ゲーム好き向けの仕事は、どのようなものがあるのでしょうか。
仕事につくときは、応募者の学歴はどのように判断されるのかも気になりますよね。
これから発展が望めるゲーム業界で活躍するためには、自分のスキルを磨くことが重要です。
この記事ではゲーム好きにおすすめの職種と、仕事に就くコツを紹介します。
ゲームのスキルや自分の趣味を活かしたいという人は、チェックしましょう。
目次
ゲーム好き向けの仕事10選
ゲーム好きにおすすめの仕事には、以下があります。
ゲームプロデューサー
ゲームプロデューサーは進捗管理を担当する仕事です。
企画に関わる予算や業務の進み具合を管理して、全体的な進行をチェックします。
業務に携わる人が多いため、開発を円滑に進められるように努力しなければなりません。
制作現場に向かったり、クリエイターとミーティングをしたり、時期によっては多忙なこともあるでしょう。
責任とやりがいが大きな仕事ですが、ある程度キャリアを積んだ人がつける職種です。
ゲームプロデューサーになりたいからといって、実務経験のない人がいきなり担当できる仕事ではありません。
ゲームプランナー
ゲームプランナーは制作の場面で企画立案をしたり、仕様書を作ったり、開発業務の土台を担当します。
ゲームの大きなテーマや舞台、ストーリー設定やキャラクターなどを考案するスキルが求められるでしょう。
デザイナーに伝わりやすいように、ゲームの設定を丁寧に考える調査力と根気強さも必須です。
ターゲットの設定や市場調査を行って、売上につながるゲームを作らなくてはなりません。
ゲームプランナーは発想力やコミュニケーション能力だけでなく、マーケティングに関わる力も重要です。
ゲームディレクター
ゲームディレクターはゲームのプロジェクトの進行指揮を担当します。
ゲームプロデューサーの指示を仰いで、開発現場を監理することがおもな業務です。
作品のクオリティを上げるためには、スタッフへの助言や全体の進捗管理も行わなくてはなりません。
経験が必要な仕事のため、未経験者がすぐにつけるポジションではないので注意しましょう。
これまでの実績だけでなく、国内外を問わずゲームの幅広い知識が求められる職種です。
ゲームプログラマー
ゲームプログラマーはゲーム開発に関わるプログラミングを担当する仕事です。
ソフトウェアのコードベースを作ったりツールを開発したり、技術力が求められます。
ゲームの操作性やクオリティを上げるために、プログラミングのスキルが発揮できます。
作品に大きく関わるポジションなので、採用場面ではこれまでの成果が重視されるでしょう。
自分の手でキャラクターを動かすことが好きな人におすすめの職種です。
ゲームのプログラミングは専門的な分野になるので、専門学校卒業後に仕事につくひとが多いです。
キャラクターデザイナー
キャラクターデザイナーは、ゲームで活躍するキャラクターを作る仕事です。
ゲームプロデューサーやプランナーが作成したキャラクターのビジュアルを考える業務を担当します。
仕事は登場人物の服装やアイテム設計だけでなく、動物やロボットなど登場するすべてのキャラクターデザインを行います。
グラフィックやCGを担当することもあるので、デザイン以外のスキルも求められるでしょう。
トレンドのキャッチアップの技術や、発想力が試されるポジションです。
サウンドクリエイター
サウンドクリエーターや音楽制作は、ゲームで流れる音楽を作る仕事です。
BGMやテーマ曲だけでなく、足音や扉を開けたときの効果音なども担当します。
そのため、サウンドクリエイターは作曲に関する力が重要なポジションです。
専門学校でDTM(デスクトップミュージック)を学ぶといった、音楽に関わる実績がなければ仕事につける確率は低いです。
クリエイターとして有名になれば、ゲーム以外の映画やテレビなどのメディアでも活躍できることがあります。
仕事につくためには、成果物をまとめたポートフォリオが必要です。
映像クリエイター
映像クリエイターは、ゲームだけでなくプロモーションビデオや広告などの映像を作る仕事です。
ゲーム制作の業務では、作品にあった映像を作らなくてはなりません。
企画書や世界観などをきちんと確認し、イメージのズレがないように映像を作る力が求められます。
最近はYouTubeといった他のプラットフォームでも、映像クリエイターが活躍できる場が広がっています。
スキルを磨けばキャリアにつながる可能性が高い職種といえるでしょう。
シナリオライター
シナリオライターはゲームの主軸となる物語や、キャラクターの動作や台詞を考える仕事です。
キャラクターの行動に関わる、人物背景や過去にあった出来事も考えなければいけません。
キャラクターが多く登場するゲームでは、業務が多いと感じることもあるでしょう。
プレイヤーが楽しめるように世界観にあったシナリオ作りや、企画書の確認を徹底してください。
実績が求められる仕事のため、実務未経験者が業務につくことは難しいです。
CGデザイナー
CGデザイナーはゲームのキャラクターや建物をCGでつくる仕事です。
臨場感やリアル感を出すためには、ソフトを使いこなす能力が必須です。
建物はどのように作られるのか影はどこに入るのか、細かい確認が必要な業務です。
満足したグラフィックを作るためには、膨大な作業量になることもあります。
作品のクオリティには、CGデザイナーのスキルが大きく影響します。
専門学校卒業後にCGデザイナーとして現場で活躍する人材が多い職種です。
UIデザイナー
UIデザイナーは、ゲームに必要な構成や動きを設計する仕事です。
メインページやキャラクター一覧、体力ゲージなどのデザインを行います。
ゲームのクオリティを上げるためには、ユーザーが見やすい工夫が必須です。
とくに、スマートフォンで遊ぶソーシャルゲームでは操作しやすいデザインが求められるでしょう。
複雑な操作性のゲームでも、キャラクターの動きや選択肢を分かりやすく設計します。
UIとは
ユーザーインターフェースの略称で、ユーザーとコンピューターをつなぐ機械や入力装置のこと。
ゲームUIは、プレイ画面のボタンやマップ、アイコンなど、ゲーム操作に関わるものすべてが対象。
【未経験者向け】ゲーム好きにおすすめの仕事5選
ゲーム開発の実務は未経験ながら、業界に携わりたい人もいるのではないでしょうか。
未経験者向けのゲーム好きにおすすめの仕事は以下があります。
それぞれの職業につくポイントと、求められるスキルをまとめました。
ゲームデバッガー
ゲームデバッガーは、商品であるゲームのテストプレイを行う仕事です。
初心者向けの在宅でも働ける仕事ですが、正社員の求人はほとんどありません。
業務自体は黙々とした作業になるだけでなく、正確さが求められるでしょう。
スケジュールや業務内容によっては拘束時間が長くなり、作業量が膨大になることがあります。
操作するときのバグや特定の場面で起こるエラーなど、多様な組み合わせを想定した業務をしなくてはいけません。
不具合が起きたりバグを見つけたら、配信会社やゲーム会社にすぐ連絡しましょう。
実際に求人サイトを確認すると雇用形態はアルバイトが多く、時給1000円程度が平均の賃金です。
プロゲーマー
プロゲーマーはおもに海外で行われる大規模な大会に出場し、優勝して賞金をもらうことを仕事にしています。
仕事ではゲーム実況や攻略法の動画配信をしたり、メディアに出演したり、多様な対応が求められます。
対戦ゲームで勝者を決めるeSports(イースポーツ)は、国内外を問わず盛んに行われています。
スポンサーである企業が契約するチームに所属することで、遠征費用を受け取るといったサポートが受けられる仕事です。
ゲームに関するスキルだけでなく、チームを円滑に動かすためのコミュニケーション能力も求められるでしょう。
コンプライアンスの遵守はもちろん、ときには頭の回転の速さが必要だったり語学力を求められたりします。
スポンサーに迷惑をかけないために普段からマナーを守り、言動に気をつけることも重要ですね。
ゲーム実況者・YouTuber
ゲーム実況者やYouTuberは、ゲームに関わる動画配信をして報酬を得ます。
ゲームや動画編集のスキルがあれば、実況者やYouTuberになることは難しくありません。
学生でもすぐに挑戦できる職種ですが、本業にするのは難しいでしょう。
有名配信者であれば高額な報酬が得られますが、手元にお金が入るまでに時間がかかることがほとんどです。
うまくいかないと収入がゼロ円の場合もあるため、副業として実況者やユーチューバーをしている人が多い傾向です。
ゲーム実況者やユーチューバーは収入の平均額には開きがあるので、一概にいくらとは言えません。
広告報酬が主な収入源になるので、動画配信の仕事だけで生きていくことはハードルが高いです。
ゲーム会社の社員
業界未経験からゲーム会社の社員になることも不可能ではありません。
ゲーム会社の一般職や営業であれば、これまで経験がある人は培ってきたスキルが活かせるでしょう。
広報や事務職を募集しているゲーム会社もあるので、求人情報をこまめにチェックしてください。
ただし、ゲーム会社に限らず一般職の求人倍率は高い傾向にあります。
未経験者歓迎の求人でも、応募枠に経験者がいると優遇されることは珍しくありません。
とくに事務や広報は、スキルはもちろんのこと実務経験が重視される仕事でもあるので注意しましょう。
平均給料は300万円前後ですが、実際の給料は企業の規模や業務内容によって異なります。
ゲームコンテンツの運営
ゲームコンテンツを運営する仕事は、ウェブサイト運営企業で求人を出しています。
ゲームに関わる記事や動画を作り、収益につなげる仕事です。
実際に企業の求人を確認すると、初心者向けに記事制作やSNS運用などのスキルも発揮できる仕事が多くあります。
スキルを積めば、コンテンツ運営の全体的な戦略設計から、詳細なディレクションまで担当できるでしょう。
実務ではゲームに関わる知識だけでなく、マルチタスクの対応や進捗管理などの技術も求められます。
未経験の場合でもWebコンテンツに関わるSEOや、Webマーケティングについて最低限の勉強をしておきましょう。
個人のキャリアやスキルによって異なりますが、平均年収は400万円前後と考えられます。
ゲーム好き向けの仕事の平均年収
ゲーム好きにおすすめできる仕事の平均年収は、約250万~700万円です。
プロデューサーやディレクターといった職種は年収が高い傾向です。
その一方で、ゲーム配信者やコンテンツの運営は副業として行なっている人もいます
なぜ年収の幅が広いかと言うと、高いスキルが必要なく未経験から始められる仕事もあるからです。
ゲーム開発には多くの職種が関わっているため、さまざまな人材がいます。
必ずしも専門的な知識がなければゲームに関わる仕事ができないということはありません。
年収を上げるためには、レアリティがあり高いスキルが求められる職種へのキャリアアップを考えましょう。
ゲーム会社の仕事につく4つのコツ
ゲーム会社の仕事に就くためには以下のコツがあります。
- 仕事で需要があるスキルを見極める
- アルバイトから正社員を目指す
- 未経験歓迎の求人を狙う
- 技術が学べる専門学校に通う
それぞれのポイントを解説するので、確認しましょう。
仕事で需要があるスキルを見極める
仕事で需要が高いスキルを見極めて、勉強してください。
職場で求められる技術をすでに備えている人は、即戦力が期待されます。
就職や転職で有利になるので、自分が希望する職種のスキルを身につけてください。
仕事につくときも、実務経験に近い実績があれば優遇される可能性は高いでしょう。
ツールやプログラミングのスキルは日々進化しているので、再確認することをおすすめします。
過去に習得したスキルでも、あまりに古い場合は現場で通用しません。
どのような技術が求められるか、求人募集に記載があるのでチェックしてください。
アルバイトから正社員を目指す
ゲーム会社のアルバイトから正社員を目指す方法があります。
はじめにアルバイトとして勤務し、現場で通用するスキルや実績を積みましょう。
戦力として期待されれば、企業から不採用の声が掛かる可能性があります。
どのようなスキルが求められるのか、正社員になるためにはどのような努力が必要か、考えてください。
お金をもらいながら技術が身に付けられるので、一石二鳥の方法と言えます。
未経験歓迎の求人を狙う
ゲーム会社の求人の中には未経験者関係のものがあります。
一般職や営業であれば未経験者も募集しているのでこまめにチェックしてください。
ただし未経験者歓迎の職種は、若年層が採用されやすいことに注意しましょう。
加えて、求人の応募者に経験者がいる場合は、未経験者はやや不利になってしまいます.
未経験者歓迎の仕事でも、ある程度のスキルが求められるので気をつけてください。
企画開発やクリエイターに関わる仕事は未経験からの挑戦は難しいため、おすすめできません。
技術が学べる専門学校に通う
技術が学べる専門学校に通うことで、ゲーム会社への転職が成功する確率がアップします。
専門学校はカリキュラムの中で資格が取れるだけでなく、就職支援も行なっています。
企業との間にパイプがある学校も多いため、就職に有利といえるでしょう。
実践的なスキルを学べるうえに、実際に活躍するクリエイターから講義を受けられるチャンスがあります。
ゲーム開発の技術を学んで制作会社に就職するためには、専門学校への通学が一番の近道です。
ゲーム好きなら高卒や未経験者も仕事が目指せる
ゲーム好きであれば高卒や未経験者も、ゲームに関わる仕事が目指せます。
学歴や経験に自信がない人には、ゲーム会社の一般職やコンテンツ運営などの仕事をおすすめします。
プロデューサーやクリエイターと言った技術が必要な仕事は、それなりのスキルが必須と考えましょう。
ゲーム制作会社の技術職に就職する場合は、前提として実績や経験が求められることに注意してください。
加えて、学歴が大きく影響しない業界といっても、就職はやはり専門学校を卒業した人や大卒が有利です。
大企業では求人の応募条件で最終学歴の規定があるので、注意しましょう。
コミュニケーション能力だけでなく語学力が求められるゲーム会社もあります。
ゲーム好き向けの仕事の注意点
ゲーム好きの仕事で注意したいことは以下があります。
- 業界の求人倍率は高め
- ゲーム業界は離職率が高い
- 「好き」だけでは仕事はままならない
業界を目指す前に、気をつけたいことを確認しましょう。
業界の求人倍率は高め
ゲーム業界は人気があるため求人倍率が高い傾向にあります。
求人数の割に就職希望者が多く、仕事に就くときは多くのライバルができます。
スマホやテレビなどゲームの種類にかかわらず、どの会社も求人倍率が高いことに気をつけてください。
世界的に有名な大企業の場合は、豊富な語学力や高い実績を誇る人材が応募することが多いです。
採用される可能性が、ほかの業種と比べると高くないことに注意しましょう。
業界はつねに発展しているため「ゲームに関わる仕事がしたい」という人は、これからも減ることはないでしょう。
ゲーム業界は離職率が高い
厚生労働省が2021年に発表したデータによると、ゲーム業界の離職率はやや高い傾向です。
ゲーム開発者である情報処理・通信技術者が活躍する情報通信業の離職率は37.4%です。
日本企業全体の大卒社員が3年以内に離職する割合は31.2%のため、平均を上回っています。
ゲーム開発は長時間労働や残業が多く、必ずしも働きやすい職場とはいえません。
関わっているゲームがサービスを終了したり、担当の案件がなくなってしまうと転職を考える人もいるでしょう。
参考:厚生労働省 公式サイト
「好き」だけでは仕事はままならない
「ゲームが好きだからそれに関わる仕事がしたい」と即決することはおすすめできません。
ゲームの操作がうまかったり、ゲーム自体が好きでも、実務に必ず直結するとは限らないからです。
プログラミングやクリエイティブな能力がなければ、ゲーム業界で生きていくことは難しいでしょう。
ほかにも、クオリティを上げるためにはスキルのキャッチアップが求められます。
納期を遵守するため残業が多い会社もあるので、メンタルや体力の強化も必要でしょう。
キャリアを積むためには、大好きな趣味でも仕事とは別に考えることも重要です。
「好き」という気持ちを持つことは大切ですが、それだけではキャリアに結びつかないことに注意してください。
ゲーム好きにおすすめな仕事の疑問を解消
ゲーム好きにおすすめできる仕事の疑問を解消します。
- ゲーム会社の仕事につくときに大卒は有利?
- 文系出身でもゲーム会社に入れる?
- ゲームするだけの仕事はある?
以上の疑問についてくわしい回答をまとめました。
キャリアの方向性を決める前にチェックしましょう。
ゲーム会社の仕事につくときに大卒は有利?
ゲーム業界の中では、大卒が有利な会社があります。
とくに大企業は、募集要項に大学卒業の条件がある場合が多いので有利と言えるでしょう。
業務に関わるコミュニケーションで語学力が求められるポジションも少なくありません。
ただし、技術職の場合、業務内容によっては実務経験が重視されることが多いので注意してください。
クリエイターやプログラミング職は、大学を卒業していても実績がなければ採用に結びつかない可能性が高いです。
文系出身でもゲーム会社に入れる?
文系出身でもゲーム会社に入れる可能性はあります。
未経験歓迎や若手人材に向けたポテンシャル採用を狙って、チャレンジしましょう。
営業職や一般職であれば、開発に関わる仕事よりも就職しやすい傾向です。
技術職を考えている場合は最新のスキルを学んで、アルバイトから始めて実績を積む方法があります。
異業種への転職はキャリアが1度途切れてしまうことを考えて、方向性を決めてください。
ゲームするだけの仕事はある?
ゲームをするだけの仕事は、現在はありません。
eスポーツの選手はゲームをするだけの仕事ではなく、広報活動やスポンサーとの折衝なども業務に入ります。
YouTube配信者の場合でも、ゲームするだけでお金をもらえるわけではありません。
開発中のゲームのバグを見つけるデバッガーという仕事もありますが、ゲームをするだけの仕事ではありません。
バグを見つけるために神経を使う仕事のため、簡単な業務内容とはいえないでしょう。
ゲームを使う仕事はたくさんありますが、ゲームで遊ぶだけの仕事はありません。
ゲーム好きは実践スキルを高めて仕事につこう
ゲームが好きな人は、スキルを高めて実績を積んでから仕事につきましょう。
未経験者や高卒でもゲームも仕事に就ける可能性はあります。
会社にもよりますが、ゲーム業界では学歴よりもこれまでの経験や成果が重視されることが多いです。
ただし大手企業は、大卒を採用する場合が多いので注意してください。
ゲームが好きという気持ちだけで仕事を続けることは難しいので、キャリアの方向性を決めてから行動しましょう。