「ポテンシャル採用でエンジニアになれる?」「ポテンシャル採用で求められることは?」
ポテンシャル採用でエンジニアを狙う場合は、さまざまな悩みを持つかもしれませんね。
実務経験や持っているスキルよりも、将来性や成長性を期待した若手人材の採用方法をポテンシャル採用といいます。
エンジニア職未経験でポテンシャル採用を目指している人に向けて、概要や内定を勝ち取るポイントを紹介します。
目次
エンジニアのポテンシャル採用とは
ポテンシャル採用とは、今持っているスキルや実務未経験にかかわらず、人材の将来性を見込んで採用する方法をいいます。
社会に出てからエンジニア業界への再チャレンジを狙う人には、ポテンシャル採用を使った転職方法がおすすめです。
将来性と成長性を見られる
ポテンシャル採用では成長性や今後期待できるかといった、個人の潜在能力が重要です。
日々変化する環境への適応力や、変わる物事に柔軟に対応できる能力について、スキルやキャリア以上に注視されます。
ポテンシャル採用と経験やスキルが重視されるキャリア採用では、判断基準が異なるため注意しましょう。
学歴は問われない可能性がある
ポテンシャル採用で、高卒や大卒などの学歴は最重要されない場合があります。
これから企業のために貢献できるか、努力は期待できるか、プラスになるポイントをチェックされるので、上手にアピールしてください。
学歴は問われない可能性がありますが、職歴は多少影響します。
成長性の判断のため、職種や仕事内容については質問されると考えしましょう。
スキルチェンジも含まれる
エンジニアのポテンシャル採用には、スキルチェンジの転職も含まれます。
開発エンジニアから上流加工への転向や、担当業務とは別スキルが手に入る企業に転職などもポテンシャル採用の一環です。
同じ業種でも違うスキルを発揮するために転職することは、スキルチェンジといいます。
エンジニアのスキルチェンジの転職は、似た業務で経験があってもポテンシャル採用といえるでしょう。
新卒より短期間での自走が期待される
企業はポテンシャル採用で、新卒より短い育成期間で戦力になる人材を採用します。
ポテンシャル採用は実務未経験でも、別職種で社会人経験がある人材が対象です。
企業は、教育期間が短くても独り立ちできる人材をポテンシャル採用で求めています。
新卒採用では社会人経験がない学生を対象とするため、より短期間での自走が期待されると考えてください。
同じ人材募集でもポテンシャル採用とほかの採用方法では、求める人材が異なると理解しましょう。
女性もエンジニアとして活躍しやすい環境
男性比率が高い傾向にあるエンジニアですが、ポテンシャル採用は性別に関係ない場合があります。
エンジニアは子育て後に復職しやすかったり、勤務時間が柔軟な働き方だったり、女性も活躍しやすい環境です。
活躍しやすい法律の整備や、専門スキル志望の高まりから今後もエンジニアのポテンシャル採用に女性が増加することは考えられます。
ポテンシャル採用のエンジニアに年齢制限はある?
ポテンシャル採用のエンジニアに年齢制限はあると考えましょう。
ポテンシャル採用は実務未経験の若手人材の募集で、何歳でも選考に通るというわけではありません。
20代後半が目安
ポテンシャル採用でエンジニアになるためには、20代後半を応募の上限に考えましょう。
同じ期待値や成長度が見込めるなら、くわえて知識や情報のインプットが望めるため、20代でも若いほど有利になります。
社会人経験の浅い人材に長期的な仕事の継続と、企業の方針を浸透させることが、ポテンシャル採用の強みです。
30代もチャレンジは可能だが大きい努力が必要
30代からのエンジニアへの転職は、未経験の場合はかなりの努力が必要です。
可能性を上げるためには、今後の活躍を期待してもらえるようにエンジニアとしての成果と熱意をアピールしてください。
ポテンシャル採用で入社が決まったとしても、実務未経験の人材は年収や待遇が下がってしまう場合が考えられます。
一般職として企業へ入社後、スキルや資格次第で社内エンジニアに転向できる可能性もあります。
30代もポテンシャル採用のチャレンジは可能ですが、強い覚悟と努力が必須です。
応募者がポテンシャル採用でエンジニアになるメリット
ポテンシャル採用では、これからの成長性を判断され採用が決まります。
スキルやキャリアが現時点でなくても、十分にチャンスがあると考えましょう。
新卒時にあきらめた人や興味がある人が、エンジニア職へ再チャレンジできる機会です。
新卒で入った企業を短期間でやめた経歴がある場合も、ポテンシャル採用では問題にならず選考に進めます。
ポテンシャル採用でエンジニアになるための4つのコツ
ポテンシャル採用でエンジニアになるためには、具体的にどんなコツがあるのでしょうか。
採用参考を受けるにあたって重要な4つのコツを紹介します。
1.自主学習を欠かさず成果物が複数ある
エンジニアは就業後も自主学習が必須な職業です。
すでに勉強していて、証明できる複数の成果物を用意しましょう。
クオリティが高い成果物を一つ提出するより、まんべんなくスキルが試される成果物を複数用意した方が伸びしろの証明にベストです。
主体的に学ぼうとする姿勢は重要ですが、現在何もしていないパターンは要注意です。
エンジニアの仕事に熱意があるものの、具体的な成果を見せられなければ、企業からは内定をもらえません。
「これから勉強します」といった言葉は説得力に欠けるので避けましょう。
2. ITトレンドのキャッチアップをしている
ITトレンドの変化は速く、最新情報のキャッチアップが重要です。
エンジニア職への興味やモチベーションを掘り下げ、業界のトレンドについて理解を深めましょう。
有名なエンジニアのSNSをフォローし、最新の技術情報や勉強会情報などを集めることもトレンドのキャッチアップです。
集めた情報は公開できる範囲でQiita(エンジニアに関する知識を記録共有するためのWEBサービス)やブログに蓄積すると、新しい情報を得やすくなります。
3.キャリアを俯瞰し目的意識を持つ
将来のキャリアビジョンは明確か、今後のビジョンにどんな目的があるかキャリアを俯瞰で見ましょう。
あいまいな理由で勉強を始めるのではなく、学んだあとに何を作って、どんな価値を提供するか、説明できるように目的を持ってください。
自分の行動に目的を持ってそれを説明できる人は、企業の印象でプラスになります。
エンジニアになる目的のために何をしているのか、理論的に伝えられるようにしましょう。
4.コミュニケーションがありチームの連携は取れるか
エンジニアはひとりで完結できるプログラムはほぼありません。
そのため、協調性や対人コミュニケーションは、面接でチェックされる項目です。
実務未経験者の場合は複数メンバーで制作した仕事の経験を、積極的にアピールしましょう。
チームでの開発経験がある場合は、自分がどんな役割を担って連携のためにどんな工夫をしたか伝えてください。
ポテンシャル採用でエンジニアを狙うポイント
エンジニアの業界に絞って、ポテンシャル採用の特徴を紹介します。
エンジニアならではの気を付けたいこともあるので、ポテンシャル採用の応募前に確認しましょう。
大手企業はポテンシャル採用に力を入れている
規模の大きな企業は、ポテンシャル採用に積極的です。
企業は今後活躍が見込めるエンジニアを社内で育成することで、全体の力を底上げできます。
大企業は教育にかかる力や費用を確保でき、若手人材を短期間で即戦力として現場で活躍させられるノウハウがあります。
スタートアップ企業の場合はエンジニア一人ひとりの生産性が重視されるため、教育リソースにコストをかけることは難しいでしょう。
求人数は景気に左右されやすい
エンジニア不足が続く業界では、企業は採用に労力をかけていました。
2019年以降は新型コロナウィルス流行による景気の悪化で、採用活動そのものを縮小している企業もありました。
現在は仕事や日常生活でオンライン化が進んだことにより、エンジニアの人材需要は高まっている傾向です。
新型コロナウィルス流行の収束にかかわらず、エンジニア業界ではポテンシャル採用の増加が見込めるでしょう。
インフラエンジニアはポテンシャル採用の機会が多い
ITエンジニアのポテンシャル採用は、開発よりもインフラエンジニア人材の採用を積極的に行っている傾向です。
インフラエンジニアは保守や運用など、未経験からでも担当しやすい下流工程の仕事が多いためです。
企業やプロジェクトによって担当する役割はさまざまですが、CCNA(Cisco Certified Network Associate)といった資格取得はポテンシャル採用で有利になります。
企業がポテンシャル採用でエンジニアを雇うメリット
企業がポテンシャル採用でエンジニアを雇うメリットをチェックしましょう。
企業の目的を知ることで、ベストな志望動機や自己PRにつながります。
新卒よりコストがかからない
ポテンシャル採用で入社する人材はすでに社会人経験があるため、ビジネスの基礎が身に付いています。
顧客対応や電話応対などの基本的なスキルがあるため、新卒よりも教育にかける時間と費用が減らせるでしょう。
専門スキルや実務経験がなくても、結果としてビジネス教育や研修コストの削減につながることが、ポテンシャル採用で企業が受けられるメリットです。
組織を活性化できる
ポテンシャル採用によって新しい若手人材を雇うと、組織の活性化につながります。
新しい意見やアイデアを取り込むと、エンジニア業の事業領域や既存事業の拡大が図れ、企業にプラスとなるでしょう。
企業の年齢が若返るため、組織の新陳代謝も活発になります。
企業の文化やカラーを浸透させやすい
ポテンシャル採用は社会経験にあまり染まっていない若手人材を雇うため、企業の文化やカラーを浸透させやすい特徴があります。
企業にとって育てやすく、優秀な人材としての活躍が見込めるでしょう。
人材に経営方針や事業の指標なども伝えやすいため、ビジネスの意識が教育しやすいこともポテンシャル採用のメリットです。
企業がポテンシャル採用でエンジニアを雇うデメリット
企業がポテンシャル採用でエンジニアを雇うデメリットには、制度ならではの特徴があります。
ポテンシャル採用を行う上で企業はどんなことに懸念があるのか、チェックしましょう。
早期退職の恐れ
ポテンシャル採用で雇用する人材は第二新卒で、いわゆる早期退職経験者です。
早期退職には原因がありますが、きっかけがあると再び退職してしまう可能性が少なからずあります。
退職原因は前に勤めていた企業の問題かもしれませんが、辞めてしまう恐れは完全に拭えません。
早期退職後のポテンシャル採用に成功した場合は、仕事を辞めることにハードルが下がっている危険性もあります。
即戦力の人材よりはコストがかかる
ポテンシャル採用の若手人材には社会人経験はありますが、エンジニア業界の知識や専門用語などは不足している場合があります。
即戦力として活躍が見込めるキャリア採用よりはそれなりにコストと時間がかかると考えましょう。
ポテンシャル採用でエンジニアになるためには努力が必要
ポテンシャル採用でエンジニアになるためには努力が必要です。
成長性や今後期待できるかといった、個人の潜在能力が最重視されるため、志望動機をまとめておきましょう。
ただし、年齢が上がるにつれてポテンシャル採用の選考基準が厳しくなり、入社後も年収が下がる可能性があることに注意してください。