「保育士を辞めたい」そう考えている、そこのあなた。
子どもが大好きで保育士になった人も、実際に保育園で働いてみると環境が合わない場合があるのではないでしょうか。
想像とは違う過酷な仕事や、人間関係の悪化、給料が低く待遇が悪いなど、さまざまな原因で保育士をやめたいと考える人も少なくありません。
ストレスにより睡眠障害やうつ病などの健康被害を受けてしまうこともあり、きつい職場でいつまでも無理して働くことは危険です。
保育士は他の保育園へ転職することで、働きやすい環境を手に入れることもできます。
今回は、保育士を辞めたい場合は今働いている保育園をやめるべきなのか、仕事自体を変えるべきなのか、転職のポイントを含めて紹介します。
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保育士を辞めたいと思うよくある原因
保育士というのは過酷な職業であり、子どもが好きという理由だけでは続けることができません。
体力も使いますし、同僚や保護者、子どもとの間で円滑な人間関係を結ぶことができないと、つらいと思うことも増えるでしょう。
ここでは、保育士を辞めたいと思うよくある原因を紹介します。
毎日仕事へ行くのが憂鬱で辛い
保育士は、離職率が高い職業で、原因は給料の低さ、それに見合わない過酷な労働環境が考えられます。
たくさんの子どもの面倒を見るということは、慣れてきた保育士でも難しいものです。
静かになったと思ったら、一斉に泣き出したり、走り出したり、思うとおりの指導は難しいでしょう。
ほかにも、先輩保育士からきつい仕事を任される、保護者からの厳しい要望など、保育士の仕事は子どもの世話にとどまりません。
人間関係や労働環境が悪化すると、毎日の仕事がしんどくなり、楽しくなくなってきます。
自分のペースで仕事することもできず、サービス残業や持ち帰りの仕事などがあると、自由なプライベートの時間も作れません。
毎日仕事へ行くのが憂鬱でつらい人は「保育士という職業が向いていなのでは」と考えてしまいますよね。
イライラして子どもへきつく当たる回数が増えている
多忙な保育士の仕事をしていると、ストレスやイライラが溜まり、子どもへきつく当たる人もいます。
世話をする子どものなかには、他の子どもに迷惑をかけたり、問題を起こす子どもいるので、しつけや叱ることも必要です。
しかし、「叱る」と「怒る」は違います。
叱るというのは、子どもに「なぜそういうことをしてはいけないのか理解させる」という目的があります。
一方、怒るは、自分の瞬間的な感情の発散が目的となっていることも考えられるでしょう。
心に余裕がなくなってくると、自分より立場の弱い子どもに対して怒ることで、ストレスのはけ口にしてしまうことが考えられます。
叱るというのは、本来は「深い愛に溢れた行為」です。
子どもへきつく当たる回数が増えている人は、知らず知らずのうちに子どもに悪い影響を与えてしまっている可能性があるのです。
ストレスから睡眠障害など健康被害を受けている
健康的な生活を送ることで、心に余裕をもって子どもたちと接することができます。
しかし、職場での人間関係や多忙などで、ストレスをため込むと「睡眠障害」「うつ状態」などの健康被害を受けることもあるでしょう。
健康被害は、保育士の仕事の作業効率の低下や、職場への人間関係にも影響がでます。
保育士というのは、子どもたちに囲まれた職場でできる楽しい仕事だと考える人もいるかもしれません。
しかし実際は、職員同士や保護者との関係で悩み、子どもに怪我をさせてはいけないといった責任の重さに押しつぶされそうになることもあるでしょう。
真面目な人ほど、ストレスによりうつ病を発症しやすくなりますし、職業的にも保育士にはうつ病になる人が多数見られます。
うつ病になると楽しさを感じにくくなり、回復するまでに時間もかかってしまいます。
ストレスから健康被害を受けている人は、このまま保育士の仕事を続けていると、取り返しのつかないことになるかもしれません。
健康に不安がある保育士は、医療機関を受診して医師の判断を仰ぎましょう。
「保育士」として働かないと生きていけないと思いこんでいる
「保育士として働かないと生きていけない」と思っていませんか。
「せっかく保育士資格を取ったのだから、仕事を続けなければ」と思いこんでいる人は要注意です。
無理して保育士として働く必要はなく、辞めたくなったら自由に辞めても問題はありません。
保育士は、社会にとって貢献度が高いとても素敵な職業です。
よくニュースで取り上げられる「待機児童問題」は、保育士が増えることで問題解決も可能でしょう。
しかし、保育士というのは他の職業よりも低給料の傾向があり、サービス残業や持ち帰りの仕事も多く、過酷な労働環境です。
保育士の他にも「介護士」や「看護師」など、社会に必要不可欠で今後需要が増えていく職業はたくさんあります。
職場でいじめやパワハラに合っている
保育士としてずっと働きたいけれど、いじめやパワハラに悩んでいる人は、違う保育園に転職することをおすすめします。
違う保育園へ転職することで、人間関係をリセットできるだけでなく、キャリアによっては好待遇を受けられることもあります。
保育士の離職理由であげられるものが、職場でのパワハラやいじめなど人間関係の問題です。
保育施設は職場で多くのスタッフが働いているため、「派閥」や「グループ」などが発生することもあります。
先輩保育士に逆らうと、いじめに合ったり、些細なミスで目を付けられ雑用ばかり押しつけられることも考えられます。
マタハラと言って、妊娠している保育士に理不尽な嫌がらせする人もいます。
労働環境が悪いと育児休暇を認めず、妊娠を機に退職を強要させられる保育園もあるのです。
「うちの園は人手が足りないから」と、遠回しに妊娠しないように注意する園長や先輩保育士もいます。
小規模な施設で「ハラスメント」を受けている場合は、環境の改善にも一苦労でしょう。
違う保育園に転職することで「育児休暇」が認められたり、人間関係の再構築が期待できます。
残業代・各種手当のない保育園で働いている
保育士が辞めたいと思う理由のひとつに、残業代や手当が支払われないという問題があります。
「残業なし」を掲げている施設では持ち帰りの仕事が大量発生して、自由な時間が全く取れないといった問題が考えられます。
無報酬のサービス残業が慢性している職場では、保育士の不満がどんどん膨れ上がるばかりか、体を休める暇もありません。
保育士の処遇改善も進んでいますが、まだ施設によって待遇の差は激しい状況です。
年間行事の準備や打ち合わせをすることでもらえる「特殊業務手当」や「通勤手当等」「住宅手当」など、保育所によって支給の有無、額にはバラつきがあります。
求人票は「残業なし」という条件だけを重要視せずに、勤務体制と残業のくわしい記載に注目しましょう。
無理なく働ける職場を目指し、各種手当が優遇されている保育園へ転職するということも大切です。
モンスターペアレントに悩まされている
保育士にとって、「モンスターペアレント」も大きな問題です。
モンスターペアレントとは、保育園に対して理不尽な要求や、クレームをつけてくる保護者のことをいいます。
職場の人間関係や激務に加え、モンスターペアレントはストレスの原因です。
対応に頭を悩ませ、神経をすり減らし、退職へと追い込まれてしまう保育士も少なくありません。
本来ならば、相互的なコミュニケーションや園の対応によって、保育士と保護者の問題は解決されます。
しかし、モンスターペアレントに勝手な思い込みがあり、過保護で自分の子どもしか見ていないなどの極端な姿勢は、保育士に一方的な圧力がかかります。
理不尽なモンスターペアレントに保育士ひとりで対応するのは、心身的にもツライでしょう。
モンスターペアレントの対処は園長や上司、先輩保育士の助けが必要です。
園に相談しても協力が得られない場合は、自分が精神的に参る前に転職を考えましょう。
女性主導の職場が辛い男性保育士
圧倒的に女性が多い保育業界では、男性保育士が肩身を狭い思いをすることは珍しくありません。
「力仕事ばかりを任される」「男性用のトイレ、更衣室がない」といった問題が起きる可能性は否めません。
男性が自分だけという環境も珍しくなく、そうすると着替えやトイレなども気疲れしてしまいます。
常に女性保育士に気を遣って行動をすると、仕事以外のストレスが溜まるでしょう。
男性保育士が少ない保育園では、話す相手がいないと孤独感を感じることもあります。
体力的に期待できる貴重な人材の男性保育士のはずが、女性保育士のグループから陰口や嫌がらせなどの差別を受けてしまうケースもあるのです。
男性保育士で職場での差別や性別の問題に悩んでいる人は、転職を視野に入れることをおすすめします。
保育士を辞めたい人におすすめの行動
保育士を辞めたいと感じたら、まずは自分の状況を整理したり環境の改善を試しましょう。
仕事について考え直すことで、ストレスが減り働きやすくなる可能性があります。
保育士の仕事や環境について、よく考えてください。
辞めたい状況を整理する
保育士の仕事をやめたい気持ちがあっても、すぐに行動に移すことはおすすめしません。
なぜ辞めたいのか状況を整理しましょう。
仕事そのものが嫌なのか、ストレスを感じるのか、自分の気持ちを見つめてください。
辞めたい理由によってはとる行動が異なります。
転職する場合に求める条件が早くしやすいので、客観的な判断が重要です。
ただし、仕事が原因で心身に支障が出ている場合は、医療機関の判断を仰ぎましょう。
辞めたい環境を改善できないか考える
保育士の環境が良くなれば、辞める必要がなくなる可能性があります。
体調不良が起きるほど残業がきつい、髪が取れなくて仕事に影響がある、など辞めたい理由に改善できる余地があれば園に相談してみましょう。
教育方針が合わないといった原因は改善は難しいですが、現場が変えられる場合は職場への提案をおすすめします。
環境の改善が考えられる場合は、すぐに辞めることは避けてください。
保育士を退職するリスクも確認する
保育士をやめたくても転職するリスクを踏まえて、退職についてもう一度よく考えましょう。
保育士を辞めると、新しい仕事に就いた場合も初めからキャリアを重ねる必要があります。
すぐに転職先が決まらない場合はお金の問題や、無職の状態がストレスになる可能性があるでしょう。
辞めた後の生活を考えると、転職や退職について冷静に判断できます。
転職回数が多い場合は、採用する企業からのチェックも厳しい傾向です。
保育士を辞めたいことを身近な人に相談する
保育士を辞めたいことを、信頼できる第三者に相談しましょう。
不安や悩みを家族や友人に話すことで客観的な視点が持て、仕事に対して考えが変わる場合があります。
自分の置かれた状況に冷静な判断ができるため、今後の目標が明確にできるでしょう。
ひとりで悩みを抱え込むと、どんどん気持ちがすさんだり暗い気持ちがループしたり、解決から遠ざかる可能性があります。
保育士を辞めたいという気持ちがある人は、第三者に相談することがおすすめです。
保育士転職エージェントに無料相談する
保育士を辞めたいと思ったら、エージェントを有効活用しましょう。
保育士転職エージェントのメリットは以下の通りです。
- 職場の雰囲気を事前に共有してもらえる
- 非公開求人の紹介をしてもらえる
- 応募書類添削や模擬面接などの転職サポートが豊富
- 面接のスケジュールについて調整してもらえる
- 転職後も給料や待遇の交渉を代行してもらえる
非公開求人は、インターネットハローワークで掲載されない求人募集のことをいいます。
転職エージェントによっては登録するだけで非公開求人を閲覧できる場合があり、好条件の仕事が見つけやすいでしょう。
転職エージェントは業界に詳しいアドバイザーが在籍しており、転職先の雰囲気についても共有してもらえる可能性があります。
「保育士を辞めたい」と感じる人は、新しい職場でも同じ気持ちにならないように転職エージェントを活用しましょう。
保育士を辞めたい人が気を付ける3つの注意点
保育士を辞めることに決心した人は、以下の退職時の注意点を確認してください。
- 有給休暇は計画して取る
- 保育士は年度中途退職を避ける
- 退職を伝える順番は直属の上司が最初
保育士の退職を計画的に考えると、思っているよりも時間がかかる場合があります。
どの時期の転職を望むのか、目標を逆算して退職準備を進めましょう。
1.有給休暇は計画して取る
辞める時期が決まったら、有給休暇を積極的に使いましょう。
保育士は有給休暇が取りにくく、消化しないまま辞める人が多い傾向です。
退職を伝えるときに、担当者に有給休暇の消化について相談してください。
忙しい時期や園のイベントなどは避けて、有給休暇は計画して取りましょう。
2.保育士は年度中途退職を避ける
保育士の退職でベストな時期は、年度末です。
年度末に退職するために、前年の秋には退職の意思を伝えてください。
担任を持っていると年度途中で退職しにくく、辞めた場合は子どもや保護者、ほかの保育士や園に迷惑がかかってしまいます。
保育士の年度途中の退職は、転職活動でも不利に働く可能性が否めません。
保育士は秋から冬にかけて求人が増えるため、9月ごろから転職活動を行って新しい仕事が決まったら、退職の意思を伝えることをおすすめします。
3.退職を伝える順番は直属の上司が最初
保育士が辞める場合は、最初に直属の上司に退職の意思を伝えてください。
直属の上司が担当となり全体的に広報する場合が多いので、園の方針に従いましょう。
お世話になった先輩や同僚には、広報されたタイミングで直接報告すると円満退職につながります。
退職報告の順番を間違えると、気持ちよく仕事を辞めることが難しくなると考えられます。
保護者や子どもへ伝えるのは園から公表されてから、タイミングを見計らって行いましょう。
優良保育園の求人が多い転職サイト
ほいく畑
ほいく畑は、厚生労働大臣が認可した保育士就職支援センターです。
全国3,500件以上の保育士の求人が掲載されており、保育士就職支援サイトとしてはトップクラスの規模を誇ります。
ブランクのある保育士や未経験者の求人も充実しているので、自分に合った職場を紹介してくれます。
公式ホームページには保育士のコラムがあったり、お役立ち情報が掲載されているので、転職を考えている人はチェックしましょう。
ほいく畑の特徴は、専属のコーディネーターが親身になって相談に乗ってくれることです。
勤務条件の交渉もしてくれるので、給与面の待遇、残業有無を含めた休日の取り方などが転職前に整理しやすいでしょう。
現在働いている職場に不安がある一方、忙しくて転職先を探す余裕がない人にも、ほいく畑はおススメのサービスです。
ヒトシア保育（旧 保育ひろば）
ヒトシア保育（旧 保育ひろば）は常に1万以上の求人があり、業界トップクラスの求人数と紹介する仕事の質の高さが魅力です。
待遇や環境の良い保育施設が多数ある「非公開求人」を紹介してもらえるので、よりいい質の仕事が見つけやすいことがポイントです。
多くの求人があれば、それだけ妥協せずに仕事が選びやすいでしょう。
ヒトシア保育（旧 保育ひろば）は、全国地域の保育士求人に対応しています。
保育士の仕事にくわしいコンサルタントと相談しながら転職先を探すことで、レベルが高い職場と出会いやすくなります。
丁寧な転職アドバイスも魅力で、履歴書や職務経歴書の作成も担当者から丁寧にレクチャーしてもらえます。
転職したあとも待遇の条件交渉をしてもらえるため、トータルサポート力が高いサービスです。
保育エイド
保育エイドは、人間関係に悩んでいる保育士におススメの転職エージェントです。
実際に働いている保育士からの評判がいい保育園を紹介してもらえます。
LINEを使った相談が可能で、転職自体に迷っている保育士も相談しやすいサービスです。
保育士の給料条件や待遇が悪いことで、保育施設の環境も悪化してしまいます。
待遇面にも注視しているので、時間外労働ほぼなし、有給休暇を取得しやすいなど、くわしい条件の相談も可能です。
保育士が長期間働けるような、雰囲気の良い保育園を見つけやすいでしょう。
保育士を辞めたい人は悩みの原因と向き合おう
「保育士を辞めたい」と思った場合でも、転職をしたり退職の準備を進めたりすることはおすすめしません。
まずは悩みの改善を試し、自分の状況を第三者に相談するなど、状況について整理しましょう。
環境を良くすることが難しい場合は、転職についてよく考えエージェントに相談してください。
