小売業から異業種への転職は難しいという話を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。
このような話を聞くと、小売業から転職を目指す人は不安になってしまいます。
しかし絶対に難しいというわけではなく、成功させるためのコツを押さえると転職が成功しやすくなります。
そこでこの記事では、小売業から転職したい人に向けて、おすすめの職種や成功するためのポイントを解説します。
目次
小売業から異業種に転職するのが難しいってホント?
小売業からの転職を目指すために調べていると、「小売業からの転職は難しい」というのを目にする人もいます。
そのような話を聞いたり見たりすると、転職を目指す人は不安になってしまいます。
しかし絶対に転職できないというわけではなく、難しいといわれてしまうのには以下のような理由があります。
ここではその理由を理解して、転職活動に活かしてください。
アピールするスキルに悩みやすい
異業種へ転職する際には、前職で得たスキルの中でも活かせるものをアピールします。
しかし小売業ではアピールするスキルに悩みやすく、それも転職しにくいといわれる理由になっています。
小売業では、アルバイトやパートも多く「誰でもできる仕事」とイメージされてしまい、アピールできるスキルがないと思ってしまうのです。
もちろんレジ打ちや棚卸しなどが直接的に営業職に影響するかと言われれば難しいですが、そこから商品の販売力や数字管理能力などをアピールすることもできます。
年齢が上がるにつれて転職の難易度も上がっていく
小売業に限った話ではありませんが、転職は年齢が上がるにつれて難易度が上がります。
20代よりも30代、30代よりも40代の方が転職は難しくなるのです。
これは年齢が上がると、スキルや経験を持った経験者を管理者やスペシャリストとして採用し、即戦力になってもらいたいと思っています。
そのため柔軟性がなくなる30代以降になると、未経験での転職難易度が上がるのです。
小売業からの転職におすすめの転職先
小売業から異業種への転職は、アピールするスキルに悩むなど難しいと言われていますが、できないわけではありません。
少しでも小売業で働いていたことをアピールできるような、転職先を見つけることが大切です。
そこでここでは、小売業からの転職におすすめの転職先を紹介します。
不動産の営業
不動産の営業は、経歴や学歴を問わず募集していることが多く、小売業でアピールできることが少ないという悩みを抱える人でも、転職しやすい仕事です。
ノルマがあるなどきついイメージもありますが、不動産営業は、取り扱う金額も大きいため、結果を残すことでそれまでよりも高収入を目指せるのがメリットです。
頑張りがそのまま評価に繋げたい人には、やりがいの大きな仕事となっています。
システムエンジニア
システムエンジニアは、どの業界でも人手不足と言われています。
最近では、未経験での採用も活発になっており、教育制度を整えている企業も増えています。
専門的な知識が必要なため、簡単にエンジニアになれるわけではありませんが、スキルや知識を身につければ、将来的なキャリアアップも目指せます。
IT業界の営業
IT業界の営業もおすすめの転職先です。
IT化が進む現在、さまざまな業界でITが必要とされています。
その懸け橋となるのがIT業界の営業です。
未経験採用も行っており、小売業でアピールできるスキルに不安がある人でも、転職の可能性があります。
ITやシステムに関する知識が必要となりますが、これからどんどん発展していく業界のため、長く働け長期的なキャリア形成にも繋がるでしょう。
転職コンサルタント
転職コンサルタントは、転職希望者に求人紹介や転職に関する様々なアドバイスをする仕事です。
未経験でも採用しており、小売業で培った対人スキルやホスピタリティーは十分に活かせるでしょう。
仕事に慣れ厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタントの資格を取得すれば、キャリアアップも可能となります。
事務職
事務職は、主にPCを使い書類作成・データ入力をするだけでなく、電話対応・来客対応などを行う仕事です。
未経験で募集する企業も多く、小売業でスキルに自信がなくても転職におすすめの職種です。
事務職では土日休ができないことも多いですが、事務職では土日祝日休みなどworkラフバランスがとりやすく人気の職でもあります。
接客業
小売業から接客業は、それまでの経歴を存分に活かせることからおすすめの転職先です。
小売業と接客業となると、そこまで変わらないとイメージする人もいますが、接客業にもいろいろな職種があり、ホテルや介護施設など小売業とは異なる職種もあります。
小売業で相手に対する気配りスキルを身に着けているため、接客業は現実的な転職先と言えます。
受付
企業の受付は、一番に来訪者対応する企業の顔です。
ホスピタリティーや対人スキルが求められるため、小売業で身に着けたスキルが活かせる場面が多くあるでしょう。
仕事も定時がほとんどでワークライフもとりやすく、企業カレンダーに則っているため長期連休もとりやすい仕事となっています。
小売業は実は離職率が高い
小売業は、未経験からでも働けて比較的業務も覚えやすい仕事です。
ただ実際、小売業から転職を目指す人は多く、離職率が高い職種でもあります。
新卒入社後3年の離職率は、ワースト5位とその高さがわかります。
なぜ離職率が高いのか、それには以下のような理由があるからです。
残業時間が長いから
小売業は、平均労働時間が長いと言われています。
アルバイトやパートも多い仕事のため、人手不足だとどうしてもその分一人の労働時間が長くなってしまうのです。
またイベントがあると売り上げも上がり、残業が増えてしまいます。
このような労働時間・残業時間の長さから、体力的な負担が増えて離職に繋がってしまうのです。
転勤が多い
転勤が多いのも離職率が高い理由の一つです。
店舗が全国にあれば、全国規模で転勤しなければいけないこともあり、引っ越しを伴うことも珍しくありません。
さらにその頻度が高い会社だと、半年に一度など頻回になってしまうこともあります。
独身の頃はそれでよくても、家族を持つと転勤のない職種へ転職したいと考える人が増えるのです。
年間の休日日数が少ない
小売業の年間休日は100日前後と、他の職種と比べて少ないことも離職率を上げています。
土日祝日休みの企業では、年間休日120日に対して100日前後だと20日も少ないことになります。
さらに土日祝日はほぼ出勤となると、プライベートを友達と楽しみにくくなり、結果的にワークライフバランスが取れずに転職したいと考えるのです。
顧客対応が大変
顧客と接する小売業では、直接感謝の言葉をもらえ、それがモチベーションだという人もいます。
しかし反対に、顧客から理不尽なクレームをもらうことも珍しくなく、嫌になってしまいます。
クレームを毎日のように受けていると、精神的に辛くなってしまい「この仕事辞めたい」と考えて、転職を目指す人はたくさんいます。
小売業からの転職活動を成功させるポイント
小売業はなぜ離職率が高いのかを解説しました。
体力的にも精神的にも負担の大きい小売業は、転職してもっと別のキャリアを積みたいと考える人は少なくないでしょう。
ただ小売業から異業種への転職は簡単ではなく、成功させるためのポイントをしっかり押さえておく必要があります。
ポイントを知らずに転職活動をしても、上手くいかず結局小売業に戻ってしまう結果になってしまうかもしれません。
後悔のない転職にするために、しっかりポイントを押さえておきましょう。
20代の内に転職活動をすすめる
先ほども解説しましたが、転職は年齢が上がるほど難易度も上がります。
そこで異業種へ転職するときは、ポテンシャル採用をしてもらえる20代のうちに進めておいてください。
ポテンシャル採用は、今のスキルや経験ではなく、今後の成長を見込んでの採用のため20代という吸収率の高いときにしか採用されません。
未経験で転職するときは、必ず20代のうちに行動を起こし、少しでも転職やすい時期に決めるようにしましょう。
転職の方向性を早い段階で決めておく
転職の方向性を早い段階で決めておくことも大切です。
どのような業界・職種で働くのか、転職理由・条件など、転職の軸となる部分をきちんと決めてから転職活動をしないと、軸がぶれてしまい自分の目指した転職はできません。
なぜ転職したいのか、それを満たす条件など、細かく方向性を決めてマッチする企業を絞りやすくすることが大切です。
求人の情報は自分でも一度調べてみる
転職の際に参考にする求人情報は、すべて鵜呑みにせずに自分でも調べてください。
求人情報を鵜呑みにしてしまうと、良い面しか書いておらず入社してから「聞いていなかった」など待遇や条件・環境の悪いブラック企業に当たってしまうかもしれません。
そのような無駄な転職にならないように、事前に自分でも口コミ等を参考に調べ、相違がないか判断してから応募するようにしましょう。
アピールできるスキルを探してみる
小売業はアピールできるスキルに悩むといいましたが、決してアピールできるものがないわけではありません。
小売業で働いた経験で得たスキルは、必ずなにかアピールできます。
まずはそれを見つけるために自己分析して、転職活動でアピールできるものを探しましょう。
転職サイト・エージェントを活用する
アピールできるスキルや、どのような転職活動をすればよいかわからないという人は、転職サイトやエージェントを利用してください。
転職エージェントでは、求人紹介はもちろんスキルの棚卸や履歴書添削・面接対策等のサポートも行っており、転職に不安を抱える人にアドバイスをくれます。
このようなサービスを活用して、少しでもマッチする企業への転職を目指すとスムーズかつ成功にグッと近づきます。
小売業からの転職なら行きたい業界をチェックしよう
小売業からの転職について解説しました。
小売業からの転職は難しいといわれています。
ただ絶対無理なわけではなく、アピールの仕方や転職活動の方法を理解しておくことで、成功率は上がるでしょう。
まずは行きたい業界を見つけて調べ、どのようなスキルが必要なのを理解したうえで、未経験でも採用してもらえるように若いうちに行動を起こしてください。