中学校教師として、教育の世界に携わってみたい。
でも中学教員に転職したという話を今まで聞いたことがない。
そのように思って足踏みしている方も多いのではないでしょうか。
しかし、実際に他の仕事から中学教師に転職を果たして、先生になっている人は多くいます。
ここでは、中学教師になるために必要な資格や、実際の仕事内容、気になる年収、実際に転職した方の声、そして転職するなら利用したいおすすめのサイトをご紹介します。
目次
中学校教師に必要な資格
中学校教師になるためには、中学校教諭の普通教員免許状が必要です。
中学校教員普通免許状は三種類に分かれますが、それぞれを取得するための基礎となる学位が必要です。
一種免許状であれば大学で学士を、二種免許状であれば短期大学で短期大学士、専修免許状は一種免許を取得後に大学院で修士の学位を取ることが必要です。
また通信教育でも一種、二種免許状が取得できます。なお、所持する免許状の種類が違っても、指導できる内容は同じです。
必要な資格を取得する方法
教員免許状
中学校教諭の教員免許状を取得するには、各学校で教職課程を修める必要があります。
教職課程では、教師の基本となる、教育の基礎理論や教育法について学びます。
また、中学校では各教科で専門的な内容を教える必要があるので、指導予定の教科内容を詳しく学びます。
例えば、国語の中学教師になりたい場合は、国語教育について学ぶという具合です。
基礎知識を学び終えたら、三週間の中学校での教育実習と、一週間の介護等体験を行います。教育実習では実際に中学生を指導する初めての機会となります。
介護等体験は、自治体によって日数が異なりますが、介護施設や社会福祉施設、特別支援学校で一週間ほどの実習を行い、様々な人と接する中で人を支援する姿勢について学びます。
全ての教職課程を終え、学位を取得したら、都道府県の教育委員会により教員免許状が授与されます。
中学校教師の仕事内容
中学教師の仕事内容で主となるのは、授業での教科指導です。
小学生のころと比べ、授業内容がより専門的になるため、専門的に教科を学んだ教師によって、生徒が理解できる授業をするのが何より求められます。
わかりやすい授業をするために、事前に副教材のプリントやスライドの準備をすることも。
定期試験や小テストを実施し、採点する仕事もあります。
生徒の立場になって授業を進め、次の進路に繋がる学力作りが重要です。
また生徒一人一人の人格を尊重した上で、個性を伸ばし、社会性を身に着けてもらうための生徒指導を行うのも主な仕事です。
思春期で進路や人間関係に悩むことの多い中学生。
生徒の課題を把握し、寄り添う姿勢が求められます。
学校行事を実施することで生徒間の連帯感を促したり、中学から先の進路相談に乗ったり、保護者や他の教師、地域社会と綿密な連携を取りながら、生活面全般をサポートしていきます。
なお、生徒指導の中には、部活での指導も含まれます。昨今、部活動の時間や内容の見直しが進められていますが、やはり担当になれば責任をもって指導することが求められます。
放課後や、土曜などの時間が当てられ試合の際は遠征の引率をします。
生徒を励ましサポートすることで、生徒との信頼関係を築き、生徒の内面的な成長を促すことが大切です。
中学校教師の仕事はきつい?
今まで見てきたように、中学校教師は仕事内容に応じて、拘束時間がとても長く重い責任のある仕事です。
良い授業をするための指導計画作りや副教材の作成、さらに採点業務は学校にいる時間では間に合わないので、休日や、退勤後の夜遅くまで自宅で行います。時には研修に参加して、新しい教育方法を研究することも。
また、部活を受け持つと、朝練があれば早朝から放課後まで部活動に参加しますし、土日のどちらかは部活に関わらなければなりません。
体育系の部活であれば、怪我をしたといった緊急時の対応も考慮しなければならないので、生徒の活動に責任を持つプレッシャーもあります。
また、保護者への対応も、多くの時間と神経を使いますので、体力的、精神的にきついと感じる先生も多いようです。
一方で、会社勤めから転職した方によくある声ですが、会社ほど仕事の進め方がきっちりしていない、ノルマを数字で求められることが少ない、先の雇用について頭を悩ませることがないという点に、楽だと感じる方もいるようです。
中学校教師の年収事情
中学校には公立と私立があり、それにより年収も異なります。
またどちらとも正規教員、非正規教員を採用しており、非正規雇用は正規雇用より給与が抑えられています。
公立中学校の月給と賞与、年収
公立中学校であれば、地方公務員に該当するので、各地方自治体の給与が適用されます。
中学教員の初任給は、大卒の場合で月給約24万円。総務省による平成29年「地方公務員給与実態調査」によると、全地方公共団体の小・中学校教育職平均給与月額は40万1345円と、一般的に他の職種に比べて高い数字を示しています。
夏冬の賞与は民間企業をベースに毎年調整されており、近年はおよそ4.4ヶ月分の支給とされています。
それに時間外手当を足したものがおよその年収なので、公立の中学校教師の平均年収は600万を超えると考えられます。
公立中学校の手当
手当としては、時間外手当が適用されます。
特に部活動の時間外手当は、土日4時間程度で3000円と、その低さが問題となっていました。
平成30年1月には3600円へと引き上げられ、さらに平成31年度1月からは「2時間以上4時間未満」の区分を新設し、それに対し1800円を支払うよう変更されました。
また残業等の時間外手当ですが、これは十分制度が整っていない状況で、時間に応じた手当が支給されておらず、全員一律で給料に4パーセントかけた調整額になっているので、サービス残業を生み出しやすく、今後の見直しが検討されています。
他にも、公立中学校の手当としては、学年主任等に対し支給される教育業務連絡指導手当、住居手当、通勤手当等があります。
私立中学校の給与
一方私立中学校では、各学校法人によって給与が異なります。
一般的に、およそ350万円から600万前後とみられますが、学校規模や在籍生徒の数、人気校かどうか、また本人の経験や能力でも変わってきます。
私立中学であれば求人サイトの募集において、その給与形態や賞与、手当の内容が明示されていることが多いので、事前に調べて検討したいですね。
中学校教師の主な勤務先
中学校教師の主な勤務先は各中学校です。
私立中学校は、自分が応募した中学校で勤務をすることが一般的なので、勤務先を選べます。
一方、公立中学校は、各都道府県が実施する教員試験に合格した場合、その都道府県内のどこで勤務したいか、希望を出し、配属先の中学校が決まります。
基本的に勤務先は選べないので、自分に縁のある学校や、自宅から通える範囲の学校で働きたいと思っても、その学校に配属されるかは分かりません。
最近では教員を確保するため、ある程度希望が考慮されるケースが増えていますが、絶対とは言えないようです。
採用の多い都道府県の教員試験を受けるのも、教員の世界では一般的なため、他の都道府県からやってきて、勤務をしている教師も多くいます。
また働きだしてからも、数年に一度は都道府県内の学校を対象に異動があるので、転勤が多い仕事といえるでしょう。
公立中学校である以上は転勤の多さを受け入れて、勤務することが求められます。
何を優先して働くかで、就職先を私立にするか、公立にするか決める人が多いようです。
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中学校教師への転職は難しい?
中学教師への転職は、教員免許状を既に取得しているか、そうでないかがまず問題になります。
高等学校卒業以上の資格を持っていて、教員免許状を取得していない場合は、今から教職課程のある学校で学び、取得する必要があります。
しかし、現在働いており、大学や短期大学に通う時間を捻出するのが難しいという方は、通信大学の通信教育で免許の取得を目指せます。
少子化により学校自体が減少し、教員を目指す人はピーク時より若干減少していますが、依然人気のある仕事です。
実際に、平成29年度の公立中学教員採用は、受験者57564人に対し、採用者7751人とその倍率は7.4倍となっています。
また、新規学卒者と既卒者では、新規学卒者の方が採用割合が高いため、中学教師への転職はかんたんとは言えない状況です。
一方で、採用者の中にも、民間企業等勤務経験者が5.8%を占めており、転職した人の採用もあることから、必ずしも閉ざされた門でないことが分かります。
転職しやすい職種・業種とは?未経験からの異業種におすすめの仕事4選!
中学校教師へ転職した人たちの口コミ・評判
実際に中学教員に転職した人の口コミを集めてみました。
中学校教師への転職におすすめの転職サイト
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公立中学校は主に各都道府県のウェブページより、募集要項など確認できますが、私立の採用を確認する上でおすすめなのが教員採用.jpです。
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