日本には正社員・契約社員・派遣社員・アルバイトなどさまざまな雇用形態があります。
それぞれメリット・デメリットになる部分は変わると思うのですが、派遣社員は「現代の奴隷制度」と言われることがあります。
共感できる方もいれば理解できない方もいると思うのですが、実際は奴隷のような制度で扱われているのでしょうか?
この記事では派遣社員が奴隷同然に扱われているのか、現代の奴隷制度と言われている原因などについて解説していきます。
ぜひ、参考にしてみてください。
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奴隷同然の扱いをされるって本当?
派遣社員は「現代の奴隷制度」と言われることがあるのですが、派遣社員として働いたことがない方は「本当に奴隷同然の扱いを受けているの?」と疑問に感じていると思います。
結論からお伝えすると、奴隷同然の扱いは受けていません。
しっかりと給与は支払われますし、福利厚生も充実しています。
派遣会社によっては就業後のサポートも充実しています。
では、なぜ奴隷制度と言われているのでしょうか?
それは派遣先の企業の扱いと考えられます。派遣会社との契約や扱いが奴隷同然というわけではなく、派遣先の企業で奴隷のように働かされるということになるのでしょう。
そして派遣社員の雇用形態も奴隷制度を言われる原因になっていると思います。
ただし、全ての派遣社員が「奴隷制度だ」と思っているわけではないので、安心してください。
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派遣社員が「奴隷制度」を言われる原因
上記でお伝えしたように奴隷制度を言われている原因は、派遣先の企業や派遣社員という雇用形態が挙げられます。
派遣社員が奴隷制度と言われる3つの原因について詳しくご紹介します。
待遇は正社員以下にもかかわらず、仕事内容や責任感は変わらない
1つ目の原因が「派遣社員の待遇」です。
派遣社員は派遣先の企業に雇われているのではなく、派遣会社に雇われています。
そのため企業に勤めている正社員に比べると待遇は低くなり、給与も低いです。これは仕方のないことです。
しかし、正社員と同じ仕事内容や責任感を派遣社員は感じています。
正社員よりも待遇や給与は低いにも関わらず、仕事内容や責任感は変わらない、これが奴隷制度と言われる1番の原因でしょう。
もちろん、派遣社員と正社員の仕事内容や責任感を変えている企業もありますが、多くの企業が同じ仕事内容で同じ責任感があります。
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雇用期間が決められている
2つ目の原因が「雇用期間が決められている」ことです。
派遣社員では雇用期間が最長で3年と決められています。これは派遣会社が決めている制度ではなく、国が定めている制度になります。
ただし同じ企業でも部署を変えることで3年以上雇用してもらうことが可能で、部署を変え続ければ同じ企業で働き続けることができます。
もし、部署を変更することができなければ、派遣先の企業と直接雇用契約を結ぶ必要があります。
このような制度も派遣社員が奴隷と言われる原因の1つになるでしょう。
慣れてきた企業でもいつか辞めなくてはいけない日があると考えると、奴隷制度を感じる方もいると思います。
派遣社員は簡単に捨てられる
3つ目の原因は「簡単に捨てられる」ということです。
派遣先の企業の中で派遣社員は最も立場が下になります。
アルバイトやパートの方を雇用していた場合は別ですが、間違いなく正社員よりも立場は下になると思います。
そのため人件費を削減しようとなると、簡単に雇用を終了されます。
雇用を終了する際は派遣会社と派遣社員の同意が必要になるのですが、同意する前に話が決まっていることが多いです。
急に雇用が終了することはないと思いますが、簡単に終了させられる可能性がある雇用が派遣社員になります。
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派遣社員として働くことはデメリットばかりではない
「派遣社員は奴隷制度と言われている」という内容についてお伝えしてきましたが、悪いことばかりではありません。
派遣社員として働くメリットもあります。むしろデメリットよりもメリットの方が多いため、派遣会社が潰れていないのでしょう。
派遣社員として働くメリットをいくつかご紹介します。
さまざまな職種を経験できる
派遣社員の契約は最長で3年とお伝えしましたが、最短は31日です。
最短が31日なのですが、派遣社員は基本的に2カ月〜3カ月の雇用期間が多いです。
もし雇用期間2カ月でさまざまな企業へ就業していけば、1年間で約6種類もの職種を経験できます。
次なる派遣先に就業する準備期間を考えても、1年間で4種類の職種は経験できるでしょう。
これほどさまざまな職種を経験できることは派遣会社のメリットになると思います。
アルバイトなどでも経験はできますが、派遣社員は正社員と同じぐらいの仕事内容を任せられます。
特に若いうちにさまざまな職種を経験することができれば、将来のキャリアプランなども形成していけるでしょう。
派遣会社によっては無料で資格を取得できる
派遣会社によってさまざまな教育制度が設けられています。
例えば、基本的なビジネスマナーを教えてくれる講座やITエンジニア向けの研修などさまざまな教育制度が設けられていて、中には資格取得を支援してくれる派遣会社もあります。
派遣会社に登録することで無料で資格を取得できるのです。
無料で資格を取得できることは派遣社員として働くメリットになるでしょう。
一定期間の勤務が可能
派遣社員は最短31日から最長3年まで幅広い選択肢を用意されています。
そのため1カ月だけ派遣社員として働くことも可能ですし、3カ月だけ派遣社員として働くことも可能です。
正社員で「2カ月で辞めます」なんて許されることではないため、一定期間だけ働きたい方には最適な雇用形態だと思います。
もちろん求人に雇用形態が記載されているため、派遣社員として働きたい方が雇用期間は決めることができます。
派遣社員は奴隷制度と言われることがありますが、上記のようにメリットもあります。
派遣社員の奴隷制度から逃れる方法
派遣社員の奴隷制度と言われる雇用形態から逃れる方法は1つしかありません。
それは正社員へ転職することです。正社員へ転職することで「奴隷扱いされている」と感じることはなくなり、満足のいく雇用形態で働くことができるでしょう。
しかし、派遣社員から正社員へ転職することは簡単なことではありません。
正社員から正社員でも希望通りに転職することは難しいため、派遣社員から正社員へ希望通りに転職することはかなり難しいです。
ただ安心してください。転職エージェントを活用することで派遣社員から正社員への転職も可能になります。
転職エージェントを活用することで転職に関することは幅広くサポートしてくれて、希望通りに転職できる可能性が高まります。
そのため派遣社員から正社員へ転職する際は、転職エージェントを活用するようにしましょう。
派遣社員から正社員へ転職する際におすすめの転職エージェント
派遣社員から正社員へ転職する際は転職エージェントを活用することが大切とお伝えしましたが、日本国内には数多くの転職エージェントがあります。
そのため「どの転職エージェントを活用すれば良いんだろう?」と悩むと思います。
そこで派遣社員から正社員へ転職する際に活用すべき転職エージェントを3社ご紹介します。
doda
1つ目が「doda」です。
dodaは国内最大級の転職支援サイトで、550万人の登録者を誇ります。
転職サイトと転職エージェントが1つになっている転職支援サイトで、両方のサービスを受けることができます。
dodaは「まずは大手から…」と考える方が登録していることが多いため、未経験者の転職支援実績が豊富で、手厚くサポートしてくれるでしょう。
さらに各業界に精通しているキャリアアドバイザーが在籍しているため、業界ならではのサポートも可能です。
そして取り扱っている求人数も多いため、派遣社員から正社員への転職にはおすすめです。
リクルートエージェント
2つ目が「リクルートエージェント」です。
リクルートエージェントは大手人材会社リクルートグループが運営している転職エージェントです。
総合型の転職エージェントになるのですが、取り扱っている求人数が20万件を超えていて、幅広い選択肢から求人を探すことができます。
さらにリクルートグループが培った転職ノウハウを駆使して転職をサポートしてくれるため、転職成功率を高めることができます。
具体的なサポート内容は求人紹介・面接対策・条件交渉・書類の添削などになります。
リクルートエージェントはサポート力が充実しているため、おすすめです。
マイナビジョブ20’s
3つ目が「マイナビジョブ20’s」です。
マイナビジョブ20’sは大手人材会社マイナビグループが運営している未経験・既卒・第二新卒に特化している転職エージェントです。
未経験・既卒・第二新卒に特化しているため、若者向けの求人が多い傾向があります。
特化している分、サポート内容は手厚く未経験者に寄り添ったサポートをしてくれます。
さらにマイナビジョブ20’sを利用して転職された方の定着率は95%を超えています。
転職することをゴールに設定しているのではなく、その会社で働き続けることをゴールに設定してサポートしてくれるため、これほど高い定着率を誇るのでしょう。
20代で正社員への転職を考えている方はマイナビジョブ20’sがおすすめです。
派遣社員にはメリットもデメリットもある
この記事では派遣社員が奴隷同然の扱いを受けていることについてお伝えしましたが、いかがだったでしょうか?
奴隷制度と言われることが多いのですが、実際は奴隷のような制度なわけではありません。
ただ、メリットもデメリットもあるため奴隷同然に扱われていると感じられる方もいるでしょう。
これは国が決めた雇用形態が原因になっているため、仕方ないです。
そのためどうしても奴隷制度から逃れたい方は正社員へ転職しましょう。
正社員へ転職することで奴隷のような扱いと感じることはなくなります。