長野県は日本の都道府県の中でも長寿県として有名で、病院に対する需要が多い県でもあります。
日本全体を見ても看護師は売り手市場にありますが、長野県で看護師として転職する場合でも、優良な求人を見極めた上で転職すれば満足のいく働き方が得られるでしょう。
今回は長野県内で看護師転職を考えている人向けに、気になる年収情報から実際に転職した人の体験談やおすすめ求人情報まで、役に立つ情報を細かく紹介していきます。
是非この記事を参考にして、転職を成功させましょう。
長野県でおすすめの看護師転職サイト・エージェントランキング
長野県で看護師の転職活動をする場合、興味のある病院に直接応募する方法もありますが、面接対策や非公開求人なども紹介してくれる転職サイトを使うメリットは大きいです。
ここではおすすめの看護師転職サイトTOP3を紹介しますので、転職活動に是非役立ててください。
1位:看護roo!
看護師に限らず、職場でのコミュニケーションが円滑だと生き生きと仕事ができます。
誰でも人間関係がぎくしゃくしていない環境で働きたいものですが、実際に働き始めるまでは雰囲気が分からず、転職してから後悔するケースもあります。
「看護roo!」はそんな不安を持つ人のために、職場の雰囲気を含めた求人先情報の詳細を提供してくれます。
人間関係の良い職場を求めて転職をしたい人にはぴったりのサイトです。
2位:ナースAGENT
「ナースAGENT」は、長野県の看護師求人を紹介する転職サイトの中で最も求人数が多いサイトで、日本全国規模で見ても24万件という最大級の求人数を誇ります。
おすすめポイントは、サイトの絞り込み検索機能にあります。
職種や給与など細かな条件で絞り込みが可能で、検索者の探している求人にピンポイントでたどり着く事ができます。
また、多くの転職サイトでは会員登録した後から様々なサポートが始まりますが「ナースAGENT」では、会員登録の前の検索段階であっても電話相談ができるシステムになっていますので、転職初期段階の人には心強いです。
3位:レバウェル看護(旧看護のお仕事)
このサイトの最大の特徴は、優良の非公開求人が豊富だという点です。
一般公開の求人の場合、条件が良いものは応募が殺到してしまう事が多いですが、「レバウェル看護(旧看護のお仕事)」では、それぞれの転職者の希望にマッチした非公開求人を抽出してもらえます。
そしてその求人とのマッチング率もとても高いため、口コミでも人気になっています。
もう一つのおすすめポイントは、サポート制度にあります。
「レバウェル看護(旧看護のお仕事)」では担当制を導入しており、1人の求職者に対して医療機関とのやり取りも含め全て1人の担当者がつくため、情報の伝達漏れの心配もなくスムーズに転職活動が進みます。
また、面談対策から始まって転職成功後のアフターフォローまで、細やかなサポートが好評を得ています。
長野県の看護師転職事情
長野県の医療施設数ランキングは全国17位で、病床数20床以上の病院と19床以下の診療所(「医院」や「クリニック」と同義)を合わせると約2,700あります。
長野県に限らず、看護師の就職、転職は病院の規模が大きくなるほど難易度が高いと言えます。
理由としては、月給の差はそこまでないものの、大学病院や総合病院といった大規模病院の方が福利厚生が充実しているためです。
例えば、昇給や賞与の回数が決まっていますし、各種手当(夜勤手当、通勤手当、住宅手当など)も充実しています。
病院によっては託児所も完備していて、子供がいる看護師でも安心して働くための設備が整っています。
格安で住める社宅や寮を提供する病院もあり、そういった事情から必然的に大きな病院の応募倍率が高くなります。
しかし規模の大きいいわゆる「一般病院」は長野県内で130しかありません。
長野県で看護師転職を目指すのなら、個人経営のクリニックなども視野にいれると良いでしょう。
診療所にも夜勤がないなどのメリットもありますし、自身のライフスタイルに合わせて働ける場所を見つけられるのが一番大切です。
平均年収はどれくらい?
長野県の看護師の平均年収は、2018年の地域別データを参照すると全国第20位で、年収額は479.1万円となっています。
トップ5に入った都道府県には、3位の山梨県を除き大都市圏が名を連ねています。
看護師に限らず、これはどの職種にも当てはまる傾向と言えます。
看護師の都道府県別平均年収トップ5
- 1位京都541.4万円
- 2位東京532.3万円
- 3位山梨524.0万円
- 4位千葉511.5万円
- 5位神奈川507.4万円
- ….
- 20位長野479.1万円
看護師の都道府県別平均年収ワースト5
- 43位滋賀422.0万円
- 44位佐賀415.5万円
- 45位長崎414.9万円
- 46位鹿児島406.4万円
- 47位宮崎395.9万円
最下位の宮崎県の看護師の平均年収は400万円を切っており、トップの京都府と比べて145.5万円もの差があります。
長野県はおおよそ平均レベルと言えます。なお日本の看護師全体の平均年収を、全国の平均年収及び女性平均年収と比べると下記のようになります。
全国平均(2018年)
看護師の年収 | 478.3万円 |
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全国の平均年収 | 491.2万円 |
全国の女性平均年収 | 377.8万円 |
男性看護師も昨今増えてきていますが、いまだに女性看護師の比率が高いです。女性の平均年収と比較すると、看護師の年収は約100万円高いことになります。
特定のスキルが必要とされ、なおかつ人の健康を預かる場所で働くためにこういった差が出てくると言えます。
求人はどの地域が多い?
長野県の2大都市である長野市と松本市では、病院の規模が大きいため求人数が増えます。
どちらもほぼ同じレベルですが、今回は長野市を1位として後ほど解説します。
3番目に求人数が多いのが、長野市からも近い上田市です。
1位:長野エリア
長野県の県庁所在地である長野市には実績のある有名な総合病院が3つあります。
長野赤十字病院、篠ノ井総合病院、そして長野市民病院です。
こういった大きな病院が求人数を底上げする要因となっていて、定期的な募集だけでなく臨時でも看護師を採用しています。
それだけでなく長野市は県内で最大の人口を持つ市のため、診療所や各種介護施設の数も多く、そこからの需要も多いです。
また、地理的には東京などの都会からもアクセスも良いので、県外から看護師として転職したとしても不便はないでしょう。
2位:松本エリア
“県内の人口第2位の都市松本市は、長野市と比べて人口が10万人以上も少ないにも関わらず、看護師の求人数は時に長野市を超えることもあり、需要の高さが伺えます。
市内には病床数が比較的多い病院が点在していますが、中でも信州大学医学部附属病院は医療の質が高いことで患者からの評判も良く、看護師の視点から見ても、大病院ならではの福利厚生の良さだけではなく、県内最先端の看護が働きながら学べるため、看護師として成長したい人にもぴったりです。
また、お年寄りで病院まで行けないなど様々な理由で在宅医療を希望する患者さんが増えて、病院だけでなく訪問形式での医療のニーズもあるため、求人数は減りにくい傾向にあります。”
3位:上田エリア
上田市は長野市から車で約1時間ほどの、長野県第3の都市です。
長野市からのアクセスが良いので、長野市内に住みながら看護師として上田に通勤することも可能です。
最も大きな病院である国立病院機構信州上田医療センターを筆頭に、地域に根づいた医療を展開する医療施設がたくさんあります。
長野市や松本市と同じく常に求人が途切れない状況なので、上田市での看護師転職を検討するのも良いでしょう。
長野県の看護師求人の特徴
長野県の看護師求人数は変動しますが、先に解説したような需要の多い地域だと、公開求人だけでも常に100件前後がヒットします。
一般公開以外にも「非公開求人」という枠があり、日本全国で5万件を超えると言われているため、長野県内だけでもこの潜在求人を入れると相当な数の需要があることが分かります。
なお求人数の多さでは、上位3地域に佐久地域や諏訪地域が続きますが、逆にこういった主要都市以外では求人が少ない上に給与が低く、同じ長野県内でも格差が広がっているのが現状です。
次に、長野県全体で言えることですが、長寿県ならではの特徴で90歳以上の高齢者の比率が高いです。
そのため老人ホームで看護師が医療行為をする必要もありますし、訪問看護を希望する患者さんも増えています。
病院勤務の看護師だけでなく、長野県ではこういった需要に対応できる看護師が求められます。
また、介護施設の需要が高いということは、准看護師の需要が低いということになります。
理由は、介護施設は正看護師を主に雇うからです。長野県の准看護師は、正看護師と比べて待遇面で不利な診療所等で働いているか、正看護師の資格を取る人が多いです。
これも長野県で看護師転職を目指す場合に視野にいれるべきポイントです。
長野県のおすすめ求人
ここではおすすめの求人ということで、給料がそれなりにあるか、また福利厚生が充実しているかという観点から、トップ3を紹介していきます。
この2点に重点を置くと、病床数の多い病院が中心となってしまいますが、看護師の求人の種類は、一般病院勤務からクリニック、訪問看護ステーションまで様々です。
自分に合った職場で働けるのが一番大切ですので、自身との相性も考慮に入れながら、今回紹介するおすすめ求人も是非転職の参考にしてみてください。
1位:長野市民病院(公益財団法人長野市保険医療公社)
長野市内で、地域がん診療連携拠点病院及び地域医療支援病院として認定されている総合病院です。
この病院のおすすめポイントは基本給の高さと充実した福利厚生だけではなく、子育てをする看護師が働きやすい環境作りに力を入れている点です。
育児休暇は最長3年まで取得可能で、勤務復帰後も24時まで子供を預けられる託児所を病院が用意しているので、安心して働けます。
また、高度先進医療を学べる市内随一の病院で、看護師としてのステップアップを応援するシステムも整っています。
担当業務 | 病棟 |
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勤務形態 | 2交代制 |
雇用形態 | 常勤 |
職種 | 正看護師 |
月給 | 228,700円~+その他手当(基本給198, 300円~+夜勤手当30, 400円~) ※夜勤は2交代4回 |
諸手当 | 夜勤手当:7,600円 / 回(資格取得3年目迄)8,400円 / 回(資格取得9年目迄)8,900円 / 回(10年目以上) 地域手当:基本給3%中勤手当:1,000円 / 回待機手当:2,200円 / 回通勤手当 実費支給住居手当:(月上限27,000円まで) |
休日休暇 | 年間休日118日 4週8休 有給休暇、産前産後休暇、育児休暇(最長3年まで) |
福利厚生 | マイカー通勤可 駐車場利用可 制服貸与 看護師寮あり【ワンルーム/病院隣接/使用料月13000円/冷暖房完備、バス・トイレ独立】 (他に2DKタイプも有り。使用料28000円/月) 院内保育園あり(最長24時迄託児可/3歳児まで) 退職金制度あり |
2位:相澤病院(社会医療法人財団慈泉会)
相澤病院は松本市の医療機関の中でも急性期の患者(急激に健康が損なわれたり重症に陥った患者)の治療に特化し、24時間365日体制で稼働しています。
地域住民からの信頼も厚く、地域の中核を担う病院です。おすすめポイントは高い月給にあります。
それに加えて育児休暇や社宅などの福利厚生も十分に整っていますし、大きな病院ならではのしっかりした教育制度があるので、個人の頑張り次第では専門スキルを身につけて認定看護師になることも可能です。
担当業務 | 病棟 |
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勤務形態 | 2交代制 |
雇用形態 | 常勤 |
職種 | 正看護師 |
月給 | 288,700円~351,000円 (基本給199,700円~262,000円+職務手当14,000円+夜勤手当75,000円(5回)) |
諸手当 | 職務手当:14,000円 夜勤手当:15,000/回 扶養手当:配偶者15,000円、その他5,000円 通勤手当:月上限40,000円まで |
休日休暇 | 年間休日121日 4週8休以上 |
福利厚生 | 退職金制度 育児休暇制度 寮・社宅(ワンルームマンション:個人負担約3万円) 職員用駐車場 院内託児施設 研修・資格取得サポート |
3位:竹重病院(医療法人公生会)
長野市中心部にある中規模病院です。
第1位の長野市民病院と第2位の相澤病院のベッド数はそれぞれ約400床ずつあり、それと比べると竹重病院のベッド数は72床と少なめですが、職員を大事にする病院としても魅力的です。
また開設50年以上の歴史のある病院で、2012年に改築して以来清潔感のある安全な建物になりました。
急性期だけではなく、回復期、リハビリ期まで長期にわたって患者のサポートが出来るのが特徴です。
看護師として働く際のおすすめポイントは、給与の良さに加え、子育てを経験して戻って来る職員が多いことから、育児や相互協力に理解のある病院だと言えることです。
担当業務 | 病棟 |
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勤務形態 | 2交代制 |
雇用形態 | 常勤 |
職種 | 正看護師 |
月給 | 255,200円~300,800円+別途手当 基本給175,200円~220,800円 調整手当20,000円 夜勤手当60,000円/12,000円×5回 ※別途手当 |
昇給・賞与 | 昇給:年1回 賞与:年2回(実績3.8ヶ月) |
諸手当 | 夜勤手当:12,000/回 調整手当:20,000円 通勤手当:実費支給、上限あり、月額10,000円 |
休日休暇 | 年間休日105日 4週8休以上 週休2日のシフト制 有給休暇、産前産後休暇、育児休暇、慶弔休暇 |
福利厚生 | マイカー通勤可 駐車場利用可(病院近隣駐車場を個人契約する場合は3,000円補助あり。院内駐車場利用の場合は3,000円負担) 職員寮完備(独身女性のみ、家賃10,000円、病院から徒歩2分) 退職金制度 定年制あり(一律60歳) 再雇用あり(65歳まで) |
長野県へ転職した看護師の体験談
転職する前に不安はつきものです。特に県外出身で長野県に来ようと考えている人は、土地柄や住みやすさに対する心配などもあるでしょう。
ここでは、実際に長野県で看護師として転職した人の体験談を3件ほど紹介していきます。
体験談その1:車がないと生活が大変
もともと東京出身だったので車がなくても十分暮らせる毎日に慣れていました。自然が多く、東京からもそれほど遠くない長野でいつか働きたいとずっと考えていたので、長野市内での看護師転職を決めました。前職は医療事務です。
長野市は県庁所在地で長野県で一番の大都市だから、バスも通ってるし車がなくても何とかなるし、どうしても使いたい時はレンタカーを借りればいいと思っていました。しかし実際に病院の寮で暮らし始めると、すぐに甘い考えだったことに気が付きました。バスの最終時間は東京と違って午後10時頃、また夜道は街灯も少なく暗いので、痴漢に遭うのではないかとビクビクした事もありました。最寄りのスーパーも徒歩では厳しい距離で、自転車だと運べる量に限界があります。結局軽自動車を買うことにしたのですが、維持費を含め予想外の出費で痛い目に合いました。
長野県で看護師の転職を考えている人は、車を購入してから現地に行くことをおすすめします。
年齢 | 35歳 |
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転職前の年収 | 約300万円 |
転職後の年収 | 約350万円 |
体験談その2:訪問看護師として働いてみて
長野県はお年寄りが多い県です。よって在宅医療の需要が高く、私も看護師になった当初は一般病院での病棟看護師を希望していたのですが、最終的に内定をもらったのは、とある訪問看護ステーションでした。
それから12年、今でも訪問看護師として勤務していますが、人と人が医療を通じて関わり合う現場なので、日々良いことも悪いことも色々な事があります。中でもよくあるのは、初めての訪問先で「あなたは来なくていい。前の看護師さんに代えて。」といった態度を取られる事です。経験を積むうちに、こういった時は自分も情に流されるのではなく、ゆっくり時間をかけて、その患者さんやご家族との距離を縮めることが大切だと分かりました。その努力が実って利用者さんが信頼を寄せてくれたとき、充実感とやりがいを感じます。
また、病棟でのせかせかした雰囲気とは違って、訪問介護は一人の患者さんとじっくり向き合うことができます。ストレスもかかりにくいですし、人によるとは思いますが、私は訪問看護師になって良かったと思っています。
年齢 | 41歳 |
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転職前の収入 | 約300万円 |
転職後の収入 | 約410万円 |
体験談その3:介護施設の看護師も悪くない
私は長野県出身で、子供の頃から祖父母と暮らしてきました。高校卒業後に地元の一般企業に就職したのですが、人の役に立つ仕事に就きたいと考え、思い切って看護師を目指すことにしました。看護学校在学中に、祖母が要介護の状態になり介護施設に入りました。この事が介護施設の看護師に興味を持つきっかけとなり、長寿県長野県に貢献したいという思いから、最終的に地元松本市の介護施設に就職を決めました。
毎日仕事をしていく中で大変なことは、主に2つあります。1つ目は、介護施設ではそもそも医師や看護師の数が少ないため、周りに相談できる同僚がいないこともあり、自分の判断と行動に責任を持たなければいけないことです。もう1つは介護スタッフとのコミュニケーションが難しいことですが、後者の問題は徐々に慣れてきました。
大変なこと以上に、得たことや良かったこともあります。医療行為に対し自分で判断しなければならない事が多く、それを積み重ねていくうちに、ケース別対処法が分かってきて自信につながりました。また、これは訪問介護も似たところがありますが、入居者さん一人ひとりと密に関われて長いお付き合いができることです。今はまだまだ新米ですが、これからも介護施設の看護師としてもっと勉強していきたいです。
年齢 | 27歳 |
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転職前の年収 | 約250万円 |
転職後の年収 | 約360万円 |