介護業界で働く人は、身体的に辛いことも多く転職を考えているけど、専門的な知識が必要なため他業種への転職がしたくても難しいと思っている人もいます。
しかし経験を活かすことで、転職を成功させることも可能です。
ただそのためのポイントは必ず知っておかなければいけません。
そこでこの記事では、介護業界からの転職でおすすめの転職先や転職を成功させるポイントを紹介します。
目次
介護業界からほかの業界・業種に転職できる?
介護業界からほかの業界・業種に転職を考えている人は多く、その割合は6割という調査結果もあります。
そしてほかの業界・業種へ転職した人の9割が、転職してよかったと感じているようです。
ただ介護業界で働く人は、介護業界以外の知識が少なくなかなか異業種への転職に踏み出せない人がたくさんいます。
業界に関する知識やスキルは豊富でも、それ以外の業界に活かせるものはないと思っている人が多く、躊躇してしまっていますが、介護業界から他の業界・業種への転職ができないわけではありません。
しかし誰でもどんな職種にでも転職できるわけではなく、以下のような条件であれば転職しやすいと言えます。
年齢が若ければ選択肢が豊富
介護業界から異業種で有利とされているのは、年齢が若い人です。
年齢が若ければ、転職先選択肢も増え、より可能性も広がります。
これは介護業界に限った話ではありませんが、企業が若い人を採用する理由として、長く働いてほしい・ポテンシャル採用を行っている・柔軟性に期待しているなどがあげられます。
若い世代ほど前職に染まり切っておらず、入社しても社風や業務・環境に慣れてもらいやすいことをメリットに感じ、未経験でも採用したいと考える企業が多いのです。
年齢が高いと難易度が上がる
一方で年齢が上がるごとに、異業種への転職難易度は上がります。
年齢とともに柔軟性は減ってしまい、新しいことに慣れる時間がかかる、企業カラーに染まりにくいと思われ採用されにくくなってしまうのです。
さらに30代になると、企業は即戦力として管理職などで採用したいと考える傾向にあるため、未経験では採用しにくくなっていくのです。
未経験OKの職種を狙うと〇
介護業界から他の業界・業種へ転職する場合、経験者を募集している企業では採用が難しいため、未経験OKの職種を狙うと転職しやすくなります。
介護業界しか経験がない場合、他の業界・業種に関するスキルや経験がないため、経験者と採用枠を争っても負けてしまいます。
また未経験OKであれば、研修制度が整っているため未経験からでも成長できるのです。
最初は未経験なので大変ですが、長く続けていくことでその職種のスペシャリストになり、昇給・昇進するキャリアプランを目指すのがおすすめです。
介護職経験を活かせる仕事を狙うのも〇
介護業界から全くの業界・業種を目指す人もいますが、それまでの介護職経験を活かせる仕事を狙うと、もっと転職はしやすくなります。
身体的な負担や将来のキャリアを考えて、現場から転職したいと思っていると、まったく違う職種を目指しがちですが、意外と現場以外でも介護職経験を活かせる職種はたくさんあります。
これらを目指すと、介護職経験を活かせるため、全くの異業種よりも転職しやすく入社後もスムーズに業務に就けるというメリットがあります。
介護業界からの転職でおすすめの転職先10選
介護業界から異業種へ転職したいけど、スキルや経歴に自信がなく、なかなか一歩が踏み出せないという人もいます。
しかし介護業界での経験を活かせる仕事や、未経験OKの求人であれば転職もしやすくなります。
そこでここからは、介護業界からの転職でおすすめの転職先を紹介します。
現在転職を考えている人は、ぜひ参考にしてください。
介護用品の営業
介護に必要なものを販売する企業へ転職し、介護用品の営業へ転職するのも良いでしょう。
介護用品の営業では、自社製品の販売がメインですが、それ以外にも新商品のリサーチやアポの調整など、基本的な営業と変わりません。
しかし介護用品の営業なので、それまでの現場での経験を活かしたセールストークやコミュニケーション能力が活かせ、強みにもなり転職がしやすい職種と言えます。
接客業
介護の現場は対人業務がメインのため、その経験を活かして接客業もおすすめです。
接客業にもさまざまなものがあり、飲食店や小売業・ホテル業など自分の興味のある業界を目指せる仕事となっています。
接客業の年収は低めではありますが、未経験採用が積極的なので自信がないという人も転職しやすい業種です。
さらに介護業界で培ったコミュニケーション能力やクレーム対応、長時間の立ち仕事などの経験を活かせ、十分活躍が期待できます。
エンジニア
年齢が若く将来性のある業界を目指したいのであれば、少し転職は大変ですがエンジニアもおすすめです。
エンジニア、特にIT業界でのエンジニアは需要が高く、慢性的な人手不足が問題となっています。
仕事内容は、システムの設計・構築・プログラミング・ネットワーク開発などで、未経験であれば基本的な事から学ぶ必要があります。
最近は未経験採用を行っている企業もあり、教育制度も整っていることが多く、未経験でも目指せる職種となっていますが、転職前も後も勉強は欠かせない仕事ではあります。
ただ今後も伸びていく業種のため、スキルを身につければ長く安定して働けるのはメリットです。
看護助手
介護業界での経験を活かして、看護助手への転職も良いでしょう。
看護助手は、看護師の補助や患者さんのお世話をするのが仕事です。
具体的には、医療器具の準備や片付け・患者さんの食事補助・入浴補助・排泄補助、病室の掃除など環境整備が主な仕事です。
患者さんの食事補助や入浴・排泄介助は、介護業界での経験をそのまま活かせるので、転職もスムーズになります。
医療業界は安定しやすい業界のため、安定して働きたい人にはおすすめの職場と言えます。
ただ夜勤があり体力的に不安な人もいますが、最近は夜勤なしでも採用してくれる看護助手求人もあるため、そのような募集を探すのが良いでしょう。
事務職
医療事務などの事務職もおすすめの転職先の一つです。
事務職は基本的にデスクワークのため、身体の負担で転職を考えている人には、特におすすめとなっています。
ただ介護業界以外からも事務職を目指す人が多い人気の職種のため、競争率は高くなります。
ただ医療事務など、病院や介護施設での事務を目指せば、介護業界での経験を買われ採用されやすくなるかもしれません。
幅広い業界での事務職を目指す方が、事務職への転職はしやすくなります。
介護タクシー
介護タクシーは、介護関連の資格を活かして通院や移動の際の移乗介助やドライバー役を担う仕事です。
介護タクシーを利用できるのは、要介護1以上で公共交通機関での移動が難しい人が利用できる、専用のタクシーとなっています。
介護業界の一つですが、現場での経験を十分に活かせ、身体的な負担は施設よりも軽くなるため、介護業界で働いていたいけど、身体へ負担が不安という人に特におすすめです。
保険の営業
保険の営業は、未経験採用を積極的に行う仕事の一つで、介護業界からでも転職しやすい職種となっています。
個人宅や会社へ足を運び、生命保険などの販売を行うのが主な仕事です。
ノルマ等があり楽な仕事とは言えませんが、成績を上げている人は高収入になるなど良い面もあります。
また時間の融通も利きやすいので、子育てと仕事を両立させたい人が、保険営業に転職することが多いでしょう。
介護専門のキャリアアドバイザー
介護専門の転職サイトも増える中、キャリアアドバイザーという転職先もあります。
実際に現場で働いたからこそ、転職希望者に寄り添い、その人にマッチした転職先を提案できるのが強みです。
また勤務経験を活かして、求人先のリサーチや求める人材を的確に把握でき、活躍できるでしょう。
介護専門のキャリアアドバイザーという転職先もあることを頭に入れておくのも、おすすめです。
工場作業員
工場作業員は、人とのコミュニケーションも最小限で、対人関係に疲れてしまった人におすすめです。
黙々と一人で作業するような工場を選べば、人と関わる機会は最低限にできます。
求人数も多く未経験採用も積極的なため、介護業界からの転職も十分可能です。
勤務時間は長めに設定している企業も多いですが、残業は少なく予定は立てやすいのもメリットです。
コールセンター
コールセンターは、電話での問い合わせに対応する仕事で、対面でのクレーム対応などが苦手な人におすすめの転職先です。
派遣やアルバイト採用も多く、高時給で自由なシフトが組めるため、プライベートとの両立がしやすいのが魅力となっています。
求人数も多く未経験採用もあるので、転職しやすいといえます。
さらに経験を積めばSVとして正社員雇用というキャリアを目指せ、他社への転職も可能となるなど、キャリアアップも目指せるのが嬉しいポイントです。
介護業界からの転職を成功させるためのポイント
介護業界から異業種への転職は、職種や業界によって、その難易度は変わります。
ただ絶対に無理なわけではなく、しっかり転職を成功させるポイントを押さえておけば、十分満足な転職ができます。
そこでここでは、介護業界からの転職を成功させるためのポイントを解説します。
転職先の業界知識をつける
介護業界から異業界へ転職する場合には、転職先の業界知識をつけておくのが良いでしょう。
未経験でも業界知識があるのとないのとでは、入社後の業務への慣れも変わってきます。
どのような業界なのか、必要なスキルや資格、どのような勉強をしておくと良いかなど、さまざまな業界知識を付けて転職活動を始めると入社後のギャップも減り、早期退職を防げるでしょう。
年齢が若いうちにできるだけ行動する
介護業界から異業種・異業界へ転職するのであれば、なるべく年齢が若いうちに行動する方が決まりやすくなります。
先ほども解説しましたが、転職は経験者ではない限り、年齢が上がるほど厳しくなります厳しくなります。
そのため異業種へ行く場合には、なるべく若いうちに行動を起こすことで少しでも有利にすることが大切なのです。
転職の目的を明確化する
転職するときには、なぜ転職するのかその目的を明確化しておくことが必要です。
身体的に負担が大きいのであればデスクワークを中心に、対人関係が苦手などであれば製造業など、その目的に合わせて業界や業種を選びます。
また年収や待遇に不満があれば、今まで以上の待遇が目指せる企業への転職を目指します。
このように転職が何を目的にしているのかをしっかり把握し、転職の軸がブレないようにすることが、後悔を減らすことにも繋がります。
転職サイトを活用する
転職する際には、転職サイトを活用するのがおすすめです。
転職サイトでは、求人紹介だけでなくスキルや強みを一緒に見つける作業から、履歴書添削・面接対策などさまざまなサポートをしてくれます。
一人では異業界・業種への転職でどのようなアピールすればよいかわからない人にとって、手厚いサポートは安心ポイントです。
転職のプロの力を頼りながら、より良い転職を目指しましょう。
介護業界からの転職活動におすすめの転職サイト・エージェント
介護業界からの転職には、転職サイトの活用がおすすめだと解説しました。
ただたくさんの転職サイト・エージェントがあるため、どのサイトを使えばよいか悩んでしまうという人もいるのではないでしょうか。
そこでここでは、介護業界からの転職活動におすすめの転職サイト・エージェントを紹介します。
doda
dodaは、幅広い業界・業種の求人を保有しており、介護業界からの異業種転職には特におすすめの転職サイト・エージェントです。
キャリアアドバイザーの手厚いサポートも魅力で、介護業界しか経験のない人の異業種転職に対する不安を、一つひとつ寄り添いサポートしてくれるので、安心して任せられる転職サイト・エージェントと言えます。
ハタラクティブ
ハタラクティブは、20代の第二新卒やフリーターなど経歴にあまり自信のない人の転職サポートに特化した転職サイト・エージェントです。
未経験OKの求人の数が豊富で、介護業界から早いうちに転職したいと考える人は、ぜひ登録しておきたい転職サイト・エージェントと言えます。
介護業界からの転職活動なら希望の転職先を決めてコツコツすすめよう
介護業界からの転職について解説しました。
介護業界しか経験がないと、異業種・業界への転職は難しいとなかなか行動を起こせない人もいます。
しかし十分な準備をして早いうちから行動を起こせば、介護業界からの転職も十分可能です。
しっかり転職の目的を持ち、自分のキャリアプランに沿った転職ができるように、コツコツ進めるようにしましょう。