介護士はやりがいもあり、人の役に立っている実感のしやすいしごとですが、体力的にもきつい仕事です。
介護士を長く続けていると、腰痛などに悩まされて退職を余儀なくされてしまうこともあります。
しかし、介護士以外の異業種に転職しようと思っても、どんな職種が良いのか、どのように転職先をみつければ良いかわからないという人もいますよね。
今回は介護士が異業種に転職する際に気を付けたいポイントを中心にお話ししようと思います。
目次
介護士から異業種に転職することはできる
介護士の仕事が長いと、異業種に転職するのは難しいのでは?と思う人もいるかもしれません。
しかし転職しやすい職種に絞ることで、異業種の転職も可能です。
また介護士として身に着けた、コミュニケーションスキルや介護士の経験を活かし、他の福祉の職種につくこともできるでしょう。
しかし介護士に限らず、異業種に転職するには30代がラストチャンス、ということを理解しておかなければいけません。
異業種への転職は、未経験での転職なので若ければ若いほどチャンスが多くあります。
そのことを踏まえて、異業種への転職を希望する場合には、早めに行動を起こすようにしましょう。
介護士から異業種に転職する際のポイント
介護士から異業種への転職は可能だというお話はしましたが、実際に転職を考えた際に気を付けたいポイントとはどのようなことなのでしょうか。
介護士は、色々なお年寄りと接する機会が多く、コミュニケーションを取ることも仕事をする上で非常に必要なスキルです。
そのスキルこそが、介護士経験者の武器で、転職にも立派なスキルとして役立ちます。
また介護士以外にも福祉業界には様々な職種があり、介護士としての経験を生かして働ける職種も多くあります。
それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。
コミュニケーションスキルは介護士経験者の武器
介護士はスタッフ同士や利用者はもちろん、利用者の家族ともコミュニケーションをとる機会が多く、必然的にコミュニケーション能力が高い人が多くいます。
コミュニケーション能力は、どのような業界でも必要スキルとされていることが多く、コミュニケーション能力の高さは武器にもなります。
介護士として勤務する中で培われたコミュニケーション能力を武器にして、生かせる仕事に転職することで、異業種への転職に成功する可能性は高くなるでしょう。
介護士の経験は福祉業界に活きる
福祉業界=介護士というイメージを持っている人が多くいるかもしれません。
しかし介護士以外にも福祉業界にはたくさんの職種があります。
介護士は医療とも密接な関係があり、医療現場に触れる機会もあります。
それを生かして看護師の資格を取って転職する人や、介護士で培われたホスピタリティの心で保育士になる人もいるようです。
どちらも国家資格が必要となりますが、看護師になると年収のアップも見込めるため、頑張って資格を取る人もいるようです。
また、介護士の経験を生かせるものとして、福祉用具や介護タクシーなどに従事することもできます。
介護士の転職は、施設だけと考えている人もいるかもしれません。
しかしそのコミュニケーションスキルの高さや、介護士の経験を生かして別の職種に転職することはできるのです。
20代の介護士が異業種に転職する際のチェックポイント
介護士は、まだまだ待遇が良いとは言えない職種です。
体力的なものや給与の面などで転職を考える人も多くいます。
そこでここからは年代別に、介護士が異業種へ転職する際のポイントについてお話します。
まずは20代の介護士が、異業種に転職する際のポイントです。
20代は介護士に限らず、その将来性を買われてポテンシャル採用されることが多いです。
そのため幅広い職種から自分の希望に近い転職先を見つけることができるでしょう。
将来性を武器に、未経験でも採用してもらえることがあるので、まずは自分がどのようなことに、興味があるのかを絞ることをおすすめします。
将来性を武器に転職活動を進める
20代の異業種への転職は、介護士に限らず将来性を買われて採用されることが多い年代です。
将来性があると判断されれば、未経験でも採用してもらえることがあるようです。
介護士としての経験で得たものと、若さからの将来性をアピールすることで、異業種への転職も可能になるでしょう。
幅広い転職先から絞る
先ほど、将来性を買われることで異業種への転職が可能になるお話はしましたが、将来性を武器にすることのできる20代は、幅広い業界・業種の中から転職先を探すことができます。
未経験では難しいかなとされるような職種でも、スキルや将来性を買われて採用に繋がることもあるので、まずは自分がどのような業界・職種に興味があるのかを絞ることが大切です。
自分の適性をしっかりと見極めることで、やりがいのある仕事につける可能性も高くなります。
このように20代での介護士から異業種への転職は、将来性を見込まれての採用もあるので、すごく難しいというわけではないようです。
しかし転職を成功させるには、未経験でもやる気を持ってポジティブに学ぶ姿勢でいられるかということが重要なのではないでしょうか。
そのためにも自分がどのような業界・職種に興味があり、転職するにはどのようなスキルが必要なのかを調べて、身に着けておく必要があります。
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30代の介護士が異業種に転職する際のチェックポイント
次に30代の介護士が、異業種に転職する際のポイントについてお話します。
30代の介護士が異業種に転職するのは、かなり厳しい場合が多いようです。
介護士としてのスキルは申し分ないかもしれませんが、一般企業とは異なるスキルが必要な介護士は、それ以外のスキルに乏しいのでは?という判断をされてしまいがちなようです。
また介護士に限らず、異業種への転職は一般的に年齢を重ねれば重ねるほど難しくなってしまう傾向にあり、介護士に至っても同様です。
しかもやっと転職できてもブラック企業である場合も多いようで、異業種への転職は慎重さが大切です。
30代は転職のラストチャンスということを理解しておきましょう。
異業種への転職は年々難しくなる
介護士に限らず、異業種への転職は歳をとれば取るほど難しくなってしまいます。
その理由は、20代の若手であれば、未経験採用して育てても長く働ける可能性があると見なされますが、30代の未経験では、せっかく一人前に育てても働ける期間が短くなってしまうことが関係しているようです。
異業種への転職を希望する場合には、必要なスキルや知識を前もって身に着けておく必要があります。
ブラック企業に注意する
異業種への転職が難しいことで、やっと採用されたと思っても転職先がブラック企業だということも少なくないようです。
ホワイト企業には、黙っていてもスキルや知識・経験を持った多くの人が集まって来ます。
また中途採用の最大のメリットは、仕上がっている人を採用する即戦力の確保です。
そのため未経験30代の介護士が転職できる先の多くが、慢性的な人手不足な会社や定着率の低い所謂、ブラック企業になってしまうようです。
ホワイト企業でなくても、最低限ブラック企業とは感じない、一般的な企業に転職できるように注意が必要です。
転職のラストチャンスであると考える
30代の異業種への転職は、介護士に限らずラストチャンスと言われています。
40代50代の未経験者に、人材育成のコストをかける企業は少ないです。
その理由は先ほどお話した通り、働ける期間が短いからです。
そのため異業種に転職をしようとする場合は、30代がラストチャンスであり、転職は早ければ早いほど良いとされています。
未経験でも、前もって希望する業界。職種に必要なスキルと知識を身に着けておくことで、多少採用されやすくなるかもしれないので、ラストチャンスを有効に使えるように独学でも勉強しておきましょう。
このように30代での異業種への転職は、介護士に限らず厳しいものであります。
さらに新卒から介護士として長く働いてきたという人にとっては、さらにハードルが上がってしまう可能性があります。
少しでも異業種への転職を可能にするために、必要なスキル・知識を身に着けておきましょう。
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介護士が転職する業界の決め方
いざ介護士から異業種への転職を考えても、どのように転職する業界を選んでよいかわからないという人も少なくないのではないでしょうか。
長く介護士を続けてきた人にとっては、他にどのような業界があるのか、どのような仕事ができるのかなど不安も大きいです。
まず大切なのは、業界・職種別に転職難易度を調べることです。
異業種へに転職、すなわち未経験者を採用しやすい業界・職種を見極めることで、転職しやすくなります。
また介護士のスキルを活かして働ける、転職しやすい業界を選ぶことが大切です。
業界別の転職難易度を調べる
社会には、色々な業界があり転職の難易度も業界によって異なります。
転職の難易度は比較的低めなのが、飲食業などのサービス業と言われているようです。
またIT業界も人手不足の企業もあるので、未経験でも将来性を見込んで採用している企業が多く存在するようです。
業界によっても転職難易度は異なるので、調べて転職難易度の低い業界への転職を考えましょう。
職種別の転職難易度を調べる
業界別の転職難易度を調べたら、次は職種別の転職難易度も調べましょう。
例えば営業職や接客業などは、求人数も多く転職難易度でいうと低めになるでしょう。
また一から勉強したいという人は、SEなども働きながら勉強できるので、転職難易度は低いと言えるかもしれません。
介護士から転職しやすい業界を選ぶ
異業種に転職をする際に、一から勉強してでも頑張りたいという気持ちの人もいます。
もちろんそれも可能かもしれませんが、介護士として身に着けたスキルを活かせるような仕事のほうが、転職は成功しやすいです。
介護士として身に着けたコミュニケーション能力を武器に、サービス業や営業などが転職しやすいでしょう。
また最初にお話したように、介護士ではない福祉業界への転職は、経験も活かせるので働きやすいといえるでしょう。
サービス業はコミュニケーション能力を活かせる
飲食業や接客業などのサービス業は、コミュニケーション能力を活かして働けるので転職しやすいばかりでなく、違和感なく働くことができる業界でしょう。
介護もサービス業であるため、基本的な対人スキルは身についており、採用もしやすいと考える会社もあるようです。
また飲食業や接客業は求人数も多いため、介護士からの転職もスムーズに決まったという人も少なくないようです。
福祉業界は介護士としての経験が活きる
最初にもお話しましたが、福祉業界=介護士だけというわけではありません。
福祉業界にも様々な職種があります。
福祉用具の営業や介護タクシーなど、直接身体的な介護はしなくても福祉業界に携わる仕事に就くことはできます。
福祉用具の営業や介護タクシーなどは、介護士としても知識や経験を活かせる場面も多くあるので、介護士として働くことが体力面などの問題という人は、福祉業界でも他の職種を検討してみても良いかもしれません。
営業は特別なスキルを持たなくても転職できる
様々な業界に営業は存在しますが、よっぽど高い知識やスキルを必要とする専門的な営業ではない限り、未経験での転職は可能です。
窓口が広い営業ですが、ノルマがあったり成果給であるなど条件が厳しいこともあるので、注意も必要です。
また介護士とは違い「ものを売る」という職種でもあるので、メンタル面にも負担がかかる場合が多いことを理解しておきましょう。
このように介護士から異業種への転職は、転職難易度の低い業界・職種を選んで、介護士でも転職しやすいものを選ぶ必要があります。
また、介護士のスキルを活かせるような仕事につけると違和感なく働けるかもしれません。
介護職から転職したい方におすすめの職種と転職対策を徹底解説!
介護士の異業種転職はなるべく早い段階で始めよう
介護士かた異業種への転職についてお話してきました。
介護士という職種は、専門職であり一般的な業界とは大きく異なる点がいくつもあります。
そのため異業種への転職が簡単ではないでしょう。
しかし、未経験でも将来性を買われやすい20代では、異業種への転職は叶うことも多いです。
ですが異業種転職は年齢を重ねるほど、難しくなる傾向にあるので早めに動き出すこと、転職を希望する業界・職種に必要なスキルを独学でも身に着けておくことが大切なのではないでしょうか。
また、介護士として身に着けたスキルを発揮できるような職場に転職できると、働きやすいかもしれません。