人事への転職理由はどのようなものがベストでしょうか。
そのほかに、志望動機や自己PRも書類選考や面接で重要な項目です。
人事への転職理由例文や、求められるスキルをまとめました。
自分の応募書類を作成する際や、人事職への転職でアピールの参考におすすめです。
目次
人事への転職理由のポイント
人事への転職理由は「志望する理由」や「向いていると考える理由」を記載しましょう。
まずは、人事への転職理由のポイントをチェックして下さい。
自分の目的を明確に洗い出すことで、転職理由が書きやすくなります。
なぜ人事を転職先に選んだのか明確にする
人事をなぜ転職先に選んだのか、仕事のどのような点に魅力を感じているのか、具体的に考えましょう。
人事の職について理解し、これまでの実績や経験を交えて適性があることをアピールしてください。
未経験者の場合は仕事で魅力を感じていることを掘り下げて、印象強い文面を作成しましょう。
他社にはない人事の魅力を伝える
他社と比較して、制度や戦略に意欲があると感じた理由を記載しましょう。
情報収集も人生にとって重要なスキルです。
データを集めて他社と比較することで、情報収集能力がアピールできるでしょう。
人事としてなぜその会社を選んだのか、どこにやりがいを感じるのか、他の仕事では得られない魅力を伝えるとPRになります。
経営への具体的な貢献の仕方を伝える
人事は組織改革や人材の育成を通じて、経営戦略に貢献します。
転職理由は、企業への貢献が伝わるように記述してください。
入社後に取り組みたいことやチャレンジしたいことを説明するときは、結果的に会社にどのような貢献ができるか具体的に書きましょう。
【人事への転職理由】志望動機の例文
人事への転職理由・志望動機の例文を紹介します。
例文を紹介しますが、あくまで例として参考にし、自分なりの文章を作ってくださいね。
人事の志望動機の例文1
私は建築メーカーの人事部として3年間勤務してきました。
新人の教育や育成に力を注ぎ、スキルアップや研修に関わる仕事を担当していました。
今までの実績や技術を生かし、旅行の楽しさを伝えたいと思い観光業界への転職を決意しました。
ニーズが増える観光協会で、社員の能力を引き出し、働く環境を整えるサポートをしたいです。
人事の志望動機の例文2
新卒で〇〇会社の人事部に入社し、5年間勤務してまいりました。
3年目には新卒の採用担当として、説明会運営や大学への訪問、採用スケジュールの進行まで任せてもらうことができました。
採用業務だけでなく評価制度や研修についての知識も学び、人材育成に携わった経験があります。
貴社の人事部の一員として経営貢献に携わりたいと考え、応募いたしました。
人事の志望動機の例文3
私は6年間、〇〇グループの〇〇店店長として新人研修に力を注ぎ、経営に携わってきました。
店舗運営をする中で、社員のスキルを引き出す方法やレベルアップにつながる評価制度の導入など、店舗に貢献できるシステムづくりに力を入れました。
その中で人事業務に興味を感じ、貴社に応募させていただきました。
人事未経験者の志望動機の例文1
私はこれまで事務として5年間勤務してきました。
貴社の人事部を志望した理由は「社員全員の目標を重視する人事」に魅力を感じたからです。
社員一人ひとりに寄り添い、力を発揮できる環境を整える人事のあり方は、企業に欠かせないものだと思っています。
役職の垣根を超えて、将来の目標を共有している点にも感銘を受けました。
私が理想とする人事職の仕事ができると思い、志望いたしました。
人事未経験者の志望動機の例文2
貴社の人事職を志望した理由は、これまで広告代理店で培ったスキルや経験が活かせると思ったからです。
私は、採用領域として中途採用や新卒の面接官を経験しております。
業務では、本音を引き出すための話し方や雰囲気づくりに注力していました。
「これからの介護の形を追求する」という記者の方針を、人事職で貢献したいと思っています。
【人事への転職理由】自己PRに有利なスキル
人事への転職理由や自己PRを洗い出す前に、仕事に有利なスキルを確認しましょう。
企業が求める能力をチェックすることで、自分がどんなことで人事職の役に立てるか、分かりやすくなります。
コミュニケーション能力
人事はあらゆる部署と接する仕事のため、高いコミュニケーション能力が求められるでしょう。
これまでの実績や現在の仕事でアピールできることは、しっかり伝えてください。
わかりやすいように端的に表現し、冗長的な文章は避けましょう。
会社全体を動かす調整力
人事は、会社全体を動かしていく調整スキルが求められます。
さまざまな立場にある人と関係性を構築しなくてはならず、時には仕事に巻き込む必要があるでしょう。
経営に関わる調整力が高いほど、人事職の採用に一歩近づきます。
入社後にチャレンジしたいことや目標を一緒に伝えると、意欲的な姿勢がアピールできますよ。
企画や分析のスキル
組織が持っている課題の解決に向けた企画力や分析力は、大切なスキルです。
これまで、課題発見から解決のために取った行動やプロセスを具体的に示しましょう。
その結果から見えたことを具体的に伝えられると、自己PRとしてベストです。
守秘義務への理解とモラルを守れる人間性
人事職は、従業員の給与や職歴といった個人情報のほか、社内の情報など機密事項を扱います。
人事への転職では、守秘義務の理解やモラルを守れる人間性が求められるでしょう。
スケジュール管理能力
人事職は複数のスケジュールを正確に管理しなくてはなりません。
採用の業務内では従業員の意見を聞いて回る必要があり、社内や社外を含め多数と関わる仕事です。
スケジュールの調整ミスやバッティングなどを起こさないように、的確なスケジュールを組むスキルは必須です。
従業員1人ひとりに対して、柔軟性に富んだ対応も求められるでしょう。
説得力のあるプレゼン能力
会社説明会や採用の説明会などを行う際は、学生や中途採用者に企業のアピールを伝えなくてはなりません。
プレゼンは企業イメージに大きく影響があり、良くも悪くも人材を採用する結果につながります。
人事は社内共有も担当するため、プレゼン能力や要点をまとめる能力など、表現のスキルが重要です。
書類作成能力
人事は文章を考え書類を記述する場面もあるので、そういったスキルも備えましょう。
要点がまとまっていて説得力がある文章を作成することは、人事採用の評価につながります。
例を挙げると、求人票を作成する時は文章力が求められます。
企業によってはイメージ向上や認知を高めるために、Webコンテンツを作っている場合もあるでしょう。
【人事への転職理由】自己PRの例文
人事への転職に有利な自己PRの例文をまとめました。
企業の立場から見て、どのような人材に入社して欲しいか考えましょう。
企業が公開している公式ホームページの情報や方針を読むことで、人材の理想像が見えてきます。
人事の自己PRの例文
私は5年間医薬品関係の人事部に勤務していました。
労務や採用の業務だけでなく、社員の育成業務を担当し研修の運営に携わりました。
社員の不足している能力を見極めて、補うカリキュラムをつくり出した実績があります。
このスキルを活かして、貴社を支える社員になれるよう邁進します。
人事未経験者の自己PRの例文
私は現在、〇〇サービスの〇〇支店にてリーダーをしております。
スタッフの役職にかかわらず、一丸となって取り組める環境づくりに力を注いできました。
評価しているポイントを本人に伝えることでモチベーションアップを図り、その結果エリアで1位という成績を残しています。
人事として多くの社員のマネジメントに関わりたく、貴社を志望いたしました。
人事への転職で評価されやすい資格は?
人事への転職で評価されやすい資格は以下のものがあります。
人事は経験や実績が重視される仕事ですが、資格があることでスキルが証明しやすく、評価のアップにつながります。
- キャリアコンサルタント
- 社会保険労務士
- メンタルヘルス・マネジメント検定
キャリアコンサルタント
キャリアコンサルタントは、求職者や従業員にキャリアについてアドバイスをします。
キャリアコンサルティングの専門家として認められる国家資格です。
人事の仕事とも重複する知識が多く学べるため、転職では有利な資格でしょう。
合格率は60〜70%を推移しており、国家試験の中では比較的低い難易度です。
社会保険労務士
社会保険労務士は、企業に代わって帳簿作成や社会保険の申請を代行できる国家資格です。
資格を取得すれば、労務業務のプロとして専門的な仕事も可能です。
合格率は約3~7%で難易度は高い傾向のため、勉強時間は1,000時間程度が目安と考えましょう。
転職前に取得するか、時間や勉強方法をよく考えて準備してください。
メンタルヘルス・マネジメント検定
メンタルヘルス・マネジメント検定は、企業におけるメンタルヘルスケアの基礎知識を学びます。
人事が資格を取得していれば、管理職研修の講師としてレクチャーが可能でしょう。
企業で働く人材に精神的に大きな負担を与えないためにも、メンタルヘルスの知識は有利です。
メンタルヘルス・マネジメント検定の合格率は、Ⅲ種(セルフケアコース)の場合は64%ほどです。
Ⅰ種(マスターコース)は19.8%と低い合格率なので、人によっては独学だけでなく講座の受講をおすすめします。
人事への転職は仕事内容も把握しよう
人事への転職理由を固める前に仕事内容の把握が必須です。
人事は主に、以下の内容の仕事を担当します。
- 採用
- 新人や中途社員の育成
- 異動・配属の判断
- 労務のサポート
採用
企業の採用計画に沿って、人員の確保に向けて業務を担当します。
書類選考や面接のほかに、以下のような採用するまでの一連の業務を行います。
- 就職フェアや企業説明会などの手配
- 採用不採用の判断
- 内定通知の送信
- 内定後の事務処理
SNSを利用した会社のPRを行う場合は、ツールへの理解やマーケティングスキルも求められるでしょう。
社員の人脈から人材を紹介してもらうリファラル採用は、多様化が進んでいるため柔軟な対応力も必須です。
新人や中途社員の育成
採用した人材の研修や自己啓発を促す企画の運営、資格取得サポートなど、社員の育成に関する仕事も行います。
外部セミナーの申し込みや、新しい研修システムの導入など、立案や実行も大切な人事の仕事です。
評価/異動・配属の判断
社員が会社の利益に貢献しているか、明確にするためには評価基準を作成しなくてはなりません。
昇格・降格などの評価基準を改善することも、組織の活性化につながる仕事です。
評価に納得できないとモチベーションが下がる可能性があり、大切な社員を失ってしまう危険性があるでしょう。
採用人材の配属の判断や、社員の公平な評価を行うためには、人事の努力が必須です。
労務の管理やサポート
労務管理の仕事は給与計算や勤怠管理、社会保険や雇用保険の管理があります。
毎月の給料や働いている時間の管理だけでなく、健康診断や福利厚生の手配をすることで会社の社員全体を支えます。
人事への転職で感じられるやりがい
人事の仕事で感じられるやりがいをまとめました。
採用や人材の育成を行う仕事のため、会社への貢献を感じやすいポジションでしょう。
社員の成長を見守れる
人事は、人材の採用から配属まで社員の動きを把握する仕事です。
人の成長を感じられるため、やりがいに繋がる人もいるのではないでしょうか。
採用した社員が出世したり、頑張る姿をサポートできます。
問題にいち早く気づくことで解決に貢献したり、感謝されたり、社員への総合的な応援ができることも人事の楽しさです。
多くの人とコミュニケーションが取れる
多くの人と話すことが好きな人は、人事職のやりがいを感じやすいでしょう。
初対面との人とも垣根なく話せて、コミュニケーション能力が高い人は、人事の仕事に向いていると言えます。
人の相談に乗ったり、話すのが好きという人にもオススメの仕事です。
スキルアップやキャリアアップに繋がる
人事は人と関わる業務のため、臨機応変な対応力が求められます。
経験を積むことで、人材に関わる仕事の全般的な理解が深くなるでしょう。
どの企業も人事の仕事はあるため、実績があれば転職しやすく、スキルアップやキャリアアップを目指せます。
人事への転職理由は能力のアピールが必須
人事への転職理由は、能力のアピールが必須です。
自分がどれだけスキルがあるかだけでなく、企業がどんな人材を求めているか転職前にチェックしましょう。
社員の問題解決のためには、柔軟な対応力が必須です。