介護現場に夜勤はつきもの。働き始めた時はそのことを重々承知で介護職についた方が多いのではないかと思います。
しかし、
- 介護の仕事は好きだけど、夜勤がキツくなってきたから転職したい
- 介護の仕事に興味はあるけど、夜勤をやりたくないのでイマイチ踏み出せない…
という人も中にはいるのではないでしょうか。
夜勤をしなくても、介護職として働いていくことは可能です。
この記事では、夜勤をしなくても介護職として働ける施設や、夜勤無しで働いた場合年収はいくらくらいなのか、そしてキャリアアップして給料を上げることは可能なのかということをお伝えしていきます。
介護職を諦めてしまう前に、ぜひ参考にして見て働き方を見直してみてください。
目次
介護職で夜勤なしに就きたい!勤務形態と施設形態を調べよう
現在介護施設は慢性的な人手不足状態。
働き手の確保というものが社会問題になっています。
なので、施設側としては夜勤ができなくても採用したいのです。
また介護職は女性がとても多く、家庭の事情で夜勤をしたくてもできないという方もたくさんいます。
そういった場合、派遣やアルバイトであれば施設系であっても、夜勤をしなくても働ける場合があります。
派遣やアルバイトの非常勤職員であれば、比較的自分の都合に合わせて働く曜日や、時間帯を選ぶことができるので、特養であろうとグループホームであろうと夜勤なしで働くことができるでしょう。
それでは正社員として夜勤なしで働きたい場合どうしたらいいでしょうか。
ここからは夜勤なしでも働ける施設形態をお伝えしていきます。
介護職で夜勤なしの仕事4選
デイサービス
夜勤無しで働くことができる介護施設の代表格はデイサービスではないでしょうか。
通所介護と言われる介護保険のサービスで、在宅で生活している人を対象にしています。
在宅で生活している方のお家まで車で迎えに行き、施設で入浴や食事、レクリエーションを提供して、時間になったらまた自宅までお送りする流れです。
比較的自立度の高い方を対象にしていて、基本的に日中のみ。
夜勤はありません。
利用者の滞在時間も決まっているので、残業もほとんどありません。
小さい子供がいる方や、親の介護をしている方にとっても無理なく働ける介護施設の代表と言っていいでしょう。
注意したいのは、お泊りデイサービスという事業形態があること。
これは日中のデイサービスを利用してれば夜は保険外サービスを使ってお泊りができますよという形態なのですが、その場合デイサービスであっても夜勤があります。
求人情報をよく読み込んでおく必要があるでしょう。
デイケア
要支援・要介護認定者の利用者を対象に、日帰りでサービスを行う施設です。
通所リハビリテーションとも呼ばれ、身体能力の維持や回復をさせるためのリハビリをします。
デイサービスの仕事にリハビリの要素が追加されているため、業務自体は高齢者介護と変わりません。
訪問介護
介護の仕事というと、一般の方がイメージするのが訪問介護の仕事なのではないでしょうか。
訪問介護は、利用者の自宅に伺い、生活援助や身体介護を行うサービス。
- 生活援助・・ 調理、選択、掃除、日用品の買い出しなど
- 身体介護・・ 食事介助、入浴介助、排泄介助、車椅子への移乗介助など
体力的な負担は身体介護のほうが大きいですが、その分給料もいいです。
訪問介護事業所はほとんど日中しか営業していないので、その場合だと夜勤はありません。
ですが時々夜間帯も訪問介護サービスを行っている事業所もあるので、事前に調べておく必要があります。
通所リハビリテーション
デイサービスと似ていますが、理学療法士などが常駐しリハビリを重点的に行うサービスが通所リハビリテーション、通称「デイケア」と言います。
利用者の送り迎えや食事・入浴があるところなど、デイサービスと似ていますが、リハビリを目的としているというところがデイサービスと異なるところ。
デイサービスに比べて数は少ないですが、こちらも同じく夜勤はありませんのでおすすめです。
介護職の住居施設系はやはり夜勤がある
特養やグループホームなど利用者が24時間滞在しているところは、基本的に夜勤があると考えたほうがいいでしょう。
派遣やアルバイトなら、問題なく働けるのですが、正社員となると、やはり夜勤が前提としてあるので採用されるのは難しいです。
それでも、施設系での採用を目指すなら、今は夜勤は出来ないが、将来的には出来るようになるというアピールをしておくことです。
どこの介護施設も人手不足なので、働き手は確保しておきたいもの。
例えば、子供がもう少し大きくなったら夜勤ができるなど今後に含みをもたせることができれば、採用してもらえるチャンスがあるかもしれません。
夜勤なしで働く介護職の年収はどのくらい?
当然のことながら、夜勤をしない場合は夜勤手当等がなくなるので、収入は少し下がってしまいますが、夜勤なしでも収入を上げていくことは可能です。
デイサービスの場合、年収は300万円が平均
デイサービスの場合、夜勤手当がないということもあって特養などの施設系に比べて収入は若干落ちます。
手当次第で年収は大きく変わる
デイサービスの場合は、無資格でも採用されるのですが、やはり資格手当を持っているメリットは大きいです。
介護職員初任者研修なら月5,000円程度、介護福祉士なら月10,000円程度給与に上乗せされるところが多いので、やはり資格は取っておいた方がいいでしょう。
任される仕事内容でも年収は異なる
送迎を担当する場合は、運転手当というものがつきます。
一日100円程度のものですが、チリも積もればなので、送迎を担当した方は、きちんと申請したほうがいいですね。
送迎業務は安全に利用者を自宅から施設へ送り届ける重要な仕事です。
生活相談員や管理者になると収入は上がる
デイサービスの生活相談員は、現場業務だけでなく、利用者の家族やケアマネなどと連携する相談業務を行います。
通所介護計画書を作成したり、利用者を獲得するための営業活動も行うので、専門職として職務手当が支払われます。
この職務手当、多いところでは50,000円位支給されるので、デイサービスで給料を上げたいと思ったら生活相談員を目指しましょう。
もちろんその先の、デイサービスの管理者という道も生活相談員を通過していれば、年収400万超えも見えてくるキャリアプランです。
そうすると収入としてもだいぶアップしますよ。
訪問介護の年収は250万〜300万
正社員で訪問介護事業所で勤務すると、年収は250万から300万。
月給にすると17万〜20万くらいです。
こちらもあまり高いとは言えないですが、生活援助と身体介護、どちらの比重を高めるかで給料は変わります。
稼ぎたいなら訪問入浴
訪問入浴は車で看護師含めて利用者の自宅へ入浴サービスを提供します。
こちらはけっこう体力仕事になるので収入は一般の訪問介護よりも高くなります。
年収にして300万から350万くらいにはなりますね。
男性の介護職の場合だと、体力を生かして訪問入浴オペレータとして稼いでいる人もたくさんいます。
デイケアの場合は施設によって給料が変わる
デイケアの給料は基本的にデイサービスの給料とそんなに変わらないですが、母体が医療法人のところが多く、福利厚生がしっかりしており、賞与も高いところが多いです。
その分、施設によって給料の差が激しいのでしっかりと求人情報を把握しておきましょう。
介護職を夜勤なしで働くメリット
介護職を夜勤なしで働くメリットには、生活リズムや体力にかかわることがあります。
それぞれのポイントを確認して、転職に備えましょう。
介護職で夜勤なしは規則正しい生活が出来る
なんと言っても夜勤なしのメリットは生活サイクルが乱れないので、規則正しい生活が出来ることです。
朝起きて夜寝るという人間本来の生活スタイルを送れることは、他の業界では当たり前のことですが、介護職にとってはとても貴重。
精神的にも肉体的にも安定した生活を送れますね。
家庭と仕事の両立ができる
夜勤をしていると、子供のいる方にとっては家庭をないがしろにしてしまいがち。
子育て中の方は、仕事を終えてからも食事の準備や掃除や子供の世話など、山程タスクがありますよね。その上夜勤までこなすとなると本当に過酷です。
夜勤なしであれば、子供の生活サイクルに合わせ、無理なく家庭と仕事を両立できます。
体力的に楽
夜勤のある施設のように、おむつ交換にひたすら入ったりしなくてはなりませんが、夜勤なしの施設は基本的にそのような業務はありません。
その分難しい技術というものも求められないので体力的には楽ということが出来ます。
介護職で夜勤なしは仕事が続けやすい
介護職で夜勤なしの職場は仕事が続けやすく、長期間にわたってキャリアが積める傾向です。
勤務時間が決まっていることで仕事にメリハリがつきやすく、体調の管理も比較的楽に行えます。
生活リズムを崩さないためプライベートとの両立もしやすい仕事でしょう。
資格取得やスキルアップの時間が取りやすい
日勤のみの介護職は、仕事がない夜の時間に資格取得やスキルアップの勉強が可能です。
介護士は資格があるとスキルが身につき、仕事の昇格や実績につながります。
夜勤なしの介護職に就けば昼間は実践的な仕事で経験を積み、帰宅後は参考書を使った勉強が行えます。
同僚に気遣いをする必要がない
夜勤と日勤どちらもある介護施設の場合、日勤のシフトしか入れないと、ほかのスタッフに気を使ってしまう人もいるでしょう。
夜勤がない介護職に就けば、日勤のシフトしか入れないことで申し訳なく感じる必要はありません。
職場で過ごしやすくなり、風当たりがきついといった問題が減るメリットがあります。
介護職を夜勤なしで働くデメリット
介護職を夜勤なしで働くデメリットには、金銭面や求人の問題が多い傾向です。
転職前に、仕事探しや実際の業務で考えられる問題をチェックしてください。
夜勤手当がないので収入が下がる
収入面ではやはり夜勤のある介護職に比べて見劣りするということがあるでしょう。
しかし、資格手当や専門職への職務変更、管理者への登用などで、十分カバーすることは可能です。
正社員の募集が少ない
夜勤有りの施設に比べて、正社員の募集は少ないです。
そもそもの施設の数が違うということもありますが、日勤のみで働くのであれば、派遣介護士への登録もしておいたほうがよいでしょう。
時給も高単価の案件があります。
運転スキルが求められることがある
デイサービスにしても訪問介護にしても、利用者の自宅へ向かうことが多いので、運転免許歓迎のところが多いです。
必須ではないのですが、要件として運転免許が組み込まれているところが多いので、求人をよく見ておきましょう。
介護職を夜勤なしで探せる転職サイトを利用しよう
夜勤なしの介護施設に転職したいと思う時、自分で探すのもいいのですが、転職エージェントにお願いすると、自分の希望を聞いてもらいその上で施設を探してくれるのでおすすめです。
きらケア
きらケアは、介護職に特化した、求人・施設情報をご紹介するサービスです。
正社員も派遣も案件を豊富に持っていて、経験豊富なアドバイザーが希望にマッチした施設を紹介してくれますよ。
自分で探すより、夜勤なしでも収入の高い施設を見つけてきてくれる可能性が高いので、ぜひ登録してみてください。
介護職で夜勤なしはメリットが多い
いかがでしたか。
夜勤なしでも働ける施設はたくさんあります。
夜勤手当がないぶん、給料が低めに出てしまう傾向はありますが、資格手当や任される仕事内容によって挽回は可能なので、転職サイトを通じて探してみると良いでしょう。
何より、規則正しい生活が出来て家族との時間もしっかり確保できることは、代えがたいメリットです。
ぜひ、今回紹介した施設を選択肢に入れてみてください。