転職サイトと転職エージェント、どちらを利用するべきなのだろうか。
転職エージェントは転職エージェントで、悪い評判も聞こえてくるし、いい評判も聞こえてくるから判断できない。
転職サイトは転職サイトで、自分の力だけで転職活動を成功できるのかどうか不安だ。
一体どちらを使うことが正解なのだろうか。
その不安な気持ち、とてもよく分かります。
今回は転職サイトと転職エージェントの活用基準を伝授いたします。
転職サイトにも転職エージェントにもメリットとデメリットがあり、それぞれ特徴があります。
一番大切なのは、自分に最も合った転職媒体を選ぶことです。
少し長くなりますが、最後までお付き合いくださいね。
目次
転職スピードを重視する場合には転職サイトを活用しよう!
転職スピードを重視する場合には転職サイトを活用するのが最も確実です。
転職サイトはスピード感がある求人が多く、即座に人を採用したいという企業が求人掲載を行っているからです。
面接一回の求人特集なども組まれていますが、様々なチャンスがあるのが転職サイトです。
例えば、それほど条件の悪くない求人で、通常の景気であれば応募者が来るような優良な条件の求人も昨今では人手不足の影響もあり残っている状態です。
面接一回の求人はブラックが多いわけではなく昨今の採用スピードの合わせた結果なので必要以上に警戒する必要はなくなっていますし、転職サイトには転職エージェントの求人とは違い、掲載期間というものがあります。
転職サイトには掲載期間の期限があるから内定が出るまで早い
これが転職サイトの方がハイスピード転職に向いている最大の理由です。
転職サイトは広告枠に対して支払う料金の高さに応じて掲載期間と広告の大きさや位置が決定されていきます。
高額な求人広告掲載料金を支払っている企業ほど掲載できる広告サイズも大きく、転職希望者が求人検索する際には上位に上がるし、掲載期間も長いという仕組みです。
しかし、どんなに高額の広告掲載料金を転職サイトに支払っていたとしても絶対に求人広告掲載期間の最終期限が来れば求人をクローズせざるを得ません。
つまり、求人広告が掲載されているうちに人材を採用しなければお金を捨てたのと同じことです。
この特性がゆえにハイスピード転職が可能になるということです。
掲載期間内に採用しなければお金が無駄になってしまうとすれば、出来るだけ早く人材を確保して安心したいのが人事担当者の本音です。
この採用担当者の焦りの心理を逆手にとって、転職サイトを活用すればハイスピードの転職を実現することが可能です。
一刻も早く転職したい!最短で転職を実現するために大切な9つのこと
面接までの準備の手間が転職サイトはほとんどない
転職サイトは会社のパソコンからでもスマホからでも登録できますし、履歴書と職務経歴書を所定のフォーマットに沿って入力しておけばあとはボタン一つで求人応募が可能です。
反対に転職エージェントは非常に手間がかかります。
まず第一に、転職エージェントに登録しようとすれば転職エージェントに会う為に、わざわざ交通費を使って転職エージェントの拠点のある場所まで面談しにいかなければなりません。
しかも、確実に登録できるという保証もありません。
職歴などによっては登録を断られてしまう可能性もあります。
転職サイトには事前審査などはありませんし、誰でも登録して転職活動をすることが可能です。
転職サイトの方が選択肢が多い分転職も決まりやすい
転職しやすさでも転職サイトに軍配が上がります。
転職サイトでは基本的にどんな求人にも応募することができます。
言い換えれば自由度が高いため、この求人は良いなと思った場合に応募する事が可能です。
また転職サイトにはスカウト機能がついており、スカウトの内容によってはいきなり役員面接に書類選考なしで進んだり、上場しているような大企業でも1回の面接で内定することが可能です。
転職エージェントよりも求人応募までのハードルが低いので、必然的に転職しやすくなります。
例えば転職エージェントは条件に合致した転職希望者にしか求人を公開しません。
転職エージェントで希望の求人に辿り着ければよいですが、転職エージェントは転職希望者に対して優先順位をつけて求人紹介を行っていきます。
転職エージェント経由で求人を出している企業側からすれば、その選考のための手間を省くために転職エージェントに求人を出しているため応募までのハードルが高いのは仕方ありません。
優良求人は転職エージェント経由の方が多い
優良求人の多さは転職エージェントに軍配が上がります。
基本的に転職エージェントを経由して企業が出す求人はどれも選考ハードルが高い代わりに、幹部候補生(管理職候補)を採用するために重要な求人を出していたりします。
待遇も管理職候補の場合には一般的な求人よりも高くなりますし、最初から経営者の近くで仕事をするような管理部門の求人などは特に転職エージェントに集まる傾向にあります。
また年収800万円を超えるようなハイクラス向けの求人も転職エージェントが保有している場合が圧倒的に多いです。
転職サイトのメリット
転職サイトのメリットについて説明いたします。
- 求人広告数が多い
- 紹介している職種・業界の幅が広い
- 複数登録が簡単
転職サイトメリットは三つあります。
求人広告数が多い
一つ目は掲載求人広告数の多さです。
転職サイトは広告掲載料金が非常に安価な時期や広告枠があり、求人にかかる費用が転職エージェントに比べて低いです。
その分、転職サイトに登録しておくと普段は見ることのできないような優良企業の求人が出る可能性も高いです。
採用活動を行う企業側にとっては求人掲載のハードルが低いという点が特に魅力的です。
求人広告掲載数は特に転職サイトが圧倒的に多いです。
紹介している職種・業界の幅が広い
二つ目は求人の幅広さです。
まず、転職サイトはサイト数自体が多く多様性があります。
メジャーな大手転職サイトを筆頭に、工場の求人に特化した転職サイト、WEB系人材に特化した転職サイトもあり、バラエティーに富んでいます。
また紙媒体の求人広告の内容が、インターネットに同時掲載される転職サイトもあります。
例えば紙媒体のタウンワークやアイデムに求人掲載を行うと、料金プランを少し良くするとインターネットの媒体にも同時に掲載されます。
普段であれば紙媒体でしか求人を掛けないような珍しい会社の求人も最近では転職サイトに掲載されていますので、新しい仕事に挑戦したいという場合や、これまで見たことのない求人に出会うことが出来ます。
転職サイトはそれだけ幅広い会社が利用している求人手段だということです。
もしも幅広く求人を見てみたい場合には、転職サイトのメリットは非常に大きなものです。
未経験者を歓迎している求人が多いのも転職サイトの魅力です。
転職しやすい職種・業種とは?未経験からの異業種におすすめの仕事4選!
複数登録が簡単
三つ目は複数登録が容易な点です。
転職エージェントに複数登録しようとすれば何度も電話をして面談をしたり、転職エージェントに会うために足を運ばなくてはなりませんが、転職サイトではインターネット上でいつでも登録を行う事ができるし時間も取りません。
すぐに複数の転職サイトに好きな時間に好きな場所で登録を行う事が可能です。
転職サイト・エージェントを掛け持ちする際の注意点!複数登録のメリット・デメリット
転職サイトのデメリット
転職サイトのデメリットについて説明いたします。
- 求人の質が一定ではない(ブラック案件が紛れていることも)
- 事務職の倍率が高い
転職サイトのデメリットは二つあります。
求人の質が一定ではない(ブラック案件が紛れていることも)
一つ目は、転職サイトのデメリットは求人の質が一定ではないことです。
零細企業から誰もが知る上場企業まで幅広く求人掲載されている分、いわゆるブラック企業との遭遇確率は転職エージェントよりも高くなりがちです。
事務職の倍率が高い
二つ目は、事務職の倍率の高さです。
直接応募できるので自由度は高いですが、ライバルとなる他の転職希望者が同じ求人に殺到した場合には倍率は半端ではなく高くなります。
特に事務職。
事務職には、転職サイト経由の場合には転職希望者の応募が殺到します。
競争率の高い求人は無理?
具体例を挙げます。
上場企業で、転職サイトで未経験者歓迎で総務の求人を掲載したことがありました。
総務の女性が寿退社されての欠員補充のために採用活動を行いました。
総務の採用枠は一人です。
そのたった一人しかない採用枠に対してなんと40名以上のエントリーが転職サイトからありました。
このように極端に倍率が高くなってしまう可能性があります。
但し、倍率は高いですがライバルの質は極端に高くない可能性があります。
転職サイトの場合には、せっかく応募してくれたのだから足切りを書類選考でするのではなく出来るだけ候補者全員と会いたいと考えている人事担当者が多いので、色々なバックグラウンドを持った方の面接をすることになります。
バックグラウンドが様々な方を面接している場合には、人柄だけで最後は内定を出そうと考えるときもあります。
ライバルは多いですが、採用確立は決して低くありません。
転職エージェントのメリット
転職エージェントのメリットについて説明いたします。
- 求人の質が高い
- 面接スケジュールもお任せできる
- 求人を探す手間を省ける
転職エージェントのメリットは三つあります。
求人の質が高い
転職エージェントのメリットの一つ目は、求人の質の高さです。
求人の質は転職サイトよりも転職エージェントの方が高い傾向にありますし、大企業ほど転職エージェントを活用しますので質の高い求人を保有しています。
面接スケジュールもお任せできる
二つ目は、面接のスケジュール調整を転職エージェントが行ってくれる点です。
面接のスケジュール調整を転職エージェントが代行するので、在職中の転職活動には特に有利です。
在職中の転職活動で、一番ストレスがかかるのは求人に応募するための履歴書送付や面接のスケジュール調整ですが、転職エージェントはその点をカバーしてくれます。
求人を探す手間を省ける
三つ目は、転職エージェントが求人を探す手間を省いてくれる点です。
転職サイトは求人数がとにかく多いので転職希望者自身が何度も検索して求人を探さなくてはいけない一方で、転職エージェントはマッチしている内定出来る可能性の高い求人を優先的に紹介してくれるのでミスマッチが起こる可能性が低いです。
転職エージェントのデメリット
転職エージェントのデメリットについて説明いたします。
- 転職エージェントが求人を選別する
- 年収の低い人・職歴の浅い人は利用できない可能性がある
- 転職エージェントの能力による影響が大きい
デメリットは3つあります。
転職エージェントが求人を選別する
一つ目のデメリットは、転職エージェントのデメリットは、ずばり応募できる求人が転職エージェントによって実質制限されていることです。
転職エージェントが起業から依頼された求人要件に合致した人材に求人を紹介する形を採用しているので、企業の選考を受ける前に転職エージェントに選考されてしまいます。
もしかしたら転職サイトで募集がかかっていれば未経験者でも採用されたかも知れない未経験者歓迎の求人であっても転職エージェントは職種経験者に優先的に求人を紹介します。
日本企業のほとんどすべてが経験を重視するので仕方ない傾向ですが、求人に応募する前の段階で実質、書類選考に落とされているのと同じ状態になってしまう危険性があります。
年収の低い人・職歴の浅い人は利用できない可能性がある
二つ目のデメリットは、年収の低い人や職歴の浅い人は門前払いになる可能性があることです。
転職エージェントは紹介しやすい、内定しやすい人は登録をすぐに行う傾向にありますが、内定を獲得しにくいであろう人材は断ってしまいます。
紹介した人が内定を獲得してやっと料金が発生するビジネスなので、致し方ありませんが、転職市場での価値が低いと判断されると登録すらままならない現状があります。
転職エージェントの能力による影響が大きい
三つ目のデメリットは、転職エージェントの能力に不安がある場合です。
もしも転職エージェントがしっかりとした方であれば問題ありませんが、離職率の高い業界でもあるためベテランと呼ばれる人は実は少ないです。
転職エージェント自体が非常に激務な仕事なので信頼している担当者がいきなり退職してしまったということもザラにあります。
このように求人の質は高い代わりに転職エージェントには様々なデメリットがあります。
職歴の浅い・転職回数が多い・年齢の高い人は転職サイトがおすすめ!
転職サイトを利用するべき人は、職歴の浅い人材や、転職回数が多い方、年齢が高い人材です。
転職エージェントとは違い、登録するのにハードルが存在しません。
また、転職サイトはいわゆる質の低いブラック企業のような求人が混じっている一方で掘り出し物の求人がたくさんあります。
転職希望者自身が自ら積極的に求人を探す必要がありますが、職歴の浅い人を歓迎する未経験者歓迎の求人は転職サイトの方が圧倒的に多いので、職歴の浅い方や転職回数が多くて職歴に一貫性のない方でも十分戦えます。
年齢が高いと管理職経験がなければ転職エージェントは登録をしにくい傾向にありますが、年齢が高くても応募可能な正社員求人は転職サイトの方が圧倒的に多いです。
おすすめの転職サイトは?
おすすめの転職サイトは以下の3つです。
- リクナビNEXT
- マイナビ転職
- エン転職
求人数で選ぶ転職サイト・エージェントランキング【2021年版】
リクナビNEXT
「リクナビNEXT」は求人数が多く検索もしやすい転職サイトです。
まずはここからどのような求人があるのか知ることをおすすめします。
マイナビ転職
マイナビ転職は20代や第二新卒向けの求人が多いのが特徴です。
求人数はリクナビNEXTに次いで二位ですので、幅広い層が利用できます。
エン転職
エン転職は独自取材を行っているため、求人情報が詳細な点が特徴。
ミスマッチを防ぐためにも、できるだけ詳しい情報がほしいという人におすすめです。
おすすめの転職エージェントは?
ビズリーチ
ビズリーチは、業界トップクラスの求人数が強みです。
doda
dodaは転職サイト・転職エージェントが一体になったサービスです。
転職サイトと転職エージェントの良いところ取りをしたい人におすすめだといえます。
リクルートエージェント
業界最大手のリクルートが運営する転職エージェント。
ハイクラスな人材から20代の若手まで利用できます。
年代別のおすすめ転職サイト・転職エージェントは?
おすすめの転職サイト・転職エージェントは年代によって異なります。
自分の年代に合った転職サイト・転職エージェントを利用することで、自分にとっての優良企業に早く出会えるのです。
年代別のおすすめ転職サイト・転職エージェントについてはこちらの記事をご覧ください。
20代におすすめの転職サイト・転職エージェント
20代におすすめ転職サイト ・エージェント比較ランキング! 【2020年版】
30代におすすめの転職サイト・転職エージェント
30代におすすめ転職サイト・エージェント比較ランキング!【2020年版】
40代におすすめの転職サイト・転職エージェント
40代におすすめ転職サイト・エージェント比較ランキング【2020年版】
学歴の高い方・職務経歴が豊富な方・管理職経験者は転職エージェント
転職エージェントを活用するべき人は、学歴の高い方、職歴に一貫性のある方や、職務経験が豊富な方(特定の職務経験5年以上など)、管理職経験のある高齢の方が向いています。
転職エージェント経由で転職しやすいのはスペシャリスト系の人材です。
特に職歴に一貫性のある方には有利です。
転職エージェントに求人依頼をする場合には経理の実務経験5年以上のように具体的な年数まで指定して依頼する場合が多いからです。
また管理職経験者向けの求人も転職エージェントに依頼するケースが多いです。
高い紹介料金を支払うのだから、どうしても経験年数や学歴要件などは高い傾向にあります。
転職サイト・転職エージェントにはメリット・デメリットがある
転職サイトと転職エージェントにはどちらにも長所と短所があります。
今回紹介させて頂いた事例のように、ご自身の状況に合わせて最もベストな媒体を選び、転職活動を成功させましょう!
新天地でのご活躍をお祈りしております!