フリーランスは転職で不利といった情報がインターネットにありますが、企業にうまくアピールすればチャンスはあります。
会社員は安定した雇用と収入が見込め、フリーランスからの転身を考える人もいるようです。
フリーランスが会社員に転職するメリットのほかに、転職に成功するためのコツをまとめました。
目次
フリーランスが転職で不利な理由8つ
フリーランスが会社員への転職で、不利になる理由をまとめました。
フリーランスの中には、さまざまな理由があり会社員に戻ることに抵抗がある人もいるようです。
転職に迷っているフリーランスはどんなことが悩みの原因か、まずは問題を洗い出しましょう。
1.フリーランスが会社組織へ入社する難しさ
フリーランスは仕事を自分の裁量で決められる自由があり、意思によって好きなように働けることに楽しさを感じる人もいるでしょう。
自分でやりたいように仕事ができる状態を経験すると、会社組織での活躍が難しいことがあります。
フリーランスを長く経験すると、ルールや縛りがある環境に身を置くことが難しいと考えられます。
仕事で自分の意見が通らなかったり上司の許可を仰いだり、主導権がない仕事環境への転職がストレスになる可能性はゼロではありません。
2.時間的な自由を手放すストレス
フリーランスは、休みや勤務時間を自由に決められるメリットがあります。
出勤時間も決まっていないため朝起きる時間も自由で、突発的な自分の都合で休みが取れることもフリーランスの大きな魅力でしょう。
フリーランスが休みや勤務時間が決まっている会社員に転職すると、一度手にした自由を手放すことになります。
3.経営者から会社員になるときにプライドが邪魔する
フリーランスを長く続けていると経営者という自尊心があり、雇われる立場に抵抗がある人もいるでしょう。
経営者から会社員に転職する人はプライドを残していると、職場になじめない危険性があります。
企業に必要がないプライドを持った元経営者を雇うと、ほかの社員に悪影響が及ぶと考えられてしまい、採用のハードルが上がってしまいます
4.会社員は年収に働きが反映されるまで時間がかかる
フリーランスは働いたぶんが収入に直結し、高単価の案件や交渉に成功すると高い年収を得ることが可能です。
収入に対するスキルの大きな影響力はフリーランスのメリットで、頑張ったぶんの努力が給料に直結します。
しかし、会社員は仕事の努力や働きが給料に反映されるまでに、時間がかかります。
インセンティブがある仕事でも、契約の売上が給料に上乗せされるわけでは無く、転職後すぐに年収がアップする可能性は低いでしょう。
5.フリーランスは通勤に慣れていないためストレスがかかる
会社員は通勤にかかるストレスに慣れて、苦痛を回避する方法を身につけている人も多いのではないでしょうか。
フリーランスは在宅で活躍している人が多く、通勤のストレスがほぼありません。
フリーランスから会社員に転職すると、通勤に大きいストレスを感じる可能性があります。
毎日通勤するために朝起きる時間を計算し、混んでいる電車に乗る覚悟がなければ、会社員への転職は難しいでしょう。
6.フリーランスは総合的な人間力が低いとみられてしまう
採用担当者によっては「フリーランスは総合的な人間力が低い」とみられてしまう場合も考えられるでしょう。
コミュニケーションや案件の交渉などで、対人能力が求められるフリーランスですが、人間力に対する偏見を持っている人は少なからずいます。
先入観を持たれるだけで転職活動は不利になるため、フリーランスとして長い間仕事をしていると企業から採用されない可能性があります。
7.社会性が低いとみられる可能性がある
フリーランスは、転職の際に「社会性が低い」とみなされる可能性があります。
フリーランスに対する企業からの懸念として、以下のことがあげられます。
- 企業の決まりを守ってもらえない
- 集団に慣れておらず協調が取れない
- 自分のこだわりが強そう
フリーランスは、クライアントと良好な関係を保つために、協調性やコミュニケーション能力が必須です。
ビジネスマナーも身につけている人が多いため、一概に社会性が低いということはありません。
しかし個人で仕事をしていたということが原因で「集団になじめないのでは」という不安が企業に発生する可能性があります。
8.フリーランスは転職で年収ダウンが考えられる
フリーランスとして活躍した場合は、会社員への転職で年収ダウンの可能性が考えられます。
ある程度時間に自由がきいて、好きな時に自分の得意分野で仕事をしていた人は、収入が安定せずとも、トータルで見ると高い報酬を得たことがあるのではないでしょうか。
フリーランスが会社員に転職すると年収が下がってしまうだけでなく、副業禁止という規定がある場合も考えられ、思うように収入が得られないことがあります。
フリーランスは転職で不利とは限らない!期間は職歴にカウントできる
フリーランスは、一概に転職で不利とは限りません。
履歴書でブランクがあると採用の審査で不利になってしまいますが、フリーランスとして働いた間は仕事をしていたため空白期間にカウントされません。
むしろ、フリーランスとして働いた期間をブランクにしてしまうと、その間は職歴が全くないと受け取られてしまいます。
何年もフリーランスで生活していくためには、専門的なスキルと知識が必須です。
転職で不利にならないために、フリーランスの期間も職歴としてきちんと履歴書に書きましょう。
フリーランスは転職で不利?会社員に戻るための6つの解決策
フリーランスが会社員に転職するためには、不利な状況を抜け出すための解決策があります。
- 質問されたら自信をもって正直に伝える
- フリーランスの実績や交渉力をアピール
- フリーランスとして何を得たか伝える
- 履歴書はどんな仕事をしたかくわしく書く
- 順応性や協調性をアピールする
- 転職エージェントを利用する
フリーランスが転職で不利にならないためには、仕事の知識や能力だけでなく、コミュニケーション能力や協調性もアピールしましょう。
1.質問されたら自信をもって正直に伝える
質問されたら自信を持って正直に答えることは、面接の基本です。
フリーランスとしての職歴に嘘をつかず、自分が自信を持てることを伝えましょう。
質問の返答は、ポジティブな言葉で明るい印象を与えてください。
採用担当者が「この人と一緒に働きたい」と思えるような、ハキハキとした喋り方や表情を心がけてください。
これまでの仕事で困ったことや悩んだことについて聞かれても、自分の経験のグチや悩みを話すことは避けましょう。
2.フリーランスの実績や交渉力をアピール
フリーランスとしての実績や交渉力をアピールすれば、ほかの転職希望者にはないオリジナルの強みができます。
フリーランスは経営能力だけでなく、営業、経理、事務などをひとりで行うため、社会における全般的なスキルを証明できます。
中途採用は即戦力が期待されるため、フリーランスの経験を適切にアピールすると有利に転職が進められます。
3.フリーランスとして何を得たか伝える
フリーランスの経験を生かして、どんな努力をして何を得たか、採用担当者が具体的にイメージできるように伝えましょう。
どんな目標を達成するために、どのような方法で勉強や努力を重ねたか、簡潔ながらくわしくまとめてください。
より大きな仕事にチャレンジするために転職を考えたという結論につなげると、魅力的な志望動機が作れます。
4.履歴書はどんな仕事をしたかくわしく書く
フリーランスとしてどのような活躍をしたか、履歴書に明確に記載しましょう。
とくに以下の点は、間違いがないように注意してまとめてください。
- フリーランスとしてどのような事業をしていたか
- どのような業績を得ていたか具体的な数字で示す
- どのような企業や個人と取引をしていたか
自営業者としての実力や成果を、具体的な内容や数字で書くことが大切です。
フリーランスの法人名や屋号がある場合も、きちんと履歴書や職務経歴書に記載しましょう。
5.フリーランスだからこそ順応性や協調性をアピールする
転職先から「フリーランスは社会性や協調性が低いのではないか」と考えられる場合があります。
フリーランスだからこそ会社になじむ意思や、社風や風土への順応性、ほかの社員との連携に関わるコミュニケーション能力をアピールしましょう。
順応性や協調性を示すためにどんな方法で周囲と関わるか、業務に必要な連携についてくわしく伝えてください。
6.フリーランスは転職エージェントを利用する
フリーランスには、転職エージェントの利用をおすすめします。
自分のスキルや条件に合った転職先を紹介してもらえるだけでなく、応募書類の添削や模擬面接など、転職に関わるサポートが受けられます。
フリーランスとしての強みが第三者から教えてもらえるため、ひとりで転職を進めるよりも市場価値が分かりやすくなります。
求人情報紹介サイトに比べると転職成功率がアップするため、転職エージェントの活用は積極的に行いましょう。
フリーランスが転職するメリット
フリーランスが会社員に転職するメリットには、以下の3つがあります。
- 給料や雇用が保証されている
- 上司や同僚など相談できる人がいる
- 確定申告と税金計算が不要
それぞれのポイントについて詳しくまとめました。
給料や雇用が保証されている
毎月の収入に大きな差がなく給与が保証されていることは、会社員のメリットです。
フリーランスの場合は獲得した案件の数や単価に収入が左右されるため、毎月同じ額の給料は望めません。
雇用が保障されているだけでなく、会社員の社会保障には社会保険や厚生年金があり、職種にも安定性があります。
安定した仕事に就くことで、金融機関のローンや賃貸の審査にも取りやすいでしょう。
上司や同僚など相談できる人がいる
会社員が仕事でトラブルが起きた場合、すぐに上司や同僚に相談できます。
その場で問題を解決できると、仕事を進めるうえで被害が大きく広がりません。
フリーランスは、仕事について相談をする相手が見つけにくい環境です。
休みの日もトラブル対応に追われる可能性が高く、仕事の悩みについて共有できないため全てひとりで解決するスキルが求められます。
確定申告と税金計算が不要
会社員は税金が給料から天引きされるため、確定申告や個人の税務が不要です。
仕事に関わる税金に関しては、自分で対応する必要はありません。
しかし、フリーランスの場合は、毎年の確定申告や税務の計算が必須です。
確定申告書に記載する計算を間違ってしまうと、訂正の手続きが必要で処理に時間がかかる場合があります。
ややこしい計算をしなくていいことも、フリーランスが会社員に転職するメリットです。
フリーランスの転職におすすめのエージェント
フリーランスの転職におすすめのエージェントを紹介します。
無料で登録と利用が可能なため、転職自体に迷っているフリーランスの人もチェックしましょう。
リクルートエージェント
リクルートエージェントは、業界最大級の支援が受けられるトップクラスの転職サービスです。
専門スキルを活かせる仕事が豊富にあり、自分が求める転職条件と採用条件がマッチングした会社を紹介してもらえます。
各業界に精通したキャリアアドバイザーが、ベストな求人を提案してくれるので、フリーランスの人も安心して利用できるでしょう。
マイナビエージェントIT
マイナビエージェントITは、キャリアアドバイザーが全面的なサポートを行い、企業内定後も交渉の手続きを代行してもらえます。
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忙しいフリーランスも、マイナビエージェントITを活用することでスムーズな転職活動ができます。
ワークポート
ワークポートは自分にマッチする仕事に出会いやすい転職サービスです。
専任のコンシェルジュからサポートしてもらうことで、ストレスフリーな転職活動が行えます。
経験やスキル、キャリアプランを考慮した丁寧なカウンセリングが特徴で、転職自体に迷っているフリーランスにもおすすめです。
フリーランスは転職で不利とは限らない!適応能力をアピールしよう
フリーランスだからといって転職で不利とは限りません。
履歴書にはフリーランスとして活躍した時期や実績も、きちんと書きましょう。
「この人と働きたい」と思ってもらえるように、企業への順応性や協調性をアピールしてください。