新卒のときは大企業に入りたかったけれど、学歴フィルターに弾かれて大企業に入れなかった。
今度は社会人経験をしっかりと積んでいるし、学歴フィルターのような理不尽なのものはないはず!
もしも転職でも学歴を見られるようなら、大企業に転職できるチャンスなんてない…。
その不安な気持ち、とてもよく分かります。
では実際に転職の際にも、学歴フィルターは存在するのでしょうか。
結論から言うと、残念ながら転職でも学歴フィルターは存在します。
今回は、新卒採用と中途採用における学歴フィルターを比較しながら、仮に高学歴でなかったとしても、上場企業に採用される具体的な方法をお伝えします。
少し長くなりますが、最後までお付き合いくださいね。
目次
中途採用でも学歴フィルターは存在する!しかし新卒時ほど重視されない
転職の際には、学歴は新卒採用のときほどは重視されません。
新卒採用時には就職サイトに、学歴フィルターをかけるシステムがあります。
就職サイトに標準で装備されており、企業によって使う使わないは差がありますが、学歴フィルターは新卒時には最重要項目となっていると考えてください。
学歴フィルターは、ざっくりとした大学群でふるいにかけられるようになっています。
概ね、学歴フィルターは偏差値順になっていると考えてください。
特定の大学から採用すると決めているような特殊な企業では学歴フィルターは存在しませんが、一般的な大卒事務系採用であればこのようになります。
- 旧帝国大学(東京大学・京都大学・大阪大学・東北大学・九州大学・北海道大学・九州大学)
- 早慶上智(早稲田大学・慶應義塾大学・上智大学)
- MARCH(明治大学・青山学院大学・立教大学・中央大学・法政大学)
- 関関同立(関西大学・関西学院大学・同志社大学・立命館大学)
- 高知大学などの地方の国公立大学
- 産近甲龍(京都産業大学・近畿大学・甲南大学・龍谷大学)
- 日東駒専(日大・東洋大学・駒澤大学・専修大学)
どこまでで学歴フィルターをかけるかは企業の採用基準によりますが、大企業であればほぼ確実に学歴フィルターはあるものと考えておきましょう。
学歴フィルターの意味とは?新卒時と転職時で意味合いが違う!
先述した通り、新卒採用時には学歴が採用基準として重要視されます。
これは企業サイドの都合による部分が大きいですが、上場企業や大企業では、受けに来る学生が多すぎて学生を全員面接することができません。
就職サイトが一般的になってしまったので、上場企業と大企業にはすさまじい数の学生がエントリーしてきます。
全員を面接すること自体が不可能です。
正社員が1万人以上雇用されているような企業であったとしても、人事部員の人数は20名程度しかいません。
その中で採用担当者は多くても3名程度です。
面接希望者の圧倒的な数に対して、人事部側のマンパワーが圧倒的に足りません。
そこで学歴フィルターを活用して、面接希望者を絞り込むことを徹底します。
新卒採用段階では、学生には職歴がないことが圧倒的に多いので、優秀かどうかの判断基準もありません。
どうしても偏差値上位の大学から順番に面接をしていくことになります。
これが新卒採用時の学歴フィルターの存在意義であり、中堅規模以下の会社ではそもそも常に人手不足でエントリーも少ないので、学歴フィルターの存在はないと考えても良いです。
例外として大企業でもエントリーを容易にはできないようにして、独自の採用手法を取り入れている会社もあります。
そういった企業は大企業でも学歴だけで採用したりはしません。
就職サイトではなく、大学の掲示板などでこっそりと求人を告知し、会社の求人受付窓口に直接アポイントメントをとることで初めて面接に辿り着けるようなケースもあります。
大企業であっても、学歴フィルターを使わない会社もあるという一例です。
希望する職種によっては中途採用でも学歴フィルターをかけられる!
新卒時には最重要項目であった学歴も、中途採用となればあまり重要視されません。
新卒採用時のように大量に人数を捌く必要がないため、人気企業であったとしても面接に時間を割く余裕が中途採用の人事担当者にはあるためです。
但し一部の職種には学歴要件が、中途採用であっても存在します。
例えは、法務・人事・経理といった管理部門系の職種は、会社の守秘義務を預かる部門でもあるため、出来れば関関同立とMARCHクラス以上で、法学部卒が良いなど細かい指定をしている企業が中小企業でも存在します。
中小企業であっても歴史が古く、経営が安定していて給与の高い企業がありますが、こういう優良企業の管理部門はこのような傾向にあります。
大企業でも管理部門の学歴は高い傾向にあります。
また企業規模問わず、経営者が高学歴な企業もこの傾向にあります。
経営者の出身大学などはホームページなどでも確認することが可能なので、確認してみましょう。
経営者の考え方で大きく変わる部分ですが、管理部門系の職種は会社全体を俯瞰しながら人やお金などの管理をする仕事です。
社員を管理する管理部門の社員の学歴が現場より低くては、恰好がつかないという言い方をする経営者もいます。
管理部門以外の営業職などの稼いでくる部門に関して、学歴で大きな要件を設けている会社はあまりありません。
特に転職時においては学歴よりも仕事をする能力と経験の方が大切です。
仮に上場企業であったとしても、管理部門系以外の職種であれば、学歴はほぼ関係ないと言っても過言ではありません。
学歴がなくても上場企業・大企業に採用される具体的な方法とは?
先述した通り、上場企業や大企業では、管理部門系以外の職種を採用する際には、学歴ではなく職歴を重視します。
大切なことは、上場企業や大企業に転職しても仕事は楽にならない、ということが理解できているかどうかです。
よくあるケースですが、大企業に入れば安定した環境で就労できるし、残業時間なども減らせるであろうから、そこに魅力を感じて応募してきたという志望動機です。
このような志望動機は絶対に避けるようにしましょう。
大企業であったとしても、営業所によっては残業が多くなることがありますし、ワークライフバランスからほど遠い大企業もあります。
その点を頭に入れながら、自己PRと志望動機を作りましょう。
学歴フィルターを攻略する実際の具体例
今回紹介するのは29歳の男性で、これまで新卒で入社してきた中小企業に7年間勤務してきた、大卒の営業職の方のケースです。
メーカーの営業職から、商社の営業職へ転職したいと考えています。
大企業に入って待遇改善や労働環境改善のことを考えているのではなく、これまで以上に厳しくなると考えての自己PRと、なぜ転職したいのかが伝わってくる自己PRと志望動機です。
このように大企業に入ってからの展望も交えての自己PRと志望動機であれば内定を出す面接官も安心できます。
転職サイトと転職サイト主催の合同企業説明会で大企業へ入社しよう!
学歴は新卒採用時には最重要視されますが、中途採用には一部の職種を除いて全く関係ありません。
しかし、転職サイト以外を活用すると求人に応募できないという可能性も出てきます。
転職サイトを積極的に活用することで、面接を受けられる企業を積極的に探すようにしましょう。
ハローワークでは学歴云々以前に、高卒採用がメインの求人が多く、大卒の応募できる求人が少ないです。
転職エージェントを活用するとすれば、学歴が低ければ勝手に大企業求人への案件紹介を控えられてしまう可能性があります。
その点、転職サイトであれば転職サイト主催の転職イベントである合同企業説明会やセミナーに出席することで、企業の採用担当者に直接自分を売り込むことも可能です。
どんな求人にも応募することが可能です。
転職サイト主催の合同企業説明会には、参加するために企業は1回で200万円近いお金を使っています。
それだけ採用に対して意欲の高い企業が集合しています。
転職サイト主催のセミナーを活用するためには、転職サイトに登録することが必要となってきます。
ここが一番重要なポイントですが、学歴が低い人ほど、民間(転職サイト)の主催する転職イベントに積極的に参加するようにして下さい。
不定期でハローワークのような公的機関が行う就職イベントが開催されていますが、公的機関が行う就職イベントには参加費用がかかりません。無料です。
そのため採用に対するスタンスや意識の低い企業が大量に紛れ込んでいます。
お金がかかっていないから人事担当者も経営者も関心がありません。
採用経費がかかっていなければ、真剣になりません。
公的機関主催の就職イベントは盛り上がりに欠けます。
一方で、転職サイト主催の就職イベントには大金が掛かっています。
しかも採用内定を出す権限を持っている役員クラスが参加する会社も多く、真剣度が全く違います。
早くいい人材を採用したいと焦っている企業が多く、これは非常に転職希望者にとって大きなメリットです。
学歴が低いとしても、実際に話してみて非常に人柄がよいと感じれば、内定に繋がっていきます。
転職サイトに登録して、転職サイト主催の合同企業説明会を積極的に活用するようにしましょう。
新天地でのご活躍をお祈りしております!