ハードウェアエンジニアとは、スマートフォンやパソコンなどのハードウェアで利用する電子回路・半導体を設計する仕事です。
目に見えるものを設計する仕事で、Iot市場の拡大に伴い需要が高くなっています。
そんなハードウェアエンジニアへの転職を考えている方は多いと思いますが、「ハードウェアエンジニアに資格は必要?」「役立つ資格を知りたい」などと悩まれることがあるのではないでしょうか。
この記事では、ハードウェアエンジニアにおすすめの資格を8つご紹介します。資格の必要性や働きながら取得するコツなどもご紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
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目次
ハードウェアエンジニアに資格は必要?
ハードウェアエンジニアは専門的な知識・スキルを有する仕事ですが、「絶対に資格が必要」というわけではありません。
資格を取得していなくてもハードウェアエンジニアとして働くことは可能です。実際に1つの資格も取得していない方が、現場で活躍していることもあります。
ただし、未経験でハードウェアエンジニアに転職するときは資格を取得した方が良いです。
未経験の場合は今までの実績をアピールできないので、資格がなければ内定がもらいにくくなります。
ハードウェアエンジニアに役立つ資格を取得していれば、未経験でも転職しやすいです。
また、資格を取得していることで年収が高くなったりするメリットがあります。
ハードウェアエンジニアへ転職することを考えている方には、資格取得をおすすめします。
ハードウェアエンジニアに将来性はある?身につけておきたいスキルを解説
ハードウェアエンジニアにおすすめの資格8選
ハードウェアエンジニアへの転職成功率を高くする資格を8つご紹介します。
転職時だけではなく、転職後の業務で役立たせられる資格をご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
ディジタル技術検定
ディジタル技術検定は、分部科学省が後援している資格の1つで、ものづくりに必要である情報処理から情報制御まで総合的なITの知識を証明できます。
ハードウェアに関する内容だけではなく、ソフトウェアに関する内容からも出題され、幅広い知識を身につけることが可能です。
ディジタル技術検定は4級〜1級まであり、2級からは「情報部門・制御部門」に分けられます。
ディジタル技術検定1級の合格率は15%〜20%になっていて、専門的で高度な知識が求められます。
ハードウェアエンジニアで役立たせるには、3級以上の取得がおすすめです。
4級はかなり基本的な内容で合格率は80%以上なので、転職で評価されるほどではありません。
Iotに関する知識もアピールできるので、ディジタル技術検定3級以上の取得を目指してみてください。
品質管理検定
品質管理検定は2005年に誕生した品質管理の知識を明確に証明できる資格です。
ハードウェアエンジニアでは、電子回路や半導体など目に見えるものを設計するため、品質管理する能力が求められます。
特に、同じものを大量に生産する場合は、品質にばらつきが出ないようにする必要があり、品質管理検定が役立つシーンも少なくありません。
品質管理検定は「4級・3級・2級・準1級・1級」と5段階に分けられています。
4級〜2級はマークシート式で、準1級・1級はマークシート式に加えて論述問題が出題されます。
品質管理検定4級を取得できていれば、品質管理能力が身についていることをアピールできますが、未経験でハードウェアエンジニアに転職する場合は3級以上を取得すべきです。
品質管理検定3級の合格率は約50%で、独学でも合格を目指すことができます。
第一級陸上無線技術士
第一級陸上無線技術士は、陸上に設置された無線局の無線設備における技術的なスキルを証明できる資格です。
第一級陸上無線技術士を取得していれば、空中線電力500W以下の、陸上に設置された多重無線設備のうちに30MHz以上の周波数のものを技術操作できるようになります。
「ハードウェアエンジニアに必要?」と思われるかもしれませんが、電子回路の設計で役立つ資格です。特に、テレビやスマートフォンなどの電子回路を設計する場合は、取得しておいて損はない資格になります。
第一級陸上無線技術士の合格率は25%〜30%と簡単に取得できる資格ではありませんが、独学でも合格を目指すことが可能です。
半導体技術者検定
半導体技術者検定は、半導体の作り手と使い手の知識を証明できる唯一の資格です。
半導体の基礎から品質保証までの知識を身につけることでき、半導体の設計をするハードウェアエンジニアに役立つ資格だと考えられます。
半導体技術者検定は3級・2級・1級に分けられて、3級と2級は受験資格が設けられていないです。半導体技術者検定1級を受験するには2級に合格する必要があるため、ハードウェアエンジニアへの転職を考えている方は2級がおすすめです。
半導体技術者検定2級では、半導体の設計・製造に関する詳しい知識を身につけられます。
半導体技術者検定2級の合格率は25%〜30%なので、転職時に高い評価を得ることが可能です。
EMC設計技術者資格
EMC設計技術者資格は2011年に誕生したグローバルな技術資格です。
電子回路設計するうえで必要となる「EMC」に関する知識を身につけられる資格になります。
EMCとは「電磁両立性」という意味があり、電子機器が発する電磁波が周辺機器に影響を与えず、他からの電磁波の影響を受けずに動作する性能のことを指します。
つまり、正しく電子回路を設計するうえで必要になる知識です。
ただし、EMC設計技術者資格には受験資格が設けられています。
「EMC設計技術者学士以上もしくは、実務経験5年以上」という受験資格が設けられているため、ハードウェアエンジニアとしてキャリアアップしたいときに取得すべき資格です。
CAD利用技術者試験
CAD利用技術者試験は、今までに50万人以上が受験している実績のある資格です。
CADに関する幅広い知識を証明でき、ハードウェアエンジニアに役立たせることができます。
CAD利用技術者試験はさまざまな種類が用意されていますが、ハードウェアエンジニアには「二次元CAD利用技術者試験基礎・二次元CAD利用技術者試験基礎 1級(機械)」の2種類がおすすめです。
それぞれの合格率は50%を超えていて、独学でも合格を目指すことができます。
ただし、転職するハードウェアエンジニアによっては、CADの知識を必要としない場合があります。そのため「CADの知識は必要なのか」ということを確認するようにしてください。
ITパスポート試験
ITパスポート試験は、システムエンジニアやプログラマーなどITエンジニアが理解しておくべき基本的な知識を証明できる資格です。
直接的に役立つ資格ではありませんが、ハードウェアエンジニアとして働くうえではソフトウェアに関する知識を身につけることが大切になります。
ソフトウェアに関する知識を身につけていると、ハードウェアエンジニアとして顧客にわかりやすく機器の説明ができます。
ITパスポート試験ではITに関する知識だけではなく、ビジネス用語や経営に関する知識も問われるため、社会人の合格率は高くなっています。
社会人の合格率は60%を超えているため、それほど取得難易度は高くないです。
Iotシステム技術検定
Iotシステム技術検定は、Iotに関する幅広い知識を証明できる資格です。
近年、ハードウェアとインターネットを掛けわせたIotが流行しています。
Iot市場はどんどん大きくなると言われているため、ハードウェアエンジニアでも取得しておいて損はありません。
Iotシステム技術検定は基礎・中級・上級の3つに分けられて、ハードウェアエンジニアは基礎レベルで十分です。
明確な合格率は発表されていませんが、それほど難易度の高い資格ではありません。
基礎レベルであれば、70%程度の合格率と言われています。
Iotに携わるハードウェアエンジニアに転職する場合は、Iotシステム技術検定がおすすめです。
働きながら資格を取得するコツ
ハードウェアエンジニアへの転職に向けて資格を取得する場合は、働きながら合格を目指す必要があります。
働きながら資格を取得するコツをいくつかご紹介します。
1日でも早くハードウェアエンジニアに転職できるように、下記のコツを参考にしてみてください。
スキマ時間を有効活用する
働きながら資格を取得するうえで最も大切なことが、スキマ時間の有効活用です。
社会人として働いていると、資格の勉強に充てる時間はそれほど割けないと思います。
まとまった時間を確保し集中して勉強することが理想ですが、社会人の場合は通勤時間や休憩時間の10分〜20分をうまく利用することが大切です。
ただし、休日はまとまった時間を確保し勉強することをおすすめします。
資格を取得する明確な時期を決める
上記でお伝えした通り、社会人として働いているとまとまった時間を確保しにくいです。
そのため資格を取得する明確な時期を決めて、計画を立てることが大切になります。
計画を立てることで、あまり時間の取れない社会人でも資格取得できる可能性を高くできます。
また、資格を取得する時期を決めるときは、まず試験の開催日を確認するようにしてください。
資格によっては1年間に1回しか試験が開催されないため、事前に確認することが大切です。
通信講座を受ける
この記事でお伝えした資格は独学でも合格を目指せるのですが、独学は自己管理能力が求められるため、人によっては勉強が続かないことがあります。
独学で勉強を続けることが難しい方は、通信講座を受けてみることをおすすめします。
通信講座では決められたカリキュラムに基づいて学習を進めるため、高いモチベーションを保て勉強を継続しやすいです。
ただし、資格取得にかかる費用が独学よりも増えてしまいます。
お金よりも資格の取得を優先したい方は、通信講座を受けることをおすすめします。
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まとめ
この記事では、ハードウェアエンジニアにおすすめの資格を8つご紹介しました。
ハードウェアエンジニアは資格を保有していなくても働くことのできる仕事ですが、未経験で転職する場合には資格を取得すべきです。
未経験では今までの実績をアピールできないため、ハードウェアエンジニアに関する資格を取得し、知識・スキルが身についていることをアピールすることが大切になります。
この記事でお伝えした内容を参考にし、ハードウェアエンジニアの転職・業務で役立つ資格取得を目指してみてください。