経理は人気がある事務職の転職市場の中でも比較的、転職がしやすいと言われています。
転職しやすいと言われている理由はいくつかありますが、「経理が本当に転職がしやすいか」についてなぜ転職がしやすいのか、その理由について解説していきます。
経理は転職しやすいといっても、注意しておくべきこともあります。
「転職しないほうが良かった」など、転職に失敗しないためにも、予め経理の転職市場についての情報収集を行い、自身の考えと転職の目的を固めることが必要です。
今、経理への転職を考えているなら、転職しやすいと言われる理由と、注意すべきことも踏まえた上で転職活動をした方が、より良い結果に繋がると思いますのでぜひ参考にしてみてください。
目次
経理職が転職しやすいのは本当?
経理は事務職の中でも転職がしやすいと言われおり、未経験、経験者それぞれで転職しやすい理由がいくつかありますのでご紹介します。
経理未経験からの転職
経理の知識と直結する資格が取れる経理未経験の場合は、経理の仕事内容を理解した上で、転職活動ができることも含め、簿記の資格を取っておくと良いでしょう。
一度資格を取得すれば、今後、さらに経理として転職する際にもアピールできる自身のスキルとなります。
年代別の経理への転職の難易度
経理未経験からの転職の場合でも、年齢が20代から30代前半の方は、
今後、育成の可能性も視野に入れ、積極的に採用している企業も多くあります。
そのため、未経験でも経理について勉強していく意思を伝えると、より採用してもらいやすくなります。
経理になるのは難しい?経理への転職が難しいといわれるワケは?
経理の簡単な仕事内容
経理の仕事内容はルーティン化されています。
- 日常業務
- 月次業務
- 年間業務
未経験の場合、上記の上から順番に覚えていくことが多いです。
また、経理の仕事内容は中小企業と大手企業で異なる部分があります。
中小企業は経理や財務、総務などの仕事内容を一括し、担っているケースが多くあります。
また、人員自体も大手企業に比べると少なくなりますので、経理の全般的な知識や対応力を求められます。
未経験から経理へ転職する場合は、まずは簡単な入力作業などを任されることが大半ですが、月次業務や年間業務など、ゆくゆくは多岐にわたる知識が必要です。
大手企業の経理業務は、管理部門の中で、経理、財務、人事など、業務がしっかりと細分化されていることがほとんどです。
その分、業務量も多いということなので、より効率性やスピード感を求められることが多いです。
月次業務や年次業務は、他の部署が担うことも多いので、その面から考えると、経理未経験者でも挑戦しやすい業務内容です。
業界による経理の業務内容の違い
経理の仕事内容は基本的にどの業界、企業も同じことが多いため、転職がしやすいと言われていますが建築業界においては、建設業経理と呼ばれ、特別な知識が必要とされます。
また経理が未経験でも同業界での転職は、その業界での知識が活かせる場面も多く、採用されやすい傾向にあるので、応募の際の参考にしてください。
経理経験者はより転職しやすい
経理経験者としてアピールできること経理経験者の場合は、資格よりもご自身の経理としての経験が一番のアピールポイントとなります。
実際に経理の仕事を行う上で注力していたことや工夫して取り組んだことを言葉で伝えられるとよいでしょう。
前職での実績
経理はどの企業でも業務内容が同じであることため経験者の方は、前職で任されていた経理業務の内容や役職等を明確に伝えられるとより転職しやすいです。
日常の業務から年間の業務まで決算書類の作成経験もあれば伝えておきましょう。
マネジメントや後輩社員の育成を任されていた場合は、経理の管理職やマネジメント職の求人も多く出ているので、転職しやすいです。
キャリアアップやステップアップを考えている方は、今までの経理以外に担当していた業務も伝えられるようにしてください。
転職の目的を明確にする
転職をする際、経験者は特に、ご自身の目的を定めておくことが面接の際の判断材料にもなり、より良い転職がしやすくなります。
経験者の求人には、マネジメント職や管理職を担ってくれる人を募集していることが多くあります。
自身のキャリアアップのための転職なのか、ワークライフバランスなど長く続けられる職場に転職がしたいのか、など、どのような環境を求めているかを明確にし、目的に合った求人を探すことが大切です。
経理の転職市場の動向
女性が働きやすい環境が整っているのが人気の理由のひとつでもあります。
生活環境が変わっても働きやすく、繁忙期と閑散期が予めわかっている点でも、生活のスタイルに合わせて働くことができます。
経理の将来性について、AI導入の増加傾向等で、30年後には今ある仕事は大半がなくなると言われています。
経理の市場についてもシステムの導入など自動化が進んでいるのは事実ですが、最終的な確認などは必ず必要となります。
また決算書類の作成等、経理は管理職と関わることも多い職種ですので、スキルや能力を活かすことができれば、今後なくなる仕事ではないといえます。
経理が転職しやすいと言われる理由
経理の仕事はどの業界や企業でも同じ業務が行われます。
そのため、一度経理を経験すると他の企業への転職がしやすく、生活環境に変化が多い女性でも働き続けることができます。
経験値も他の事務職に比べると可視化しやすいので、一度退職した後でも、再就職しやすく、ご自身のキャリアアップも可能です。
経理はどこの企業でも必要である
ひとつの企業に対する人員は多くありませんが、どの企業にも必ず必要なのが経理職です。
大企業、中小企業によって、業務の分け方や人員配置は異なりますが企業の数だけ、経理の仕事があるともいえます。
基本的な業務の流れが企業・業界を問わず同じである
経理の仕事は業界や企業が変わっても業務内容が変わらないというのが大きな特徴です。
そのため、一度経理の仕事を経験すると、転職後はどの企業でも通用することが多いため、一度退職し、ブランクができたとしても、経理としてのご自身のキャリアを長く築いていくことができます。
スキル・経験値がわかりやすい
他の事務職と比べて経理はスキルや能力を可視化しやすい仕事です。
経理としての、主な業務が変わらないため、前職の企業規模や資産、売上金額等、数値的に見て判断しやすいため、転職しやすい傾向にあります。
資格取得や実務などでのアピールがしやすい
経理での転職を目指す際、簿記の資格を持っておくことが無難だといえます。
資格を取得していれば、未経験であってもご自身の勉強意欲を伝える材料にもなります。
簿記の試験は毎年2回半年に1回のペースで行われており、2級を持っていれば、面接等で十分通用する知識量です。
未経験の方はまずは3級からチャレンジすることをおすすめします。
経理経験者の方は、ご自身が任されていた業務内容や後輩の育成、マネジメント経験がある場合は、転職に有利に働くことが、大変多くあります。
ご自身では気づかないような経験が転職の際に重宝されるケースも多くあるので、些細なことも伝えられるよう、まとめておく必要があります。
経理は、他の職種への転職もしやすい
経理を一度経験すると、企業でのお金の流れや売上についてなど、ビジネスの大まかな流れや業務内容を把握することができるため、他の職種への転職もしやすくなります。
事務・営業・総務・マネジメント職など今後の転職やキャリアチェンジも考えている方は
一度経理を経験しておくことで、社会人として、より幅広い能力を身に付けることができます。
経理への転職をよりしやすくするためのポイント
ここからは未経験の方が経理職への転職をする際に、より採用率を上げるためのポイントを解説します。
同じ規模の企業へ転職する
製造、小売、卸売、工場、ITなど業界によって扱う商品の単価や原価の計算の有無、商品数に細かい違いがあります。
商品自体の知識や業界での動向をわかっておくと経理の仕事をする上でも、非常にわかりやすくなるため転職の際もプラスに捉えられます。
また、経理はあまり社内異動等もありませんので、長年その企業で働いていても、業界内のことや、扱う商品、サービスについての知識が少ない人が多いです。
業界での知識や経験があればより転職しやすくなります。
資格を取る
未経験の場合、資格の取得は必須事項です。
必ずしも、資格が必要というわけではありませんが、経理の仕事は最低限の知識があれば転職しやすいです。
すでに知識がある人と、ない人では転職の際に圧倒的な差がつきますから、経理への転職を目指すのであれば資格を取得することをおすすめします。
取得しておくといい資格は、以下の通りです。
- 日商簿記2級または3級
- MOS
- 給与計算検定
- ビジネス会計検定
- 経理事務パスポート検定(PASS) など
実績をまとめる
作業の効率化や、数字にかかわる業務経験が経理の転職時に役立ちます。
未経験の方でも、仕事内容の効率化や伝票処理、請求書の処理などは経理への転職の際、活かせる経験です。
また、資格取得のために勉強したことや、そのとき工夫して取り組んだ内容が、転職の面接の際、面接官に響くこともあります。
仕事の取りまとめや、組織のリーダー役を務めた経験なども組織の一員として、どのような働きをしてくれる人物なのか判断する材料となりますので、業務以外の人間性も伝えられると転職しやすい要素となります。
企業規模による経理職の業務の違い
経理職と言っても企業規模によって業務内容などが異なる部分があります。
大企業の場合
転職での採用枠が少ないことも事実ですが業務が細分化されているため、経理が未経験でも可能な業務内容での応募も多いです。
経理として即戦力を求められる場合は、管理職やマネジメント職など、転職がご自身のキャリアアップの場になる可能性もあります。
中小・ベンチャー企業の場合
経理以外の業務も一括で担うことが多く、企業によっては即戦力が必要とされていることもあります。
人事や財務、総務としての役割も兼任するなどより知識が豊富な人材が求められますが,
企業により特に中小企業などは、重要な決算書類等を管理職が担っているというケースもあります。
面接の際に、業務内容や求められる能力を聞いておくことが必要です。
外資系企業
経理の業務だけでなく、言語力を活かすこともできます。
外資系企業は、結果を求められる環境であることが多いので、自身のキャリアアップや幅広い知識を身に付けて経験値を上げていける環境です。
今後の転職や社内でもどんどん活躍の場を広げて行きたい人に合った職場環境です。
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経理へ転職する際に気を付けるべきこと
経理は転職がしやすい職種ですが転職は、自身の目的や希望をより叶えるためのものです。
自身の目指すビジョンが明確でないと、「転職しないほうが良かった」という結果にもなりかねません。
転職に失敗しないためには、目指す目的と方向性をしっかり固めてください。
給与・待遇・福利厚生・キャリアアップ・職場の人間関係など、仕事内容以外でご自身が重要視する部分も重要です。
転職後に、後悔しないためにも、求人サイトを見る際や面接などで、自身のキャリア、生活両方の観点からしっかり見極める必要があります。