就職・転職活動の際、「既卒」や、「第二新卒」という言葉を耳にすることが増えました。
既に定着しつつあるこれらの言葉ですが、みなさんはこの2つの違い、知っていますか?
意外と違いがわからない人が多いかもしれません。
また、求職活動中で自分はどちらに分類されるのかわからない、なんて人もいるかもしれませんね。
そこで「既卒」と「第二新卒」の違いや、就職・転職活動におけるそれぞれの状況について詳しく解説していきます。
これから活動を始めようと思っている人は、ぜひ参考にしてみてください。
記事監修
小林誠さん
株式会社いきなり面接 代表取締役社長
1974年11月27日生まれ
東京都立大学経済学部卒
ニッセイ情報テクノロジー(株)、(株)野村総合研究所、衆議院議員公設秘書を経て動画就活サイト「いきなり!面接」を立ち上げる。
主に新卒・第二新卒の就職支援に従事。特に動画を使った就職活動支援を得意し、これまでに自己PR動画を撮影・指導した就活生数は2000名を超える。
著書「動画就活必勝法 内定を獲る自己PR動画撮影術」
https://www.amazon.co.jp/dp/4434271059。
目次
既卒(未就業)の定義とは?
そもそも「既卒」や「第二新卒」という言葉には明確な定義はありません。
単に採用市場の中で区分するために使われるようになった言葉です。そのため転職市場や転職エージェントなどによって、それぞれの定義は微妙に異なります。
しかし、そこまで大きな違いはないので、共通定義として私たちにも定着してきています。
「既卒」とは、専門学校や大学などを卒業したあと、正社員として勤務した経験のない人のことを指します。
研究に専念する、留学をする、という理由で就職という選択肢を選ばなかった人たちが当てはまります。
また、卒業後にフリーターとして働いている人も既卒に含まれます。この場合は既卒でありフリーターでもある、といえます。
既卒かどうかのポイントは、「正社員として就業経験があるかどうか」になります。
一度就職した人が、退職してアルバイトやパートとして働いている場合はフリーターではありますが、既卒ではありません。
大学卒業後の就業経験がない、ということが「既卒」の定義の軸といえます。
第二新卒の定義とは?
それでは次に「第二新卒」の定義ですが、「既卒」との一番の違いは就業経験があるということです。
第二新卒とは一般的に学校を卒業後に就職するも、3年以内(もしくは未満)で離職、または転職活動を行う人のことを指します。
既卒が卒業後に就業経験がない人であることに対して、第二新卒は長い期間ではないものの社会人経験のある人たちということになります。
また、全く社会人経験のない新卒と、中途採用者の中間にあたるのが「第二新卒」で、卒業後3年程度、つまり年齢的には25歳前後の人が第二新卒の対象です。
最近では、この第二新卒の数は増加傾向にあり、仕事や人間関係の不一致などの理由から転職活動を始める人が多いようです。
第二新卒と既卒の違いをチェック
第二新卒
学校卒業後に正社員として勤務経験がある
およそ3年以内に離職した25歳前後の若年層
企業によっては大卒のみを指していることもある
既卒
学校卒業後正社員としての勤務経験がない
学校を卒業してから3年前後経過している若年層
第二新卒と既卒はどちらが就職に有利?
第二新卒と既卒はどちらが就職に有利か気になりますよね。
結論からいうと、有利になる判断は企業によりますが第二新卒がやや有利です。
ただし、一般的に若い人材であるほど転職で有利なことに変わりはありません。
転職活動はなるべく若い年齢のうちに進めましょう。
企業の条件や方針で分かれる
企業の条件や方針によって有利や不利の判断が異なります。
第二新卒よりも既卒が有利になる企業もありますし、その逆も考えられるでしょう。
募集条件に対象となる人材が書いてあるので、確認してください。
「第二新卒募集」といった条件がなければ、既卒に関わらず若い人材を求めている可能性が高いです。
転職を希望する企業が求める人材を見極めてください。
若い人材は需要が大きい
若い人材は転職市場で大きな需要があります。
企業はポテンシャルや吸収力に優れている人材に、高い将来性を期待しています。
長期にわたって働いてもらい、キャリア形成につなげるためにも若年層を積極採用している企業は多いでしょう。
第二新卒や既卒のくくりにとらわれずに、挑戦できる職種や企業もあるのでチェックしましょう。
年齢制限が設定されている求人もあるので、できるだけ早いうちに転職活動を行ってください。
第二新卒は教育コスト削減のため需要がある
第二新卒は企業の教育コストが削減できる人材です。
すでにビジネスマナーや仕事への考えが備わっている第二新卒は、入社後の活躍が期待できるでしょう。
社会人経験がある若年層なら、基本的なマナー研修や教育の手間が省けます。
こういった理由から、第二新卒を積極採用している企業も多数あります。
第二新卒は転職で社会人経験から学んだことをPRしましょう。
新卒の離職率はどれくらい?
「新卒のうち、3人に一人が3年以内に退職する」ということがよく言われていますが、実際に新卒で3年以内にどのくらいの人が退職し、第二新卒となっているのでしょうか?
厚生労働省の調査の結果によると、大卒で3年以内の離職率は32.2%というデータがでており、そのうち1年以内の離職率は12.3%となっています。
つまり、離職者のうち3年といわず1年以内で離職する人が4割を占めていることになります。
ちなみにさらに産業別で見ると、宿泊業・飲食サービス業の離職率は50.2%と最も高く、2人に1人が3年以内に離職していることがわかります。
この3年以内に離職・転職を行う人が「第二新卒」の定義にあてはまります。
第二新卒が不利になる時代は終わった?
一度入社した会社で、生涯働き続けることが当たり前だった少し前の時代からすると、「入社した会社を3年足らずで辞めるのは良くないこと」と、マイナスに考える人は少なくありません。
しかし、これまでのこのような考え方が最近は変化してきています。
ここ数年、企業の人手不足が加速していることで求人数が増加し、求職者は企業をじっくり比較・選択することができるようになりました。
このように売り手市場である今、企業側は欲しい人材や優秀な人材を思うように確保できない状態になってきています。
そのため最近は、大手企業も第二新卒の積極的採用を取り入れるようになってきました。
これまでの第二新卒の採用は、大手企業に押されて思うように若手の人材を獲得できない中小企業に多いイメージでしたが、今では大手企業も若手人材の確保することが難しくなってきているといえます。
少し前ならマイナスイメージをもっている企業が多く、第二新卒が応募できる求人が少ないのが当たり前でしたが、今では「第二新卒歓迎」という求人を至るところで目にします。
企業側としては、第二新卒に対して「またすぐに辞めるかもしれない」という懸念はあるものの、それを考慮しても若手の人材を確保したい、という思いがあるのでしょう。
また、第二新卒にメリットを感じている企業も多く、これからの将来性や人柄を重視して採用することが多いようです。
このように、今の転職市場は第二新卒にとって、かなり有利な状況になってきているといえます。もし、転職を迷っているのなら、今ほど挑戦しやすいタイミングはないでしょう。
既卒と第二新卒は、転職難易度が大きく異なる?
「既卒」と「第二新卒」では、第二新卒のほうがどちらかというと転職成功率が高いといえます。
先に説明したとおり、大手企業が若手人材を確保するために第二新卒の積極的な採用を始めたことで、第二新卒が受けられる求人数は年々増えています。
また第二新卒の場合、既卒とちがい社会人経験があるため、教育次第では短期間で即戦力に成長してくれることや、基本的な社会人としての知識やマナーが身についていると考えるため、企業としては教育コストが低く抑えられるというメリットがあります。
しかし、既卒だから絶対に就職できないというわけではありません。
新卒や第二新卒に比べると、就職先やそもそも求人自体がなかなか見つからないのでは?と不安に思う人もいるかもしれませんが、安心してください。最近では、既卒者歓迎の求人を目にすることも増えてきています。
また、大切なのはそれぞれの経歴に合った就職・転職活動を行うことです。間違った方法や、非効率な方法で活動をしていれば、なかなか就職がうまくいかないのは当然ですよね。
既卒の就職は、求人数からいえば第二新卒よりも転職難易度が高いといえるかもしれませんが、不可能なわけでは決してありません。
難易度や就業経験がない、といったことは気にせず、どんどん行動することが就職活動を成功させる鍵です。
第二新卒で転職する3つのメリット
「第二新卒=悪い」と思われる事が多いのですが、実は第二新卒にもメリットがあります。
- 社会人の基礎マナーを身に付けられている
- 様々な職種に転職できる
- 若いうちに転職できる
社会人の基礎マナーを身に付けられている
第二新卒は社会を経験していますので、最低限の基礎マナーを身に付けることができています。
社会人の基礎マナーが身に付いているのか、付いていないのかでは、成果や上司からの信頼も大きく変わってきます。
そして、基礎マナーを身に付けることは簡単なことではなく、新卒で最低限のマナーを身に付けている人はごく僅かと言われています。
「言葉使い」や「身だしなみ」「挨拶」など生活の一部のものは身に付けるのに、時間がかかると言われていますので、第二新卒として基礎マナーを身に付けられていることはメリットでしょう!
様々な職種に転職できる
一度就職してから会社を辞める事は、決して悪いことではありません。
例えば、前職は不動産営業でしたが、転職先では人材紹介職に就くことになれば、若いうちから様々な職種を経験する事ができます。
今後、企業することや転職することを視野に入れている人には大きなメリットになります。
さらに、20代で様々な職種を経験している人も少ないため、周りと差をつけるチャンスにもなります。
若いうちに転職できる
転職することは、若いうちに行った方が有利に働くと言われています。
現代は、どの職業も人手不足を抱えていますので、長期間雇う事ができる若い世代の需要が高いです。
そのため、第二新卒として転職することは転職が有利に働くということです!
「すぐに会社を辞めるのは良くないかな…」「まだがんばろうかな…」と無理に仕事を続けるのではなく、若いうちに転職を行うようにしましょう!
需要が高い年代で転職を行った方が希望通りに行くことも増えますので、思い切って一歩踏み出すことをおすすめします。
第二新卒で転職する4つのデメリット
メリットもあればデメリットもあります。
メリットとデメリットを比較することも大切ですので、参考にしてみてください!
- 新卒採用のみを行っている企業がある
- 辞め癖がついてしまう
- 退職理由を聞かれる
- 第二新卒は早期離職を考えられやすい
新卒採用のみを行っている企業がある
上記でもご紹介しましたが、第二新卒を採用していない企業もあります。
新卒を採用してない企業というのはごく僅かなのですが、国内の約4割の会社が第二新卒の採用を行っていません。第二新卒にとっては、大きなデメリットになることでしょう。
そんな中での転職を成功させるためには、転職サイトを利用する事が大切で、第二新卒を採用している企業を数多く紹介してくれます。
転職サイトを利用しますと、非公開求人も紹介してもらえますので、選択肢が広がります。
転職サイトを利用して、第二新卒のデメリットを解消しましょう!
辞め癖がついてしまう
一度会社を辞めてしまうと、自分に辞め癖がついてしまう事があります。
少し嫌な事がありますと、「転職しようかな…」「会社辞めたいな」とすぐに思ってしまうようになります。
自身では辞め癖に気付きにくいとも言われていますので、すぐに辞めることを繰り返すことはやめておきましょう。
しかし、限界を超える必要はありませんので、自分の限界値を知った上で頑張るようにしてください。
退職理由を聞かれる
第二新卒の場合は、退職理由を聞かれる機会が多いです。
採用面接の時でもそうですし、入社後も同僚や上司から退職理由を聞かれる機会が非常に多いのですが、その時に退職理由を言えないと「逃げて来たんじゃないの」とも思われ、良い印象を与える事ができません。
退職理由はマイナスな事が多いのですが、極力プラスの理由を伝えるようにしましょう。
「キャリアアップのために退職しました!」「やりたい仕事が見つかったので退職しました」とプラスな転職理由を答える事ができれば、デメリットなことでは無くなります。
退職理由を聞かれることは仕方のないことですので、悪い印象を与えない伝え方を心がけてください!
小林さん
いきなりポジティブな話を考えるのが難しい場合は、まずはネガティブな話も含めて事実や自分の正直な気持ちを書き出してみることから始めるのが良いでしょう。次に、自分なりに努力や工夫をした点や得られた学びなど、ポジティブな話を見つけていき
ましょう。その結果、もっと努力・工夫できる余地があったと思った場合は、自分の至らない点を素直に認めてしまうのも一つの方法です。その上で、そこから学びを得て成長することができれば、最終的にポジティブな話にすることができます。
事実を捻じ曲げたり自分の気持ちに嘘をついて面接に臨むと、面接官に見抜かれるリスクがあるばかりでなく、次に入社した会社で再度の早期離職に繋がってしまうこともありますので、くれぐれも避けた方が良いでしょう。
第二新卒は本当にやばいの?第二新卒で転職を成功させるコツを解説
第二新卒は早期離職を考えられやすい
第二新卒は転職市場で早期離職を考えられやすい傾向にあります。
実際に、転職活動をしていることは事実なので、やや不利になることを受け止めましょう。
「採用しても長く勤めてくれるのか」企業の懸念をなくすために、キャリアイメージを伝えてください。
10年後どのような人材になりたいのか、そのためにどんなことをするのか具体的な内容を伝えましょう。
既卒で転職する3つのメリット
一方既卒で転職するメリットは、下記の通りです。
- 新卒として応募できることがある
- すぐに働ける
- ポテンシャルで採用してもらえる可能性が高い
以下で詳しく解説していきます。
新卒として応募できることがある
既卒として転職活動を始めるメリットとして、企業によっては新卒として応募できるところがあることが挙げられます。
既卒の中には海外でワーホリをしていたり、研究に力を入れている人も多いですから、企業内で活躍してくれる可能性が高いです。
そのため新卒と同じタイミングで既卒も募集をかけて、同時に採用しようとする企業もあるのです。
新卒として応募できることで、経験を活用して働くことが可能です。
すぐに働ける
既卒が転職活動をするメリットとして、第二新卒や新卒と異なり、すぐに働けることから早く人員を補充したい企業からの人気が高いです。
第二新卒が転職して就業する際には、最短でも2か月程度間が空きますから、人員補充を手早く済ませてしまいたい企業からすると、苦しいところです。
新卒は入社の時期が4月になるのが一般的ですから、企業の都合によってはすぐに働ける既卒の方が都合がいいことが多いのです。
ポテンシャルで採用してもらえる可能性が高い
既卒として転職活動をすることで、ポテンシャルを見込んで採用してもらえる可能性が高いのもメリットの一つであるといえるでしょう。
既卒は一般的に20代前半で、まだ吸収力のある年代であるといわれています。
ポテンシャルを秘めている年代ですので、採用してもらえる可能性が高くなるのです。
特に未経験を歓迎している企業であれば、既卒の年齢を活かして採用してもらえる可能性が高くなります。
既卒で転職する3つのデメリット
一方既卒で転職するデメリットは、下記の通りです。
- 就職しなかった理由を聞かれることがある
- 既卒枠での募集がない企業もある
- 社会人経験がないことで入社後に苦労する可能性がある
以下で詳しく解説していきます。
就職しなかった理由を聞かれることがある
既卒は卒業後、何らかの理由で就職をしなかった人をあらわす言葉です。
そのため学校を卒業した後に、なぜ就職をしなかったのかを面接官に聞かれる可能性があるのです。
最近ではワーホリや研究、留学などを目的に就職しない人も増えています。
しかし採用する側である人事担当からすると、仕事をしていなかった期間に不安感を覚えてしまいます。
そのため面接の際に、なぜ学校を卒業した後に就職しなかったのかを聞かれることになるのです。
もちろんやりたいことや実現したいことがあって就職しなかったのであれば説明しやすいのですが、なんとなくや就職をあきらめてしまった方からすれば説明が難しいこともあるでしょう。
小林さん
自分ではしっかりした理由だと思っていても、他人から見たら矛盾していたり、もっと良い方法があったように感じられたりするケースは少なくありません。社会人の目線から見てどう見えるか、第三者に相談すると良いでしょう。
また、自分でも理由として不十分だと感じる場合は、変に言い繕うよりも、「反省している。社会では心を入れ替えて頑張る。」という話にした方が良いでしょう。
既卒枠での募集がない企業もある
企業の中には既卒枠での募集を行っていない企業もあるため、既卒枠で応募できる求人がない可能性があります。
規模が小さかったりベンチャー企業の場合は、既卒枠での募集を行っていることも多いですが、大手企業になると人気の企業であるため既卒枠での募集を設けていないことが多いのです。
その場合既卒ではなく第二新卒枠で応募することになりますから、他の社会人経験のある同年代と戦うためにアピールポイントが必要になるのです。
行きたい業界や転職したい業界がある場合、既卒枠での募集を過去にしていたかを確認しておく必要があります。
社会人経験がないことで入社後に苦労する可能性がある
既卒枠で転職活動をして入社が決まった後でも、社会人経験がないことで苦労する可能性があります。
入社後に他の第二新卒として転職を決めた同僚とは、業務経験で差がないにしろ社会人経験で差が生まれてしまいます。
社会人としての振る舞い方や、言動等細かなところは経験を積まなければブラッシュアップできないものです。
入社後に同年代でもギャップが生まれることがありますので、その差を埋めるために努力が必要になるのです。
第二新卒が転職を成功させるには?
第二新卒が転職を成功させるためには、理由の整理や実践力の確認が重要です。
自分の状況を見つめ直すことで、どのような働き方や企業が合っているのか判断しやすくなります。
志望動機や自己PRの材料にもなるので、企業研究や自己分析は丁寧に行いましょう。
①転職先の採用状況をチェックする
求人を見つけたらすぐに応募できるように、日頃からチェックしておくことが重要です。
中途採用の場合、求人が出るタイミングが分かりにくいです。
一般的には3月~4月と9月~10月に求人が増えると考えられます。
しかし、企業で増員や人員不足のための中途採用が始まる時期は異なるので注意しましょう。
中途採用は、通年にわたって行われることがほとんどです。
②転職の理由を整理する
第二新卒は、転職の理由を整理してください。
- なぜ転職したいのか
- 新しい企業に求めることは何か
- どんな待遇を望んでいるのか
- 希望する年収はどれくらいか
- 転職で解決したい問題は何か
リストアップして転職理由を書き出すことが重要です。
転職で企業に希望する条件は、優先度をつけて順番を確認しましょう。
自分にマッチする仕事や転職先を探すためにも、理由の整理は丁寧に行うことがおすすめです。
③実践力を武器にする
実践力を武器にすれば第二新卒は転職で有利になります。
- ビジネスマナーが備わっていること
- パソコンの使い方や電話応対に問題がないこと
- 仕事への姿勢が身についていること
以上の点をPRすれば、企業が望む基本的な条件はクリアできるでしょう。
理想だけでなく仕事へのリアルな考えも、企業が求める要素です。
目標達成のためにどんな努力ができるのか、逆算する能力も証明してください。
④自己分析を徹底する
転職前に自己分析を徹底しましょう。
新卒の就活と第二新卒の転職では、自己分析の方法が異なります。
自分の職業経験を書き出して、育てたスキルやできることを強みにしましょう。
学生時代のエピソードではなく、実際に働いたときに感じたことを明確にしてください。
どのようなことでビジネスに貢献できるのか、うまくまとめれば自己分析の大部分が完了します。
企業が求めている人材のイメージに合わせて志望動機を作ることも重要です。
⑤仕事に有利な資格を取る
仕事に有利な資格を取れば、転職で評価されやすいです。
第二新卒の社会人経験もあいまって、企業から高い評価を受けられる可能性があるでしょう。
仕事や業界で求められるスキルにあった資格を取得してください。
資格の難易度が高いほど、実践的な知識や技術が証明できます。
転職前に資格を取得し、有利になるように活動しましょう。
既卒(未就業)が正社員になるには?
では、既卒の場合どうすれば正社員の内定を勝ち取ることができるのでしょうか。
そもそも、就職したくても応募できる求人が見つけられなければ始まりません。
まずは既卒でも応募できる求人を見つける必要があります。
既卒が就職を成功させるためのポイントはこの3つです。
- 就職エージェントを利用する
- 行動量を増やす
- マイナスイメージを払拭する
- 空白期間を説明できるように準備する
- アルバイトに力を入れすぎない
それぞれについて、細かく見ていきましょう。
①就職エージェントを利用する
もはや利用しない理由がない、といってもいいくらい、就職エージェントを利用するメリットはたくさんあります。
最近では、利用者の対象を既卒やフリーターとする就職エージェントもあり、「紹介できる求人がない」と断られる心配もありません。
1人で求人情報を見つけ出すのには限界がありますが、就職エージェントを利用すればたくさんの求人を紹介してもらえるだけでなく、優良企業と出会える可能性が高くなります。
個人では知ることのできない情報をエージェントは持っているので、社内の雰囲気や男女比などの情報収集も可能になります。
また、就業経験がないと、何からはじめていいかわからない、と迷路に迷い込んでしまうこともあるかもしれませんが、就職エージェントを利用していれば安心です。履歴書の書き方や面接対策、適職診断など、就職をするうえで必要なことをサポートしてもらえます。
就職活動をする中で迷ったときや、困ったときも、エージェントに相談することができるので個人で活動するよりも安心です。
正社員で働きたいと考えている人は、ぜひ就職エージェントを利用することをおすすめします。
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小林さん
くの過去事例に基づきアドバイスしてくれます。
就職活動戦略や面接対策は、自分で考える姿勢も大事なのですが、ほとんどの方にとって初めての経験であるため、一人で進めるには限界があることも事実です。就職エージェントを利用することは、他者の経験と知恵を借りることでもあり、限界を打破するための極めて有効な手段と言えるでしょう。
エージェントに対しては取り繕う必要はありません。有効なアドバイスをもらうためにも、ネガティブな部分も含めて率直に事実や自分の気持ちを打ち明けると良いでしょう。
②行動量を増やす
就職エージェントを利用するだけでなく、他の求人サイトやハローワークを利用して、どんどん求人を探すようにしましょう。
待っていても求人はやってこないので、自分からどんどん行動することが大切です。
いろんな求人を見る中で、自分がどんな企業や業界に興味があるのかも、具体的になってきます。
ただし、ハローワークの求人は玉石混交なので、ブラック企業に入社することになる前に、求人をしっかり見極めてから応募しましょう。
また、ほかにもセミナーや企業説明会があれば参加してみるのもおすすめです。
たくさんの企業や求人を見て、自分なりの考えをもって応募する、そして面接を受けることでしか、結果は得られません。
③マイナスイメージを払拭する
既卒者に対する企業側のイメージとしては、「企業の色に染まっていないので教育しやすい」というポジティブな面がある一方で、ここ数年新卒にとっては売り手市場だったにも関わらず就職しなかったのはこだわりが強すぎるのではないか、または内定がもらえなかったのなら問題があるのでは?というネガティブなイメージもあります。
そのため、既卒の面接では「なぜ新卒で就職なかったのか?」という質問をされる確率がかなり高いです。
就職しなかった理由は人によって様々だと思いますが、内定を獲得するためには面接官や企業が既卒に対して抱くマイナスイメージを払拭する必要があります。
就職しなかった理由をしっかり自分の中で整理しておきましょう。
「どんな仕事に就きたいかよくわからないまま卒業してしまった」という人は、まずは自己分析からはじめて、自分と向き合ってみると良いですよ。
フリーターが正社員採用の面接で必ず訊かれる質問と理想の答え方
④空白期間を説明できるように準備する
これまで正社員として働いたことがない25歳以下の人は、空白期間を説明できるようにしてください。
空白期間がブランクと捉えられると、転職で不利になってしまいます。
あくまで「新しい仕事に就くための準備期間」という内容での説明がおすすめです。
働くモチベーションやポテンシャルの高さを伝えましょう。
就職前にどのような過ごし方をしたのか、プラスの理由をくわしく話すための準備が大切です。
⑤アルバイトに力を入れすぎない
アルバイトだけをせずに、就職活動に力を入れてください。
就職するための対策には時間がかかります。
アルバイトのシフトを調整し、正社員になるための準備を進めましょう。
アルバイトから正社員になることも、勤め先によっては可能です。
ただし年を取ってしまうと、正社員としての就職難易度が上がることに注意してください。
自分がどんなキャリアを積みたいのか、働き続けられる環境なのかよく考えることが重要です。
アルバイトだけにとらわれず、これからの働き方を後悔しないように検討してください。
まとめ
既卒と第二新卒では、就業経験があるかどうかが大きな違いになっています。
それぞれの経歴によって、強みやアピールポイントはちがってくるので、自分に合ったエージェントを利用するなどして、効率よく活動を進めましょう。
既卒や第二新卒だから、と経歴を気にする必要はありません。正社員として就職できる可能性はまだまだ充分あるので、諦めずに行動してみましょう。