転職活動において、中途採用の面接に作文と筆記試験があるのでしょうか?
新卒ならわかるけれど、中途採用の転職希望者に筆記試験を課す意味はなんだろう。
なぜマークシート式の性格判断テストのようなものを社会人なのに受けなければならないのだろう。
筆記試験なんて、何の意味があるのだろうか。
その気持ち、よく分かります。
筆記試験を理由に落とされてしまうと、気持ちが落ち込んでしまいますよね。
転職でも筆記試験が課されている意味はなんでしょうか?
今回は詳しく企業の内情からお伝えいたします。
少し長くなりますが、最後までお付き合いくださいね。
目次
転職でも筆記試験は行われるの?
転職でも筆記試験を行う会社は多数あります。
歴史のある大企業などでは特に顕著ですが、筆記試験を就業規則上での採用条件としている企業が多いのです。
筆記試験を課す企業の場合には、就業規則にこのように書いてあります。
就業規則に書いていないことを基本的には人事は面接採用試験では出来ません。
特に大企業はそうです。
どちらかというと筆記試験は、通過儀礼であり、筆記試験の点数を気にしている人事は、実はいません。
形式にこだわる企業ほど筆記試験を導入しています。
大企業の場合には筆記試験を廃止するために就業規則をいちいち組合と協議して決めないといけません。
とてもそんなことをしている時間はないというのが実情です。
なので、面接が最重要項目です。評価の全ては面接にあります。
転職の際の筆記試験の最大の目的とは?
見も蓋もない話をしてしまいますが、筆記試験は多くの場合、面接で採用候補者を落とすための口実に用いられることが圧倒的に多いです。
筆記試験で落とせば「客観的で合理的な理由」で不採用に出来ます。
面接だけで落としてしまうと、もしも落とした面接受験者から「なぜ落としたのですか?」と聞かれたときに「客観的で合理的な理由」を答えることができません。
転職エージェント経由の場合などにもそうです。
転職エージェントに「なぜこの候補者は最終面接まで行って落ちるんですか?これまで最終面接まで行って落としたことはなかったではないですか!?落とす理由を教えてください!」などと言われてしまいます。
落とした理由をしつこく食い下がる転職エージェントが存在しますが、彼ら対策でもあります。
筆記試験さえしておけば、落とす口実にすることが可能です。
「筆記試験での点数が足りなかったし、性格適性検査でも当社の社員とは合わないだろう。なので彼は不採用としました。申し訳ないが、飲んでいただきたい。また新しい人材の紹介をお願いいたします。」と伝えることが可能です。
企業の内輪の論理ですが、筆記試験が悪くても面接が良ければ通ります。
筆記試験を気にするのはやめておきましょう。
採用試験に落ちたときには、筆記試験ではなく面接で落とされています。
中途採用ではどんな試験が行われるの?
基本的には落とすための口実のための試験なので、学歴相応の筆記試験を課します。
高校生までの学校のテストと同じです。
あまり点数を取られ過ぎてもいけないし、取れなさ過ぎてもいけないということです。
満点にならない様に設定しています。
基本的な科目は、英語、数学、国語、社会です。
人事の社員が作成している企業もあれば、民間企業から問題集を購入している企業もあります。
これまた複雑な内容ですが、人事の社員は総じて学歴が高い傾向にあります。
問題集を購入するのは一般的な社員の学力に合わせるという意味があります。
東大卒の人事が作った問題集を全く解けなかったという一般常識にかけた事態が発生したこともあります。
事務職は特に社会の点数だけは気にするようにしましょう。
昨今では社員によるコンプライアンス違反で、企業が倒産する時代です。
ここだけは意識をしておかないといけません。
どんな問題が出るの?
志望する職種や学歴によって筆記試験の内容は変わります。
また作文を課している企業もあります。
日本人は作文が苦手といわれているから廃止しようという企業も多いので、作文はなくなっていく可能性が高いです。
何度も繰り返しますが、筆記試験の点数は、本当に気にする必要がありません。
あまりにもひどい点数を取らないようにしておけば良いだけです。
大卒以上の事務系・技術系の場合には?
大卒以上の場合には、英検準2級から2級レベルの英語と、数学、国語、社会に関する常識を問う場合が多いです。
難しい数学を筆記試験として課すのは一部の特殊な技術系のみです。
理系の転職希望者向けと文系の転職希望者向けでは、数学のテストの中身を少し変えます。
理系の場合には、特に実験職の場合には「これ、ちょっと微分しておいてね」というような文系のレベルでは速攻で出来ないような仕事がたくさんあります。
理系の数学の筆記試験は、少し難しめに設定しております。
文系の学生の場合には、数学というよりは簡単な算数を大量に解かせる問題を多めに入れておきます。
基本的には大卒レベルの学力があれば問題ありません。
国語は漢字の穴埋め、社会は最近の新聞で取り上げられているニュースなどをしっかりと読んでいるかを確認するため、時事問題を多めに出す傾向があります。
特に企業は社会情勢を常に読んで動かないと社会的に大きな失態を社員が犯すリスクがあります。
企業のコンプライアンス違反の諸問題などには必ず目を通すようにしておきましょう。
英語は英検準2級レベルなので、単語の意味が理解できればすぐに解けるような試験内容になっています。
高校卒以上の場合は?
高卒採用試験の内容は、高校の教科書がしっかり解ければ80点程度は取得できるように設定してあります。
中学レベルの基礎が出来ていれば高校レベルの基礎問題は解けるので、難しいような試験内容にはなりません。
英語と数学は免除する企業も多いです。
そもそも採用区分が大卒と高校卒で分けている企業が多いので、大卒のように試験を課さない企業も多いというのが実情です。
何を勉強しておけばいいの?特に重要なのは社会情勢(コンプライアンス問題)!
一般企業もコンプライアンス意識の高さを問われる時代に入ってきています。
雪印の集団食中毒事件や、三菱自動車の燃費偽装など、企業がコンプライアンス違反を犯して社会的に制裁された事件などには特に注目をしておきましょう。
重大なコンプライアンス違反を引き起こした企業の行く末は倒産か、役員の刷新及び吸収合併など、目も当てられないような結果になります。
ニュースに毎日、目を通すだけでも良いです。
いま所属している会社でも、新聞を読めるようになっていませんか?
1日10分でも良いので、新聞に目を通すようにしておきましょう。
もしも会社に新聞がない場合には、日経新聞の電子版などをスマホで読んでも構いません。
コンプライアンス違反を犯した企業がどのような末路をたどるのかは、ニュースに目を通しておけばよく分かります。
何が社会の中で問題なのか?
どんなことがいまの社会の中で、求められているのか?
どんなことをした企業が社会的に制裁を受けているのかにはしっかりと目を通してください。
あなたが転職する先の会社でもしも、同じようなことが起こればあなたも当事者になります。
もしかしたら加害者になるかも知れません。被害者になるのかも知れません。
それほど、企業はいまコンプライアンスを重視しています。
明日は我が身という気持ちで、ニュースに目を通すようにして下さい。
数学は勉強しておこう!
勉強しておくべきは、単純な計算式の問題を大量に解く時間を作るようにしておいてください。
特に大卒で事務職を希望されている方は、重要な項目です。
最近ではコスト管理が事務職の仕事になっています。
計算を素早くできるに越したことはありません。
暗算の練習をしつこくしておくようにしてください。
企画書作りの基礎でもあります。
パパっと素早く頭の中で計算が出来なければ、企画書を作るときのコスト試算などに時間がかかります。
入社後も見据えて数学の勉強はするようにしておいてください。
どれくらいの期間勉強すればいい?
社会人は忙しいので、勉強時間は中々取れないのが実情ではないでしょうか。
1日30分で良いので、机に向かう時間を取るようにしましょう。
1日30分でも、週に5日机に向かう時間を確保できれば150分時間を確保できます。
筆記試験は最低限の点数さえ取れていれば問題ありませんので、普段から本を読むようにしましょう。
電車通勤であれば、読書の時間を確保できます。
面接対策にもなります。
社会人になると読書量の落ちる人が多いですが、読書をする習慣をつけておきましょう。
仕事が出来る人ほど本を読みまくる傾向にあります。
自己啓発本などを読む必要はありません。
仕事に関連する本であれば結構です。
実務書を読むようにするのが最も良いです。
中途採用の合否は面接がすべてです!
公務員試験では筆記試験で良い点数を取らないと面接までたどり着きませんが、民間企業の採用基準は筆記試験の点数で左右されたりはしません。
あまりにもひどい点数を取らなければ、人柄や方向性がマッチしていれば問題ありません。
筆記試験はあくまでも落とすための口実です。
テストの点数は民間企業において最重要項目でもなんでもありません。
社会人に大切なのは行動力です。テストでは測定できません。
筆記試験や作文があるから、尻込みして受けられない人も多いと思いますが、気にせずトライしてください。
筆記試験のようなテストの点数だけで人を評価するような人事はいません。
もしもテストの点数だけで採用するなら、なぜ面接官が面接する必要があるのでしょうか?
筆記試験の結果など気にせず、こんな仕事をしてみたい!と思ったら迷わずに受けてください。
あなたの人柄や能力を見て、企業は採用します。
新天地でのご活躍をお祈りしております!