサー手当は、企業SNS運用で一定のレベルを満たした場合、給料とは別にもらえるインセンティブ制度のことです。
運用するSNSごとにインフルエンサー手当の規定は異なりますが、フォロワー数やエンゲージメント率など一定の基準をクリアする必要があります。
ユニークな福利厚生としてメディアで取り上げられることもある、SNSを身近に感じる企業ならではの手当ですね。
インフルエンサー手当をもらうための仕事内容
インフルエンサー手当をもらうための仕事内容は、運用するSNSによって求められる基準が異なります。
Twitter、Instagram、TikTok、YouTubeのインフルエンサー手当について、それぞれまとめました。
Twitter手当
Twitter手当を受け取れる基準は、前提としてアカウントのフォロワー数が規定を満たしていることが条件です。
企業のルールによりますが、決められたフォロワー数を満たしている社員のみ、Twitter運用後に手当がもらえます。
エンゲージメント率やツイート数の基準をクリアし、SNS運用が利益につながると判断された場合にTwitter手当が支給される企業が多いです。
インスタグラマー手当
インスタグラマー手当の概要は、社員個人のInstagramアカウントのフォロワーが規定数を超えることが支給のおもな条件です。
インスタグラマー手当評価の例として、個人アカウントを企業のシステムに結び付けることがあげられます。
審査を受けた後、Instagramへの投稿内容と毎月のフォロワー数をチェックされます。
アパレルや美容業界にみられるインスタグラマー手当は、社員個人のカウントを使って発信をすることで企業の利益につなげる目的です。
TikTok手当
TikTok手当はショート動画の投稿内容と、いいねやフォロワー数が評価の基礎と考えられます。
TikTokを通してサイトへの流入や商品購買につながる場合は、インセンティブが受け取れるだけでなく社内クリエイターとして活躍できるでしょう。
今後のエンゲージメント率の伸びが見込めるTikTokは、広告運用でもカギとなるSNSかもしれません。
YouTube手当
YouTube手当を受ける条件は社員が演者として動画投稿を行い、企業の利益に結び付けることです。
企業によって異なりますが、支給の金額はチャンネル登録者数や撮影規模、投稿本数により変動する場合があります。
YouTubeは企業アカウントを使用する場合がほとんどなので、インフルエンサーとして活躍するというよりは社員としての投稿が前提となります。
インフルエンサーが社内にいるデメリット
インフルエンサーが社内にいることでデメリットが起きる場合があり、企業はサポートを徹底しなくてはなりません。
また、SNSインフルエンサー独特のトラブルが起きないように、社員や投稿ルールの管理も重要です。
自社と他社のバランスを考えた投稿が必要
自社と他社のバランスを考えた投稿は、企業のSNS運用で押さえておきましょう。
自社の商品を持ち上げるために他社の技術と比べたり、業界内では公開できない内部情報を投稿したり、マイナスになることは避けてください。
あくまでも自社の投稿は企業の商品やサービスの紹介のみに留め、プラスの印象になるようなSNS運用をしましょう。
インフルエンサーの周囲からの孤立
社員インフルエンサーが通常の仕事と並行してSNS投稿をする場合、周囲から孤立するおそれがあります。
仕事の中でSNS投稿の比率が大きい場合は、そのしわ寄せがほかの社員に行かないように工夫をしましょう。
インフルエンサー手当を受けている社員への社内理解を深めることも、SNS運用では重要な項目です。
過重労働の危険性
社員インフルエンサーは兼業のため、仕事の総量が増える傾向にあります。
社員にSNS運用の仕事が増えた分、通常業務に悪影響が出ないようなシステムづくりが企業には必要です。
アカウントのフォロワーやいいねの数は目に見えるため、キャパシティーを超えて頑張りすぎる社員もいます。
またSNS投稿をチェックする社員にも過剰な負担がないように配慮しましょう。
インフルエンサーの影響力が増え、更新頻度が高くなると負担がかかるため、過重労働の危険性もアップします。
評価があいまいな場合がある
インフルエンサー手当の評価があいまいな場合は、社員に浸透しにくいため見直しましょう。
SNS運用に慣れていない企業は、インフルエンサー手当にはっきりとした基準を決めてください。
また、管理担当者はSNS運用経験者を起用し、運用スキルの評価がきちんとできるようにしましょう。
アカウント・フォロワーの引継ぎトラブル
アカウント・フォロワーの引継ぎトラブルも、社員にインフルエンサーがいる場合は考えられます。
企業アカウントの運営者が変わる場合は引継ぎが必要なため、事前にルールを決めておきましょう。
アカウントの投稿担当者が変わる場合はそれを公開するのか、引き継ぐ社員への注意事項はまとめているか、企業は詳細なチェックが必要です。
また、退職や転職の場合は個人名アカウントの処理はどうするか、確認しておきましょう。
誹謗中傷にさらされるリスク
社員インフルエンサーは、社内や社外からの誹謗中傷にさらされるリスクがあります。
ネットストーカーがついてしまったり、悪質なメッセージをもらったり、精神面での負担が考えられるため、企業のサポートが必要です。
傷つくようなコメントをスピーディーに削除したり、メンタルケアのスタッフを身近に置いたり、社員インフルエンサーを守る体制作りを整えましょう。
人事と育成が難しい
社員の個人名や顔を表にだしてSNS運用を委任することは、一歩間違えば強制されたととられかねません。
ハラスメントにつなげないために、適材適所の人事と育成のフォローは手厚く準備しましょう。
本意ではないSNS運用は成果が上がらないばかりか退社や告発のリスクがあります。
インフルエンサーが社内にいるメリット
インフルエンサーが社内にいることで、企業におおきなメリットがあります。
ここからは、社員インフルエンサーが働くメリットを企業の観点から紹介します。
外注費用の削減が見込める
SNS運用は社内で担当者をつくることで、外注費用とそれにかかる時間の削減が見込めます。
インフルエンサーにSNS運用を依頼する場合は一つの案件ごとに予算が必要なため、それなりのコストがかかることを考えましょう。
社員インフルエンサーは運用のノウハウを企業に蓄積できるため、長期的に見ても育成のメリットは大きいです。
コミュニケーションがスムーズにできる
社内にインフルエンサーがいることで、仕事のコミュニケーションがスムーズにできます。
リアルタイムで起こったイベントもSNSに投稿しやすく、新しい情報がすぐに発信できるメリットがあります。
投稿までに期間を置くことで出来事の新鮮さが落ち着いてしまうので、コミュニケーションがスムーズにできる社員インフルエンサーは重宝する人材です。
施策の軌道修正がしやすい
SNS運用に施策の修正がある場合、すぐに対応できることは社員インフルエンサーの強みです。
また、最新の情報の共有もしやすく、投稿内容やターゲットにずれが生じる危険性も抑えられます。
依頼内容が変えられない外注のインフルエンサーと異なり、社員インフルエンサーは柔軟に対応できる場合があるため、企業にとってはメリットが大きいです。
インフルエンサーの運用ルール
インフルエンサー手当導入の前に、企業はSNSの運用ルールをきちんと設定しましょう。
運用ルールは社員へ共有し、アップデートを怠らないで最新の状態を保ってください。
アカウント運用の目的とターゲットを定める
アカウント運用の目的とターゲットを定めて、社員インフルエンサーに周知しましょう。
インフルエンサー手当はそれをもとに基準を設定し、クリアした段階で評価する体制を作って下さい。
アカウント運用の目的とターゲットがずれると、SNS運用で利益にうまくつながりません。
KGIとKPIの設定
SNS運用ではKGIとKPIの設定を細かく設定し、利益にどれだけ貢献しているか定期的なチェックを行いましょう。
「KGI（Key Goal Indicator）」とは、重要目標達成指標と呼ばれる最終目標を定量的に評価する指標です。
売上高や成約数、利益率が当てはまります。
「KPI（Key Performance Indicator）」はKGIを達成するための各プロセスにおける評価指標で、「重要業績評価指標」とも呼ばれます。
社員インフルエンサーに達成率を共有することで、利益のアップにつながります。
炎上トラブルの対処をマニュアル化する
炎上トラブルの対処をマニュアル化することで、今後も対応がスムーズに行えます。
もし炎上してしまった場合はどのように対処するか、どういった謝罪を行うか詳細に決めましょう。
炎上してからでは遅いため、SNS運用を行う前段階でマニュアル化することをおすすめします。
インフルエンサー手当を導入している企業
インフルエンサー手当を導入している企業を紹介します。
- トゥモローゲート株式会社
- 株式会社ナイスクラップ
- 株式会社オンデーズ
- 株式会社サイバーバズ
- 株式会社3Backs
どの企業も社員がインフルエンサーとして活躍し、商品やサービスの魅力を伝えるSNS投稿が盛んに行われています。
インフルエンサーが考案した商品やサービスも提供しており、企業の活性化に一役買っています。
インフルエンサー手当をもらうには努力が必要
社員がインフルエンサー手当をもらうには、それなりの努力が必要です。
企業も社員をインフルエンサーとして活躍させる場合は、ルールや規定などをしっかり決め、サポートを徹底しましょう。
ターゲットと目的を決めてSNS運用することで、社員インフルエンサーとの狙いのずれを抑えられます。
