派遣で働くにはまず派遣登録会に行って面接を受けることになります。
その派遣元の面接の後には、派遣先での顔合わせが待っています。
派遣ではこの2つの場面で落とされてしまう可能性があるわけですが、一体何が原因となっているのでしょう。
この記事では派遣の面接で落ちる理由と対策についてわかりやすく解説していきます。
派遣で落ちたことがある方、これから派遣に登録しようとしている方はぜひ目を通してみてください。
目次
派遣登録会の面接で落ちる8つの理由
派遣登録会とは、派遣会社に登録するための説明会兼面接の事です。
登録の段階で落ちることなんてないだろうと思っている方も多いですが、面接の結果不採用となる人は意外といらっしゃいます。
では登録会の面接で落ちる理由にはどんなものがあるのか見ていきましょう。
求職者の希望条件が厳しすぎるから
希望に対する条件があまりに多すぎる場合には、紹介できる案件がないといわれてしまうことがあります。
駅近、残業なし、大手、休みが多い等、ひとつひとつはよくある条件でも、すべてを必ず叶えたいとなると、該当案件を見つけるのも難しくなります。
派遣会社が近い条件のものを提案してくれても、あれがない、これが違うと、全く妥協する意志が感じられない場合は、登録時点で落とされてしまうこともあるのですね。
希望分野で紹介できる求人がないから
派遣会社にも得意分野があり、事務案件が豊富だったり特定の業界に強い等様々な特徴があります。
そのため、派遣会社を選ぶ際には必ず下調べをしましょう。
自分の希望分野と派遣会社の得意分野がマッチしていないと、紹介できる求人がないからと不採用になることがあります。
選考基準の厳しい派遣会社だったから
派遣会社の中にも、登録会における選考基準が厳しい所と比較的優しいところがあります。
特に大手の派遣会社は、派遣先の満足度を上げるためにも紹介するスタッフの質の維持に力を入れています。
大手派遣会社の面接を受ける際は、ある程度難易度は高いものと思っておいた方が良いでしょう。
マナーや常識が欠けていると思われたから
登録面接の際、最低限のマナーがなっていないと採用担当に判断されれば、不採用となる可能性が高くなります。
遅刻をする、髪や髭に清潔感がない、敬語が使えない等、社会人としての常識的な行動ができない人を、派遣先に紹介するわけにはいきませんからね。
そういった場合、提案できる派遣先がないと判断されて不採用となってしまします。
コミュニケーション能力が乏しいと思われたから
派遣会社としても、コミュニケーション能力に不安を感じる人をなかなか派遣先に紹介しずらいです。
派遣先との信頼関係が壊れないよう、理想としてははきはきと受け答えができて人当たりの良い人材が好まれます。
そのため挨拶ができない人、すぐに反発する人、コミュニケーションに消極的な人は、登録の時点で落とされることがあるのです。
職歴に不安を覚えられたから
職歴に空白があったり、数か月で退職になった経歴が多い場合、面接官は「本当にこの人を採用していいのかな」と不安になります。
社会経験が少ないのかな、仕事が長続きしない人なんじゃないかと思ってしまうのですね。
留学していた、引っ越しをすることになった等ネガティブでない理由を説明できるならいいですが、そうでない限りは面接官の不安材料となるでしょう。
年齢相応の社会経験やスキルがないから
派遣の登録面接は、基本的に20~30代に対する選考基準が甘めです。
一方30代後半から40代ともなってくると、年齢相応の社会経験を求められることが多くなります。
若手のようにポテンシャルだけでは採用されにくくなり、派遣先で活かせるスキルや経験といったアピールポイントがない場合、不採用となる可能性があります。
面接官との相性が悪かったから
意外かもしれませんが、面接では面接官との相性も重要です。
例えば寝癖を直さないまま面接を受けに来た求職者に対して、そのくらいは目をつぶろうという面接官もいれば、常識がないと判断する面接官もいます。
この面接官には許容できるものが、あの面接官にはできないということは起こり得ます。
とはいえこれは運によるところも大きいので、対策は難しいです。
顔合わせや職場見学で落ちる理由
もし派遣会社の登録面接に受かったとしても、顔合わせや職場見学の後に派遣先の判断で不採用となることもあります。
いったいどんな理由で不採用になることがあるのか見ていきましょう。
顔合わせ当日に遅刻やドタキャンをした
顔合わせや職場見学当日に、遅刻をしたりドタキャンしてしまった場合、派遣先からの信用を失って不採用となることがあります。
遅刻の場合は、その後の対応次第では就業を認めてくれることもあるかもしれません。
ただ派遣先の担当者も派遣社員のために時間をつくってくれているわけですから、しっかりと誠意をもってまずは謝罪をしましょう。
ドタキャンの場合、不採用となっても文句は言えません。
就業開始後もトラブルをおこしそうと判断され、その派遣先での就業は難しいでしょう。
振る舞いを見て派遣先が「うちには合わない」と感じた
顔合わせや職場見学を通して、派遣先が「この人はうちに合わないな」と感じた場合、別の人にしてほしいと派遣元に相談することがあります。
「もう少し元気のある人が良かった」「こんなスキルがある人でないとうちの仕事は難しい」のように、派遣先の求める人材とギャップがあった際に不採用となることがあります。
こういったミスマッチを防ぐためにも、派遣先の求める人物像について、派遣会社にあらかじめ聞いておくと良いでしょう。
実は派遣は事前面接が禁止されている
労働者派遣法26条7項によると、派遣先企業が労働者を特定する目的で事前に面接をするは禁止されています。
つまり派遣登録が終わった後の、派遣先との顔合わせや職場見学は「面接」ではありません。
顔合わせはあくまで派遣が決定している労働者に対して、詳しい説明や内容のすり合わせを行うためのもの。
ただしその際、派遣先が「この人はうちに合わない」と感じた場合は、別の人にしてほしいと相談されることがあるのです。
ほとんどの場合派遣会社はその相談に応じることになるので、顔合わせの後に不採用となることがあるのです。
紹介予定派遣は例外
派遣の中でも「紹介予定派遣」は例外的に事前面接をすることができます。
紹介予定派遣とは、ゆくゆくは派遣先の正社員として就業することを前提とした派遣の事です。
そのため、紹介予定派遣ではしっかりと派遣先の面接を受けることになり、落ちることも考えらえます。
派遣の面接落ちたかも?不採用のサイン
面接を受けたものの、なんだか自信がない、もしかして落ちた…?と、結果が届くまで不安になってしまいますよね。
そこで採用担当の反応に見る不採用のサインについて紹介します。
面接時の採用担当の反応を思い出しながら、チェックしてみてください。
担当者の表情が暗い
採用担当者の表情が暗いのは、明らかに不採用の要素が多く、その求職者に対して関心がなくなっている印でもあります。
面接を通してあまりいい印象がなく、採用の見込みが薄い時によくあるサインです。
面接が短時間で終わる
面接の時間が明らかに短いと感じた時も、不採用の可能性が高いでしょう。
第一印象が悪かったり、面接の序盤で悪印象がついてしまうと、これ以上の面接は必要ないと思われてしまうことも。
早々に不採用と判断し、あまり時間を使ってもしょうがないと考えられてしまった可能性があります。
「ご縁があれば」を多用してくる
すでに不採用と判断しているものの、残りの質問事項も一応聞いておかなくてはいけない時などに「ご縁があれば…」を多用されることがあります。
1回だけなら特に気にすることはありませんが、2回も3回も「ご縁があれば…」といわれるようであれば、採用は難しいかもしれません。
派遣の面接で落ちないための対策
派遣の面接で落ちないための主な対策は下記の4つです。
- 希望条件は厳選する
- 最低限の身だしなみは整える
- スムーズに受け答えできるよう面接の練習をする
- 派遣先の求める人物像を派遣会社に聞いておく
希望条件は厳選する
派遣登録で落ちる理由でお伝えしたように、希望条件が多すぎると紹介できる案件がないと判断され不採用となることがあります。
希望条件の中でも優先順位を決めて、譲れない条件を厳選しておきましょう。
一つでも条件が合わない案件を否定するのではなく、これがかなっていればあれは妥協しても良いかな…のような柔軟さがあれば、派遣会社も親身に相談にのってくれますよ。
最低限の身だしなみは整える
髪や髭が伸びっぱなし、服装がダメージジーンズにヨレヨレのTシャツ等、清潔感にかける服装はNGです。
いくら服装自由の場合でも、最低限襟の付いたシャツなど、面接にふさわしい恰好を意識しましょう。
迷った場合はスーツを着ていくのが無難です。
スムーズに受け答えできるよう面接の練習をする
面接ではコミュニケーション能力もチェックされます。
質問に対してスムーズに受け答えできるかも重要なポイントですから、あらかじめ派遣に登録したい動機や希望の仕事など、質問内容を予想して答えを考えておきましょう。
挨拶をしっかりとすることも大切です。
それらを踏まえて、面接を想定した練習を事前に行っておきましょう。
派遣先の求める人物像を派遣会社に聞いておく
基本的に派遣の人材として好かれるのは、はきはきとしていて人当たりの良い人です。
ただ、派遣先企業によっては落ち着いた人が良い、パワフルでリーダーシップのある人が良い等、より細かな理想像がある場合があります。
派遣会社に相談して、派遣先の求める人物像を教えてもらい、顔合わせの参考にしましょう。
面接で落ちることが少ない派遣会社
口コミなどを参考に、比較的落ちることが少ない派遣会社をピックアップしましたので紹介します。
- アデコ
- テンプスタッフ
アデコ
アデコはオンライン登録によって仕事を紹介してもらえるため、登録前の面接がありません。
ですので、登録時点で落とされる心配はないでしょう。
知名度も高い派遣会社で、派遣社員に対するサポート体制が手厚いことにも定評があります。
アドバイザーの椎津が高いことでも有名なので、安心して仕事探しを任せることができますよ。
アデコ派遣の口コミ・評判からみるメリット・デメリットを徹底解説!
テンプスタッフ
テンプスタッフでは、来社登録とWeb登録の2種類の登録方法があります。
Web登録であれば、ひとまずその時点で落とされることはないでしょう。
ただし、登録後に仕事を紹介してもらうためには来社する必要があり、そこで落とされてしまう可能性もあります。
テンプスタッフは特に女性の派遣に強いという特徴がありますから、女性の方にはミスマッチも少なく、採用されやすいでしょう。
テンプスタッフの口コミ・評判からみるメリット・デメリットを徹底解説!
派遣会社の特徴を知って、複数登録も検討しよう
派遣は誰でもスムーズに登録できそうなイメージがありますが、中には登録時に落とされてしまったり、顔合わせの後で不採用となってしまうケースもあります。
そうならないためにも、あらかじめ派遣会社の特徴を知って自分にマッチしているのか確認しておきましょう。
また派遣会社を複数登録することで、採用が出る確率も高くなりますし希望の派遣先に出会える可能性も増します。
身だしなみや振る舞いに関しても、紹介したポイントを意識して面接に臨んでみてください。