「プログラマーの資格は初心者でも取れる?」
「プログラマーになるために有利な資格を知りたい」プログラマーへの就職で悩んでいる、そこのあなた。
プログラマーとして有利な資格は数多くあり、高校生や大学生、社会人まで幅広い年代の人がスキルの取得に励んでいます。
初心者がプログラミングを勉強する前に確認したいことや、おすすめの資格ごとの合格率など、くわしくまとめました。
プログラマーを目指している人は、確認してみましょう。
目次
プログラマーの資格を初心者が取るために覚えておきたいこと
プログラマーの資格を初心者が取る前に、就職で優遇される条件や勉強のコツなどをおさらいしましょう。
どれもプログラミングに大切なことなので、自分の目標を立てる役に立ちます。
就職・転職を目指すなら資格より実務スキルが有利
プログラマーへの就職・転職を目指すなら、資格より実務で役に立つスキルの方が有利です。
理論や知識は頭ではわかっていても、現場で仕事ができる証明がなければ就職・転職成功につながりにくいでしょう。
初心者でもプログラミングの経験がない人は、どれだけ資格を持っていても就職では不利です。
難易度の高い資格の方が就職に有利
取りやすい資格より難易度の高い資格の方が、どんな会社の就職にも有利です。
規模の大きい会社に就職したい人には、高いレベルの資格を取ることをおすすめします。
「プログラマーは資格がいらない仕事」という情報の通り、たしかにプログラマーに必須な免許や資格はありません。
しかし、資格があった方が仕事に就くときや、ビジネスで発展するために有利です。
資格のレベルが高いほど持っているスキルの裏付けができ、採用選考でも高評価が受けられますよ。
プログラミング初心者には偏らない知識が重要
プログラミング初心者は、独学で知識が偏ってしまう恐れがあります。
資格を取るためには幅広い分野の理解が必要で、工程ごとに必要なスキルが勉強できます。
試験合格にむけてまんべんなく知識が得られると、実務にも自信をもって取り組めるでしょう。
技術につながりをもたせて仕事内容を理解すると、応用できる範囲が広がり、技術を忘れることがありません。
偏らない知識と効率的なスキルを育てるために、資格取得を目標にした勉強はおすすめです。
就職を望むなら成果物が作れるレベルになろう
プログラマーへの就職を望むなら、成果物が作れるレベルを目指してください。
テキストに載っている知識だけ頭に入れても、現場の実務では役に立たない場合があります。
実際にプログラミングを組み、問題発生時の対処法やどれだけ理解できたか確かめましょう。
完成度が高い成果物はポートフォリオとしてまとめて、就職選考で提出するとスキルを証明できます。
ポートフォリオには自己紹介と経歴だけでなく、成果物の解説も載せましょう。
何を目的として作成し、どんなことにこだわったか、自分の口でも説明できるように準備してくださいね。
開発システムやソフトによってプログラミング言語が異なる
開発システムやソフトによってプログラミング言語が異なるため、求められるスキルは会社や業界によって違います。
初心者はプログラミングの勉強前に、希望する職種で使用している言語を確認してください。
最新のプログラミング言語は、業界に浸透するまで時間がかかる場合があるため気を付けましょう。
プログラマーの仕事内容と種類
ここからは、プログラマーの仕事内容と種類を紹介します。
一例の紹介ですが、開発システムやソフトウェアによって必要なスキルが異なります。
プログラマーの種類 | 仕事内容 | 使用言語の例 |
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WEBプログラマー | WEBブラウザで動作するECサイトといった動的サービスの開発 ユーザーに見える画面の開発を行うフロントエンド、サービスの裏側を開発するバックエンドに分けられる |
フロントエンド JavaScript、 HTML、CSS、 バックエンド Ruby、PHP、Python |
アプリケーションプログラマー | スマートフォンアプリやPCデスクトップアプリの開発 | OSによって仕様が異なる Java、Swift、Kotlin、Flutter、C#、Objective-C |
ゲームプログラマー | さまざまな端末で動作するゲームのシステムや音楽の開発 動きをプログラムで表現するために、物理や数学の知識と理解が必要な場合がある |
Unity、C#、Objective-C |
組み込み系プログラマー | 家電や自動車の電子装置の制御を行うシステムの開発 物を動かすプログラム作成のため、ハードウェア(機械そのもの)の知識も有利となる |
Java、C言語、C++ |
プログラマーの資格で初心者におすすめ7選
プログラマーの資格で初心者におすすめなものは以下のものです。
- ITパスポート
- C言語プログラミング能力認定試験
- ORACLE MASTER(オラクルマスター)
- Javaプログラミング能力認定試験
- Oracle Certified Java Programmer Bronze SE 認定資格
- Ruby技術者認定試験
- PHP7技術者認定初級試験
それぞれの資格はどんな仕事に便利なのか、難易度はどのくらいか気になりますよね。
プログラマーの資格ごとに、どんな問題が出されるか、試験の範囲を深堀します。
〇各資格に難易度と開催日程の表を作成
1.ITパスポート
ITパスポートは、ITに関する基礎的な知識を証明できる資格です。
AIやIoT、ビッグデータ、アジャイル開発などの基礎知識や、マーケティングや財務といった経営全般への理解が深められます。
セキュリティやプロジェクトマネジメントなど幅広いジャンルの総合的な知識が問われる試験です。
難易度 | 総合評価点が1000点中600点以上 分野別評価点が1000点中300点以上 |
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合格率 | 平均して50%前後 |
開催日程 | 通年開催 |
2. C言語プログラミング能力認定試験
C言語を使って、言語処理やユーテリティなどの応用プログラムを作成する能力が試されます。
初心者におすすめな1級の試験では、使用するOSについても出題され、C言語プログラミングに対して的確な理解をしているかチェックされる傾向です。
1級試験は、テーマプログラムに沿った仕様変更・追加をふまえて、プログラム作成と変更仕様の作成を行います。
難易度 | 得点率が60%以上 |
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合格率 | 2020年度平均64.0% |
開催日程 | 年2回 |
3. ORACLE MASTER(オラクルマスター)
世界第一位のデータベース製品「Oracle Database」シリーズを扱う能力を証明する資格です。
試験ではデータベースの管理運用や、Oracle Database で使用する言語であるSQLの理解に関する問題が出題されます。
オラクルマスターの資格はレベルごとに「Bronze(ブロンズ)」、「Silver(シルバー)」、「Gold(ゴールド)」、「Platinum(プラチナ)」の4種類があります。
初心者は基礎知識があると証明できる、Bronze(ブロンズ)の資格取得からスタートしましょう。
難易度 | 非公開 |
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合格率 | 非公開 |
開催日程 | 通年開催 |
4.Javaプログラミング能力認定試験
Javaプログラミング能力認定試験は Javaプログラミングに必要な知識と技能を試されます。
作成ルールやオブジェクト指向の基本概念、Java仮想マシンや命令コードの理解、演算子など覚える範囲は広い傾向です。
初心者は、基礎知識の証明ができる3級の取得から始めましょう。
難易度 | 得点率が60%以上 |
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合格率 | 2020年度平均合格率52.2% |
開催日程 | 年3回 |
5.Oracle Certified Java Programmer Bronze SE 認定資格
Oracle Certified Java Programmerは、 Javaアプリケーション開発に必要なプログラミング知識を証明できる資格です。
Bronze SE 認定資格は、入門試験としてJava言語を使用したプログラミングのうち、オブジェクト指向の基本的な知識が取得できます。
難易度 | 得点率が60%以上 |
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合格率 | 非公開 |
開催日程 | 通年開催 |
6.Ruby技術者認定試験
Rubyベースのシステムを設計、開発、運用するエンジニアが対象の試験です。
システム提案を行うコンサルタントや、講師や学生も対象としており、Rubyの技術力を証明できます。
SilverとGoldの2種に難易度が分かれているため、初心者はSilverの取得から始めましょう。
Silverは文法と定義や組み込みライブラリの理解、オブジェクト指向に関する問題が出題されます。
難易度 | 得点率が75%以上 |
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合格率 | 非公開 |
開催日程 | 通年開催 |
7.PHP7技術者認定初級試験
WEBプログラミングで使うスクリプト言語のうち、PHPプログラミングの基本知識を問われる試験です。
PHPの特徴やロジック、ソフトウェア開発で心得ておくことが出題範囲ですが、出題問題数はジャンルごとに異なります。
PHP7技術者認定初級試験は合格のために、偏らない勉強が大切ですね。
難易度 | 得点率が70%以上 |
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合格率 | 約70% |
開催日程 | 通年開催 |
プログラマーの資格で転職やスキルアップが望めるもの一覧
プログラマーの資格で転職やスキルアップが望めるものをまとめました。
出題範囲や難易度に着目して、これからのスキルアップを目指しましょう。
情報処理技術者試験
情報処理に関して必要な知識や理解を問われる国家試験
法律に基づいた問題が出題される
難易度 | 100点満点中60点以上 |
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合格率 | 令和4年度上期試験の合格率は45.1% |
開催日程 | 年2回 春期4月秋期10月 |
基本情報技術者試験
ITエンジニアとしての基礎知識や応用力が示せる
戦略立案や提案活動の能力が問われる
難易度 | 100点満点中60点以上 |
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合格率 | 2021年1月の試験の合格率は57.9% |
開催日程 | 年2回 |
応用情報技術者試験
高度IT人材に求める応用知識と技能が問われる
情報技術を活用した戦略立案と、提案討議の参加、提案書の一部作成などが出題される
難易度 | 100点満点中60点以上 |
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合格率 | 令和3年度春期試験の合格率は24.0% |
開催日程 | 年2回 春期4月秋期10月 |
システムアーキテクト試験
難易度が高いとされる経験者向けの試験
合格のため4つの試験を受ける
問われる内容は経験者向けで高度なものが多い
難易度 | 午前試験Ⅰ・Ⅱと午後試験Ⅰでは、100点満点中60点以上 午後試験Ⅱでは、独自の評価基準に沿って成績のランク分けがされる |
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合格率 | 2022年の試験合格率は15% |
開催日程 | 年1回 |
初心者がプログラマーになるには
初心者がプログラマーになるには、適性のチェックをしてみましょう。
基本的なことの理解に不安がある人には、プログラミング講座の受講もおすすめします。
プログラマーの適正をチェックする
プログラマーに向いている人には、以下の適正があります。
- システム完成に向けた論理的思考ができる
- プログラミングのスキルがある
- コミュニケーション能力を使って連携が取れる
ほかにも、根気強さや社会人経験が仕事に生きる場合もあります。
黙々と作業しているイメージがありがちなプログラマーですが、プロジェクト単位で仕事を行うことがほとんどです。
意見の伝達やアイデアの提案などに、コミュニケーション能力は必須と考えましょう。
プログラミングスクールへの通学
プログラマーを志望する初心者には、プログラミングスクールへの通学をおすすめします。
初心者はプログラミングスクールへ通って、スキルを育てることから始めましょう。
使用するプログラミング言語やツールは、希望するプログラマーの仕事によって異なります。
どんな分野のプログラマーに向いているか相談できて、就業支援もしているプログラミングスクールは、転職も有利にできますよ。
プログラマーの資格が役に立たない可能性はある?
仕事内容によってはプログラマーの資格を取得しても、あまり役に立たない可能性があります。
プログラマーの資格が生かせない場合を解説します。
会社の仕事と関係がない資格
会社の仕事と関係がない資格を持っていても、採用選考では有利になりません。
入社するために必要な資格を見極めて、勉強に励みましょう。
求人票の内容を確認し、会社はどんな資格を求めているか判断してください。
実務経験を重視している会社
プログラマーに有利な資格よりも、実務経験を重視している会社は多い傾向です。
特に即戦力が欲しくて求人を出している会社は、これまでの実績を重視します。
年齢が上がるにつれて、プログラマーの実務経験がチェックされるので注意しましょう。
プログラマーとして仕事に就ければいい場合
資格や免許がなくてもプログラマーとして仕事ができます。
プログラマーとして仕事に就ければいい、とりあえず就職したい人は、資格を無理にとる必要はないでしょう。
また実務経験が優遇される可能性がある会社は、知識よりも即戦力のスキルを求めています。
テキストに載っていないトラブルに対応できる、優秀な人材であれば資格を持っていなくてもプログラマーとして活躍できます。
プログラミング講師になりたい場合
プログラミング講師は、コミュニケーション能力を重視されるでしょう。
プログラミング講師になりたい場合は、人に教える能力や対人スキルを磨いてください。
持っている資格を採用選考でチェックされる可能性があるため、役に立たないとは言い切れませんが、指導経験の方が講師の仕事につながります。
採用の基準はスクールによりますが、無資格のプログラミング講師も指導者として活躍しています。
プログラマーの資格は初心者でも取れる
プログラマーの資格は初心者でも取れますが、実務経験を重視されがちな業界です。
プログラマーとして活躍するためには、スキルを磨いて資格を取り、成果物を作りましょう。
成果物をまとめれば、魅力的なポートフォリオが完成します。
資格の取得とスキルを表すポートフォリオは、採用選考でプラスの印象になります。