社内SEは、自社のシステム開発や運用・保守などを行う仕事で、企業にとっても社員にとっても重要な役割を担っています。
さらに他のITエンジニアと比べると、働きやすいことから人気の仕事でもあります。
しかし社内SEは「やめとけ」「きつい」といわれることがあります。
これにはどのような理由があるのか知っておき、転職前に向いているのか判断材料にしましょう。
この記事では、社内SEが辞めとけと言われる理由などを解説します。
目次
社内SEがやめとけ・きついといわれる理由8選
社内SEは、自社のシステム開発や運用・保守・社内インフラ整備・IT関連のヘルプデスク業務などを行っています。
特に自社のシステム開発は、企業の成長に必要な部分でやりがいも大きな仕事です。
ただ社内SEは「やめておけ」や「きつい」などネガティブな意見を目にすることがあります。
他のITエンジニアと比べると、残業も少なくワークライフバランスがとりやすく人気が高い一方で、やめとけといわれると不安になってしまいます。
そこでここでは、社内SEがやめとけ・きついといわれる理由を解説します。
入社前に聞いていた条件と異なる
入社前には、社内SEになれば残業や休日出勤・深夜対応などがないと思い、条件でもそのようなことはあまりないと聞くこともあります。
しかし実際に入社してみると、システム導入時やトラブル発生時などは、他のSE同様に残業や休日出勤・深夜対応などに追われることになります。
頻繁ではなければあまり気になりませんが、トラブルが頻発すると必然的に労働時間が増えてしまいます。
このように、入社前にはないような残業等が頻繁に発生し条件が違うとなってしまうことで、やめておけばよかったとなってしまう人もいるようです。
部署間の調整が面倒くさい
社内SEは黙々と一人で仕事をするというよりも、スムーズな業務遂行のために、関連する部署だけでなくいろいろな部署・人と日頃から綿密にコミュニケーションを取り、部署間調整をしやすくしなくてはいけません。
部署間の調整は簡単ではなく、人によって合う合わないは発生してしまいます。
しかし業務をスムーズにするためには、どのような人とも上手くやる必要があります。
このようにコミュニケーションが必要なため、人間関係が苦手な人にとっては、きついと感じることがあります。
システムに関して幅広い知識が必要
社内SEは自社のシステム開発や運用・保守が業務です。
そのためシステムに関する幅広い知識がないと仕事ができません。
開発に関する知識だけでなく運用・保守など、問題なくシステムが使用できトラブルが発生すれば、即座に対応しなくてはいけません。
このようなことからも、開発・運用・保守どれかに特化しているのではなく、システムに関する幅広い知識が必要となるのです。
システム以外の技術面の知識も求められる
社内SEは、システム開発や運用・保守だけを行っているのではなく、システム以外の技術面の知識も求められることになります。
特にシステム開発を外部に委託している場合、システム以外の技術面の知識がないと、正しく開発されているのかコストは適切なのかの判断ができません。
そのため総合的な知識が必要となるのです。
なんでも屋感が強い
社内SEは、システム開発・運用・保守だけが仕事というわけではなく、社内のIT関連のヘルプデスクやインフラ整備など幅広い業務をこなさなければいけません。
むしろシステムに関する仕事よりも、別業務のほうがメインになってしまい「なんでも屋」感を強く感じてしまうことをつらい・やめとけと思っている人もいます。
SEとして入社したのに、パソコンのトラブルや使い方の問い合わせばかりの業務だと、何のために転職したのかわからなくなってしまいます。
このようにSE以外の仕事が多く忙しいことも、やめとけと言われる理由となっています。
システムのトラブルの対応が大変
システムが問題なく動いているときは良いですが、一度トラブルが発生するとその対応が大変なことも理由にあげられます。
大手企業であればそれなりに社内SEがいても、中小企業だと限られた人数で対応しなくてはいけません。
また急なトラブルの発生があれば、残業・深夜・休日出勤などいつもはない体力の負担がかかってしまうでしょう。
このような対応も、キツといわれる原因となっています。
エンジニアとしての成果を感じづらい
社内SEは、一般的なSEよりも開発・設計に関わる機会が少ないため、エンジニアとしての成果を感じづらいのも、きつい・やめとけといわれる理由です。
一般的なSEは、さまざまな企業の開発に関わるため、最新技術を身につけそれを活かして実務を行っています。
そのため大変なシステムの開発や設計をして実際に運用まで行う達成感を味わいにくいのです。
同じエンジニアの仕事でもその内容は全く違うため、同じやりがいを求めて転職すると、後悔してしまう人もいるのです。
楽な仕事ではなかった
社内SEは、一般的なSEと比べると楽なのではないかと思って転職する人もいます。
しかし社内SEは決して楽な仕事ではありません。
社内SEはシステム開発だけでなく、社内のIT関係のヘルプデスクの役割やITインフラ整備、企業によっては総務の仕事なども任されることもあります。
このように一般的なSEよりも業務の幅が広く、決して楽ではないことを知っておくことが大切です。
社内SEに向いている人の特徴
社内SEがやめとけ・きついと言われる理由を解説しました。
社内SEは楽だと思って転職すると、業務の幅広さや綿密なコミュニケーションが必要など、意外にやることが多くまったく楽なことはありません。
むしろ一般的なSEとは違う能力が必要になることもあります。
ただ社内SEには、向き不向きがあることを知っていますか?社内SEに向いている人にはいくつかの特徴があり、それを知っておくとどのようなスキルを身につけておくことに繋がります。
そこでここでは、社内SEに向いている人の特徴を解説します。
エンジニアとして社外折衝がある人
エンジニアとして社外折衝がある人のほうが向いています。
社内SEは、部署間の調整役や社外に開発を委託する場合は、外部との連携やマネジメントをすることになります。
そこで前職でエンジニアとして社外折衝経験がある人のほうが、この仕事に向いています。
人とコミュニケーションを取るのが苦手、エンジニアとして折衝経験がなくどう動いて良いかわからないという人は、あまりこの仕事に向いていないでしょう。
システム関連の幅広い知識を持っている人
社内SEには、システム関連の幅広い知識が必要になるので、このような知識を持つ人のほうが向いています。
一般的なSEは、システムの全体像を把握することを求められませんが、社内SEは業務全体のシステムについて把握しておく必要があります。
そのため開発だけではなく、システムに関して幅広い知識がないと仕事ができません。
このような理由から、システム関連の幅広い知識が必要となるのです。
臨機応変に対応できる人
社内SEにとって、イレギュラーなことが起きたときに臨機応変に対応できる能力も必要です。
さらに社内SEはマルチタスクで業務をこなすことが多く、どれを優先すればよいかわからなくなってしまう人だと、スムーズに業務が進まなくなってしまいます。
どれを優先するべきなのか、臨機応変に対応できるスキルがある人のほうが、この仕事には向いています。
社内SEとして働くやりがいももちろんある
社内SEは、一般的なSEと違う仕事内容・スキルのため、SEから転職するとそれまでの仕事と大きく変わり、やりがいを感じにくくなってしまうことがあります。
ただ社内SEにかないやりがいも多くあり、慣れていけば仕事を楽しみながらできる職種です。
そこで社内SEのやりがいはどのようなことなのかについて解説します。
転職する前にやりがいについても知り、モチベーションに繋げてください。
エンジニアとしてのびのび働ける環境が手に入る
社内SEは、一般的なSEのように外部企業の納期やプレッシャーに追われることはありません。
そのため、同じエンジニアでものびのび働けるのもやりがいに繋がっています。
いつも納期やプレッシャーに追われていると、エンジニアの仕事を楽しむ余裕がなく、ただ仕事が辛くなってしまうという人もいます。
しかし社内エンジニアは、自社のシステム開発を行うので納期にゆとりが持て、仕事を楽しむ余裕も生まれます。
このようなのびのび働ける環境は、たくさんのSEにとって「この仕事を続けたい」というやりがいなのです。
会社によっては好待遇なところもある
社内SEとして入社する会社が、大手や優良企業だと待遇が良く長く働きやすいのも、やりがいに繋がっています。
残業が少ない・福利厚生が充実している・年収が高いなど、高待遇で社内SEを募集している企業もあり、そのような企業に入社できればワークライフバランスもとりやすく、プライベートも大事にしながら働けます。
このような働きやすさも、やりがいの一つとなっています。
ただそのような会社は辞める人も少なく、募集があってもすぐに定員になってしまうので、見逃さないようにしなければいけません。
システムを使っている人からの感想を聞きやすい
社内SEは、開発したシステムを社員が使っているので、その場で感想を聞きやすいのもやりがいです。
「凄く使いやすい」「業務負担が減った」など、嬉しい言葉を聞けると大きなやりがいに繋がります。
またここを修正してほしいなどの要望もいち早く聞けて、すぐに対処もできます。
使用している人の感想が直に届くのは、社内SEならではのやりがいとなっています。
やめとけと言われない社内SEの職場を見つける方法
社内SEをやめておけといわれるのは、入社する会社に大きく影響しています。
待遇の悪い職場に入社してしまうと、SE以外の業務時間が多くなる・残業や休日出勤が多いなど、やりがいを感じられなくなってしまいます。
そこで良い職場を見つけることが、転職後に後悔する可能性を減らすことに繋がります。
そこでここでは、やめとけと言われない社内SEの職場を見つける方法を解説します。
企業の口コミ・評判を確認する
転職する前には、必ずその企業の口コミや評判を確認してください。
実際に働いている人がどう思っているのか、待遇面で相違がないのかなどを調べると、評判の悪い会社に当たる可能性を減らせます。
最近は企業で働いていた人、今現在働いている人がどう思っているのか、どう感じているのか口コミが載っているサイトがあります。
これらをよく見て求人に相違がないか、職場環境がどうかを調べて、良いと思える企業へ転職しましょう。
本当に自分が社内SEに向いている性格かを判断する
企業選びをする前に、本当に自分が社内SEに向いている性格なのかを判断してください。
たとえば、人とコミュニケーションを取るのが苦手な性格では、社内SEの仕事は向いていません。
このように向いていないのに、社内SEが楽そうだからという理由で転職してしまうと仕事が辛くなってしまいます。
まずは自分の性格を確認し、向いていると判断できれば転職を目指しましょう。
エンジニア専門の転職サイト・エージェントを使用する
社内SEは、きつい・やめとけといわれることもありますが、募集も採用人数も少なく競争率の高い人気の仕事です。
そんな数少ないチャンスをものにするためには、エンジニア専門の転職サイト・エージェントを利用するのがおすすめです。
エンジニア専門の転職サイト・エージェントでは、エンジニアに転職するための専門的な知識が豊富で、求人数の少ない社内SEの求人も保有しています。
専門だからこそ保有する優良求人に出会えるチャンスを作るために、転職サイト・エージェントに登録して転職を進めてください。
社内SEがやめとけといわれるのは業務内容が原因
社内SEがやめとけ・きついといわれる理由について解説しました。
その原因のほとんどが、業務内容に由来するものでした。
このことを理解し、転職する前に企業研究を重ねて自分のスキルや希望とマッチする会社へ転職すると、やめとけといわれない転職になるでしょう。