中小企業は書類選考よりも「面接」を重視します。
その理由は、その人の「人柄」を重視しているからです。
面接では明るい印象を持たせながら、しっかりとした志望動機や企業が欲しくなる自己アピール力を磨きましょう。
また「具体的な回答例が知りたい!」という人に向けて、中小企業の面接でありがちな質問と、それに対する模範回答を紹介していきます。
面接対策に力を入れて、中小企業の内定を勝ち取りましょう。
目次
中小企業の面接でよく聞かれる質問とは?
中小企業の面接で必ず聞かれる質問は以下の3つです。
質問に回答するときの心構えについて、回答例を用いながら紹介しています。
なぜ弊社を選びましたか?志望動機を教えてください
志望動機は面接で真っ先に聞かれるような重要な質問です。
ここをしっかりと回答できなければ、採用はあり得ません。
採用担当者が聞きたいのは、「他にも同じようなことをやっている会社はたくさんあるのに、どうしてウチなの?」という疑問に対する答えです。
「話題の〇〇に携わっているから」「商品・サービスが素晴らしいから」というような抽象的な回答はNGですよ。
回答例
〇〇業界において、御社の高い技術力に魅力を感じています。前職でも、御社がどれだけ技術開発に力を注いでいるか、前職の取引先企業様からも話を聞いていました。私も調べさせていただきましたが、今年から〇〇にも取り組まれているようで、御社に強い将来性を感じます。〇〇は私が今最も関心のある分野で、現在ビジネススクールに通い知識を積んでいます。御社に入社できましたら、この分野に全力を注いで結果を生み出していきたいと考えています。
土日出勤や残業があっても大丈夫ですか?
この質問をするのは、入社後の労働条件で問題にならないためであり、採用するかの基準にもなるので予め確認されます。
「残業はOKだけど土日出勤は避けたい」というのが本音かもしれませんが、その通りに回答すると採用に至らないことが多いでしょう。
どうしても入社したいのであれば、条件を飲むことも必要です。
ただ日常的に土日出勤が繰り返されるのかは確認していた方がいいかもしれません。
回答例
前職でも残業や休日出勤はありましたので、対応できます。ただ慢性的な休日出勤は抑えたいと思っているので、平日の業務と調整しながら改善できれば幸いです。独身ですので、突発的な出社にも対応できます。残業に関しては問題ございません。
なぜ前職を退職したのですか?
退職した理由を聞くのは、「同じ理由でウチを退職するのではないか?」という意図を探るためです。
例えば、業務の幅が広すぎて本業に集中できないという理由で退職していた場合、応募先も同様かもしれません。
このようなミスマッチを避けるために、面接官は事前に確認するわけです。
これは応募者の視点でみても悪い質問ではなく、同じ失敗を繰り返すリスクを遠ざけてくれます。
あなたが、「営業職に集中したい」と思って転職する場合、正直に答えて採用されなかったとしても、「営業職に集中できない会社への転職」を回避できた結果なのです。
回答例
以前の職場では既存の顧客を引き継いで、契約の更新に携わってきました。しかし私は、自分で顧客を開拓して営業力を磨きたいと考えおり、業務内容について上司にも相談しましたが、対応できるのが私しかいないということで断られました。しばらく新入社員も雇わないという会社の意向も聞いていたため、転職を決意した次第です。
様々な業務を振られますが大丈夫ですか?
中小企業は人材が限られているので、部署の垣根を超えて幅広い業務に携わります。
「広報で働きたい」と思い入社しても、秘書業務や経理、そのほかの雑務を対応させられることもあるでしょう。
採用担当者は、あなたが自分のやりたい仕事以外も快く引き受けてくれるかを聞こうとしています。
また会社全体の仕組みを理解するために、さまざまな仕事を覚えていってほしいという考えも持っているでしょう。
「大丈夫です!」というのは簡単ですが、具体的にどんな業務を振られることになるのか聞いておくと安心です。
回答例
以前の職場では業務が細分化されていたので、これから色んなことを吸収していきたいです。入社までに覚えておくことや必要なスキルなどがあれば、教えていただけますでしょうか?
10年後のビジョンを教えてください
中小企業では、社員一人ひとりの業績が経営に大きく関わってくるため、「どんな目標に向かってどんな努力をしてくれるのか?」ということを重視します。
この回答には、具体的な目標を立て、10年間という期間でどんなキャリアプランを描いているのかを説明しましょう。
そして10年後、どんな形で会社に貢献しているかまで回答できるとベターです。
回答例
今は一デザイナーとして、お客様の望む以上の作品を仕上げていくことを優先しています。御社ではデザイナーとしてのスキルやセンスを磨き、3年以内にはディレクターになれるよう、コミュニケーション能力や売上に関しての知識も広げていきたいです。そして10年後にはチームの責任者になり、これまで携わったことのないプロジェクトにも積極的に参加し実績を積みたいと考えています。
中小企業の転職面接のコツ
大企業には大企業の、中小企業には中小企業に適した面接のコツがあります。
中小企業は大企業に比べ選考回数が少ないので、一発勝負だと思って面接に挑みましょう。
大企業では経歴や学歴を重視する傾向が強いですが、中小企業は「あなたの人柄」に注目しています。
大企業のように多くの人を雇っていないので、経歴がよくてもやる気がなければ採用されません。
つまり経歴が自慢できるものでなくても、やる気と人柄がアピールできれば採用される可能性があるということです。
声・表情を明るくすること
あなたが経営者もしくは面接官だったとして、職歴はいいけど淡々と答える応募者と、職歴に目立った点はないが笑顔でハキハキと答える応募者と、どちらを雇いますか?答えは明白ですね。
中小企業は人柄を重視するので、面接では相手の目をみて明るく答えるようにしましょう。
質問の回答内容に自信がなくても、ハキハキと答えるとプラスに捉えられます。
また面接の最後に聞かれるであろう「何か質問はありますか?」という問いにも、積極的に質問するようにして下さい。
そうすることで、「やる気があるな」「メンタルも強そうだし簡単に辞めたりしなさそうだな」と判断してもらえます。
第一志望であると明確に伝えること
新卒の面接ではよく聞かれますが、中途採用でも「他に受けている会社はありますか?」と質問されるかもしれません。
質問には正直に答えて構いませんが、第一志望であることはしっかりと伝えましょう。
「〇〇業界をメインに、御社を含め3社の面接を受ける予定です。
しかし第一志望は御社です。」と答えると問題ありませんよ。
一方で第一志望ではなかった場合は、「強く志望しています」「他にも面接を受けている会社があり、内定のタイミングによって判断しようと思っています」と回答するのがいいでしょう。
間違っても「第二志望です」などと答えることがないよう、注意しましょう。
ポジティブに回答すること
面接では、他にもあなたの長所や短所、前職での失敗体験などが質問されることになるでしょう。
いずれにしても、どんな質問にも前向きに、笑顔で回答するよう心に刻んでおいて下さい。
ポジティブな回答ができれば、「人柄に問題なし」「メンタルも強そう」と判断され、いい印象を与えることができます。
「うちの仕事は大変だよ、本当に耐えられる?」というような質問にも、笑顔で「問題ありません!」と答えられるよう面接対策を行なっておきましょう。
中小企業の転職は面接がかなり重要!
中小企業は履歴書にある学歴・職歴よりも「人柄」で合否を判断します。
そのため転職活動においては、面接対策に力を注ぐことが重要です。
中小企業では、大企業のように何十、何百という応募はありません。
ですので、書類だけで落とすようなことは少ないと思います。
採用側は「まずは会ってみて判断しよう」と考えているので、どんな質問にもハキハキと答えられるように準備をしておきましょう。
大企業から中小企業へ転職して失敗・後悔する人の特徴!