社会人として働いていると「出世」する機会が訪れるでしょう。
今はまだその機会が訪れていなくても、仕事を続けていくといつか訪れます。
その時に、出世するのか、出世しないのか悩まれている人も多いのではないでしょうか?
近年の傾向では、出世したくないと決断する人も、段々と増えています。
一般的には出世したいことが当たり前といわれていますから、「もしかして自分、変なんじゃ」と不安になる方も居ますよね。
今回は出世したくない人に向けて、出世しないことで生じるメリット・デメリットから、波風を立てないように申出を断る方法を徹底的に解説していきます。
目次
出世したくないことは悪いこと?
社会人として、出世したくないということは悪いことなのでしょうか?
結論から申しますと、全く問題のないことです!
「出世=良いこと」というイメージがある為、「出世したくない=悪いこと」と勝手に思ってしまうだけです。
もちろん、出世することは良いことですが、出世しないことが悪いなんてことは一切ありません。
さらに、仕事に対する想いは人それぞれですよね。
バリバリ働いて出世したい人もいれば、生活のために仕事をしている人も、仕事をする理由は人それぞれです。
その為、出世したくないということは悪いことではありませんので、悩む必要はないです!
出世したくない人によくある6つの心理状態
出世は社会人として喜ばしいことだと認識されていますが、どう感じるかは人それぞれです。
色んな理由から出世したくない人もたくさんいます。
みんな表では出世したいと言っていても、実は心の中では「出世は勘弁して」と思っているかもしれません。
出征したくない人によくある心理状態は、以下の通りです。
- 課せられる責任が増える
- 仕事にそこまで求めていない
- プライベートの時間が減る
- 現状維持が一番
- 結婚するのが遅くなる
- 出世争いに参加したくない
以下で詳しく解説していきます。
課せられる責任が増える
出世をしますと、与えられる立場が変わりますよね。
もちろん、出世すると上の立場になるわけですし、仕事に対する責任感が増えます。
例えば、今までは失敗しても上司がなんとかしてくれていたことも、自分がなんとかしなくてはいけなくなります。それが出世したということです。
その分仕事に対するやりがいも増えるのですが、それ以上に責任感が増えます。
その為、出世したくないと考えている人は、仕事に対する責任感が増えることが原因になっています。この原因は多くの人が抱えていることでしょう。
仕事にそこまで求めていない
上記でもご紹介したのですが、仕事に対する想いは人それぞれです。
仕事が生きがいという人もいれば、仕事は生きるためにしているという人もいるでしょう。
仕事に対する思いに正解なんてない為、どんな想いでも構いません。
しかし、仕事は生きるためにしているという人は、出世する必要がありませんよね。
もちろん、出世をすると給料が増えることもありますので、生活の水準が上がることもありますが、今のままで生活ができているなら出世する必要がないですよね。
一方、仕事が生きがいと思っている人には、出世することが何より嬉しいことでしょう。
出世したくないのか、出世したいのか、その差は仕事に対する想いの違いでもあります。
あなたの「仕事選びの軸」とは?考え方や面接での答え方のポイントを紹介します!
プライベートの時間が減る
出世することは、任せられる仕事が増えるという捉え方もできます。
一概に仕事量が増えるとは言えませんが、仕事に対する時間は増えるでしょう。
仕事に対する時間が増えるということは、プライベートの時間が減るということですよね。
いくら仕事で頑張って給料が増えても、お金を使うプライベートの時間がなければ、意味がありませんよね。
そう考え、出世したくないと考えている人もいます。
プライベートの時間が減ることが出世したくない原因にもなることでしょう。
現状維持が一番
出世するということは、何か変化が起きます。
- 人間関係
- 勤務地
- 仕事内容
- 仕事に対する時間
- 考え方
- 求められること
など出世すると多くのことが変化すると考えられます。
その変化が原因で出世したくないと考えている人も多いでしょう。
多くの人は、現状の環境が変わることを嫌う傾向があります。
特に、初めてのことや初めて行く場所などには不安がありますよね。
その不安の大きさと仕事に対する想いがイコールではない場合は、出世したいと思うことはないです。
その為、出世したくないと考えている人は、不安材料が勝っているのでしょう。
結婚するのが遅くなる
女性で出世したくないと考えている人の中には、結婚願望がある人も多いでしょう。
「結婚したら専業主婦になりたい」「結婚するまで働こう」「結婚したら非常勤で良いかな」などと結婚するまでの期間を仕事に当てている人も多いです。
その人のゴールは社会で活躍することではなく、結婚することです。
その為、出世はゴールから遠退く原因になりますよね。
出世している人の中には結婚している人も多くいますが、あくまで可能性の話です。
プライベートの時間が減り、仕事に対する責任感が増えれば、結婚は遠退きますよね。
その為、女性で出世したくないという人は結婚が原因なことが多いでしょう。
出世争いに参加したくない
一旦出世してしまうと、さらに上を目指すコースが用意されてしまいます。
平社員から課長職になった場合、次のキャリアパスとして部長職が用意されることになります。
自分ではそれ以上、上の役職を目指すつもりはなくても、周りの課長陣に巻き込まれて、どんどん出世争いにまきこまれていきます。
もちろん相手からの嫉妬もありますし、人によってはいやがらせを受けることもあるでしょう。
また相手から評定を下げるように妨害される可能性もありますし、社内の人間関係のヘドロのような部分を目の当たりにする可能性もあるのです。
保守的な考え方を持つ方は、できれば穏便に仕事をしたいと考えますから、競争の中に飛び込んでいくことを避けたくなるのです。
出世しない社員になる3つのメリット
出世しないことで得られるメリットは以下の3つです。
- 好きな仕事に没頭できる
- 変化のない職場で働ける
- 評価を気にせずに働ける
以下で詳しく解説していきます。
好きな仕事に没頭できる
出世するとどうしてもメンバーのマネジメント業務が増えてしまいますから、自分の仕事をさばいている時間がありません。
今の状態を維持することで、好きな仕事に没頭できるので、嫌な仕事をやらずに生活できます。
特に専門性のある職業の場合、業務をこなすことで自分の存在意義を見出しやすくなることもあります。
スペシャリストになりたい方は、出世しないことでより自分の好きを極められるのです。
変化のない職場で働ける
出世しないことで変化のない職場で働けるメリットもあります。
昇進していくとより上層部の人間とも、話す機会やミーティングをする機会も増えていきます。
また色んなメンバーと関わる機会も増えるので、人間関係がこれまでよりも一変する可能性もあるのです。
出世しないことで今の人間関係のまま働けますから、わざわざ適応する必要がないのです。
評価を気にせずに働ける
上司の立場になると自分の成績だけではなく、課や部全体の評価を気にしながら毎日働かなければなりません。
一方で出世しないで現状のポジションのまま働くことで、自分の評価のみを気にするだけでOKですから、気楽に働けます。
特にプレッシャーがかかるのが苦手な方は、自分の目の前のことに集中できるので、おすすめです。
出世しない社員になる3つのデメリット
出世しない社員になるデメリットは、以下の3つです。
- 給料が同僚に比べて上がらない
- 周りの変化に将来焦る可能性がある
- リストラの候補に挙がる可能性がある
以下で詳しく解説していきます。
給料が同僚に比べて上がらない
出世するということはその分だけ社内の評価が上がることを指します。
会社の中では評価が高いとその分給料に反映されますので、年収がアップします。
周りの同僚が出世していく中で、自分だけ同僚に比べて給料が上がらないと、将来の年収で大きな差が生まれることになります。
生活水準にも段々と差が出てきますから、格差を見せつけられて気分が落ち込んでしまう場合もあります。
周りの変化に将来焦る可能性がある
今は周りと横並びで仕事をしていたとしても、周囲がどんどん変化して頼られるようになるのを目撃する機会が増えていきます。
競争を絶対にしたくないなら特に気にすることはありませんが、他人を意識しやすい人の場合、周囲と自分を比較して気を病んでしまうこともあります。
周囲が変化していく中、置いてけぼりになってしまう可能性があるので、精神衛生上に問題が発生することも予測されるのです。
リストラの候補に挙がる可能性がある
昇進を断り続けることで、突出した成績を残さないままでいると、リストラの候補に挙がる可能性があります。
会社が数年後も同じ経営状態を維持できるわけではなく、不況の影響で経営が傾く可能性があります。
リストラの基準は、社内に必要があるかが重要視されます。
全く出世するつもりがない場合、リストラの候補に名前が上がり、最終的にクビを宣告されるリスクもあるのです。
現状維持は退化ですから、今の状況がずっと続くわけではないことを覚えておきましょう。
出世したくない人が取るべきキャリアパスは「仕事のプロ」
出世したくない人が取るべきキャリアパスは、担当している仕事のプロになることです。
どんどんいろんな仕事を経験して、自分の糧にしていくことで、社内での存在価値を高められます。
仕事を徹底して進めることで、社外でも通用するスキルを身に着けることもできます。
万が一会社に対して魅力を感じなくなったり、出世を強制されそうになった場合は、他の会社に転職する道もあります。
今のうちに出来ることをすべて身に着けて、唯一無二の存在を目指していきましょう。
出世を断る時に使える3つの断り方
出世をしない為には、出世を断らなくてはいけませんよね。
いくら出世したくないと持っていても出世を断ることができれければ、出世する道を歩むことになってしまいます。
その為今回は、円満に断る方法をご紹介します!
正直に想いを伝える
基本的にあなたに出世の話を持ちかけてくるのは、上司でしょう。
まずは出世の話をしてくれていることに感謝しましょう。
出世するということは、会社から評価されているということですよね!
円満に断る為には、感謝を伝えることから始めましょう。
感謝を伝えてから、本当の想いを伝えましょう。
いくつか参考にできる伝え方をご紹介しますね!
- 「出世の話をして頂き、本当にありがとうございます。私事なのですが、今は結婚することを一番に考えておりますので、今回は辞退させて戴きます。」
- 「出世の話をして頂き、本当にありがとうございます。今は家庭の時間を大切にしたい為、出世の話はお断りさせて戴きます」
- 「有難いお話なのですが、出世することには興味がありませんので、断らせて戴きます。」
などと感謝を伝えてから、出世したくない思いを伝えるようにしましょう。
しかし、上司によっては引き下がってくれない場合もありますので、他の断り方を参考にしてください。
今の仕事で満足していると伝える
2つ目の方法は、本当の思いを伝えるのではなく、現状に満足しているということを伝えましょう。
本来は本当の想いを伝えるのが良いのですが、それでは引き下がってくれない上司もいます。
その時は、言い方を変えて伝えましょう。
- 「有難いお話ありがとうございます。とても嬉しいのですが、今の仕事にやりがいを感じておりますので、もう少し今のまま頑張りたいです。ですので、今回は辞退させて戴きます。」
- 「出世のお話ありがとうございます。ですが、今の仕事内容に満足していますし、まだまだ上司のもとで学びたいことだらけです。今回は断らせてください。」
などと現状の仕事に満足しており、やりがいを感じているという伝え方をすると、上司も引き下がるしかありません。
この断り方は、円満に断ることができるでしょう。
自信がないと伝える
3つ目の方法も、本当の思いを伝えるのではなく、自信がないということを伝えましょう。
出世の話があなたにきたということは会社から評価してもらっているということなので、自信がないという風に伝えれば、話が流れることが多いです。
- 「有難いお話ありがとうございます。ですが、私より○○の方が出世した方がいいと思います。○○と比べると、私は自信がありません。」
- 「出世の話をして頂き、本当にありがとうございます。出世して任せられる仕事内容に答えられる自信がありません。自信をつけてから出世したいので、今回は辞退させて戴きます。」
などと自信がないということを伝えると、引き下がってくれることが多いです。
会社側も自信のある人に任せたいという気持ちがある為、断ることだけを考える人にはぴったりの方法でしょう。
以上3つの断り方をご紹介したのですが、一番肝心なことは感謝することです。
上司や会社もあなたに期待をして出世の話をしてくれています。
今後もその会社で働く為には、しっかり感謝を伝えて穏便に断りましょう。
それが一番円満に断れるポイントです。
どうしても昇進を断れない時は?
出世を断ってもなかなか引き下がってくれない上司はいます。
しかし、出世はどうにか避けたいですよね。
そんな場合は「転職」することをお勧めします。
「転職ってすぐにできるの?」「転職しても出世の話はあるかも…」と思われる方もいられるかもしれませんが、出世を免れた人は転職することで免れることができます。
今の社会では、転職することが普通となっている為、すぐに転職することも可能ですし、どうしても出世したくないと考えるのであれば、比較的出世の少ない職種に転職すればいいのです!
転職サイトには転職をサポートしてくれるアドバイザーが存在し、今の仕事を続けたままでも転職することができます。
さらに、出世したくないという想いをアドバイザーに伝えると、出世することが比較的少ない求人を紹介してくれます。
しかし、転職することはリスクが伴いますので、出世したくないという気持ちと転職でのリスクを天秤にかけて考えてみてください。
そして、自分にあった転職サイトを利用するようにしてくださいね!
まとめ
今回は出世したくないという人に向けて、様々ご紹介したのですがいかがだったでしょうか?
出世したくないと思うことは一切悪いことではありませんので、出世したくないことが悪いことというふうに悩むのはやめましょう。
そして、出世の話をされた時は、感謝を伝え、穏便に断ると言うことを忘れないでください。
今の会社で働き続ける為には、円満に断ることが大切です!
出世したくないとお考えの人は、今回ご紹介したことを参考にしてみてください。