社会に貢献したいという気持ちや仕事としての将来性を重視して看護職に転職をしたものの、期待していたのとは違う現実に「転職して失敗だった・・・」と感じてしまっている方は残念ながら実際にいます。
ですが転職を失敗してしまうのには理由があり、自分自身をしっかりと見つめ直し求人選びをしっかりと行っていたなら転職を成功させられていた可能性は高いんです。
この記事では「介護職への転職を失敗したと思う理由」と「失敗する人に多い特徴」を調査しました。
みなさんの転職が失敗なんてことにならない様に、苦い思いをした方たちの経験から「失敗しない転職をするにはどうしたら良いか?」を考えてみましょう!
介護職の職場への転職で「失敗したと思う理由」
- 仕事が体力的にきつい
- 年収が低い
- 人間関係が最悪
- 資格なしでは活躍できない
- 自由に休めない
- 人手不足で忙しい
- 研修や教育制度が整っていない
- 仕事内容や勤務体制が求人と異なる
- やりがいを感じない
他にも転職の失敗理由としては色々な意見が見つかりましたが、中でも多いのは上記の5項目です。
ある程度は働き始める前から想像できていたとしても、実際に経験してみると思っていた以上だったという意見も少なくはありません。
この5項目は実はどれもが介護業界で働く際に感じやすい不満です。
ここからは具体的に「どんな部分が不満・苦痛だったのか?」を検証していきましょう。
仕事がきつい
「看護職は肉体的にきつい仕事」と言われています。
特に要介護者に対して直接的なサポートを行う「身体介護」は体力を使う場面が多くあります。
身体が不自由な方の入浴を手伝うのも、抱えあげる様にしてベッドや車椅子への移動をサポートするのも大変な作業になります。
それらの作業に対する技術指導が受けられたり、介護士の人数を多めに配置するなどされていれば負担も少なくなりますが、施設次第では体力的に大きな負担を強いられることにもなりかねません。
また体力面だけでなく排泄介助の際の匂いなど、環境的なことに対して「きつさ」を感じる方も少なくはありません。
年収が低い
介護職の現場で資格を持たずに働いている方の平均月収は19万円と言われています。
唯一の介護系の国家試験である介護福祉士の資格を持っていても平均月収は24万円となっており、他の業種と比較しても収入は低めです。
収入が低くても仕事内容が軽めならば、ある意味でコスパの良い仕事と言えるかも知れませんが、看護職はそうではありません。
「仕事はこんなに大変なのに給料はこれだけしか貰えない・・・」と感じてしまうと、長く働き続けるのも難しくなってしまいますね。
職場内の人間関係が最悪
介護職で働きだしてから、人間関係に苦労したという方もちらほら。
人間関係を負担に感じるのはどの職種にもあることですが、女性が全体の8割ということもあり男性は居心地の悪さを感じてしまうこともある様です。
また女性は派閥やグループができていることが多く、揉め事に巻き込まれたり新人いじめの的にされてしまい退職を決めたという方もいます。
人間関係や職場の雰囲気は求人票だけでは掴みにくく、働きだしてから後悔することになりやすい問題です。
利用者や家族からのクレームが大きなストレス
人間関係での問題は同僚だけでなく「施設利用者」との間でも起こり得ます。
お互い人と人ですから相性もあり、一生懸命に介護を行っていても些細なことでクレームを入れられてしまう可能性があります。
それが納得できることであれば耐えることもできますが、中にはとても理不尽に感じることを言われたという方も・・・。
時には介護の現場を見ていないはずの、利用者の家族からクレームが来ることもあります。
残念ですが人間相手に行う仕事にはストレスが付きものです。
そして、介護職は他の仕事よりもストレスを感じる場面が多い仕事なのは間違いない様です。
資格なしでは活躍できない
慢性的な人手不足である介護職は、「未経験・無資格でも転職しやすい業界」です。
ですが未経験・無資格の方ができる仕事にはやはり制限があります。
責任を持つ必要がある仕事を任せられにくいのは確かで、これは仕事を管理する側の立場になって考えれば仕方がないことです。
ですが「人の役に立ちたい!」と考え飛び込んだ世界で思う様に働くことができないとなると、大きな挫折感を感じる時もあるはずです。
そんな現実と理想のギャップも、転職を失敗したと感じてしまう理由の1つです。
資格なしでも介護職に転職できる?すぐに取得できるおすすめの資格は?
自由に休めない
シフト制で休みを取ることが多く「完全週休2日制」の職場はそれほど多くはありません。
また入居型の施設の場合は、土日も働く必要があるだけでなく夜勤も行う可能性があります。
対人相手の仕事なのも影響して、小さなトラブルは日常的に起こります。
そんな仕事ですので、終業間近にトラブルが発生してしまい予想外の残業をしなければならなくなったという経験をした方も多くいらっしゃいます。
選んだ職場次第なのはもちろんですが、休みが取りにくく自由な時間が少ないことが転職の失敗に繋がることは充分に考えられます。
人手不足で忙しい
働く施設によっては人手不足で忙しく、有給が取れないことや、シフトが希望通りに通らないことがあります。
少人数で仕事をしなくてはならないためサービス残業を強いられたり、休みを取りにくかったり、休暇に関わるトラブルが多く見られます。
思うように休めないことで身体や精神に限界がきてしまうと、退職やストレスを抱える原因になってしまいます。
研修や教育制度が整っていない
未経験の場合は教育体制が整っていないと、介護職は思うように仕事ができません。
未経験歓迎の求人が多い一方で、新人の教育に時間とお金をかけることが難しい介護施設もあります。
見て覚えるスタイルでは業務内容やルールを理解しないまま仕事を進めることになり、ミスや事故が起きる可能性が高いでしょう。
新人の研修や教育制度が整っていないと、介護職員の早期退職につながってしまいます。
仕事内容や勤務体制が求人と異なる
求人の待遇条件が、実際に働き始めると異なっているという場合が考えられます。
介護施設での勤務条件だったのに訪問介護を担当することになった、雑用や事務処理を任せられたなど、自分の仕事の範囲外の業務を担当する可能性があります。
賃金の問題はさらに深刻で、残業代や手当がつかないトラブルは要注意です。
介護の転職を決める前に、職場を見学して雰囲気をつかんだり、労働条件通知書で不明な点は事業所に尋ねるといった工夫が必要です。
夜勤による生活リズムの乱れがつらい
24時間体制の介護施設で働くと、夜勤のために生活リズムの乱れが考えられます。
夜勤は少人数体制で、介護士一人当たりの仕事量や負担が大きい傾向です。
トラブル発生時は対応をしなければならず、責任も重いでしょう。
夜勤に備えて、普段から体調管理や生活リズムを整えることに努力してください。
夜勤を避けるためには、訪問介護やデイサービスなどの施設を選びましょう。
やりがいを感じない
介護職で働き続けるには「仕事にやりがいを感じられる」かどうかがポイントになります。
利用者の笑顔や感謝の気持ちに救われることもあるでしょうし、自分自身が社会に貢献できていると実感することでも働き続ける活力が湧いてくるはずです。
介護の仕事が大変なのは確かですが、日々の仕事でやりがいを感じられるように自身の改善や努力をしましょう。
介護職の大変さに耐えられなくなるよりも先に「やりがい」に気づくことができれば、転職は失敗で終わりません。
介護の転職で失敗する人の特徴
「やる気」があれば誰でも働けると言われることもある介護業界ですが、もちろんそんなに簡単な世界ではありません。
やはりどんな仕事にも「向いていないタイプ」が存在し、そんなタイプの方は苦労してしまいがちです。
この後の記事でお伝えする条件に合致するからと言って必ず転職が失敗するわけではありませんが、この様な方は注意が必要という意味で「介護職への転職を失敗する人の特徴」をご紹介します。
事前の調査が足りていない(事前見学・業界調査)
今働いている仕事を辞めて次の仕事へ移るのですから転職には勢いも必要です。
ですが勢い任せで転職しても上手くいく確率は低くなってしまいます。
良いなと感じた求人があっても、しっかりと情報を調べることが大切です。
可能であれば、施設や職場への見学も行いましょう。
自分の目で見てみることでわかることはたくさんありますよ。
これをせずに転職先を決めるのは危険です。
求める条件を絞れていない
転職先を探す際にまず行っていただきたいのは「自分が求める条件をまとめる」作業です。
頭の中だけでなく、紙に書き出すなどするのがおすすめです。
求人票に悪い情報が載っていることはまずありません。
それならば自分が求めている条件をどれだけ満たししているかという見方で探す方が、手間も節約でき失敗も少なくできます。
転職先を決める時は、どのような仕事に就きたいのか、条件に何を求めるのかよく考えてください。
条件がはっきりしないまま転職してしまうと、転職成功をしても仕事で満足感が得にくい結果になります。
希望条件に優先順位をつけて、条件を満たす職場から応募することがおすすめです。
転職の動機をもう一度見直し、自分に適した職場を探しましょう。
給料や待遇などの条件面しか見ない
採用条件だけに目を向けて介護施設を探すと、失敗のリスクが高まります。
相場よりも高い給料が支払われている場合は、要注意です。
高い給与が支払われているとより多くの仕事が課せられたり、長時間が当たり前という施設だったりします。
なぜ仕事の待遇がいいのか、条件設定の理由にも目を向けてみましょう。
性格的に介護職に向いていない
介護職で活躍するには「人柄」が重要だと言われます。
確かに誰に対しても人当たりがよく、親切丁寧に介護ができる方なら利用者や同僚から信頼を得られ活躍できるのも納得です。
ならば逆に「介護職の転職で失敗しやすい性格」もあるはずですよね。
そんな「介護職に不向きな性格」をまとめてみました。
もしみなさんが、不向きな性格をしているのなら自分で意識することで何かが変わるかも知れません。
潔癖症
洗濯や食事の補助、排泄のサポートをすることもある介護職は極端な潔癖症の方は働きにくいかも知れません。
手袋やマスクなどを認められている範囲で着用することで乗り切れるのなら大きな問題になりませんが、「嫌々やっている」のが顔に出ない様に注意してください。
嫌々なのが伝わってしまうと、サポートされている側としても気持ちよく介護が受けられませんよね。
人とのコミュニケーションが苦手
話上手で聞き上手な方は介護職に向いています。
ですが逆に「人とのコミュニケーションが苦手」だとすると、色々と不都合が発生しかねません。
施設利用者の方へサポートを行う際にもコミュニケーションが重要になります。
また介護は1人だけで行うのではなく、周りの同僚と協力して行う場面が多々あります。
んな時にもコミュニケーションが苦手となると中々上手くいかない可能性がありますので、協調性も含めて必要になる能力です。
忍耐力があまりない
仕事内でストレスを感じる場面が少なくはないことから「我慢強さ・忍耐力」も必要になってきます。
クレームを受けた時や同僚とトラブルがあった時には、誰だって腹が立ちます。
ですが、苛立ちなどをを表に出してしまうと大きな問題になってしまいます。
これはどこの業界でも同じことですが、特に介護職はストレスを感じる瞬間が多いと言われていますので、すぐにカッとしてしまう性格の方はトラブルが多くなりがちです。
お年寄りを敬う気持ちが少ない
介護を行う相手はお年寄りがほとんどです。
ですからお年寄りに対して敬う気持ちがない方は、施設利用者との間に信頼関係が中々築けません。
「介護のプロとして仕事さえきっちりこなせば問題ない」という考え方もありますが、それでは施設内の雰囲気を悪くすることになり、周りから高い評価を得ることも難しくなってしまいます。
真面目過ぎ・頑張り過ぎな人
仕事に対して全力投球できるのは素晴らしいことです。
でもそんな才能がある方は、逆に介護職で働くには不向きな可能性があります。
マニュアル通りに進めることが難しく、イレギュラーも多い介護職の仕事では「上手く力を抜く」ことも大切です。
最初から最後まで真面目に頑張り過ぎてしまうと、自分自身が疲れてしまうことになりかねませんよ。
もちろん、これは無責任で良いというわけではありません。
そのさじ加減が上手にできる方は、介護の仕事に向いています。
利用者の不満や態度が気になってしまう人
利用者の不満げな言動が気になる人は、過剰介護や自立支援の妨げに注意しましょう。
場合によっては、あえて対応しないことがベストな場合があります。
利用者全ての要望に応えることは難しいので、限られた勤務時間の中で何を優先すべきか考えてください。
判断に迷ったら先輩や上司に尋ねましょう。
利用者の立場に立って考えられることは、介護士の仕事に有利な才能です。
体力不足
立ち仕事が多いだけでなく、実際に力を使うことも多々ある介護職は「体力」も必要です。
働き続ける間にスタミナも付き作業のコツも掴めるはずですが、体力不足の方はそれまでが少し大変です。
もちろん激しい運動をするわけではないので、「そこそこの体力」があれば何とかなりますよ。
介護職への目標や意思がない
目標や意思がないまま転職活動をすると、あたらしい仕事に就いてもモチベーションを保てなくなります。
転職を繰り返すことに繋がってしまうので、転職先を探すときは目標や意志をきちんと持って活動しましょう。
介護職についてどうなりたいか、新しい仕事場へ転職する前によく考えてください。
介護職で失敗しないために転職エージェントを活用しよう
転職エージェントは転職希望者に最適な求人を紹介してくれるサービスです。
さらに求人紹介だけでなく面接対策などのサポートも行ってくれます。
自分の代わりに給与の交渉などもおこなってくれたりと、本当に頼りになる存在です。
しかも嬉しいことに原則として費用もかかりません。
ただし、1つだけ注意点があります。
就職したい業界が決まっているのなら、できるだけその業界に特化した場所を選んでください。
専門知識も豊富で業界求人も豊富ですから本当に頼りになります。
つまり、みなさんの場合は「介護職に強い転職エージェント」を選んでくださいね。
ここからは、介護職に強い転職エージェントを使うメリットを幾つかご紹介します。
【介護】絶対登録すべきおすすめ転職サイトランキング【口コミで比較】
転職エージェントは詳しい情報を共有してくれる
給与や仕事内容の概要などは求人票に載っていますが、確認できる情報は限られています。
実際、求人票の情報だけでは職場の雰囲気など本当に必要な情報は手に入らないことがほとんどです。
でも、転職エージェントを使えば担当者から事細かな情報を仕入れることが可能です。
また応募先候補の施設に対して見学希望の申請をしてくれたりもします。
転職エージェントを使えば、普通では中々手に払いない、だけど転職先を決めるのに必要な情報を手に入れることができるんです。
キャリアだけでなく性格も考慮して求人を紹介してくれる
転職エージェントでは過去のキャリアなどを参考に、転職者の希望条件にマッチする求人紹介を行っています。
そしてさらに性格や考え方も考慮して貰うことが可能です。
エージェントの利用には面接を受ける必要があることがほとんどです。
面接の中で直接話すことで転職者の人となりなどを判断し、上手く働けそうな職場を紹介してくれるのです。
ですから介護職向きではないタイプの方も、みなさんの長所と短所を考慮した上での求人紹介を受けることができますよ。
プロの目で書類添削や面接対策を行ってもらえる
理想的な求人を紹介され応募した後は、申込み先に対して職務経歴書などの提出を行い書類審査にパスすれば面接へと進みます。
転職エージェントでは書類添削や面接対策も行ってくれます。
しかも応募先に応じた対策を行ってくれるので内定率がグンとアップするんです。
条件が良い職場には多くの応募者が集まります。
その中で内定を受けるのは、プロの手助けが無いと容易ではありません。
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介護職の失敗は転職や改善で解決できる
介護職に転職する前に理解しておいていただきたいのは「介護職は決して楽な仕事ではない」ということです。
人手不足で就職がしやすいことから、何となくだったりとりあえずという思いで介護の世界で働こうと考える方も少なくはありません。
ですが、やはりその様な考えで働き始めても長続きしません。
この業界で働きたいと思う理由が無いと、転職で失敗する危険性は高くなってしまいます。