医療業界の人手不足が慢性化している現在、転職サイトやフリーペーパー等の求人メディアには多くの看護師求人が掲載されています。
同じ募集先でも、掲載メディアによって募集条件が異なるケースがあるため、看護師求人の傾向を知っておくことは希望条件で転職するための第一歩です。
また、自分に合った転職サイトを選ぶことも、転職活動を効率的かつ有意義に進めるには大切だといえます。
北海道内の看護師求人の傾向と、看護師転職におすすめの転職サイトをご紹介します。
目次
北海道でおすすめの看護師転職サイト・エージェントランキング
希望どおりの転職を実現するためには、応募先の情報はもちろん転職先エリアの求人動向を詳しく知ることが大切です。
北海道内に拠点を持ち、道内各地域への転職に強みを発揮する看護師転職サイトを3つご紹介します。
1位 ナース専科転職
年間10万人以上の利用実績があるナース専科転職では、キャリアパートナーがエリア担当制なので地域目線での応募先情報を得られる点が魅力です。
ブランクがある看護師の復職にも積極的に取り組み、求職者の人柄や意欲を重視した転職サポートを提供しているといえます。
グループ会社で医師・薬剤師の人材紹介サービスや医療・介護事業所向けの情報提供サービスを提供している関係で、医療業界の最新動向をつかみやすいのも特徴的です。
2位 ナースパワー
採用率91.3%の実績を持つナースパワーでは、経験が浅い人や看護技術に自信がない人でも転職を実現しやすいのが魅力です。
3年以上の臨床経験がある北海道外の看護師であれば「北海道応援ナース」として転職し、好待遇を得ることもできます。
応募書類と電話面接で選考されるので短期間で転職できる点や、引越し代や赴任交通費も支給される点でもおすすめです。
6か月間の応援期間の後、正職員として長期間働き続ける看護師もいるようです。
3位 スーパーナース
スーパーナースでは、担当者が直接訪問して病院や施設の情報を収集しているので、応募先の雰囲気を具体的に知ることができるのが特徴です。
人材派遣サービスも提供されていて、紹介予定派遣を通じて転職先をじっくり見極めることや、短期・単発の仕事をしながら転職先を探すこともできます。
また、師長や看護部長など管理職経験者を対象にした転職サポート(プレミアムセレクション)も提供されていて、高年収での転職を希望する人にもおすすめです。
北海道の看護師転職事情
平成30年11月現在、北海道内の有効求人倍率は1.23倍、看護師だけを見ると1.52倍で、仕事を探す側に有利な状況です。
地方部への求人に応募する場合、求人数自体が少ないことから1件の求人に応募が集中するケースも考えられます。
そのため、応募書類の作成や面接対策を慎重に進める必要があります。
一方、札幌や旭川などの都市部は医療機関・求人数ともに多く、中には看護師の募集を出しても長期間応募がない施設も見られます。
したがって、北海道内では都市部への転職が容易であるといえ、中でも募集開始後期間が経った求人は狙い目です。
平均年収はどれくらい?
北海道で働く看護師の平均年収は全国20位の479万3千円で、全国平均478万3千円とほぼ同じ金額です(平成29年賃金構造基本統計調査)。
中途採用時に提示される月給は18万~30万円前後と幅広く、勤務先の規模や業務内容によって細かく給与が設定されています。
就職後は、勤続年数や業務評価に応じて昇給し、40代半ばにかけて平均年収に近づく傾向です。
ただ、介護施設や訪問看護ステーションでは、医療機関と比べて年収が少ないケースもあります。
なお、勤務先によっては冬期間の月給や賞与を上乗せする形で暖房手当(燃料手当)が支給される場合があるため、求人を探す際はチェックしてみましょう。
年代 | 平均年収 |
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20~24歳 | 346万円 |
25~29歳 | 406万円 |
30~34歳 | 424万円 |
35~39歳 | 444万円 |
40~44歳 | 466万円 |
45~49歳 | 480万円 |
50~54歳 | 495万円 |
55~59歳 | 496万円 |
求人はどの地域が多い?
北海道では、札幌市をはじめとする市部に総合病院や専門外来が集中しています。
中には、土日や夜間に診療する医療機関もあり、多様な働き方を目指せるのが特徴です。
北海道内で看護師の求人が多い、上位3地域をご紹介します。
1位 札幌市
北海道内最大の都市といわれる札幌市の人口は約197万人、病院と診療所をあわせた医療機関数は約1,500か所です。
2019年1月末時点のハローワーク求人数は約800件で、北海道内全体の求人数の3割を占めています。
大学病院・国立病院各2施設をはじめ、北海道立子ども総合医療・療育センターなど専門的な医療機関が集中していて、専門性を高める環境も整っています。
そのため、小樽・石狩・北広島などの周辺市町村から通勤する看護師や、札幌地区の職場に転職するために道内各地から引っ越してくる看護師も多いのが現状です。
また、グループホームやデイサービスなどの高齢者施設も充実しており、訪問診療や施設内での健康管理業務に取り組む看護師も増えています。
2位 旭川市
札幌に次ぐ都市である旭川市は人口約33万8千人、病院と診療所をあわせた医療機関数は約250か所です。
JR旭川駅から半径3キロ圏内に医療機関が多いものの、郊外には大学病院と国立病院が1か所ずつ設けられています。
道北エリアでは専門的な医療を受けられる施設が事実上旭川市内に限られる一方、札幌市への通院には時間や交通費が多くかかることから、患者側が医療側に求める質が高い傾向にあるようです。
また、大学病院と国立病院が市内に1か所ずつあるため、地域医療の経験を積みながら専門性を高める環境が整っているといえます。
ハローワークの求人数は2019年1月末時点で約170件ですが、バスや車で通勤できるエリアからの応募がほとんどです。
3位 函館エリア
函館市は人口約25万8千人、渡島・檜山管内で唯一の市です。
病院と診療所をあわせた医療機関数は約200か所、市電沿線や幹線道路沿いなどの市街地に医療機関が集中しています。
渡島・檜山管内の総合病院も、ほとんどが函館市内です。
新卒看護師の場合は、函館市内4か所にある看護学校に入学後、実習を受けた市内の医療機関に就職する流れが主流とされています。
一方、ハローワークには2019年1月末時点で約150件の求人が掲載されているため、中途採用ニーズはある程度存在しますが、道南地区から函館市内の医療機関に転職するケースが多いです。
ただし、函館市は古くから青森県との交流があることから、東北地方からの転職者も少数ながら見受けられます。
北海道の看護師求人の特徴
ハローワークでの求人数は北海道全域で約1,600件(平成31年1月時点)、転職サイトや求人誌の情報を含めると1万件近い情報の中から応募先を選ぶことができます。
年収は全国平均にほぼ近い水準で、正職員には採用時点で約300万~450万円の年収が提示されるのが一般的です。
幅広く人材を受け入れるために、寮や借り上げ住宅を用意している応募先もあります。
医療機関では外来・病棟業務だけでなく、在宅医療に携わる看護師の募集もここ数年増えています。
都市部を中心に夜間・休日診療に取り組むクリニックが点在しているため、特定の曜日や時間帯で働くパートも少なくありません。
介護サービスの普及に伴い、町村部であっても高齢者施設や訪問看護ステーションで活躍できるチャンスも多いです。
北海道のおすすめ求人
専門性を磨きたい、年収を上げたいなど転職を考えるきっかけは様々ですが、長く働き続けるためには転職前に職場の雰囲気や勤務条件を十分チェックしておくことが大切です。
ネット上に掲載されている、北海道のおすすめ求人TOP3をご紹介します。
1位 北海道大野記念病院
基本給 | 大卒210,400円~ 短大・専門卒208,400円~ |
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賞与 | 年2回(6月・12月) |
昇給 | 年1回 |
各種手当て | 燃料手当(世帯主120,000円、独身80,000円、非世帯主40,000円) 夜勤手当(1回15,000円) 通勤交通費(上限30,000円) |
退職金 | あり(勤続3年以上) |
勤務時間 | 日勤8:45~17:15(休憩60分) 早出7:30~16:00(休憩60分) 遅出11:30~20:00(休憩60分) 夜勤16:45~翌9:15(休憩120分) |
休日 | 4週8休制 |
札幌市西区にある北海道大野記念病院は2016年10月開設の新しい病院ですが、前身の心臓血管センター北海道大野病院なので、実際には30年以上にわたり高度医療を展開し続けています。
新人研修の他に、キャリア別・レベル別の研修カリキュラムが用意されているので、中途採用者でも専門性を高めることができる体制が整備されています。
また、所属部門以外の技術や知識を学ぶチャンスも用意されているので、キャリアアップを図りたい人にはおすすめです。
24時間オープンの院内保育所が設置されているので、子育てと両立しながら勤務できる環境が整っている点も見逃せません。
2位 イムス札幌消化器中央総合病院
基本給 | 220,500円~254,000円 |
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賞与 | 年2回(7月・12月、基本給の3.7か月分) |
昇給 | 年1回 |
各種手当て | 夜勤手当(1回11,000円) 住宅手当(15,000円) 家族手当(配偶者16,000円、第1子・第2子各4,500円) |
退職金 | あり(勤続3年以上) |
勤務時間 | 日勤8:30~17:30(休憩60分) 夜勤16:15~翌9:15(休憩120分) |
休日 | 4週8休制 |
札幌市西区のイムス札幌消化器中央総合病院(旧琴似ロイヤル病院)は、関東・東北・北海道で医療福祉施設を展開するイムス(IMS)グループの一員です。
新入看護師に対し先輩看護師(プリセプター)が付くので、不明点や課題を共有・確認しながら成長できる点がポイントです。
職場全体がキャリアアップに積極的なので、勤務シフトや配属先の変更を受けた上で、勤務しながら認定看護師資格を取得することもできます。
また、北海道看護協会の復職研修を受け入れるなどブランクがある看護師の採用にも積極的なので、育児や介護が一段落した後の再就職にもおすすめです。
福利厚生も充実していて、職員食堂や託児所も設けられています。
3位 共愛会病院
基本給 | 205,400円~305,600円 |
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賞与 | 年2回(実績3.3か月分) |
昇給 | 年1回 |
各種手当て | 夜勤手当(1回10,000円) 住宅手当(上限24,000円) 寒冷地手当(世帯主120,000円、準世帯主45,000円) 通勤手当 扶養手当 |
退職金 | あり(勤続3年以上) |
勤務時間 | 日勤8:30~17:00 準夜勤16:30~翌1:00 夜勤16:30~翌9:00 深夜勤0:30~9:00 |
休日 | 月8~11日(年間休日110日) |
函館市の共愛会病院は昭和32年7月に開設された病院で、平成12年7月からは徳洲会グループに加わり地域密着型の医療に取り組んでいます。
災害時医療や24時間救急医療への取り組みに積極的です。
入職後は定期的に研修が行われますが、入職3年目で職場内のリーダーになることが目標なので、成長を実感しながら看護技術を高めていけることがポイントです。
徳洲会関連施設での研修を通じて、函館市外の医療現場を知るチャンスも設けられています。
月2万円で住むことができる単身者向けの寮が用意されているので、新居探しの手間が省ける上に敷金等の初期費用が不要なのがメリットです。
北海道へ転職した看護師の体験談
家族の転勤で北海道に引っ越す人や、スローライフを求めて北海道への移住を考える人もいるでしょう。
引っ越した後早期に就職するためには、転職サイトを利用するなど事前の準備が大切です。
北海道内への転職に成功した看護師の体験談を、3つご紹介します。
北海道の大自然に憧れて帯広市の総合病院に就職、そして移住
年齢 | 27歳 |
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転職前の年収 | 360万円 |
転職後の年収 | 400万円 |
転職理由 | 北海道の大自然の中で暮らしたい |
夫の転勤をきっかけに、旭川市内のクリニックに転職しました
年齢 | 34歳 |
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転職前の年収 | 460万円 |
転職後の年収 | 415万円 |
転職理由 | 夫の転勤 |
青森で働いていたけれど、高校時代の友人が多い函館で再就職した
年齢 | 23歳 |
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転職前の年収 | 320万円 |
転職後の年収 | 320万円 |
転職理由 | 人間関係 |