つねに人気の高い事務職への転職を考えたとき、少しでも有利な状態で応募することが望ましいですよね。
競争率の高いなかで勝ち抜くためには準備が必要です。
そこで今回は、持っていると有利になる資格はあるのか、資格がなくても転職はできるのか、といった疑問にお答えします。
目次
事務職への転職で有利になる資格
事務職は書類や資料の作成、電話・来客対応などを担当する仕事です。
一般的には主にパソコンスキルやマナーが求められますが、経理事務や医療事務になると専門的な知識も必要になってきます。
スキルやレベルを示す資格と、業務を行うために必要な資格、この2種類が資格の役割と言えます。
今回は、事務職に転職する際に持っていると有利になる資格をいくつかご紹介します。しっかり準備をして、少しでも有利な状態で転職が進められるようにしましょう。
MOS(Microsoft Office Specialist)
MOSとは、ExcelやWord、PowerPointといったマイクロソフトオフィスのスキルを証明するための資格です。
WordやExcelは、事務職の仕事で必ず使うソフトです。MOSを取得している方はそれだけでパソコンスキルの証明になるので、取得していない人に比べてとても有利になります。
またMOSはマイクロソフト社が認定する国際資格ですので、取得しているとしていないでは、採用側の見る目は違ってくるでしょう。
パソコンが使える、と言葉で伝えるだけでは証拠はありませんが、資格を取得していれば自身のスキルやレベルの判断材料になります。
事務職への転職を検討している方にはぜひ取得してほしい資格です。
MOSを取得するには?
MOSは全国で受験できる試験で、受験方法は2つあります。
1つは全国一斉試験で、月1、2回開催され、ネットからの申し込みが可能です。
2つめは随時試験です。全国の約1700の試験会場で実施され、試験日程は会場ごとに設定されています。
こちらは試験会場へ直接申し込む必要があります。
この2つは申し込み方法が異なるだけで、試験内容に違いはありません。
MOSについて詳しい情報を知りたい方はこちらのURLから確認してみてください。
学習方法や対策教材についても詳しく紹介されています。
MOS(Microsoft Office Specialist)公式サイトはこちら
簿記(日商簿記検定)
簿記は事務職に応募する際に有利になる資格のひとつです。
もちろん持っていなくても事務職をしている人は多いですが、これから転職するにあたり、有利に進めたいのであれば簿記の知識を持つことは非常に有効です。
特に、経理事務に応募する場合は持っておいて損はありません。
どの資格を持っていると応募できる求人が多いか、という調査では、企業の求める資格トップ10で日商簿記2級が1位という結果がでています。
日商簿記検定は日本商工会議所が実施している検定で、1級・2級・3級・初級の4段階に分かれます。
企業からの認知度がたかく、経理事務の求人は「日商簿記2級」を条件とすることが多いです。
簿記は経理事務に必要とされる売り上げや支払いといった会計の知識だけなく、基礎的な経営管理や分析力を学ぶことができます。
そのため取引先の経営状態の把握や、コストの意識など仕事をする上で非常に役立ちます。
簿記(日商簿記検定)を取得するには?
簿記の試験は毎年3回行われます。2月・6月・11月と開催月が決まっており、各地で受験することができます。
申し込み方法等は商工会議所によって異なるため受験する方は事前にしっかりと調べておくと安心です。
秘書検定
秘書検定は、社会人として働く上で身につけるべき基本的な常識を学ぶことができる資格です。
企業からの認知度が高い資格なので、社会人としてのマナーや、来客応対の仕方、文書の作成など、実務で使える知識やスキルがあることを証明できます。
実務経験がない場合は、秘書検定を取得していると採用側も安心するでしょう。
また、上級を取得している場合はかなりのアドバンテージになります。
事務職に限らず、会社で働くすべての人に求められる知識やマナーでもあるので、ぜひこの機会に取得することをおすすめします。
秘書検定は1級・準1級・2級・3級の4段階にレベル分けされていて、3級は初歩的な内容ですので社会人であれば2級から挑戦してみると良いでしょう。
秘書検定を取得するには?
秘書検定の参考書は本屋さんでもよく見かけるので、独学で学ぶことも可能です。
気になる方はひとまず参考書に目を通してみるのもいいかもしれません。
秘書検定は、実務技能検定協会が実施しているビジネス検定のうちの1つで、試験は年に3回行われます。
試験の申込や受験要項などの詳しい情報はこちらから確認できます。
TOEIC
海外との取引がある企業での営業事務や、貿易事務を目指している方は英語レベルを証明するTOEICは必ず受験しておきましょう。
最近では英検よりもTOEICを推奨する企業が多いです。
TOEICは資格ではありませんが、高いスコアを所持していると有利になります。
また企業によっては応募資格に「TOEIC●●点以上」と条件を設けている場合もあります。
履歴書に書く場合は600点以上のスコアを目指すのがいいでしょう。
TOEICは英語でのコミュニケーション能力を公正に評価するための世界共通のテストです。
通常の検定のような合格・不合格はなく、スコアでレベルがわかるようになっています。
TOEICを受講するには?
TOEICのテストは数種類ありますが、一般的にはL&R(Listening&Reading)のことを指し、トータル10~990点のテストで年10回開催されています。
テストの詳細や試験日程はこちらから確認してください。
医療事務
医療事務の仕事に就くためには、必ず資格が必要というわけではありません。
実際、医療事務の資格は役に立たない、取る必要がないのでは?という意見もあります。
これは医療事務資格が国家試験や公的試験によるものではなく、さまざまな団体や法人が独自で実施している民間資格のため、必要性に疑問がもたれているのです。
しかし、医療事務として働くうえで保険制度や、カルテの整理、診療費の計算などの知識は必要です。体系的な知識を身につけることで、業務に活かすことができます。
また、医療事務として勤めることになるのは医療機関です。医療機関は全国どこにでもあり、医療事務のレセプト作成などの知識は全国でも統一されているのでどこにいても役立つ資格であるといえます。
医療事務の資格は、通信講座やスクールで勉強することが可能です。自分に合ったものや、料金を考えて選んでみてください。
詳しくい情報を知りたい人は「医療事務」で検索してみてください。
今回ご紹介した資格は、実務で活かすことができる実践的なものばかりです。
どの資格をとろうか迷っている方は、どんな業務内容をやりたいと思っているのかをよく考えてみてください。
資格を取得しているからといって必ずしも採用されたり、絶対に有利になるわけではありませんが、資格のない人に対して差をつけられることは確かです。
必要な資格を取得して転職活動を有利にすすめましょう
資格がなくても事務職へ転職できる?
転職に有利な資格を持っていない、資格を取っている時間もない、という方もいるでしょう。
資格がなくても転職ができるかどうか、気になりますよね。
事務職への転職は資格がなくても可能です。
資格とは、そもそも応募上の必須条件だったり、知識・スキルレベルの判断材料となる補助的な役割です。
資格を持っていれば絶対に就職できるわけではありません。必要以上に資格を持っている場合は逆効果をもたらすことさえあります。
ですが、資格がない人は資格保有者に差をつけられていることは言うまでもありません。
そのため資格がない場合は意欲や能力を、自分の言葉でしっかりアピールすることが重要です。
求人情報から企業が求める能力やスキルを理解して、マッチする経験やエピソードがないか、一度振り返ってみてください。
コミュニケーション能力やマナーなど、スキルではないことが求められる場合でも、必ずだれでも1つはエピソードを持っています。
また、未経験の場合は前向きに取り組む姿勢や意欲も必要です。
わざわざ転職してまでやりたい仕事です、どんな思いをもって応募したのかをアピールしましょう。