会社には繁忙期と言われる時期があります。社員にとって一年のうちで一番忙しい時期に退職するのは、なかなか勇気がいりますよね。
しかし、どうしても繁忙期に退職しなければならなくなってしまった場合に、注意すべきこととはどのようなことがあるのか、また繁忙期に会社を辞めることはできるか、など解説していきます。
「繁忙期に退職」どのようにすればスムーズにできるのか、考えてみましょう!
目次
繁忙期でも会社を辞めて大丈夫!
ズバリ繁忙期に会社を辞めることは可能です。というのも、繁忙期だから会社を辞められないということはありません。
また繁忙期に辞めたからと言って罰を受けることもありません。
どのような場合でも、きちんと社内規則に記載されている退職の申し出期限を、クリアしていれば退職することは可能です。
しかし、今までお世話になった会社を、繁忙期に退職するというのは、余程の事情がない限り、周りからはよしとされないかもしれません。
繁忙期に退社することはできなくもないですが、周りへ迷惑かけてしまうことはしっかりと認識して、できることはしっかりと済ませておかなければいけません。
退職の申し出期限は社内規則を確認する
退職する際に、会社の規則で定められている退職の申し出期限をきちんと確認しなければなりません。
多くの会社で、引継ぎなどの理由から、1~2か月程度前に申し出ることを規則として設定しているようです。
法律上では2週間前とありますが、引継ぎなどの観点から、余裕を持てる期間が必要でしょう。
繁忙期内外問わず、この期限を守って退職の意思を伝えることは、周囲にとって非常に重要なことと言えるでしょう。
スムーズに退職処理を進めるためにも、残される他の社員に対しても迷惑がかかることのないように、ルールをしっかり確認して守るようにしましょう。
退職は一ヶ月前に言っても大丈夫?退職を宣告してから退職までの流れを解説!
繁忙期を理由に引き止められても断れる
繁忙期に退職を申し出た場合、引き止められる可能性が通常の時より高くなるかもしれません。
業務が回らなくなってしまうなどの理由から、会社も「この時期だけはいてほしい」などと言ってくる可能性があります。
しかし退職したい意思が固まっているのならば、きちんと断ることも大切です。
「繁忙期だから」と退職を引き止められてしまうと、躊躇してしまう気持ちが出てくるかもしれません。
しかし、ずるずるとしてしまうのは自分にとっても、よいこととは言えません。
退職理由が転職など出会った場合、転職先との兼ね合いもあるので、引き止められても、できないことはできないときっぱりと断ることが大切です。
たとえ引き止められて退職を延期しても、退職後に会社は何もしてくれないことは理解しておくことが必要です。
繁忙期に会社を辞めることは、できます。
しかし、繁忙期ということで強く引き止められてしまう可能性も大いに考えられます。
しかし、社内規則を確認して退職の申し出期限をしっかりと守った退職を進めているのであるならば、強く引き止められても断ることが大切です。
引き止めた会社にメリットはあっても、あなた自身メリットはあまりないのではないでしょう。
辞めると決めたのならば、最低限のルールを守り、他の社員への影響を少なくして、すっぱりと辞めるのもひとつです。
穏便に退職したいなら繁忙期を外すべき
「退職を穏便に進めたい」と多くの人が思うことではないでしょうか。
もし穏便に退職することを1番に考えているのであれば、繁忙期を外すようにその後の予定を組んで、退職することをおすすめします。
やはり、繁忙期に退職するというのは、閑散期に比べて多大な引継ぎの時間を設けてもらったり、退職処理の手間をとらせてしまったりと、迷惑を会社や同僚にかけてしまうことになります。
どうしても繁忙期に、退職しなくてはなくてはならない事情がある場合を除き、あまり迷惑をかけず、ゆっくりと引継ぎのできる期間を選んで退職するようにしたほうが、穏便に退職に持っていくことができるのではないでしょうか。
どうしても繁忙期に退職するなら?
しかしどうしても繁忙期に退職しなければならない、退職したいと思っている人がしなくてはいけないこと、したほうが良いことについてお話します。
先にもお話していますが、退職申し出期限を守ることは前提としています。
その他に、どうして繁忙期の時期に退職しなくてはならないのか、理由を明確にすること、引き止めに応じないこと、理解者を増やすこと、引継ぎをしっかりとすることなどが重要です。
辞めてしまう会社だからと適当にするのではなく、最後まできちんと責任を持って仕事をすることが大切なことなのではないでしょうか。
そして、会社に残る同僚や上司などへの配慮も心がけることが、社会人として大切だと言えるでしょう。次からそれぞれ詳しく見ていきましょう。
この時期でなければならない理由を明確にする
繁忙期に退職する意思を伝えると、「なんでわざわざ繁忙期に・・」と思われてしまうでしょう。
そんな時にきちんと理由を説明できるように、明確にしておく必要があります。
理由を明確にすることで、会社にとっても「仕方ない」と思える状況を作ることができるからです。
またその理由は、自分勝手なものではないほうが、印象も多少良くなる可能性があります。
とはいえ、転職などの場合はそもそもが自分の都合なので、繁忙期でなくてはならない理由を見つけることが大変かもしれません。
逆を言えば、明確な理由がない場合は、繁忙期に退職することを避けたほうが良いと言えるのかもしれませんね。
繁忙期を理由に引き止められても応じない
先にもお話しましたが、「繁忙期だから」と引き止められても応じない心を持つことも大切です。
お世話になった会社の繁忙期に辞めることで、大きな迷惑をかけることを、退職者は最初から理解しているはずです。
もちろん引き止められるかもしれない可能性も、頭にあると思います。
しかし、強い引き止めにも動じないように、NOと言えるような理由を明確にし、はっきりと断れるようにしておきましょう。
引き止めに応じて、退職期間を延ばしても、メリットがあるのは会社だけです。
もし転職先に入社を延ばしてもらう、などをしてしまうと退職者にとってはデメリットになってしまう可能性もあります。
引き止められても、きっぱりと断れるように、退職理由をきちんと明確にしておくことが大切です。
先に同僚へ説明して理解者を増やしておく
あらかじめ、同僚に説明しておくことで、理解者を増やしておくことも必要かもしれません。
理解者を増やすためには、日頃から同僚と円滑なコミュニケーションを進めておくことが大切です。
そして一方的に話を進めるのではなく、同僚への配慮も忘れないようにしましょう。
言い訳をするのではなく、説明をするということをしっかりと理解して話す必要があります。
誠意をもって説明をすれば、理解者が増えて、繁忙期の退職が少しスムーズになるかもしれません。
繁忙期に退職することを、謝りつつも理解を得られるように、日頃から仕事をしておくことは大切ですね。
引き継ぎ業務はしっかり行うこと
退職の際にほぼ必ず引継ぎ業務があるのではないでしょうか。
退職時期がいつであっても、しなくてはならない業務として行う会社も多いはずです。
引継ぎ業務は、残された社員がスムーズに仕事を引き継げるようにするためのものなので、しっかりと行うことが大切です。
しかし繁忙期に退職するということは、引継ぎも繁忙期中または、忙しくなる少し前に引継ぎをしなくてはならないと予想されます。
引継ぎしてもらう同僚にとっては、繁忙期の業務だけでも忙しく手一杯なのに、加えて引継ぎ業務になるとさらに忙しくなってしまいます。
あまり同僚に負担をかけないように引継ぎをするために、退職者が努力をしなければなりません。
退職者の業務を引き継いでもらう、という気持ちを忘れずに、手短に簡潔に行うように心がけましょう。
引き継ぎが間に合わないまま退職してもいい?引き継ぎを完了させる義務はない!
事前に伝えて対応できないのであれば会社の責任
今まで繁忙期に退職する際に注意することを中心にお話してきました。
いかに残される同僚・上司・部下のこと考えて退職準備を進めるか、心遣いが大切なのではないかと思います。
適切な手続きを踏んで退職しようとして、対応できない状況になってしまうのは、会社の責任です。
退職することを考えなおしたり、延期したりする必要はありません。
しかし、お世話になった会社を円満に、穏便に退職したいと考えているのであれば、繁忙期の退職はやはり避けたほうが良いでしょう。
どうしても、繁忙期に退職しなくてはならなくなった時に、最後まで気持ちよく仕事ができるように、普段から誠意をもって仕事をするように心がけることが大切です。