クライアントがどういう事で困っているのかヒアリングしたり、それを解決するシステムを提案したりするのがシステムエンジニア(SE)の仕事です。
システムの設計だけではなく、実際にプログラミングまで担当する場合も会社によってはあります。
より大きな視点でシステム開発に携わるため、開発全体を俯瞰して把握することが必要です。
ちなみにクライアントワークだけではなく、社内SEとして、自分の会社のシステム周り全般の管理を任せられるケースもあります。
目次
システムエンジニア(SE)とプログラマーとの違いについて
ちなみにシステムエンジニアになる前に、まずはプログラマーとして経験を積むのが一般的です。
システムエンジニアが作成した仕様書をもとにして、実際にプログラミングしていくことがプログラマーの仕事です。
プログラミング言語には、PHP、Ruby、Objective-Cなど様々な種類がありますが、どの言語を選ぶかで担当できる仕事のジャンルや将来性も大きく変わってくるため、自分に合っているのはどの言語なのか、事前にしっかりと調べることが大切です。
ちなみに将来的にフリーランスとして活動していきたい場合、特にPHPやRubyなどの言語が、案件数が多いなどの理由から、よくオススメされます。
システムエンジニアの面接では何をアピールすべき?
なぜシステムエンジニアの仕事がしたいのか
わざわざ他の職種からキャリアチェンジしてまで、なぜエンジニアの仕事がしたいと思うのか、エンジニアになりたい理由をしっかりと説明できるように準備しておきましょう。
なんとなくの軽い理由やイメージだけでエンジニアを志望して入社しても、すぐに辞めてしまう可能性が高いので、自分がそうではないことを面接官が納得できるように説明する必要があります。
プログラミングスキル
もちろんプログラミングスキルのアピールも必要です。
自分で実際にサービスを開発してみるのが大切で、そのサービスはどんな特徴があるのか、そしてどのような機能があるのかしっかり説明できると面接担当者もスキルを判断することができます。
コミュニケーションスキル
コミュニケーションスキルも、エンジニアとして仕事をしていく上で、大切なポイントの一つです。
自分で「コミュニケーションスキルがあります!」とアピールしても説得力がありません。
面接のやりとりを通して、自然にコミュニケーションスキルが高いことをアピールする必要があります。
場の流れや空気を読む、質問の意図を理解する、結論から答えるなどのポイントを特に意識して面接に臨みましょう。
マネジメントスキル
エンジニアがキャリアアップしていくために、マネジメントスキルはとても大切なスキルの一つです。
特に未経験からエンジニアを目指す場合、プログラミングスキルはどうしても低くなってしまうので、マネジメントスキルがあると不足分をカバーできる可能性があります。
問題解決力
エラーやバグの修正など、エンジニアの仕事は問題解決の連続です。
前職で一番大変だった事はなにか、そしてそれをどのようにして乗り越えたか整理しておき、しっかりとアピールできるようにしましょう。
システムエンジニアとして壁にぶち当たったときでも、スムーズに対応出来る人を企業側は求めていますから、しっかりとアピールできるようにしておきましょう。
システムエンジニアの面接でよく聞かれる質問
システムエンジニアが転職するとき、面接でどんなことを聞かれるのか気になりますよね。
基本的にシステムエンジニアの面接でよく聞かれる質問のパターンは、以下の通りです。
- 経歴
- 前職の入社・退社理由
- エンジニアとしての得意なこと
- キャリアプラン
- イレギュラーな質問
以下で詳しく解説していきます。
システムエンジニアとしての経歴
システムエンジニアの面接では、これまでの経歴について聞かれるのが基本です。
過去の職務経歴から、前職で対応していた業務など、履歴書や職務経歴書の内容に沿って回答していきます。
職務経歴書や履歴書には簡潔に記載しているので、口頭で補足するイメージで回答していきましょう。
前社の入社・退社理由
なぜ転職するに至ったかをヒアリングするために、前者の入社理由と退社理由も聞かれることが多いです。
何に魅力を感じて前社に入社したのか、みなさんの思考について把握する目的があります。
仕事に対する思考の軸を測る目的があるので、しっかりと入社後にやりたいこととリンクさせておく必要があります。
退社理由は、現在何を求めて転職活動をすすめているのかを図る目的があります。
入社して何をやりたいと考えているのか、プラスな理由で入社したいと考えていてくれているのかを判断しようとします。
企業側も組織に適応してくれる人材を採用したいですから、どんな理由でもポジティブな言い回しに変更するようにしましょう。
システムエンジニアとして得意なこと
面接時にはシステムエンジニアとして得意なこともヒアリングされることが多いです。
スキルやできる業務の範囲が必要な仕事ですから、事前に自社の求めているレベルのスキルに到達しているかを把握しようとします。
同様に、担当案件の規模感もヒアリングされます。
企業によって担当している案件の大きさは異なりますから、自社の扱っている案件に参加して対応できるか、処理能力を測ろうとします。
中にはチームリーダーとして活躍してもらいたいからと、リーダー経験の有無についてもヒアリングされます。
キャリアプラン
システムエンジニアとして入社した後に、どんなキャリアプランを描いているのかをヒアリングされます。
IT業界は技術の変遷が激しい業界ですから、常に技術を取り入れる姿勢が重要になります。
将来どんなエンジニアになりたいか、そのためにどんな行動をしていきたいかを把握して、自社の目指す方向性と合致しているかを擦り合わせます。
また普段の作業の中でも目標設定を明確に持っているかで、その人の向上心を把握しようとします。
イレギュラーな質問
面接では想定される質問とは異なり、予想だにしない質問が飛んでくることがあります。
自分の市場価値を正しく把握しているかを知るための希望年収、選考状況がいい例です。
また逆質問として、「何か質問はありますか?」と聞かれることもあります。
企業側としては自社にどれだけ興味を持ってくれているかを測るいい機会になりますから、質問を投げかけてくるのです。
システムエンジニアにはどんなスキル・資格が必要?
システムエンジニアになるために必要なスキルは以下のようなスキルです。
システムエンジニアになるために必ず必要な資格は特にないので、もしも気になるものがあれば勉強のきっかけとして利用するのがいいと思います。
初心者の人は、実際に手を動かしてプログラミングすることを大切にしましょう。
必要なスキル
- プログラミングスキル
- 問題解決力
- クライアントやチームメンバーと円滑な打ち合わせが出来るコミュニケーションスキル
- クライアントの状況や課題点を抽出する分析力
- アウトプットを提案できる企画力
- システムの設計力と俯瞰して捉えるスキル
- 認識のずれやスムーズに進行する調整力
- チームメンバーやプロジェクトを管理するマネジメントスキル
システムエンジニアの年収はどれくらい?
ちなみに転職サイトDODAの調査データによると、年代別のサラリーマンの平均年収とエンジニアの年代別の年収は、以下のような結果になっています。
20代サラリーマンの平均年収 | 346万円 |
---|---|
30代サラリーマンの平均年収 | 455万円 |
40代サラリーマンの平均年収 | 541万円 |
50代サラリーマンの平均年収 | 661万円 |
20代のシステムエンジニアの平均年収 | 370万円 |
---|---|
30代のシステムエンジニアの平均年収 | 482万円 |
40代のシステムエンジニアの平均年収 | 550万円 |
50代のシステムエンジニアの平均年収 | 588万円 |
加えて、マイナビAgentのデータもあり、2015~2016年のデータをもとに調査したところ、ITエンジニアの職種別の平均年収は、以下のような結果になっています。
- システムコンサルタント 610万円
- プロジェクトマネージャー・プロジェクトリーダー 569万円
- 製品開発・研究開発 542万円
- 社内システム企画・社内SE 516万円
- サーバーエンジニア 465万円
- ネットワークエンジニア 455万円
- システムエンジニア・プログラマー 443万円
- システム運用・保守 416万円
- テクニカルサポート・ヘルプデスク 414万円
- 品質管理・QA 389万円
これらの年代別と職種別のデータから、特に重要だといえるポイントは以下の2つです。
- 40代までの平均年収は一般的な金額よりも高くなるが、50代になると低くなってしまう事
- システムエンジニアの年収はエンジニアの職種全体の中では第7位
ランキング上位の職種を見ると、将来的に年収をあげていくためには、メンバーのマネジメントやチーム全体のリソースを管理するマネジメントスキルが必要になるとわかります。
50代のシステムエンジニアの平均年収が、サラリーマン全体での平均年収より低くなるのも、このマネジメントスキルが大きく影響していると予想されます。
あくまでもデータは平均値なので、全体的な傾向を把握するために参考にすべきですが、将来的に年収を高くしていくためには、マネジメントスキルを意識しておくことが必要だといえます。
未経験からシステムエンジニアに転職することは難しい?
未経験からシステムエンジニアへ転職するためには、当然ですがプログラミングスキルが必要になるので、新しく勉強をはじめなければいけません。
しかし業界やジャンルにもよりますが、基本的にエンジニアの数は足りていないので、プログラミングスキルさえあれば採用される可能性は高くなります。
プログラミングスキルに加えて、前職でマネジメントの経験もあるとさらに有利になるはずです。
転職を保証してくれるスクールもある
未経験からエンジニアに転職することを保証してくれるスクールもあり、受講してから3ヶ月以内に転職できなかった場合は、受講料の全額を返金するスクールもあります。
そのスクールを通じて転職先を探すことが条件になっているなどの制約もありますが、どうしてもエンジニアになりたい人にとっては心強いサポートになるはずです。
ただしスクールによっては、20代までは転職を保証するが、30代以上の場合は経験者のみ転職を保証するという場合もあります。
30代は、20代よりも転職が少し厳しくなることを覚悟しておく必要がありそうです。
こういった保証サービスを抜きにしても、未経験者はスクールに通って勉強する方が、わからないことをすぐに質問できるので安心できます。
未経験から勉強する場合、分からないことが多すぎると途中で挫折してしまう可能性が高くなるので、自分の近くに質問できる人がいることは、とても大切なポイントといえます。
独学で勉強する場合はProgateやドットインストールというサービスがオススメです。どちらもとても分かりやすくて、楽しみながら飽きることなく勉強できます。
選ぶ言語によって、出来ることや将来性も変わってくる
入社する会社やサービス内容によって、自分が扱うプログラミング言語の種類も変わってきますが、どの言語を選ぶかで自分ができる事やエンジニアとしての将来性も変わってくるので注意しましょう。
ちなみにWEB系の場合は「PHP」や「Ruby」という言語が特に人気で、フリーランス向けの案件数も多いと言われています。
あと今後大きなトレンドになると予想できるAIなどに興味がある場合は「Python」という言語もオススメです。
数あるプログラミング言語の中で、一番年収が高いというデータもあります。
システムエンジニアの仕事内容は幅広い
システムエンジニアには色々と種類があります。
ソーシャルゲームやアプリなどのサービスを提供するBtoCの会社か、もしくは客先に常駐して企業向けの開発を行う会社など、どういった会社でエンジニアとして仕事するかで、自分の仕事内容や勤務スタイルも大きく変わってきます。
求人サイトや自分が興味のある会社の情報をチェックして、それぞれの仕事の違いやどんなスキルが求められるのか把握しておくようにしましょう。
システムエンジニアの志望動機のポイント
志望動機を作成する際に特に注意したいポイントは「他の会社にはない特徴をしっかりと把握出来ているか」と「応募する職種に対して求められる事を把握できているか、そしてその能力が自分に備わっているかどうか」の2つです。
志望動機の例
自己PRのポイント
自己PRを作成する際に注意したいポイントは「自分の強みや特徴をしっかりと整理できているか」と「応募する職種の仕事内容がしっかりとイメージ出来ているかどうか 」の2つです。
初心者からエンジニアを目指す場合は、前職での経験から活かせる強みと、プログラミングが楽しいことや、つくることが好きだということを中心にアピールしましょう。
自己PRの例