中国はGDPの数値がアメリカに次ぐ世界2位になっていて、人口は13億人と世界1位です。
そんな中国は経済格差が大きい国としても有名で、「中国の平均年収はいくらなんだろう?」と気になっている方は多いのではないでしょうか?
この記事では中国の平均年収について解説します。
年収の高い企業・職種や日本の平均年収との違いもご紹介しているので、ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
中国の平均年収はいくら?
中国の平均年収は「110万円〜130万円」と言われています。
月収に換算すると、約10万円程度です。
「世界2位のGDPを誇る中国の年収が110万円?」と疑問に感じる方は多いと思いますが、中国は経済格差が非常に大きいです。
年収が100万円以下の方もいれば、年収が2,000万円〜3,000万円の方もいるというのが中国の実情です。
そのため平均年収だけでは中国人の生活レベルを把握できません。
中国の平均年収についてさらに詳しくご紹介します。
階層別の平均年収
中国では大きく「富裕層」「中間層」「サラリーマン層」「低所得者層」の4つに分けられます。
階層別の人口と平均年収は下記の通りです。
- 富裕層:360万人・2,500万円〜3,500万円
- 中間層:1,000万人・700万円〜850万円
- サラリーマン層:2億人・250万円〜350万円
- 低所得者層:5億人・100万円〜120万円
上記のように中国では「富裕層」がほとんどの富を支配している構図になっています。
平均年収が100万円程度の「低所得者層」が5億人いることから、中国の平均年収が低いと考えられます。
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企業・職種別の平均ランキング
中国の「富裕層」はどのような企業でそのような職種で、富を得ているのか気になっている方は多いと思います。
そこで中国の平均年収が高い企業と職種をランキング形式でご紹介します。
中国の企業別年収ランキング
中国の企業別年収ランキングは下記の通りです。
- 1位:華為技術有限公司(ファーウェイ・テクノロジーズ)
- 2位:聯想集団(レノボ)
- 3位:百度(バイドゥ)
- 4位:阿里巴巴集団(アリババ)
- 5位:騰訊控股有限公司(テンセント)
中国で最も平均年収が高い企業は「ファーウェイ・テクノロジーズ」です。
ファーウェイ・テクノロジーズは、世界有数のICTソリューションプロバイダーであり、通信業者向けのネットワーク事業や法人向けのICTソリューション事業などを展開している企業です。
ファーウェイ・テクノロジーズは日本でも聞きなじみのある企業だと思います。
次いで2位の「レノボ」は、香港に本社を置き、アメリカや日本にもオペレーションセンターを置くパーソナルコンピューターのメーカーです。
3位の「バイドゥ」は中国において、検索エンジンを提供している企業です。
世界の検索エンジン市場では、Googleに次いで第2位のシェアを誇ります。
上記のランキングから中国で平均年収の高い企業は、「IT業界」ということがわかります。
中国の職種別年収ランキング
中国の職種別年収ランキングは下記の通りです。
- 1位:弁護士
- 2位:銀行員
- 3位:コンサルタント
- 4位:広告ディレクター
- 5位:プログラマー
中国で最も平均年収が高いのは「弁護士」です。
平均年収は2,000万円になっていて、銀行員や広告ディレクターも年収は1,000万円を超えています。
また、上記の職種以外にも大手企業の管理職レベルになると、年収が2,000万円を超えていることがあります。
中国の平均年収に大きな格差がある理由
上記でもお伝えしたように中国には大きな経済格差があります。
その理由は大きく「沿岸部の都市が急激に発展した」「中国の戸籍制度」が関係しています。
平均年収に大きな格差がある理由について詳しくご紹介します。
沿岸部の都市が発展した
中国では1980年ごろに市場経済を導入しようとする「経済改革」が実施されました。
この政策によって制定されたのが沿岸部の「経済特区」と「経済技術開発区」です。
経済特区とは、外国資本や技術の導入を目的に設けられた特別な地域を指します。
経済技術開発区は、経済特区と同じ意味を持ち1984年以降に設けられた地域を指します。
中国は13億人の人口を有するため、将来的に大きく成長する可能性があると見込んで積極的に投資する外国企業が増えました。
その結果、沿岸部の都市部は大きな発展を遂げました。
しかし農村部が発展することはなく、農村部と沿岸部で大きな格差が生まれてしまいました。
中国の戸籍制度
中国の戸籍では、「農村戸籍」と「都市戸籍」に分けられます。
農村に暮らしているから農村戸籍というわけではなく、親の戸籍によって子供の戸籍が決まります。
この戸籍制度が大きな経済格差を生み出しています。
上記でもお伝えしたように農村部は経済が発展していないため、都心へ出稼ぎに来る必要があります。
しかし満足のいく賃金を受け取ることはできずに、格差は大きくなり続けています。
中国では経済格差をなくすために、「戸籍制度改革」を2014年にスタートしました。
2020年には1億人の農村戸籍を都市戸籍保有者にするとも表明しています。
ただし戸籍制度が変更されたからといって、経済格差が埋まる保証はありません。
そのため今後も中国の平均年収には、大きな格差が出続ける可能性があります。
中国の年収と日本の年収を比較
日本の平均年収は400万円〜450万円と言われているため、中国の平均年収と比較すると約4倍になります。
GDPの数値では中国の方が高いのですが、平均年収に関して日本の方が高いです。
しかし何度もお伝えしたいるように、中国には大きな経済格差があります。
そのため都市戸籍の方の平均年収と比較すると、中国の方が高い可能性があります。
日本で「年収が低くて困っている」「日本以外の国で働きたい」と考えている方は、中国の企業へ転職することで、年収を大幅にアップできるかもしれません。
中国と日本の物価の違い
日本と中国の平均年収には大きな差がありましたが、物価に大きな差はありません。
日本よりも中国の方が物価は安いのですが、1/4まで安いわけではないです。
具体的な物価の違いは下記の通りです。
「ミネラルウォーター」
日本:115円
中国:50円
「コーラ」
日本:140円
中国:60円
「ビニール傘」
日本:540円
中国」450円
「ラーメンチェーン店」
日本:850円
中国:700円
「電車の初乗り」
日本:140円
中国:50円
「映画鑑賞料」
日本:1,900円
中国:510円
日本より物価が安いため中国で高い年収をもらうことができれば、日本よりも裕福な暮らしができます。
中国で仕事をする場合はIT企業がおすすめ
中国の平均年収は日本よりも少ないですが、企業・職種によっては日本の平均年収よりも高い給与を受け取ることができます。
さらに物価が安くなっているため、日本の500万円と中国の500万円は全くの別物です。
そのため裕福な暮らしを希望される方は、中国企業へ転職することも1つの選択肢になります。
もし中国企業への転職を考えている場合は、IT企業への転職がおすすめです。
上記でお伝えした年収の高い企業ランキングでもトップ5はIT企業でした。
「中国語を話せないから不安だな」と感じられる方は、PCと向き合うことが多いIT企業への転職がおすすめです。
中国企業への転職は「転職エージェント」を活用しよう
中国企業への転職を希望される方は、転職エージェントを活用してください。
日本企業への転職は転職支援サービスを利用しなくても転職できる可能性があるのですが、中国企業の場合は難しいです。
そのため転職エージェントを活用して転職を成功させましょう。
転職エージェントでは、求人紹介から面接サポートまで転職に関することは幅広くサポートしてくれます。
そして全てのサービスを無料で受けられるため、損をすることはありません。
中国企業への転職におすすめの転職エージェントを2社ご紹介します。
doda
dodaは業界最大級の転職エージェントで、登録者数が550万人を超えています。
転職サイトと転職エージェントのサービスを受けられることもあり、トップクラスの規模を誇ります。
そんなdodaは海外への転職に特化していないのですが、中国の求人を多数取り扱っています。
中国企業の求人から日本企業で中国勤務の求人など幅広く取り扱っていて、転職に関するサポートを手厚くしてくれるため中国企業への転職でも安心です。
パソナ中国
大手転職支援サイトの「パソナ」では、中国への転職に特化している「パソナ中国」を運営しています。
パソナは中国で一番歴史のある日系人材紹介会社で、中国で3拠点を展開しています。
そんなパソナ中国は中国企業への転職に特化しているため、取り扱っている求人数や求人の質、キャリアアドバイザー(転職のプロ)のサポート内容が充実しています。
さらにパソナ中国では、中国語を話せなくても転職できる求人を多数取り扱っています。
そのため中国語を話せない状態でも、中国企業への転職を成功させることが可能です。
中国の平均年収は日本よりも少ない
この記事では中国の平均年収についてお伝えしましたが、いかがだったでしょうか?
中国の平均年収は110万円〜130万円と言われていて、日本の約1/4です。
ただし中国は経済格差が大きい国になるため、勤めている企業や職種によっては日本の平均年収を大きく上回ります。
そして物価が日本よりも安いため、裕福な暮らしを希望される方は中国企業への転職も選択肢の1つだと思います。
中国企業への転職を考えている方は、上記でお伝えした転職エージェントを活用するようにしてください。