一度外資系企業へ転職してしまうと、日系企業へは戻れなくなるといわれることもあります。
外資系での活躍=日本企業での活躍に繋がるとは言えず、求められる結果が出せないことで悩んでしまうことも珍しくありません。
しかしキャリアを考えた時に、外資系から日系企業へ転職したいと思う人いるでしょう。
そこでここでは、なぜ戻れないといわれているのか、その理由を解説します。
目次
外資系から日系企業に戻れなくなる5つの理由
外資系企業に入社してしまうと、日系企業へ戻れなくなるといわれたことがある人もいるのではないでしょうか。
外資系企業は完全成果主義のため、その中で働いた人が日系企業へ転職するのは、簡単なのでは?と思っている人もいるでしょう。
しかし実際は外資系から日系企業には戻れなくなるといわれています。
これにはいくつかの理由があるのですが、今後のキャリアを考えるうえでも、戻れなくなるといわれる理由を知っておくのは大切です。
そこでここでは、外資系から日系企業へ戻れないといわれる理由を解説します。
外資系と日系企業では企業風土がまったく異なる
外資系企業と日系企業とでは、企業風土がまったく異なるのも戻れないといわれる理由の一つです。
外資系企業では、完全成果主義で結果がすべて、公用語は英語、企業の成長スピード感などさまざまな部分で日系企業とは異なります。
そのため外資系企業の企業風土に慣れてしまうと、日系企業に転職しても上手くなじめない不安が出てしまうのです。
ときに日系企業ではありがちな、残業や飲み会などの文化は外資系企業には馴染みがなく、外資系企業歴が長くなると窮屈に感じてしまうようです。
給与がガクっと下がる
外資系企業は完全成果主義で、プロセスは関係なく結果を出すことが求められる環境です。
企業が求める結果を出せなければ、リストラ判断されるのも早い過酷な環境でもあります。
しかし結果を出していれば、成果報酬が付き年収がアップするメリットがあります。
一方で日系企業では未だに年功序列の風潮が残る企業も多く、結果に対する評価が満足とは言えないこともあり、同じ働きをしていても外資系企業のほうが給与が高くなるのは珍しくありません。
このことから、日系企業へ転職すると給与がガクッと下がってしまうことを懸念して、戻れないと思っている人もいます。
日系企業の年功序列に耐えられない
日系企業では、未だに年功序列で出征や給与が決まる風潮にありますが、外資系企業では結果を出していれば、年齢や性別に関係なく高い給与や役職を与えられる環境です。
このような日系企業の年功序列に耐えられない、正当な評価をしてほしいという人にとって、戻れないと思ってしまう理由です。
完全成果主義の外資系では、年齢や性別に左右されることなく実力があれば若くても役職に就け高い給与がもらえます。
しかし年功序列の風潮のある日系企業では、年齢が高い人から出世していくため、どんなに成果を出しても意味がないと思ってしまうのです。
きつい世界ではありますが、実力を発揮して成果を出せる人にとっては、外資系企業のような仕組みのほうが良いと思うでしょう。
自由に仕事がしづらい
外資系企業では、いろいろな国と業務をしていくので、現地の時間に合わせて仕事をしても、成果を出していれば自由なスタイルで仕事をすることが認められています。
しかし多くの日系企業では、同じ時間に同じ場所へ出社することも雇用契約の一つとしているため、自由度は低くなってしまいます。
長く外資系企業で働いていると、リモートワークやワーケーションが認めら自由度が高く働きやすいと感じている分、日系企業へ転職すると働き方に窮屈さを感じてしまい戻れないと思ってしまう人もいるのです。
会社の制度が古くて対応できない
日系企業と外資系企業を比べると、日系企業の会社制度が古く対応できないというのも理由の一つになっています。
会社制度が古いというのは、働き方や給与制度など様々場面でいえることで、世界的に認められているような制度を見ても、日系企業はまだまだ遅れている部分はたくさんあります。
今までOKだったことが転職することで古い制度に対応できないと思うと、外資系から戻れないと思ってしまうこともあるのです。
外資系に転職しても日系企業に転職することはできる
外資系企業に転職すると戻れない理由について解説しましたが、これらのことをクリアできれば外資系という厳しい環境で働いた経験は、日系企業への転職で大きな強みになり、転職できないということではありません。
以下のような理由からも、外資系企業から日系企業への転職は可能だといえます。
心持の違い
外資系企業から日系企業への転職で大切なのは、心持ちの違いです。
働き方や給与面では、外資系企業のほうがメリットが大きく感じますが、一方でリストラ判断が早い、企業間買収など社内環境が変わる可能性が高いなど、不安定な一面もあります。
しかし日系企業は福利厚生が充実している、安定度が高いなどメリットもありどちらが良いかというよりも、どちらを重視するかは心持ちによって変わってきます。
転職する際にそこをうまくシフトできれば、転職も可能なのです。
日系企業では外資系の経歴が重要視されることも
外資系企業で働き続けるためには、成果を出し続けることが求められます。
これには多くの努力やスキルが必要となるため、日系企業ではそのような高いスキルを持った外資系からの転職を求めていることもあるのです。
そうなると外資系企業の経歴が重要視され、良い待遇での転職も叶うという良い面もあります。
ハイクラス転職が実現できる可能性もある
外資系企業での経歴を買われ日系企業への転職をすると、ハイクラス転職が実現できる可能性もあります。
ハイクラス転職とは、高年収や高待遇転職のことで、管理職ポジション・スペシャリストのみが対象となっています。
完全成果主義の外資系企業で一定年数働いて実績を上げている人なら、日系企業へ転職しても実績や成果を上げられると考えられ、ハイクラス転職が可能になり、外資系企業に居たときよりも良い条件での転職叶うかもしれないのです。
外資系企業から日系企業に転職するメリットもある
外資系企業から日系企業へは戻れない、そう言われることもありますが、外資系企業で十分に実績を積めば、日系企業でも満足の行く転職は可能だということがわかりました。
外資系企業のほうが働き方の自由度も給料も高く、メリットが大きいと感じている人もいます。
実際にそれらを求めて外資系企業への転職目指す人も少なくありません。
ただ外資系企業から日系企業へ転職するメリットがあるのも、知っておくことが大切です。
より自分に合う職場を見つけるためにも、外資系・日系に捉われることなく広い選択肢の中から選べるように、メリットを知っておきましょう。
リストラされる可能性が低い
外資系企業では、成果を出せない人はもちろん、企業間買収や部署縮小などによるリストラは珍しいことではなく、不安定なのがデメリットの一つです。
しかし日系企業では、終身雇用制度の名残からリストラされる可能性は低く、安定しているのがメリットです。
いつリストラされてもおかしくない、周りが皆ライバルの外資系企業の過酷な職場環境に疲れてしまう人にとって、日系企業のリストラの可能性の低さはメリットと言えるでしょう。
公用語が日本語なので話しやすい
外資系企業では、多国籍の人が働くことから公用語は英語になっていることがほとんどです。
日常会話はもちろん、仕事で使う専門用語まで熟知していないと外資系企業で働くのは難しい環境となっています。
帰国子女のように英語が当たり前の人にとっては苦ではないですが、それまで日本語で生活してきた人にとっては、外資系で働くハードルが高く感じることの一つです。
しかし日系企業では公用語が日本語のため、日本で暮らしてきた人にとっては英語で働くよりも話しやすいのもメリットと言えます。
細かいニュアンスまでネイティブレベルになれないなど、英語と日本語の違いで苦労することがないのも、日系企業へ転職するメリットです。
福利厚生が充実している
日系企業では当たり前の福利厚生も、外資系企業では当たり前ではありません。
外資系企業では、法律によって定められた最低限の福利厚生しか用意していないことも珍しくありません。
一方で日系企業では、充実した福利厚生で人気の企業もたくさんあるほど、福利厚生に力を入れています。
そのため外資系企業から転職すると、それまでなかったような充実の福利厚生を利用できるというのも、転職する大きなメリットと感じられるのです。
日系企業から外資系企業へ転職する際におすすめ転職サイト・エージェント
外資系企業に転職すると、日系企業へ戻れなくなる理由などを解説しました。
外資系企業の良い面・悪い面を知ったうえで、自分の実力を試したいという人は、外資系企業への転職も良いでしょう。
もし外資系に転職したいと思った際には、外資系企業に強みを持つ転職サイト・エージェントを利用したほうが、良い転職が叶います。
そこでここでは、日系企業から外資系企業へ転職する際におすすめの転職サイト・エージェントを解説します。
エンワールド
エンワールドは、エン転職などを運営するエングループの中でも、グローバル人材に特化した人材紹介・人材派遣会社です。
国内・海外拠点の連携し転職希望者と企業のマッチングを得意としています。
正社員はもちろん、契約社員・派遣・プロジェクトベース雇用など、希望にあわせてさまざまな雇用形態を提案してくれるのも、エンワールドの特徴となっています。
抱える求人は世界的にも有名な企業が多く、キャリアアップを目指す人にはおすすめとなっています。
JACリクルートメント
JACリクルートメントは、業界や企業に精通したプロフェッショナルがチーム体制で最適な提案をしてくれる、転職エージェントです。
ロンドン発祥の転職エージェントとして、管理職クラス・外資系企業・海外進出企業などハイクラスの転職支援に強みを持っているのが特徴の一つです。
一人ひとりのニーズに合わせたサポートをしてくれるので、年収アップやスキル・実力を活かせる企業の提案をしてくれると評判の転職エージェントとなっています。
外資系から日系に転職はできるがよくメリットデメリットをチェックしておこう
外資系企業から日系企業へ戻れないのか?について解説しました。
外資系から日系に戻れないということはなく、むしろその経歴はプラスになることの方が多いようです。
しかし企業文化や風土の違いから、転職希望者自身が戻れないと感じる場面が多くなっています。
そのためどちらのメリット・デメリットも知り、自身に合った選択をすると後悔がなくなるでしょう。