理想的な介護職の求人が見つけられた後は、応募を行うと共に必要な書類作成をしなければなりません。
ですが書類を準備するのは容易ではなく、特に「志望動機」に関しては多くの方が頭を悩ませています。
何人もの応募者の書類をチェックしてきた、採用担当者の目に止まる志望動機を書くというのは中々に大変な作業です。
でも今回の記事を読めば、みなさんが高評価の得られる文が書けるようになる可能性は高くなります!
状況別の志望動機例文もご紹介しますので、文章作成に悩んでいる方も自信満々な方も是非一読してみてください。
目次
介護職の志望動機に書くべき内容
採用担当者にとって志望動機の内容は採用に直結する大きなポイントになります。
応募者がどれくらい真剣に働きたいと思っているかの「本気度」が文章を通して伝わりますので、内定への分かれ道と言っても言い過ぎではありません。
もちろん転職をするには、そこまで歩んできた仕事の経験がわかる職務経歴書も重要ですが、志望動機を甘く考えているとしたら内定を勝ち取るのは非常に難しくなってしまいます。
以下のポイントを理解し、しっかり時間をかけて丁寧に作成することが内定を勝ち取るためには大切です。
- 介護職で働くのを決めた理由
- 数ある施設の中で応募先を選んだ理由
- 自分が行いたい仕事
- 自分が貢献できること(将来の目標)
- 明確かつポジティブに書く
- 経験に応じて具体的に書く
- 志望動機に人間性のアピールも含める
- キャリアアップについて具体的に伝える
これらは志望動機の中に含めておくべき内容です。
それぞれの項目がとても充実した内容であっても、どれかが欠けていては不完全です。
オリジナリティを感じさせながらも含めるべき内容はしっかりと含め、その中で内容を充実させる。
これが「採用担当者の心を掴む志望動機」の特徴です。
介護職で働くことを選んだ理由
- 親族が介護施設でサポートを受けており、働く姿を見て自分も憧れを描いた
- これから社会で大きく必要となる介護の現場で人に役に立つ仕事をしてみたい
- いつか自分の家族や親族が介護を必要とする時のことを考えて
他にも介護職を志した理由は人それぞれ幾つもあるはずです。
求人が多いからや未経験者も働けそうだからと言う理由で転職を志した方が、それを素直に伝えてしまうのは少し問題ですが、「それ、介護職でなくて良いよね?」や「そんな理由じゃすぐに辞めそう」と思われる内容で無ければ大きな問題ではありません。
素直な気持ちで書くことが大切ですが、「他の業界ではなく介護職を選んだ理由」を伝えてください。
応募先として選んだ理由(職場の魅力)
数ある介護施設の中で「応募先を選んだ理由・決め手」も重要です。
実際問題として、「その施設にしか無いメリット」というのはほとんどありません。
ですが幾つかの特徴を挙げ、その全てを満たしているからという形で伝える方法もあります。
施設を訪れたことがあるなら、実体験を交えるのもアリです。
介護職の施設ならどこでも満たしている様なことを理由として挙げるのは。
「それなら他でも良いでしょう」と思われたり、あまり真剣に考えてないなと思われる可能性もあるので注意してください。
ホームページの書かれていることをそのままコピペしたりもせず、自分の言葉で「だから、この施設を選びました」という理由を書くことが大切です。
自分が行いたい仕事
自分がその施設でどんな仕事をしたいのかを伝えることができれば、採用担当者にも本気で転職を目指していることが伝わるはずです。
その中で、応募先施設だからできる働き方を盛り込むことができれば評価はより高くなるはずです。
求人票の情報だけでは施設ごとに違う実際の仕事内容を理解するのは難しいのですが、見学などを行うことができれば詳しく書けるのではないでしょうか?
「この施設ではそんなことはしていませんよ」とならない様にだけは気をつけてくださいね。
介護職の現場で自分が貢献できること(将来の目標)
自分が内定を受け働くことになった時に「私はこんな風に施設に対して貢献できます!」ということも、是非盛り込んでいただきたい内容です。
ただ介護業界未経験の方からすると、少し書きにくい面があると思います。
ですが趣味でスポーツをされている方が「体力の必要な仕事で貢献する」と書いたり、接客業からの転職を行う方が「いつでも笑顔で対応できる自信があります」と書くことでも好印象を与えられるはずです。
他の業種からの転職を行う方も、「自分ができて、介護職でも活かせること」を考えてみてください。
志望動機は明確かつポジティブに書く
志望動機は、何が言いたいかわかるように明確に書きましょう。
マイナスなイメージを与えないように、ポジティブな言葉を使うことも大切です。
なぜ介護職を選んでその企業に転職しようと思ったのか、志望動機を整理してください。
そこから自身の将来やキャリアプラン、介護方針への理解や仕事に対する熱意を文章にしましょう。
全ての要素を上手にまとめると魅力的な志望動機が完成します。
全体的にプラスのイメージが与えられるように、明確さやポジティブさを感じられる文章を書いてください。
経験に応じて具体的に書く
介護の仕事に関わるこれまでの経験を具体的に書くと、説得力のある志望動機ができます。
志望動機は、初めて話す相手もわかるようにイメージしやすい内容で作りましょう。
今までの実績を示す数字や実績などを盛り込むと、転職のアピールに有利です。
志望動機に人間性のアピールも含める
介護職は利用者や職員など多くの人と関わるため、人間性のよさが求められる仕事です。
コミュニケーション能力や協調性が重視される仕事なので、人間性の良さをアピールしてください。
採用する人から「この人と一緒に働きたい」と思ってもらえるように、履歴書や書類の描き方にこだわりましょう。
書類審査の後の面接で話すことを考えて、具体例を交えて自分の人間性を伝えましょう。
キャリアアップについて具体的に伝える
キャリアアップのイメージを明確に伝え具体例を示すと、長く勤める意思がアピールできます。
キャリアイメージはなるべく具体的に伝えてください。
「数年後は主任として活躍したい」「キャリアを積んで後輩指導に力を入れたい」といった仕事の役職に関わる話は本気度が伝わります。
他にも「ケアマネージャー資格取得のために入社後〇か月には、△△のスキルを覚えたい」といったリアルな話もおすすめです。
介護職の志望動機としてNGな内容
- 応募先の特徴だけど「ならでは」では無い
- サービスには触れていても仕事内容はスルー
- 自分の成長がメインで施設の役に立つ気が無い
- 福利厚生など働きやすさ重視
- ありきたりで他人の言葉を引用した志望動機は避ける
- 前職を辞めた理由は志望動機に必要ない
志望動機に含めべき内容をしっかりと盛り込むことは重要ですが、「あまり書くべきでないNGになりやすい志望動機」も存在します。
上記した様な内容を書いてしまうと採用担当者からの評価を下げる可能性がありますので、盛り込む際にも慎重に取り扱ってくださいね。
内容は同じ様でも書き方1つで相手に伝わる印象は変わってきます。
回りくどい書き方などをせず、わかりやすく簡潔に書く。
正直な思いを込めて文章を考える。
それだけで採用担当者から読みやすい文章となり、より気持ちも伝わります。
ですが、情熱が入りすぎて文章が長くなり過ぎないようにしてください。
書くスペースによっても変わりますが志望動機は200文字から300文字程度が理想ですよ。
応募先の特徴だけど「ならでは」では無い
志望動機として間違っていはいないのですが、他の施設でも普通に行われていたり他の施設の方が優れている項目を挙げていると「あちらで良いのでは?」ということになりかねません。
応募先に付いては調べているのは確かですし応募した理由としてもおかしい点は無いのですが、「業界情報を調べていない・より良い求人を探すべく比較検討していない」と判断されてしまっても不思議はありませんよ。
サービスには触れていても仕事内容はスルー
その施設の特徴には触れていても仕事内容についてのことが全く書かれていないのも問題です。
例えば「このお店のこの商品が好きです!」という人がいても、それはお店のファンであり良いお客さんでしかありません。
サービスを見たりして受けた感動を伝えることも素晴らしいのですが、これからその施設で働こうと考えているのなら、自分がすることになる仕事に対しての情熱を伝えないといけません。
自分の成長がメインで施設の役に立つ気が無い
「介護の知識を学びたい」や「教育環境が整っているのが魅力に感じた」というのも志望動機として理解できます。
ですが、それがメインで自分の成長の為の転職だと思われる書き方をしてしまった場合、「介護職で活躍したいと考えていない」と思われる可能性があります。
もちろん仕事を通して成長したいという思いは悪いことではありません。
ですが施設側としては「戦力になる人材」を求めているのも事実ですから、お互いにとってプラスになる転職をしてくれないとなると採用は難しいですよね。
福利厚生など働きやすさ重視
- 土日が休める
- 給与が高い
- 家から近い
- 手当が充実している
などなど働きやすさや福利厚生が1番の魅力だと伝えてしまうのは得策ではありません。
それでは介護職に転職する必要が無いからです。
環境も転職先を選ぶのに重要なポイントであり、全く考慮しない人はいないはずです。
でも「環境・条件重視」の人は、他に好条件な求人が見つかるとすぐに辞めてしまいそうな気がしませんか?
そう思われてしまうのは良い志望動機とは言えませんよね。
ありきたりで他人の言葉を引用した志望動機は避ける
インターネットで紹介されている志望動機を参考にするのは構いませんが、そのまま使うことは避けてください。
自分の言葉で書かないと、似通った文章になってしまいます。
採用担当者は一度に何枚もの応募書類を目にするため、ありきたりな内容や他人の言葉を引用した志望動機はすぐにバレます。
志望動機の引用は熱意や本気度が伝わらないデメリットがあるので、自分の言葉で考えましょう。
前職を辞めた理由は志望動機に必要ない
前職を辞めた理由は、履歴書や職務経歴書の志望動機に必要ありません。
人間関係や仕事の条件が合わなかったといった個人的な情報は、採用判断でマイナスの印象になってしまいます。
前の仕事を退職した理由は、面接で聞かれた場合に簡潔に答えるだけで十分です。
退職の理由を話す時は「スキルアップを目指して退職しました」というようにポジティブな理由を伝えてください。
介護職の志望動機例文をさまざまなパターンごとに紹介
ここからは様々な状況から転職を希望される方に向けた「志望動機の例文」をご紹介します。
一人一人の置かれた状況や希望する条件の違いから全く同じ文章になることはないはずですが、「何から書けば良いかわからない」なんて時には少し参考にしてみてくださいね。
異業種からの転職(無資格・介護職未経験者)
親族が病気になり介護を受けたことがきっかけとなり、自分自身も介護業界で働きたいと考えるようになりました。
貴社に見学で訪れた際に感じた施設内の雰囲気や職場環境をとても魅力に感じ、是非この場所で働きたいと思い応募させていただきました。
学生時代から趣味でマラソンをしており、体力面には自身があります。
また前職は接客業だったこともあり、コミュニケーションの大切さも理解しています。
介護に関する知識も技術も不足していますが、体力とコミュニケーション力を活かして貴社に貢献できれば幸いです。
年収・キャリアアップを目指した転職
介護士の資格を持ち、介護職の現場のキャリアは約10年あります。
今回、ケアマネージャーの資格を取得したことをきっかけに新たな施設で経験を積んでいければと考え、ケアマネージャーを募集されていた貴社に応募させていただきました。
以前の職場では新人教育の担当もさせていただいていましたので、貴社でもケアマネージャーとしての仕事だけでなく、職場全体を見渡せる存在として人材育成を含めて活躍できればと考えています。
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ブランク明けの転職・再就職
以前は訪問介護のヘルパーとして5年ほど働いていましたが、出産と子育てにより3年ほど介護の仕事から離れていました。
今回、復職するにあたって、より多くの方と接し利用者の方のサポートを行いたいと考え、老人ホームとして温かみのある介護をモットーとされている貴社に応募させていただきました。
ブランクはありますが、実際に介護の世界で経験したことを活かし貴社に貢献し、同時に一層のスキルアップも目指したいと考えています。
ブラック企業からの脱出
前職でも多くの経験をさせていただきましたが、介護士としてのさらなるステップアップを目指し転職を決意しました。
全職場よりも施設規模が増したことにより、より求められるスキルは高くなると思いますが、既に働いておられる職員の方との連携を通して求められる以上のスキルを身に着けていきたいと思います。
研修制度も充実している貴社ならば、それが可能と考え応募させていただきました。
施設を利用される方に安心して頼っていただけるサービスを提供していければと思います。
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40代の介護業界内での転職
特別養護老人ホームで15年ほどのキャリアがあります。
現場のリーダー的なポジションで仕事をさせていただいておりましたが、これ以上のキャリアップを望める環境でないこともあり、人材育成に力を注いでいる貴社への転職を希望しました。
また、自立支援への取り組みなどにも共感できる部分が多く、自分の理想に近い施設だと感じました。
前職場での経験を活かしつつ、貴社が持つ社風や雰囲気に適した仕事の行い方を身に着けたいと思います。
新卒で介護職で働く場合
以前から将来的に人の役に立てる仕事に就きたいと考えてましたが、テレビでの特集を見たことにより介護業界で働きたいと強く思うようになりました。
肉体的にも負担の多い仕事であり、体力や技術だけでなく精神力も必要な仕事だということは認識しています。
数多くの介護施設がある中でも、貴社はスキルや知識が学べる環境が整っていると聞き応募させていただきました。
社会人としての経験も無く、人としてもまだまだなのは自覚しておりますが、持ち前の明るさと若さを活かして利用者の方のサポートをしていければと思います。
転職エージェントなら志望動機作成もサポート!
志望動機に含める内容などをしっかりと盛り込み理想的な文章ができあがったと思っても、それは本当に完璧と言えるでしょうか?
そんな不安を解消してくれるのが「転職エージェント」でのサポートです。
転職エージェントに対して「担当者が求人紹介をしてくれるサイト」と思っている方も少なくはありませんが、他にも面接対策や転職までの様々なスケジュール調整なども行ってくれます。
そしてサポートの中には書類添削も含まれており、志望動機についても添削・アドバイスをしてもらえるのです。
業界情報に詳しい担当者がしっかり添削してくれます
転職エージェントでキャリアアドバイザーやカウンセラーと呼ばれる方たちは、業界情報に詳しく求人を出している会社の特徴など詳細な情報を持っています。
もちろん応募先以外の同業他社についても詳しいので「志望動機として正しい内容なのか?」ということから、しっかりとチェックしてくれます。
今まで志望動機なんて書いたことが無いという方も、これなら安心ですね。
採用担当者の心を掴むコツを知っています
転職エージェントには過去に内定を受けた方の傾向に関する情報なども蓄積されています。
それらを分析することによって「採用担当者に好印象を与えれる志望動機」を書くコツを理解しているんです。
内容的には問題がないとしても、それだけで内定が勝ち取れるわけではありません。
「採用担当者の心を掴む志望動機」を書いてこそ内定が近づき、転職エージェントにサポートを受ければ理想的な志望動機の作成も難しくはなくなります。
介護職は志望動機だけでなく面接の準備も徹底しよう
介護職への転職は志望動機の準備だけではなく、面接に備えて練習をしましょう。
ここからは転職の面接について詳しいコツを紹介します。
面接で志望動機を伝えるポイント
面接で志望動機を伝える方法は、以下の順番がおすすめです。
- 事前に志望動機を再確認する
- 志望動機は結論から先に伝える
- 結論のあとに志望動機のくわしい内容を具体的に話す
志望動機を口頭で伝えるときは、要点をまとめて結論から話してください。
ダラダラと話すことは避けて、何を一番伝えたいか最初にまとめるとベストです。
面接時間に余裕を持つ
時間設定に余裕を持って転職先の施設に出向きましょう。
もし電車の遅延やトラブルがあっても、10分前には到着できるスケジュールが理想です。
道のりや到着までにかかる時間を事前に調べてください。
時間に余裕があると、質問の回答が確認できたり身だしなみを整えられたり、事前のチェックができます。
面接では話し方や言葉遣いに気を付ける
面接では、話し方や言葉遣いに気をつけましょう。
ですます調の語尾に統一し、一人称は「私」で対応するように、最低限のマナーを身につけてください。
ほかにも以下のポイントに気をつけると、よりプラスの印象が与えられます。
- 明るく柔和な親しみやすい表情で話す
- 面接官の目を見て話す
- 丁寧な言葉遣いでハキハキ話す
- 質問の意図に沿った回答をする
介護職の志望動機は結論から伝えよう
志望動機の作成1つをとっても1人で行うには大変な作業です。
他にも求人を探すことや面接の準備など、転職を成功させるためには行わなければならないことはたくさんあります。
しかも働きながらそれらの活動を全て行うとなると、さらに負担は大きくなります。
そうならない為にも転職エージェントを活用してください。
志望動機の作成だけでなく、色々なサポートでみなさんの転職活動の負担を減らしてくれますよ。