看護師は業務の特性上、イレギュラーなことがあり残業することはよくあります。
30分の時もあれば2時間を超えることもあります!
また、看護師は交替制で病棟を見ているため、夜勤のスタッフが休むと、残業してその穴を埋めるなんてこともあります。
そんな中で残業代が払われないなんてことがあったら、スタッフの不満は溜まる一方ですよね!
では実際はどうなのでしょうか?今回はそんなみなさんの気になる残業代についてお話ししたいと思います!
目次
看護師の時給はどのくらい?高いって本当?
看護師の時給は高いという話はよく聞きますよね!
業務的にもかなり負担がありますので当然のようにも思いますが実際のところはどうなのでしょうか?
看護師と一言で言っても、病院勤めなのか、施設で働いているのか、クリニックではたらいているのか、はたまた保育園なのか、働いている場所によって差が出てしまいます。
ですが計算の仕方は基本的には同じです。なので一緒に計算してみましょう。
時給は「(月収ー残業代)÷1カ月あたりの総勤務時間数」で出すことができます。
例えば、月収が29万残業代が2万で1日8時間、22日間働いたとすると、総勤務時間数が176時間で時給は1534円ということになります。
皆さんもご自分の明細書で計算してみるとわかりやすいかもしれませんね。
ちなみに残業代の出し方は「時給×残業した時間×割増賃金率」で出します。
割増賃金率は平日の日勤の場合は1.25倍で、深夜の場合は1.5倍です。
残業時間が1カ月に60時間を超える場合や、休日出勤をした場合などは、さらに割増賃金率が上がります。
例えば時給2500円で平日の日勤に15時間残業した場合は 、
2500×15×1.25となり46,875円が残業代になり、
時給1500円で15時間残業した場合は、
1500×15×1.25となり28,125円になります。
ちゃんと計算してみると、こんなにもらってないよなと感じてしまいました。
看護師は残業代が出ないの?
結論から申し上げますと全く出ないということはおそらくありえないと考えられます。
しかし自分が申請しているものから、残業ではないと判断され、減らされている可能性は0とは言えません。
看護師は残業をしたら、残業時間を書類に記載したりパソコンで入力して残業申請をすることが多いと思います。
何回か転職をしたことがありますが全てそのシステムをとられていました。
しかし残業申請をすると次の日に師長さんが近寄ってきて「昨日残業申請してたけど…。」と聞かれるんですよね。
私は残業が必要だと思い残業の理由を話しますが、師長さんからは「それは次の勤務の人がやればよかったじゃない」なんて言われてしまうこともしばしば。
そしてその月の明細を見てみると、やっぱり指摘された部分だけ、残業代が入ってないなんてことも正直ありました。
また、新人看護師はそもそも残業申請をするだけで怒られる子もいたりもしました。
新人は残業してでも業務を覚える!なんて言われても無給なのに働きたい人はいませんよね?
しかしながら悲しいことにそんな考えを持っている人がいるのも事実なんです。
具体的にどんなものが残業に含まれるの?
残業代は、勤務時間を超えて働いた場合に支払われる賃金のことを言います。
法定労働時間を超えて働いた際には通常1.25倍の賃金が支払われることになります。
それでは残業は一体どのようなものが含まれるのでしょうか?
- 参加が義務付けられている(強制されている)勉強会
- 記録
- 患者対応
これらはおそらく残業として申請できるものだと考えられます。
ポイントは強制されているものかそうでないかというところのようです。
しかしながら強制されているものと考えるとなかなか難しいもの。
そんな時は思い切って弁護士に相談してみるのも一つなのかもしれませんね。
残業代がでない時はどうすればいいの?
残業代がでないのに残業するのは誰だって嫌ですよね。
もちろん私も嫌です。
しかしながら残業を「業務が遅いから」と言われてしまったら何も言えません。
ですが本当にそうなのでしょうか?確かに仕事が早く、残業をあまりしない先輩看護師はいます。
しかしそれはうまく周囲に仕事を振っているからという可能性もあります。
実際先輩から頼まれたら嫌とは言えませんし、仕方なく引き受けたら自分の仕事が終わらないなんてこともありました。
そう考えると自分の力量ではどうにもならないこともあるのでは?と感じてしまうのです。
そんな時どうすれば良いのか、それは病院に残業代を請求するか、そのまま我慢する、それか転職をすることだと思います。
残業代を病院に請求する
そんなことが可能なの?と思う人もいるかもしれません。
調べたところどうやら可能なようです。
残業代を請求するにはまず請求できる残業代を計算します。
計算式は上に載せてありますので興味がある方はご参照ください。
そして次に就業規則と労働契約書、そして残業した時間が分かるものを準備します。
この時、残業時間がわかるものは私用ではなく、病院の業務のためだとわかる証拠が必要となりますのでご注意ください。
必要なものが揃ったら病院側へと交渉する形になります。
しかしながら病院側も「はい、そうですか」とすんなり納得する事は難しい可能性もあります。
その時は労働基準監督署へ申請したりする形になります。
しかしながらここまでの作業をするのはとても大変です。また残業代は2年経つと消滅時効となってしまうようなので注意が必要です。
退職し残業代の出る職場へと転職する
ここまで大きなことをするのはものすごく労力です。また時間もかかると思います。
それよりも私がお勧めするのは早めに退職をし残業代の出る職場へ転職することです。
残業代が出ないのであればもう仕方ない、めんどくさい手続きで時間と労力を使うより、高い勉強代だと考え次にステップアップしてしまった方が病院も自分も楽だと私は感じます。
残業代を支払う病院は、なるべく残業がないように、上の人も現場のスタッフもみんな気を使っていることが多いです。
残っていたら「私がやっとくから帰って」と次の勤務の人が声をかけてくれます。
師長さんも新人が残ってないか目を光らせており、残っていたらいつまでいるの?と声をかけてくれます。
また時間内に業務が終わるように、看護師が連携してみんなで業務を終わらせています。
なのでサービス残業はほとんどないのです。残業がほとんどないので残業代を出すことができるのです。
いつまでも残業代の出ない職場で文句を言いながら働くよりも、思い切って転職をして残業代を貰いながら働いてみるのはいかがでしょうか?
夜勤なしの看護師に転職ってどうなの?勤務体制や年収事情はどんな感じ?
転職するときに気付くのが大切!
残業代がでないため転職し、転職先でも残業代がでない!!!なんてことになったらさすがに笑えません。
転職する際にはきちんと残業代が出るかを確認しましょう。
転職活動の時に残業代が出るかどうか見極めるポイントはいくつかあります。
例えば求人では、
- みなし残業がついてないか?
- 平均残業時間がどれくらいになっているか
などがあると思います。
みなし残業とはあらかじめ残業代が給料に含まれているもののことです。
だからと言っていくらでも残業させてもいいわけではありませんが、逆を返せばみなし残業の分は残業がある可能性があるということです。
残業代が支払われているからまだいいと考える人もいますが、できたら残業せずに早く帰れる方がいいと考える人もいます。
後者の人は残業がついてしまう可能性が多いので、見なし残業がついている求人は避けたほうがいいかもしれません。
次に平均残業時間が書いてある場合です。
平均残業時間が書いてあるということは、その病院での残業の平均的な目安がわかり、残業代が出る可能性も高いようです。
しかしながらごまかされているケースも多々あるので、実際に面接に行った際に、思い切って聞いてみるのも一つの手かもしれません。
また、看護学校などの同期がいる場合は、その人に直接残業代が出るのかを聞くのも一つの手ではありますね。