夜勤なしで働きたいと思っている看護師さんは多いのではないでしょうか?
夜勤に入ると体調を崩しがち、子育てや家事もあるので夜勤は大変、など日勤だけで働きたいと思っている人の方が多いのかもしれません。
看護師は夜勤のある働き方をするのが普通と思っている人もいるかもしれませんが、全然そんなことはありません。
日勤のみでも働ける職場や、残業がほとんどない職場など、探せばいろんな求人が見つかります。
夜勤があることでさまざまな悩みを抱えているのであれば、この機会に一度ゆっくり働き方について考えてみてはいかがでしょうか。
今回は、夜勤なしの看護師のお仕事についてご紹介します。
目次
夜勤なしの看護師は楽?メリットとデメリット
夜勤なし、日勤勤務だけの看護師の仕事は、みなさんが思っているよりもたくさんあります。
しかし、夜勤ありきでしか働いていない人の場合、日勤だけになることのデメリットはあまり思いつかないのではないでしょうか。
日勤のみの勤務ではどんなメリットとデメリットがあるのかをご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
メリット
- 交友関係などのプライベートの時間がとりやすい
- 規則正しい生活ができる
- 体調が整う
- 残業が少ない
夜勤がないことのメリットは、もちろん言うまでもなく規則正しい生活を送れることです。
健康面はもちろん、精神的にもとても有益ですよね。
ブランクから復帰するようなタイミングや、体力や精神面に自信がない時期には働きやすい環境でしょう。
特に出産後や子育てが落ち着いたたタイミングだと、リスタートしやすいのではないでしょうか。
また、プライベートな時間を確保しやすくなるのも嬉しいポイントです。
日勤で働いていると、就業後の時間を友人や家族、恋人と過ごすために使うことができます。
夜勤で働いていた時にはできなかったことができるので、生活の満足度も上がるでしょう。
夜勤のない施設では、残業時間が短いことが多いですので精神的負担もそこまで大きくはないでしょう。
デメリット
- 給料が下がる可能性がある
- 出世に響く可能性がある
給料が下がる可能性がある
通常、看護師は給料の中には夜勤手当が含まれているので、収入が高いといわれています。
そのため、夜勤なしの病院に転職することで、夜勤手当をもらえない状況になります。
2交代制のところでは一回につき1万円程度支給しているところもあるようですので、かなりの打撃になるでしょう。
収入が減るか、自分の余暇の時間を大切にするかの優先度付けが重要になりますので、注意しておきましょう。
しかし美容整形クリニックなどの自由診療の施設では、給与の他にインセンティブを支給しているところもありますから、職場選びを慎重にすれば減給を避けることができるでしょう。
夜勤なしの病院で働こうと考えている人は、収入のマイナスを減らせるように求人を比較していくことが重要です。
出世に響く可能性がある
看護師でももちろん出世というものが存在します。
大きな病院でも小さなクリニックでも主任や看護師長の役職が存在し、キャリアを積むうえで重要なポイントになります。
出世するにはもちろん仕事ができるかどうかが重要になりますが、日勤・夜勤両方に対応できるような人材であるかどうかという項目も考慮されます。
病院としては貢献度の高い人、つまり日勤・夜勤の両方をこなしている人を高く評価することが多いので、仕方がないといえるでしょう。
将来出世していきたいと考えている人は、夜勤なしの転職は避けたほうがいいかもしれませんね。
夜勤なしの看護師の年収事情はどうなの?
働く職場や、病院の規模によって年収は異なりますが、日勤のみと、夜勤ありの場合の年収には約70万円ほどの差があります。
試しに今自分がもらっている夜勤手当がそのままなくなると、どのくらいの年収になるのか考えてみるとわかりやすいかもしれません。
夜勤手当の額面がわからない場合は、職場に問い合わせてみましょう。
夜勤なしの仕事ってどんな求人があるの?
夜勤なしの求人には、実際にどんな働き方があるのかいくつかご紹介します。
どの働き方が自分には合っているのか、ぜひ参考にしてみてください。
病院病棟(日勤のみ)
一般的に病棟勤務には夜勤があるイメージを持っている人が多いと思いますが、病棟でも日勤のみで働くことはできます。働き方はシフト制になります。
病棟であれば看護技術も活かせるので、スキルアップもしていけるメリットがあります。
もしも「土日は休みたい」という場合は、面接時に自分の希望を伝えておきましょう。
病棟勤務の看護師は夜勤が多いというイメージを持たれがちですが、最近では日勤希望を受け付けている病院も増えてきていますので、相談してみる価値があります。
病棟外来
診察のために訪れる患者さんのための医療機関になるので、時期によっては繁忙期もあります。
ですが診療時間が決まっているので残業が少なく、外来診療がない日が基本的な休みになるので、プライベートとの両立がしやすく、子育て世代の看護師さんに人気があります。
病棟外来であれば、大きい病院絵の勤務がメインになりますから、予約制をとっていることもしばしば。
予約制の病院だと一日に来る患者さんに人数も決まっていますので、残業がある可能性も低いです。
比較的募集の多い求人で、正社員よりはパートでの募集が多いかもしれません。
クリニック、美容クリニック
勤務体系としては病棟外来と似た形になります。
違いをあげるとすれば、クリニックのほうが勤務時間が少し長めな点です。
繁華街やオフィス街にあるクリニックの場合は、夜遅くまで診察を行っているところもあります。
実働時間は同じでも拘束時間が長くなるので、子育てや家事のために早い時間で仕事が終わる仕事がいいという人には向かないかもしれません。
美容クリニックは自由診療ですので、夜遅くまでの勤務は少ないのが一般的です。
しかし患者さんとして接するというよりかは、客として扱うことになりますので、病院のようなフランクな言葉遣いができないというところが難点です。
クリニックは、基本的に平日と土曜日に勤務します。
土曜日は午前中だけの勤務になることが多いので、そこまで負担にはならないでしょう。
診療科目にもよりますがインフルエンザ、ノロウイルスの流行し始める時期になると患者さんが増えて、診療時間が延びることも予想されます。
訪問看護ステーション
訪問看護の仕事は、日勤のみの仕事の中でも比較的お給料が高めです。
患者さんやご家族とのコミュニケーション、在宅環境に応じた看護をしていくので、仕事を通じて専門性が高まる仕事です。
収入も高く、拘束時間もそこまで長くありませんから、プライベートの時間を確保することができます。
しかし看護師数人で患者さんを担当するわけではなく、一人で患者さんを担当しなければならないので、責任が大きいのでしっかりを技術を身に着けたうえで転職することをおすすめします。
他にも、夜勤なしの仕事には、このような種類があります。
- オペ室
- 訪問入浴
- デイサービス
- 老後施設
- 地検業界
- 産業医
- 健診センター
こういった仕事の中でどれが自分の条件に合うのか、どんな条件が合わないのかをどんどん探していくと、自分が求める職場を見つけやすくなります。
夜勤なし看護師求人の注意点
夜勤なしの求人を探す際、注意が必要なポイントがあります。
これを見逃すと、「こんなはずじゃなかった」と後悔することになりかねませんので、求人を見る時にはしっかりチェックするようにしましょう。
① 平均残業時間
夜勤がなくなったのに、残業が多くて全然プライベートの時間が確保できなかった、なんてことにならないように、平均の残業時間がどのくらいかは必ず確認しましょう。
また、あわせて残業手当など気になることも確認しておくと安心です。受ける施設によってはオンコールがあるのか、といったこともチェックが必要です。
② 仕事内容の詳細と、仕事の範囲
看護師の場合、夜勤がなくなることで仕事内容や仕事の範囲が異なってくる可能性があります。
たとえ同じ診療科だとしても、各病院・施設によっては全く違う手順や方針のなかで仕事をすることになるケースもあります。
仕事内容は具体的に確認しておきましょう。
③非正規雇用での採用になる可能性
病棟勤務等で夜勤なしの看護師求人になると、パートやアルバイト扱いの非正規雇用として採用される可能性が高くなります。
非正規雇用での採用になると、福利厚生等労働面での待遇も正社員と比べるとクオリティが下がってしまう可能性があります。
配偶者の扶養を考慮して働きたいと考えている方にとってはメリットが大きいですが、ある程度の収入と待遇を確保しておきたい方にとってはデメリットになる可能性があります。
もしも夜勤なしの待遇を求めているのであれば、地域のクリニックでの勤務の方が好ましいでしょう。
夜勤なしがおすすめの人・向いている人
夜勤なしの働き方が合っている人、おすすめの人はこんな特徴の人といえます。
睡眠時間が長めの人
もともと睡眠時間が長めの人にとっては、体調的にも精神的にも夜勤は辛いものでしょう。
慣れればある程度の期間はこなせるかもしれませんが、体調が優れないのであれば日勤のみの仕事を考えてみるのも方法です。
収入よりプライベートを重視したい人
夜勤で働くことのメリットの一つは収入です。
夜勤に入った分お給料も増えるので、それがモチベーションになる人はいいのですが、お金ではなくプライベートの時間が欲しい人は、夜勤は向かないかもしれません。
夜勤が向いている人・おすすめの人
逆に、夜勤に向いている看護師っているのでしょうか?
こういう人は夜勤が向いているかもしれない、というポイントを挙げていきます。
夜型人間
友人の中にも、徹夜しても全然平気な人って一定数いますよね。
遺伝子が影響しているとも言われていますが、朝よりも夜の方が得意な人もいます。
得意な時間帯を活かして働けるのはうれしいですよね。
どこでも眠れる
場所を気にせずどこでも眠れる人は、夜勤の休憩時間の間にしっかりと睡眠をとることができ、短時間で体力を回復しやすいので夜勤もあまり苦にならないでしょう。
もともとの睡眠時間が短い
世の中には10時間くらい眠らないとスッキリしないというロングスリーパーもいれば、平均3、4時間の睡眠でも平気だというショートスリーパーもいます。
もともと睡眠時間が少ないのであれば、夜勤前の睡眠と休憩中に睡眠をとることができれば夜勤も平気かもしれません。
もっとたくさん稼ぎたい
お金という目的のためなら頑張れる、というケースももちろんあります。
夜勤を頑張れば、その分給料が入ってくるのでモチベーションになります。
夜勤をしている場合としていない場合では給料もそれなりの差が出てくるので、お金が欲しいという目的があれば乗り越えられる人もいるでしょう。
夜勤なし看護師として働く時に給与水準を保つには?
夜勤なし看護師は、夜勤あり看護師と比較して夜勤手当が入りませんから、正社員として転職できたとしても給与が下がってしまう可能性があります。
夜勤なし看護師として働くときに、給与水準を保つ方法は、以下の通りです。
- 専門的な資格を取得する
- インセンティブのある美容クリニックへの転職を検討する
- 派遣看護師として勤務する
以下で詳しく解説していきます。
専門的な資格を取得する
看護師だけではなく、助産師や保健師などの医療にかかわる資格を同時に取得しておくことで、職場から資格手当を受け取ることもできます。
看護師自体は国家資格であるものの、現場で働く看護師はみんな資格を取得しているため、スタートラインは同等です。
病院にもよりますが、専門資格を取得しておくことで、通常の給与に加算して資格手当が与えられることもあります。
もちろん働きながら資格を取得するのは簡単なことではありませんが、夜勤なしでよりプライベートを充実させたいのであれば、取得しておいて損はありません。
インセンティブのある美容クリニックへの転職を検討する
上述した通り美容クリニックは患者さんに行う施術が確定している影響で、夜勤が設けられていないところが多いです。
加えて自由診療扱いになるので、病院によって診療費や治療費を自由に設定できるメリットもあるのです。
中には美容液等のクリニック独自の商品を患者さんに販売することで、インセンティブをもらえるところもあります。
一般企業の営業のような形式ではあるものの、努力次第では病院の看護師よりも多い給与を受け取れる可能性もあります。
派遣看護師として勤務する
看護師の雇用形態の中には、離島などの人手不足の地域に一定期間派遣されて業務に従事する派遣ナースもあります。
派遣ナースは短期間で働くのに加えて、通常よりも高い給与水準であることが多いです。
派遣看護師として夜勤なしの求人を選んでおくことで、給与水準を保てる可能性があるのです。
夜勤なし看護師のおすすめの転職サイト
「夜勤なしでもそれなりの給料が欲しい」「夜勤なしで働いても肩身の狭い思いはしたくない」といった希望がある人は、転職コンサルタントの力を借りるといいでしょう。
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まとめ
人それぞれ「楽」と感じるポイントが違うため、「夜勤なしだからこの仕事は楽だ」と、言い切ることは難しいです。
しかし、体力に自信がない人や家庭やプライベートを大切にしたい人にとっては、夜勤のない場所は楽な職場といえるでしょう。
どの職場にも楽に感じる部分と、大変だと感じる部分があるので、ぜひ自分の性質や求める理想を整理して、自分に合った働き方を探してみてはいかがでしょうか。