デザイナーのようなクリエイティブな仕事では、勤続年数ではなく、スキルや実績で評価される職業です。
そのため、自分の実力に見合った企業へ転職を考える人も少なくありません。
どんな職種でも、転職活動をしていると必ずと言っていいほど聞かれるのが「転職理由」です。
聞かれたときに動揺せず受け答えができるように、転職理由を明確にしておくことが大切です。
この記事では、デザイナーの方へ向けた転職理由の考え方やポイントを解説していきます。
スキルや実績が求められる職種だからこそ、転職する目的をしっかりと持って転職活動に取り組みましょう。
目次
企業が デザイナーの転職理由を聞くのはなぜ?
職種に限らず、転職活動をしていると「転職理由」を必ず聞かれます。
企業はなぜ転職しようと思った理由を聞くのでしょうか。
企業が新しい人材を求めている理由は様々ですが、短期など期間が決まっている募集でない限り、どんな企業も長い期間ともに働いてくれる人を採用したいと思っています。
転職理由は、採用してもすぐに辞めないかどうかの判断材料になります。
また、あなたがどんな考えを持ってこの会社に入りたいと思っているのか、何を期待しているのかということを企業は知りたいと思っています。
企業が転職理由を聞く理由を理解したうえで、自分の転職理由をどのように伝えるのかを考える必要があります。
クリエイティブ職は転職する人も多い
デザイナーのようなクリエイティブ職では、実力主義の世界です。
スキルや実績を積むほど周りからの評価も上がりますが、自分が期待しているような評価を得られない場合が多いのです。
そのような環境のなかで、より自分のスキルや実績に見合った会社へと転職を考えるケースが多く見られます。
そのため他の業界とは異なり、転職の回数が必ずしも不利になるということは言い切れません。
むしろスキルアップを考えての転職であれば、これからの仕事に期待して採用する企業もあります。
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デザイナーが転職するうえで気を付けたいこと
デザイナーから同業種へ転職する場合と異業職へ転職する場合では、気を付けておきたいことも変わります。ケース別に注意点を確認していきます。
デザイナーから同業種への転職
これまでのスキルを活かして、別の職種のデザイナーとして活躍している方もいます。
例えば、グラフィックデザイナーの経験をWEBデザイナーとしてよりスキルアップさせたいというように、クリエイティブ職では業界の中で職種を変えるという動きが多く見られるのが特徴です。
業界内での転職は決して珍しいことではありませんが、だからこそ気を付けておきたい点があります。
給与面で大きな変化を期待することはむずかしいということ、これまでの会社での在籍期間があまりにも短すぎると企業側も採用に慎重になりやすい、という点です。
以上のような注意点を理解したうえで、次の転職先を考える必要があります。
デザイナーから異業種への転職
デザイナーは専門的な知識やスキルを必要とするため、他の業界へ転職したときに、これまでやってきたことが十分に活かせないと感じる場合があります。
他業界への転職をする際には、一から学ぶつもりで新しい世界に飛び込むことになります。
もちろんこれまでの経験は、別の業界へ移っても活かすことができる場面は多々ありますが、未経験者という立場からはじまるということを頭に入れておきましょう。
デザイナーによくある転職理由
転職理由として、どんなものが考えられるのでしょうか。
例を挙げながら、転職することで解決できる内容であるかどうかを確認していきましょう。
給与が低い
デザイナーの転職理由として多く見られるのが、自身のスキルや実績と給与が見合っていないということです。
デザイナーは実力で判断される職業なので、より正しい判断をしてもらえる企業で働きたいと考えるのは当然の心理と言えるでしょう。
しかし、同職種への転職の場合、企業が変わってもなかなか給与に変化がないという場合もあります。
景気の変動による影響も受けやすい職種のため、転職したからと言って必ず実力に見合った給与を受け取れるとは限らないということを頭に入れておきましょう。
スキルアップをしたい
より高い実力を身に付けるために、場所を変えてスキルアップを目指したいと考える人も多く見られます。
新しい環境で新たに仕事をすることで、視野も広がり新しいことにもチャレンジできます。
意欲の高さを見込まれて採用されるケースもあります。
待遇への不満
同じ企業で長年勤務していると、入社時とは異なる仕事への思いが出てきます。
仕事の内容だけでなく、勤務時間や残業、給与、福利厚生、職場の環境といった全体に目が向くようになり、「今のままで良いのだろうか」と考える人も多いです。
これはどんな仕事でも当てはまります。
年齢を重ねると、結婚や出産、家族の介護、体調不良などで自分の働き方を変える必要も出てきます。
今の会社では続けられないと判断した場合は、今の状況で無理なく働ける場所を探す必要があります。
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デザイナーの転職理由として避けておきたいもの
企業からすると、転職理由の内容によっては採用して大丈夫だろうか…と感じてしまう転職理由もあります。
曖昧な転職理由や、そのまま伝えるには不安が残るような内容だと、かえって印象がわるくなってしまうこともあるので気を付けましょう。
給与の不満
志望する企業がこれまでよりも高い給与で雇用してくれるとは言い切れません。
同職種への転職であれば、景気によってどの企業も給与が上げられないということも考えられます。
採用した場合に、また同じ理由ですぐに辞めてしまうのではないかという不安を感じさせてしまうので、自身のスキルアップに関することに触れるなど、伝え方に注意する必要があります。
前社で転勤の辞令が出た
こちらの理由も、採用しても同じ理由で辞めてしまいそうだという印象を与えます。
基本的に会社に勤めている限り、辞令を断ることはできません。
やむを得ない事情がある場合は、事前に伝えておくことで誤解が生まれるのを避けることができます。
上司や同僚との揉め事
人間関係はどんな場所へ行ってもついて回ります。
前社での上司や同僚との揉め事をそのまま伝えてしまうと、不安ばかりを感じさせてしまいます。
今後同じような事態を起こさないために自分でもできる工夫を考えて、転職活動に臨みましょう。
デザイナーの転職理由を考えるときの注意点
転職理由を考えるときの注意点やポイントをまとめました。
ただ言葉を並べるのではなく、話し方や言葉の選び方も意識して、自分の気持ちが伝わるように工夫しましょう。
前社(または在籍している会社)の悪口にならないようにする
転職を考える際に、会社に対する不満を感じて決断したという方も多いです。
しかし、その不満を他の会社の人たちの前で口にするのは、あなたの印象を悪くするだけです。
どんなにひどい会社だったのかを述べるのではなく、事態とそれにより受けた影響を簡潔に伝えることに留めましょう。
志望している企業に入ることで解消される問題かどうか
志望する企業に転職することで、解決したい問題が本当に解消されるのかどうかをもう一度冷静に考えてみてください。
転職をしても、根本的な解決には至らないこともあります。
そのときはもう一度、転職したい理由や働くうえで何を大切にしたいのかということを整理してみましょう。
可能な限り事実を伝える
場合によっては伝えにくい転職理由もあります。
そういった場合は、すべてをありのまま話すのではなく、必要な部分だけを引き抜いて簡潔に伝えるだけで十分です。
嘘を話してしまうと、後に自分自身が苦しくなってしまうので、可能な限り事実を伝えるように心掛けましょう。
簡潔にまとめる
面接の時間は限られており、採用担当者も転職理由以外のあなたの情報も聞きたいと思っています。
1から10まで話そうとしなくても、必要な個所を抜粋して簡潔に伝えることで相手も理解しやすくなります。
デザイナーは目的を持って転職しよう
デザイナーは転職する人が多い職種です。これから様々な企業と出会うことになるかと思います。
自分自身の転職理由を明確にしておくことで、多くの企業を目の前にしても自分の考えや気持ちがブレずに前に進むことができます。
転職が当たり前の業界だからといって、すぐに次の職場が決まるとは限りません。
理由を明確にするということは、自分の転職活動の軸をしっかりと持つということです。
自分の軸をしっかりと握った状態で、自信を持って転職活動を行いましょう!