営業職として転職を考えている皆さんあは、どんな形で転職対策を練るか悩んでいる方も多いことでしょう。
企業の中で営業職は会社の顔ですから、面接での受け答えと印象ひとつで評価が変わることもあるのです。
そこで今回は、営業職への転職でよく聞かれる質問例と、評価を上げるために必要な13個の意ポイントを解説していきます。
目次
営業職の転職で面接が重要視される3つの理由
冒頭でも紹介した通り、営業職の転職では面接が特に重要視される傾向にあります。
理由は以下の3つです。
- 将来を見据えて長期雇用につながるか
- 求めている人材の基準を満たしているか
- コミュニケーション能力があるか
以下で詳しく解説していきます。
将来を見据えて長期雇用につながるか
営業職の面接では、転職者が将来のビジョンをしっかりと持ったうえで自社に応募してくれているのかをチェックします。
どの企業でも営業職は重要視される傾向にありますが、特に必要なのは後進を育成してくれる人材です。
しっかりと成果を出しながら、今後入社してくる新しい人材に対しても適切に接し、会社の成長に一役買ってくれる人材を求めていることも多いです。
転職する時点で、自社で将来どんな人間になっていたいのかのビジョンを固めている人材の場合、入社した後も目標に向けて働いてくれることが見込めるのです。
求めている人材の基準を満たしているか
面接を重要視する理由として、求めている人材の基準を満たしているかも重要視される項目です。
企業によって社員や会社のカラーが異なるものの、どの企業でも選考活動を行う際は、即戦力として活動してもらうために、一定の基準を設けています。
求めている人材の基準を満たしているか、人事担当の目を通して判断していきます。
コミュニケーション能力があるか
営業職は見ず知らずの人に対して、対話を通して自社の商品を売り込んでいきます。
そのため一定レベル以上のコミュニケーションン能力がないと、上手く活躍することはできません。
コミュニケーション能力があるかを判断するためにも、面接の中で様々な対話を通じて、能力がどの程度あるかを判断していきます。
営業職への転職ではどんな志望動機が好ましい?NGな転職理由とは?
営業職の転職の面接の流れ
営業職の転職の面接の流れは、以下の通りに進んでいきます。
- 自己紹介
- 自己PR
- 志望理由
- 退職理由
- 経験
- 逆質問
基本的には上記の流れで進んでいき、面接官の質問に対して返答していく形が一番スムーズな進み方です。
事前に内容を用意しておくと、緊張感なく転職活動を進められます。
ただし基本の質問以外の質問が飛んでくることもあるので、臨機応変な対応が必要です。
営業職への転職の面接で聞かれる質問例10選
営業職の転職の面接で聞かれる質問は、大体がパターン化されていることがほとんどです。
あらかじめ回答を用意しておくことで、スムーズかつ堂々とした受け答えができるでしょう。
面接の事前準備のために、下記を参考にしてみてください。
- 自己紹介をしてください
- 自己PRをしてください
- 弊社を志望した理由を教えてください
- 強みをどう弊社で活かしたいですか
- 関心のあるニュースを教えてください
- 弊社の志望理由を教えてください
- 前職を退職した理由を教えてください
- 入社後に活かせるスキルを教えてください
- 将来の目標(キャリアプラン)について教えてください
- 他に質問はありますか
以下で詳しく解説していきます。
自己紹介をしてください
自己紹介では、簡単に自分の名前、出身大学と現在勤務している会社名、どんな仕事をしているかの流れで説明していきますs。
あまりにも自己紹介が長くなってしまうと、だらけているように見えてしまうので、注意が必要です。
自己紹介をしてくださいといわれたら、簡単なプロフィールのみを伝えるようにしましょう。
この時点で緊張しているとつい早口になってしまう可能性があるので、注意が必要です。
簡単にエピソードを添えておくと、印象に残りやすくなります。
自己PRをしてください
自己PRでは、自分の経験を元に自分の強みを面接官にアピールする目的があります。
自己分析を行い、しっかりと自分を客観視できているかを測るために聞かれることが多いです。
また自己PRだけではなく、自分の弱みを聞かれることもあります。
自分の経験して身に着けてきたものを、第三者に分かりやすく伝える説明力と論理的思考力も求められます。
弊社を志望した理由を教えてください
志望した理由を答えるために、企業の関連サイトをしっかりと確認し、情報を元にした志望理由を伝えることが大切です。
一般的には「企業の理念に共感し」「事業に携わりたい」など、テンプレート化した回答をしてしまうことが多いでしょう。
面接官にしっかりと自分の回答を印象付けるためには、表面的な情報だけではなく、具体的な事例を出すことが大切。
事業に共感するというのであれば、実際にリリースされている商品について調査してみるなど、細かく深堀りしておくことをおすすめします。
強みをどう弊社で活かしたいですか
強みを弊社でどう生かしたいですかという問いの裏側には、応募者が客観視して自分が持っているという強みを、自社にどのような形で活かそうとしているのかを判断するために聞かれることが多いです。
強みを活かすことを論理立てて話すためには、応募先の企業の事業を更に発展させるために何ができるかを、しっかりと分析することが必要になります。
営業職では商品の魅力を伝えるだけではなく、顧客の課題感をどれだけ解消できるかを伝えることも求められます。
自分の強みをどう売り込めるかをみることで、営業力と情報収集能力を判断していきます。
関心のあるニュースを教えてください
関心のあるニュースを聞くことで、情報収集能力の有無は勿論のこと、どんなことに興味関心をいだくのか、人間性の傾向を判断することが可能です。
営業職では様々な人と関わっていくことから、話のとりかかりとしての話題も重要です。
また業界内にも細かくアンテナを張っているかも重視されます。
営業職としてのベースが出来ているかを判断するときによく用いられる方法です。
前職を退職した理由をおしえてください
前職を退職する理由を聞かれるときには、何を基準に転職を考え始めたのか、仕事に対する考え方の基準を測るために聞かれることが多いです。
もちろん職場の雰囲気が悪い、仕事を教えてもらえないなど他責な内容が原因で転職を検討することもあるかもしれません。
しかしどれだけネガティブな内容でも、しっかりと自分の中で落としこんで、自分の成長につながる出来事であると考え方を転換することが求められます。
退職理由がネガティブな場合でも、言い方を変更してみたりとポジティブな内容に変更してみることをおすすめします。
入社後に活かせるスキルを教えてください
自分の持っているスキルを、入社後にどう生かせるかをアピールするために聞かれることが多いです。
特に専門領域の商品を扱う企業では、自社以外の気風を取り入れて体制の一新を図ろうとしていることもあります。
入社後に活かせるスキルをアピールするだけではなく、企業にどう生かせるかを伝えることで、企業分析もできていることをアピール可能です。
将来の目標(キャリアプラン)について教えてください
将来の目標あるいはキャリアプランは、現時点のことだけではなく今後の展望や目標について、明確なビジョンを持っているかを確認されます。
キャリアプランを明確化することで、目標に向けてコツコツと行動できることを示すことが可能です。
また企業側としても将来についての展望を持っている社員を採用することで、今後の自社の利益になる人材かどうかを判断しやすくなります。
他に質問はありますか
営業職の面接でも逆質問を求められることはざらにあります。
自分で疑問点を解消しようとする姿勢を求められるので、なにもないと答えてしまうと悪印象になりかねません。
会社に関連することや、社員についてなど、2~3個程度用意しておくと良いでしょう。
ただし条件面など金銭的な質問をしてしまうと、悪印象になる可能性があるので、注意が必要です。
営業職での面接で評価を上げる13のポイント
営業職の転職の面接で、良い印象を持ってもらうためには受け答えだけではなく、その他の細かいところにも気を使っておく必要があります。
営業職の面接で評価を上げるには、下記の13のポイントを把握しておきましょう。
- 服装は清潔感とサイズを整える
- 指先や靴は磨いておく
- 適度な香りを意識する
- 挨拶の言葉は言い切る
- 相手の話の途中で話さない
- 数値を「期限・目標・実績」で伝える
- 成功体験は「1.理由を説明2.成功した時以上の成果はどうしたら出せるか」を説明
- 失敗体験では、「1.乗り切り方2.周囲のサポートを受けたか」を伝える
- 営業としての夢を「数値」「期限」で伝える
- 最後の質問の部分で自分が提供できるスキルを伝える
- 面接受付の5分前に手続
- 面接時以外の態度も面接
- 目線と体の向きを面接官に向ける
身だしなみ編
①服装は清潔感とサイズを整える
人は会って3秒で、印象を決定するといわれています。
扉を開けて挨拶をした段階で印象は9割決定され、以後は最初の印象から大きな変化は期待できません。
入る前に、事前に準備ができる部分なので、対策をすることは容易です。
清潔感は、スーツを着用していると、ほとんどの人は、清潔感があるように見えます。
ですが、よく観察していると、毛玉やほこり、肩にフケ、えり・そでの汚れなどがついていることがあります。
自身では意識していなかったとしても、他者からは注目されるポイントになります。
毎回クリーニング等は出来ないにしても、面談2日前までに確認をしてチェックをしておきましょう。
また、大きすぎたり、小さすぎたりするサイズは、自身の体形把握が出来ていない印象を与えます。
その場合、自己管理ができているのかを不信がられてしまうため、ワイシャツやズボンやスカートの丈には適したサイズに直しておくことをおすすめします。
②指先や靴は磨いておく
面接官が見る部分として多いのが、指先と靴です。
指先と靴の手入れはあなたの生活感が表れます。
爪が伸びすぎているや汚れている状態や、かかとがすり減っている、革が剥げてしまっているものを放置している様子は、アフターサービスの徹底を重視している営業職でしたら不信感を与えてしまいます。
新しい靴を購入する必要はありませんが、靴磨きのセットで事前にケアしたり、指先のケアも最低限したりしておくことで、印象は大きく変わります。
③適度な香りを意識する
基本、どんな臭いに相手が大きく反応するかはわかりません。
ですが、不快に思う臭いを自分から撒きに行く必要性はありません。
相手の記憶に残りやすいこともあるため、主張しすぎない香りであれば、印象は好意的に変わり、ポイントになります。
夏の時期など、汗をかいてしまうことを香りでごまかそうとすること自体は、面接への配慮としてとらえてくれますが加減が必要です。
おすすめは、石鹸の香りか柑橘系です。
実践編
④挨拶の言葉を言い切る
挨拶は、あなたの入室や姿を見た後に面接官が触れる「声」です。
最初の印象が良くても、ハキハキとした声でないと評価は下がりますし、印象が悪い状態で良い挨拶しても、印象が変化することは少ないです。
ハキハキとした発言をするためには、語尾を強く言い切ると伝わります。
日本語の特性で最後まで動詞の内容がつかめません。
そのため、言葉を最後まで良く聞き取らないと、意味が変わってしまいます。
営業では、おすすめする際に、はっきりとした口調が求められるため、面接時には、言い切るように会話をすることをおすすめします。
⑤相手の話途中で話さない
営業の重要点は、相手の話から、「要望」を聞き、「解決する提案」をすることです。
要望は、相手の様子や話から出ないと得られません。
そのため、相手の話を途中で切らず、最後まで聞くに徹底すると面接官には好印象です。
自分の話は聞かれたら、答えるぐらいの気持ちのほうが良いですが、あくまで取引先への営業の時のこと、今回はあなたが主役なので、あくまで話を途中で遮らず、自分のことを伝えることをおすすめします。
⑥数値を「期限・目標・実績」で伝える
企業に入社したあとのあなたは、営業として活動します。
営業に求められる最大のポイントは、「利益(数値)をあげること」です。
多くの人に、自社の良いサービス・商品を使ってもらうために活動しているため、数値の管理が重要になってきます。
例えば、「プロジェクトチームのリーダーとして新規商品開発をし、商品化を実現しました」では数値が入っていないため、わかりにくいですが、「プロジェクトチームのリーダーとして新規商品開発2つを目標としていて、3か月で30個の新規商品を作成。
うち3つが実際に商品化し、目標達成いたしました」と説明することで、あなたがどんなことをしてきたかが理解しやすくなります。
今後は、数字の説明を求められることになるので、「期限・目標・実績」を順序立てて説明できると好印象を与えられます。
⑦成功体験は「1.理由を説明2.成功した時以上の成果はどうしたら出せるか」を説明
1.理由を説明するときには必ず原因があるはずです
外部の要因でも、内部の要因でも、よい変化があったからこそ、結果になります。
ですが、結果を理解していない状況では、今後計画を立てて、対応していくスキルの質を問われます。
自分が起こした成功体験だからこそ、把握しておく必要があります。
2.成功しただけで満足していては先に進みません
いつかは、この成功例が他と比較され、過去のものになるからです。
自分の成功から、学んだことと良くない点を自身で理解し、伝えることが重要です。
⑧失敗体験では、「1.乗り切り方2.周囲のサポートを受けたか」を伝える
仕事をしていて失敗は必ずあります。
しかし、その失敗をどのように自身で克服したかが重要になります。
失敗は、のちの経験則として活かせるからです。
周囲のサポートを受けたかも重要です
問題発生時に、自分で解決したか、メンバーにサポートしてもらったかで、企業が求める人材としても大きく変わります。
チームで活動しているのなら、一人で何とかしようとする人は輪を乱しかねません。
また、個人で活動することが多いのに、他者のサポートを受けようとすることは生産性を落としてしまう可能性もあります。
企業が求める像が、どちらかを見極めたうえで説明するようにします。
⑨営業としての夢を「数値」「期限」で伝える
達成が実現可能レベルなのかがわからないことが、夢を伝えるうえで大きな障害になります。
簡単に説明するなら、「数値」と「期限」を設けて説明することがポイントです。
「1年後には、12か月連続、毎月10件の新規契約を取ります」「半年後に、営業所内で月の売り上げを300万とし、トップになります」などです。
達成できるかどうかでなく、具体的なビジョンを伝えることで、その人がどんな行動をするかを面接官は理解しやすくなります。
⑩最後の質問の部分で自分が提供できるスキルを伝える
面接最後に質問するタイミングがありますが、このタイミングは最大のチャンスです。
あなたが持つスキルが、企業にどんなメリットを与えられるかを好きに説明できます。
自由度の高い質問だからこそ可能なのです。
入社した企業は教育というものはありますが、あくまで内情を知っていないと問題なので教育を行います。
今後は、入社以降、会社に価値を提供していかなければなりません。
そのために、自分ができることは何かを伝えることをする必要があります。
例えば、「○○のスキルは御社で活かしていくことは可能ですか?」「御社で早く活躍するために所持しておくべき資格はありますか」などがこたえられるとよい印象を与えられます。
マナー
⑪面接受付の5分前に手続
日本人に多いのですが、時間よりも早く到着するケースは、先方との面談では悪い印象を与えかねません。
先方も面談の準備をしているため、時間ギリギリまで対応している可能性があります。
早く到着することで余計な仕事を増やします。
遅く到着することは問題外ですが、5分ぐらい前に受付をする心持ちで十分です。
早く着いてしまったときには、近くの喫茶店などで時間を有効的に利用しましょう。
先述した身だしなみのチェックや、最後に伝える質問の確認などをしておくことが望ましいです。
面接には何分前に着くのがベスト?早すぎると印象は悪くなるの?
⑫面接時以外の態度も面接
面接時以外の様子も評価に入っています。
お手洗いや待合室、玄関先エントランス、受付など様々な場所であなたの様子は見られています。
よくあるケースが、面接会場以外ではスーツを着崩したり、足を組んで座っていたりする姿勢を第三者が見てしまうことです。
面接は面接以前から始まっています。
普段のあなたの生活感が、そのまま態度に現れます。
人は、無意識に行っている行動を意識して修正することは、容易ではないのです。
面接会場で無意識に行っていることが、企業の営業先の時だけ修正することは困難です。
普段の生活から態度を改めるのが難しいのであれば、まずは面接会場に入る前から面接が始まっていると意識し、入場することをおすすめします。
⑬目線と体の向きを面接官に向ける
面接時に注意が必要なことが、体の向きです。
面接官が複数いる場合ですが、説明や質問をしている人に向かって正面を向き対応します。
よくあるケースで、首だけ向けている人がいます。
意識しないと、普段の日常生活では支障はありませんが、営業先の担当者からすると、顔の向きだけ向けている様子は良い印象を与えにくいです。
面接官も人なので、自分の話を聞こうとしてくれる姿勢には敏感に反応します。
意識するだけで面接の印象は変わります。
営業職の面接は自分を売り込む場!対策をして転職を成功させよう
営業職の面接は、普段商品を売り込んでいるのを今度は自分を売り込むことになります。
これまで培ってきたスキルを用いて、自分の魅力と採用するメリットを企業にしっかりと伝えましょう。
事前の情報収集やコツを把握して万全の対策をして、是非転職を成功させてみてください。